自分の倫理観とはかけ離れた誰かの行動や言動に対して、私たち日本人はよく「ドン引きする」と言います。
とてもネガティブな言葉ですが、日常生活でもテレビなどでもよく使われる表現です。
「ドン引きするわ〜」というフレーズを聞いたことがある方や、言ったことがある方は多いのではないでしょうか?
そんな「ドン引き」という言葉ですが、もし「ドン引き」の意味を外国人に聞かれたらどういう意味かを英語で説明できますか?
また、自分がドン引きというニュアンスの表現をしたいときに英語で言うことはできますか?
今回は「ドン引き」の英語表現や、類似表現、会話で使える例文などを紹介したいと思います!
「ドン引き」を英語で言うと?
まずは「ドン引き」を英語でなんて言うのかを見ていきましょう。
ここでは7つの表現をピックアップして紹介します。
be put off by 〜
「be put off by 〜」と受動態の形にすることで、「〜によってドン引きする」というニュアンスの表現をすることができます。
受動態なので「be」の部分を「get」にして使うことも可能です。
なお、「put off」は「延期する」という意味で使うことがとても多いので覚えておきましょう。
「put 〜 off」のように「put」と「off」の間に延期するものを入れる語順になることが多いですが、「put off 〜」の語順でも使うことができます。
(例)
I was put off by what he said.
私は彼が言ったことにドン引きしました。
I got put off by the way she dressed last night.
昨夜の彼女の服装にドン引きしました。
off-putting
「off-putting」は「ドン引きするような」という意味で、「be put off by 〜」の形容詞バージョンです。
形容詞なので「be off-putting」のように状態を表すこともできますし、「off-putting 名詞」のように名詞を修飾する形で使うこともできます。
ちなみに,このように複数の単語をハイフンで繋いで1つの形容詞になったものを「複合形容詞」と呼びます。
「good-looking(見た目の良い)」
「eye-catching(人目を引く)」
「mind-blowing(びっくりするような)」
なども複合形容詞です。
複合形容詞は日常会話ではとてもよく使われるので、ぜひ一度調べてみてくださいね!
(例)
His attitude was off-putting.
彼の態度はドン引きものでした。
Her Instagram posts are always off-putting.
彼女のインスタグラムの投稿はいつもドン引きものです。
turn off
「turn off」も「be put off by 〜」のように「ドン引きさせる」というニュアンスで使えます。
また、「萎える」といった意味で使うことも可能です。
主語にはドン引きさせる人や物事が入ります。
ただし、受動態にはせず、「turn me off」のように「turn」と「off」の間にドン引きしている人を入れて使うのが一般的です。
「turn off」は「(電化製品などの電源を)消す」という意味で使うことも多いので覚えておきましょう。
その場合も、大抵は「turn 〜 off」のように、「turn」と「off」の間に「テレビ」や「ライト」、「エアコン」などといった単語を入れる語順になります。
(例)
Her LINE message turned me off.
彼女からのLINEメッセージにドン引きしました。/萎えました。
His bad behavior always turns me off.
彼のダメな振る舞いはいつも私をドン引きさせます。
turnoff
「turnoff」は「ドン引きさせるような嫌なもの」という意味で「turn off」の名詞バージョンです。
可算名詞(数えられる名詞)なので、1つのことであれば「a turnoff」、複数のことであれば「turnoffs」という形になるので注意しましょう。
(例)
This hot spring is so dirty. What a turnoff!!
この温泉はとても汚いです。ドン引き!
He suddenly started talking about aliens during the party. That was a turnoff.
彼はパーティー中に突然エイリアンの話をし始めました。あれはドン引きでした。
cringe at / make 人 cringe
「cringe」は「ドン引きする」というニュアンスで使える動詞で、発音は「クリンジ」です。
「〜にドン引きする」と言いたければ、「cringe at 〜」のように「at」の後にドン引きする対象を入れます。
また、使役動詞「make」を使って「make 人 cringe」とすれば、ドン引きさせるものを主語にして使うこともできます。
(例)
I cringed at what he did at the club last night.
彼が昨夜クラブでやったことにドン引きしました。
His offensive language always makes us cringe.
彼の攻撃的な言葉に私たちはいつもドン引きさせられます。
Eww
「Eww(発音: イゥゥ」は「うわぁ」というニュアンスを持ち、嫌なものを見たときのリアクションとして使います。
まさにドン引きしている様を表現することができます。
(例)
Eww...that guy is eating bugs.
うわぁ...あの男が虫を食べています。
Eww...this room smells so bad.
うわぁ...この部屋すごく嫌なニオイがします。
gross
「gross」は「気色悪い」という意味の形容詞で、「〜 is gross」というようにドン引きさせるものを主語にして使うことができます。
発音は「グロォウス」で、ドン引きしている様をより出したいときは「ォウ」の部分を強く発音しましょう。
(例)
He mixes everything with Natto. That’s gross.
彼は何にでも納豆を混ぜます。あれはドン引きします。
You saw a lot of cockroaches in his room? That’s gross.
彼の部屋でたくさんのゴキブリを見たのですか?ドン引きですね。
ここで少し余談!
下記記事では、「思い込み」に関する英語表現をご紹介しています!ぜひ英語学習に役立てて下さい♪♪
「しらける」や「あきれる」を英語で言うと?
次に、類似表現として「しらける」や「あきれる」を英語でなんて言うのかも見ていきましょう。
ここでは3つの表現をピックアップして紹介します。
make 人 speechless
「speechless」は「口がきけない」や「ものが言えない」という意味の形容詞で、あきれている感じを表現することができます。
使役動詞「make」を使って「make 人 speechless」とすることで、あきれさせるものを主語にすることができます。
(例)
She was so drunk, loud, and rude last night. That made me speechless.
昨夜、彼女はとても酔っ払っていて、うるさく、そしてとても無礼でした。あきれてしまいました。
He was looking for the key of his car. Even though that was his fault, he was so angry. After all, it was in the pocket of his pants. That made me speechless.
彼は車の鍵を探していました。自分のせいなのに、怒っていました。結局彼のポケットの中に入ってました。あきれてしまいました。
jaw-dropping
「jaw」は「あご」、「drop」は「落ちる」という意味です。
これらの単語を組み合わせた「jaw-dropping」は「開いた口がふさがらない」という意味の複合形容詞で、あきれている様子を表すことができます。
(例)
He didn’t do any of his homework during the summer break. That’s jaw-dropping.
彼は夏休みの間、いかなる宿題もやりませんでした。あきれてしまいます。
My older brother got caught for stealing today. That’s jaw-dropping.
今日、兄が万引きで捕まりました。あきれてしまいます。
wet blanket
「wet blanket」は直訳すると「濡れたブランケット」となり意味がよくわかりませんが、「しらけさせる人」という意味を持つ名詞として使うことができます。
「Grammarist」というサイトには、語源について以下のように記載があります。
“The expression dates from around the 1870s and is based on the fact that cooks at that time kept a wet blanket in the kitchen to smother fires quickly. “
この表現は1870年代頃にさかのぼるもので、当時の料理人が素早く火を消すために台所に濡れた毛布を置いていたという事実に基づいています。
(Grammaristより英文引用)
(例)
Why are you saying that? You’re such a wet blanket.
なぜそういうことを言うんですか?しらけさせますね。
I don’t want her to come to the party because she is a wet blanket.
彼女はしらけさせるのでパーティーには来てほしくありません。
ここでまた少し余談!
下記記事では、「くだらない」の英語表現をご紹介しています!日本語でもよく使う表現だと思うので、英語でも表現できるようにしていきましょう♪♪
まとめ
では今回の記事のまとめです!
・「ドン引き」は英語で、「be put off by 〜」「off-putting」「turn off」「turnoff」「cringe at 〜 / make 人 cringe」「Eww」「gross」
・「しらける / あきれる」は英語で、「make 人 speechless」「jaw-dropping」「wet blanket」
いかがでしたでしょうか?
「ドン引き」だけでも色々な表現があることがわかったと思います。
ドン引きしている様を伝えるには、その感情を込めて発音することが重要です。
使う機会があれば、可能な限り嫌そうなトーンで言ってみてくださいね!
◇経歴
・コールセンターでの日英バイリンガルオペレーター(3年)
・外資系企業(製薬業界)でのテクニカルサポート(2年)
・副業でオンライン英会話の講師(2年)
・東京にて通学型の英会話スクール経営(4年)
・英会話スクールをオンラインに切り替えて運営(現在で約4年)
・英会話講師歴は合計で10年
◇資格
・英検1級
・TOEIC990点
◇海外渡航経験
・イギリス(3ヶ月、短期留学)
・タイ(6ヶ月)、マレーシア(3ヶ月)、台湾(3ヶ月)の滞在歴あり(海外ノマド)
・海外旅行:韓国、マルタ、ベトナム、インドネシア、アメリカ
◇自己紹介
バイリンガル英会話コーチのBobです!ほぼ日本国内で英語を習得してバイリンガルになりました。たまたま始めたオンライン英会話講師の仕事が天職だと悟り、自らの英会話スクールを開校。これまでに200人以上の英語学習者に教えてきました。多くの人たちに英語を好きになってもらい、思いっきり英会話を楽しんでもらえるよう日々活動しています!