韓国人と親しくなるには絶対必要~韓国の歳と呼称について~

Korean age

日本では、年齢の話は少し親しくなってから切り出したり、年齢を聞く事に対してやや慎重な傾向にあります。

一方韓国では、初めて出会った相手に挨拶のように年齢を聞きます。

なぜなら、韓国人には儒教の教えが根付いていて、年長者を敬い、1歳でも年上であれば敬語を使うのが基本だからなんです。

また、相手に対する呼称も年齢によって変わってきます。

というわけで、韓国で最初に相手の年齢を尋ねるのは、今後のコミュニケーションの為に必要な事なんです。

韓国人と知り合って年齢を聞かれても、この記事を読んでおけば、ビックリせずにスムーズに答えられるはずです!

誕生日に歳を取らない!?韓国の年齢の数え方

まず、日本と韓国では根本的に年齢の数え方が違います。

日本=「満年齢」
韓国=「数え年」

「数え年」は、伝統行事の七五三や年祝い(還暦・古希等)など、最近ではこれらは使われる場面が限られている為、馴染みがない方も多いと思います。

韓国で採用されている「数え年」とはどんなものなのか詳しく見ていきましょう。

生まれた最初の歳は「1歳」

満年齢の考え方では、赤ちゃんは生まれてきた時「0歳」からスタートします。

これに対し、数え年では赤ちゃんは生まれてきた時点で「1歳」とカウントされます。

これには2つの説があるそうです。

1つは、お母さんのお腹の中で赤ちゃんが生命を授かった時から「0歳」がスタートし、お腹の中で十月十日を経て出てきたので、誕生時点で「1歳」から数え始めるという説。

もう1つは、始まりを示す時に「0」を使わないという説です。

本の最初のページが「0ページ」でなく「1ページ」、学年の始まりが「0年生」でなく「1年生」なのと同じ考えで、「0歳」でなく「1歳」から始まるという考え方です。

どちらが正しい起源かは定かではありませんが、どちらにせよ数え年を採用している韓国では、「0歳」というものは存在しないのです。

お正月にみんな一斉に歳を取る

数え年では、誕生日は関係なく、お正月(1月1日)にみんな同時に歳を取ります。

1月生まれも12月生まれも関係なく、新年を迎えるとともに1歳加算されるのです。

つまり、12/31生まれの赤ちゃんは、生まれた時点で1歳で、翌日1/1には生後1日にして2歳になってしまうわけです。

日本人からしたらなんてややこしい!と思うかもしれませんが、韓国人からしたら日本の方がよっぽどややこしいんだそうです。

日本人同士で年齢の話をすると 「誕生日がまだだから今〇〇歳」

「早生まれだから学年では1つ上だよ」
など、同い年だと思っても詳しく聞いてみると違ったなんて事がありますよね。

数え年ならみんな一斉に歳を取るのでそんな事は起こらないんです。

そう考えると、韓国の歳の数え方って合理的で分かりやすいのかも知れません。

数え年の計算方法

では、満年齢から数え年を簡単に計算できる方法をご紹介します。

誕生日が来る前 → 満年齢+2歳

誕生日が来た後 → 満年齢+1歳

式にしてしまうと意外と簡単ですよね。

韓国人に年齢を聞かれたら、頭の中でこの年齢計算をして数え年を答えればOKです。

韓国の年齢の言い方

では次に、韓国語での年齢の言い方について学んでいきましょう。

韓国には数を数えるのに 「일,이,삼,사…(イル,イ,サム,サ…)」

「하나,둘,셋,넷…(ハナ,ドゥル,セッ,ネッ…)」 という 二種類の方法があるのをご存じでしょうか?

日本語でも 「イチ,ニ,サン,シ」

「1つ,2つ,3つ,4つ」 と2種類あるのと同じです。

それぞれ文法的には漢数詞・固有数詞と呼ばれます。

韓国語で年齢を数えるときは後者の固有数詞を使うのが基本です。

この固有数詞は、年齢だけでなく1個2個と物を数えるときや時間など日常で良く使われます。

韓国語の学習では避けて通れない重要な部分ですので、しっかり覚えましょう!

                                                              
ハングル読み~歳読み
1하나ハナハンサル
2ドゥルトゥサル
3セッセサル
4ネッネサル
5다섯タソッ다섯살タソッサル
6여섯ヨソッ여섯살ヨソッサル
7일곱イルゴッ일곱살イルゴッサル
8여덟ヨドル여덟살ヨドルサル
9아홉アホッ아홉살アホッサル
10ヨル열살ヨルサル

歳は韓国語で「살(サル)」と言いますので、日本語同様それぞれの数字の後に「살」を付けて年齢を表現します。

ここで注意が必要なのが、赤字で表記した1~4歳の部分です。

例えば1歳は「하나살(ハナサル)」ではなく「살(ハンサル)」というように少し変化するので気を付けましょう。

続いては20以上の数字です。

日本語の固有数詞は10(とお)までですが、韓国語ではなんと100まであります。

                                         
ハングル読み
20스물スムル
30서른ソルン
40마흔マフン
50シン
60예순イェスン
70일흔イルン
80여든ヨドゥン
90아흔アフン

10の位と1の位を続けて、さらに歳を表す単位「살(サル)」を付けます。

例) 15歳→열 다섯살(ヨル タソッサル)

42歳→마흔 두살(マフン トゥサル)

物を数えるときは大体40までは固有数詞を使用し、それ以上の数には漢数詞を、年齢においては40代50代まで固有数詞を使用するのが一般的です。

60(예순)以降になると普段の会話で使用されることはほとんどなく、韓国人でもうろ覚えの人もいるくらいです。


ここで少し余談!

これから韓国語を勉強される方、現在韓国語を勉強されている方。避けては通ることが出来ないのが、単語学習です。大事なのは分かっていてもなかなか続かないですよね。。ご安心ください!下記記事で単語を覚えるコツをご紹介しています!

nativecamp.net


年齢の尋ね方

自分の年齢を韓国語で言えるようになったところで、相手に年齢を尋ねる時の韓国語も併せて学習しておきましょう。

日本語でも 「何歳?」
「おいくつですか?」
等、相手によって聞き方を変えますよね。

韓国語でも相手によって使い分けるため、幾つかの聞き方があります。

それぞれの答え方も一緒に見ていきましょう。

最も一般的な「何歳ですか?」

硬すぎず、フランクすぎず、同年代と会話するときによく使われる表現です。

「몇살이에요?(ミョッサリエヨ?)」

何歳ですか?

「나난 스물 다섯살이에요.(ナヌン スムル タソッサリエヨ)」

私は25歳です

年下に対して「いくつ?」

明らかに年下だと分かる相手や子供に対してのみ使います。

「몇살이야?(ミョッサリヤ?)」

いくつ?/何歳?

「저요? 열 아홉살입니다.(チョヨ? ヨル アホッサリムニダ)」

私ですか?19歳です

年上の相手に返答するのですから、「나(ナ)」よりも謙った表現の「저(チョ)」を使うのが好ましいでしょう。

年上の方、目上の方に対して「おいくつですか?」

韓国語にも日本語同様尊敬語があるので、目上の方には尊敬語を使い、年齢を質問するのにも失礼がない様にしなければなりません。

「연세가 어떻게 되세요?(ヨンセガ オットケ テセヨ?)」

おいくつですか?

「마흔이에요.(マフニエヨ) 」

40です

年は韓国語で「나이(ナイ)」と言い、「연세(ヨンセ)」は「나이」の尊敬語に当たります。

お年を召された方には「연세(ヨンセ)」を使いましょう。

また、答えるときはこのように「살(歳)」を省略して答えることも可能です。

生まれ年を尋ねる

いちいち数え年で考えるのが煩わしい!という方は、手っ取り早く生まれ年を聞いてしまうのも手ですし、実際に生まれ年を尋ねる韓国人も多いです。

「몇 년생이에요?(ミョッニョンセンイエヨ?)」

何年生まれですか?

「93년생이에요(クシプ サムニョンセンイエヨ)」

93年生まれです

答える時は、当然ですが和暦は使えませんので西暦で答えます。

また、西暦の前2桁(1993年なら19)は省略して答えるのが一般的です。

互いの呼び方

さて、お互いの年齢を確認したところで、相手の呼び方が決まります。

話し手を基準に、性別と年上か年下かによって以下のようになります。

             
自分の性別年上の男性に対して年上の女性に対して年下に対して
(お兄さん/ちゃん)(お姉さん/ちゃん)
형(ヒョン)누나(ヌナ)名前+「아(ア)/야(ヤ)」
오빠(オッパ)언니(オンニ)名前+「아(ア)/야(ヤ)」

例えば、あなたが女性で年下の男女と仲良くなったとします。

男性はあなたのことを「누나(ヌナ)」と呼び、女性は「언니(オンニ)」と呼びますが、どちらも同じ「お姉さん」を意味しているのです。

これらの呼称は血縁関係のある兄弟姉妹に対しても使いますし、学校や会社で親しくなった相手にも使います。

そして、年下に対しては、どんなに親しくなっても日本のように呼び捨てにしてはいけません。

韓国では名前だけで呼ぶときには必ず最後に「아(ア)」もしくは「야(ヤ)」を付けます。

「아」と「야」の使い分けは、パッチㇺの有無によります。

パッチㇺ有り→「아」 例) 채민(チェミン)→채민아(チェミナ)

パッチム無し→「야」 例) 인수(インス)→인수야(インスヤ)

まだあまり親しくない相手や仕事関係の人などには、日本語の「~さん」に当たる「~씨(シ)」を付けましょう。

お酒は?成人式は?年齢にまつわるイロイロ

ここからは、気になる韓国の年齢にまつわるイロイロな事をご紹介していきます。

誕生祝いはするの?

韓国では元旦に一斉に歳を取ると言いましたが、それでは実際の誕生日当日はどうなるのでしょうか?

誕生日には日本と同じように、家族や友達と集まってお祝いをします。

ただ、日本と少し違うのは、誕生日の主役が支払いをするケースもあるという点です。

最近では減ってきましたが、誕生日や入賞・合格など、めでたいことがあったときは、主役がお金を払う習わしがまだ残っています。

お酒タバコは何歳から?

韓国の法律では、お酒とタバコを購入できるのは 満19歳になる年の1月1日 からです。

日本より少し早く解禁されるんですね。

ここでも満年齢でなく、1月1日基準というところが韓国らしいですね。

成人式はある?

韓国では毎年5月の第3月曜日が成人の日とされていて、その年に満19歳を迎える成人を対象としています。

しかし、日本のように祝日になるわけではなく、記念日としてカレンダーに小さく書かれている程度で、日本の成人式のような式典も全国でほんのわずかしか行われません。


ここでまた少し余談!

韓国語を習得したい方!下記記事は必見です。なんと!韓国在住歴9年目の方が実際に現地で役立つ韓国語フレーズをご紹介しています!

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おわりに

今回は韓国の年齢や、お互いの呼び方、年齢に関連した気になる事をまとめてみました。

すぐ隣の国なのに、日本とは違った常識や考え方があって面白いですよね。

記事を読んで、もっと韓国に興味を持っていただけたら幸いです。

尚、記事の情報は2020年6月現在です。今後、法改正等で変更になる可能性もありますのでご留意ください。