「サボる」って英語由来の言葉?覚えておきたい便利なフレーズをご紹介します

skip

「疲れた」「やる気が出ない」…そんな時は、誰しも学校や仕事をサボりたくなってしまうもの。

この「サボる」という言葉は、「怠けて休む」という意味で、日常的によく使う言葉ですが、その由来は意外と知らない方が多いかもしれません。

また、英会話をしている時に、「○○をサボった」とうまく言えずに、結局、「○○に行かなかった」という言い方をしてしまった経験はありませんか?

今回は、「サボる」という言葉について、英語での言い方や言葉の由来、場面ごとに使える便利なフレーズなどをご紹介していきます。

「サボる」「すっぽかす」って英語で何て言う?

「サボる」や「すっぽかす」を英語で言おうとした場合、どのように言えばいいのでしょうか? 実際に、ネイティブがよく使う表現を5つご紹介します。

1.skip(元の意味:〈無関係な部分を〉飛ばす、抜かす)

学校や仕事、レッスンなどを「サボる」「休む」時に使う単語です。ただ、休む理由によっては、「サボる」という意味にならないので注意が必要です。

①「サボった」の意味になる場合

I skipped class because I don’t feel like studying.

(勉強する気になれなかったから、授業をサボった)

Just skip it, that’s not a big deal.

(サボっちゃえば? 大したことじゃないよ)

②「サボった」の意味にならない場合

I am going to skip school today because I am sick.

(体調が悪いから、今日は学校を休むつもりだ)

I skipped the session to go back to my parent’s home.

(実家に帰るから集まりには出なかった)

また、「行こうと思ったけど、行けなかった」という場合は、「skip」より「miss」を使ったほうがベターです。「やり損なった」「し損ねた」という後悔の気持ちを表すことができます。

2.ditch(元の意味:溝を掘る、~を溝に落とす)

アメリカの子供たちがよく使うスラングで、「(学校を)サボる」、「ずる休みする」という意味になります。

Let’s ditch school and do something fun.

(学校をサボって、何か面白いことをしよう)

I heard Susie got caught ditching.

(スージーはずる休みがバレたみたい)

3.blow it off(元の意味:吹き飛ばす)

「自分にとって、そこまで重要でない」というニュアンスで、やるべきことをやらなかったり、約束したことをすっぽかしたりする時に使う表現です。

My boyfriend blew me off. I can’t believe it.

(彼氏にすっぽかされたわ。信じられない)

He blew off school and go watch a movie.

(彼は学校をサボって、映画を見にいった)

4.stand someone up(元の意味:待たせる、待ちぼうけを食わせる)

デートや会う約束をすっぽかす時に使う表現です。自分がすっぽかされた側の場合は、受け身になり、「be stood up」または「get stood up」という表現を使います。

Tom stood me up again.

(またトムにすっぽかされたわ)

I was stood up yesterday though it was supposed to be our first date.

(昨日はすっぽかされちゃった。私たちの最初のデートになるはずだったのに)

5.slack off(元の意味:怠ける、ダラける)

学校や仕事に来たものの、ダラダラして真面目に取り組んでいない様子を表します。

Hey, stop slacking off. Be serious!

(ダラダラするな。真面目にやれ!)

She always slacks off when her mother isn’t at home.

(彼女は、母親が不在時はいつもダラけている)

「サボる」の由来とは?

1. 言葉の語源

私たち日本人にとって「サボる」は日常語ですが、この言葉は、フランス語の「sabotage(サボタージュ)」が語源になっています。

「サボタージュ」は、もともと労働者が企業に対して要求を通すための戦術の1つ。故意に仕事を停滞させ、仕事の能率を下げることで企業側に損失を与え、紛争の解決を迫ることをいいます。

また、この「サボタージュ」という言葉は、フランスの労働者が木靴「sabot(サボ)」を使って、作業用の機械を壊した出来事が発祥だとされています。

2.「サボタージュ」の種類

「サボタージュ」は、主に3つの種類に分けられます。

①積極的サボタージュ:機械や製品などを積極的に破壊する行為。

②開口サボタージュ:業務阻害を目的に、取引先や顧客に会社の悪口を吹聴する行為。

③消極的サボタージュ:労働者が団結して作業能率を低下させる行為。

私たちが使う「サボる」という言葉は、この「消極的サボタージュ」が一番近いと考えられています。

3.「サボタージュ」が起こる原因とは?

①賃上げ交渉

労働に対し、賃金が見合っていないと感じた場合に、労働者が企業側に交渉を行います。交渉が難航したり、拒絶されたりした場合などに「サボタージュ」によって圧力をかけることがあります。

②労働条件の改善

サービス残業の強制など、望ましくない労働環境を与えられた時に、労働者が企業側に交渉を行います。しかし、改善が見込めない場合などに、「サボタージュ」に発展するケースがあります。

③経営や雇用に関する不満

労働者が、企業側の経営方針や人事(解雇)に関して納得できない場合などに、変更を求めて「サボタージュ」が行われることがあります。

④政治的要因

規制緩和など、特定の業界が不利になるような状況の時に、その業界の労働者が「サボタージュ」を行うことがあります。

この場合は、企業を相手取るのではなく、社会に対しての訴えになるため、規模が大きくなる可能性があります。

現在では、「サボタージュ」が本来の意味合いで使われることはほとんどなくなりました。

この国で、労働争議に関する破壊行為がほとんどなかったことが、言葉が定着しなかった一因と考えられています。

場面ごとに使える!「サボる」に関する英語表現

「サボる」といっても、その状況によって使える英語表現もさまざま。ここでは、5つのカテゴリに分けて、「サボる」に関する役立つフレーズをご紹介します。

1. 学校(授業)/会社をサボる

I’m not in the mood for school tomorrow. I’m skipping.

(明日は学校へ行く気がしないな。休もうかな。)

A: Where is Mike? I can’t find him.

(マイクはどこ? 見当たらないわ。)

B: Don’t worry. He is just playing hooky.

(心配ないよ。きっとサボっているだけさ。)

Lucy cuts school again.

(ルーシーがまた学校をサボった。)

He ditched work for a walk in the park.

(彼は仕事をサボって、公園で散歩をした。)

I skived off work today to watch baseball game on TV.

(今日、野球中継を見るために仕事をサボった。)

She fails to attend school for more than 1 week intentionally.

(彼女は1週間以上も学校をずる休みしている。)

2.仮病を使う

I saw him at the grocery store yesterday and he was fine. He is skiving.

(昨日、食料品店で彼を見かけたけど元気だったわ。きっと仮病ね。)

Becky is throwing a sickie.

(ベッキーは仮病を使っている。)

He feigned sickness to get a day off work.

(彼女は仕事を休むために仮病を使った。)

I pretended that I was sick because I don’t want to go school.

(学校に行きたくなかったので、仮病を使った。)

3.ダラける

I can’t stand that my colleague loaf on the job.

(私は同僚がダラダラ仕事をするのが許せない。)

Stop slacking and get down to study, or you’ll fail the exam.

(ダラけるのをやめて勉強しなさい。さもないと試験に落ちるわよ。)

He sat there goofing off all day instead of working.

(彼は仕事もせずに1日中そこに座って怠けていた。)

4.すっぽかす

My boyfriend stood me up again!

(また彼氏にすっぽかされたわ!)

I waited for more than 2 hours but she didn’t show up.

(2時間以上も待ったけど、彼女は現れなかった。)

He ditched me again to hang out with his friends.

(彼は男友達と遊ぶために私のことをすっぽかした。)

5.ドタキャンする

Jessica cancelled on me at the last minute.

(ジェシカは私との約束をドタキャンにした。)

I had an appointment today, but the guy bailed on me at the last minute.

(今日会う予定だったのに、ドタキャンされた。)

I was supposed to go on a date with him, but he flaked out on me.

(彼とデートするはずだったのに、ドタキャンされたわ。)

「サボる」に関する表現を使って英会話にチャレンジしよう!

ご紹介した表現を使って、実際のやりとりを想定してみましょう。ぜひ声に出して何度も練習してみてくださいね。

ケース1彼がデートの約束を守ってくれない

A: You don’t look well today. What’s going on?

(なんだか元気ないね。どうしたの?)

B: I haven’t been getting along with John.

(ジョンとうまくいってないの。)

A: Why? You guys have only just started seeing each other.

(どうして? あなたたち、つきあい始めたばかりじゃない?)

B: Yeah but he often cancels our date at the last minute, and he stood me up yesterday. I can’t stand it anymore.

(でも彼、よくデートをドタキャンするの。昨日はデートをすっぽかしたのよ。もう限界だわ。)

A: I think you should talk to him about it.

(そのことについて、彼ときちんと話し合うべきよ。)

B: You’re right. I’ll call him tonight.

(あなたの言うとおりね。今晩 電話してみるわ。)

ケース2英語の勉強に行き詰まった

A: I don’t feel like taking English lesson today. I think I am going to skip it.

(今日は英会話のレッスンを受ける気になれないわ。サボっちゃおうかな。)

B: What’s wrong with you? You’ve been studying English so hard.

(どうしたっていうの? 一生懸命英語の勉強をしてきたのに。)

A: I don’t think my English has progressed and I always slack off when I am studying alone.

(英語の上達を感じないし、1人で勉強しているといつもダラけちゃうの。)

B: How about joining an English study group? You will find study buddies.

(英語の勉強会に参加してみたら? 勉強仲間ができるはずよ。)

A: Thank you. I’ll look it up online.

(ありがとう。ネットで検索してみる。)


ここで少し余談!下記記事では『叱る』の英語表現をご紹介しています!ぜひ参考にしてみてください♪♪

nativecamp.net


ちょっと余談!英語の勉強をサボりたくなったら?

英語の勉強をしていると 「今日はサボっちゃおうかな」
「1日くらいやらなくても大丈夫」
なんて言葉がよぎってしまうことはありませんか?

現代人は、仕事や学校、家族のことなど、毎日が大忙し。やらなくてはいけないことが先攻し、やりたいことが後回しになってしまう傾向があります。

特に、独学で英語学習を継続するのは難しく、後回しにしているうちに、結局やらなくなってしまったなんてことも。

英語学習は、何より継続がカギです。ここでは、少し英語をサボりたくなってしまった時の対処法や学習を続けるためのコツをいくつかご紹介します。

1.英語学習を習慣化する

新しいことを習慣化するのには、3週間かかるといわれています。1日5分でもかまいません。「テキストを開く」「学習アプリを起動する」だけでもいいので、まずは、毎日続けることを心がけましょう。

2.勉強は同じ時間、同じ場所で行う

通勤電車の中でも、朝のカフェでも、自分がやりやすい場所ならどこでもオーケーです。毎日、同じ場所で同じ時間に学習をすることで、その場所に行くだけで頭のスイッチが勉強モードに切り替わるようになります。

3.勉強仲間を作る

実際に、英語の勉強会に参加して、勉強仲間を作るのもいいですが、例えばtwitterやInstagramなどを使い、日々の勉強報告をアップすることを日課にすれば、同じような英語学習者がフォロワーになってくれるかもしれません。

誰かに見てもらうことで、おのずとモチベーションもアップするはずです。

4.明確な目標を持つ

学習目的は人によってさまざまですが、目標がはっきりしないままだと、いつまでにどのような英語力をつければいいのかも曖昧になってしまいます。

例えば、「来年、外資系企業に転職したいから、年内にTOEICで800点を取る必要がある。だから、毎日早起きしたあと、1時間リスニングをして、通勤電車では30分のリーディングをする。」

など、達成したい目標と日々の行動を明確化にすることで、学習の習慣化につながります。

5.ネイティブと交流する

独学で学習していると、リスニング、リーディングなどのインプットに偏りがちです。今は、SNSや言語学習アプリ、オンライン英会話を使うことによって、ネイティブと簡単に交流することができます。

英語をアウトプットすることで、新たな気づきがあったり、次の課題が見つかったりするかもしれません。また、モチベーションアップにもつながりますので、ぜひ英語を使う機会を積極的に作るようにしてみましょう。


ここでまた少し余談!日本語で良く使う『空気を読む』、英語だと何というのでしょうか?

nativecamp.net


まとめ

いかがでしたでしょうか?

ふだん何気なく使っている「サボる」という言葉。英語ではいろんな言い方がありますね。

特に、「サボる」に関しては、「ずる休みをする」という意味と、「その場にいるけど怠けている」という意味の2パターンがあるので、しっかりと使い分けるようにしましょう。

もちろん、何かをサボることはよくありませんが、英会話をしたり、SNSで文章を投稿したりする機会があったら、ぜひ覚えた表現を使ってみてくださいね。