海外で就職するという選択肢と、おすすめの国を紹介

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海外で働いてみたい、と思ったことがある方はいらっしゃるでしょうか。

日本ではなく外国に住みながら働いてみたいという場合や、あるいは日本企業に現在勤めており、今後駐在員として海外赴任となるケースもあるかと思います。

実際、海外にも日系企業は数多く存在しており、大企業から中小企業まで様々な形態があります。

そのため、実に多くの企業が現地採用をしていて募集の門戸が開かれていたりと、海外で就職するという選択肢は今では現実的なものとなっています。

しかしながら、いざ自分が志望するとなった場合には、 「どれくらいの英語力が必要なんだろう」
「一体どんな職種のニーズがあるんだろうか」
「日本人が多く働いている国や、滞在期間はどれくらいなのか」
といったように、海外就職に関して気になる点も多いことと思います。

今日は海外就職の方法や実態、日本人労働者が多い国、また実際に海外で勤務して約2年となる筆者の体験談等も交えてご紹介していきます。

海外で就職する方法は?

では、仮にあなたが海外就職するとなった場合に、現実としてどんな選択肢が考えられるのかについて見ていきましょう。

まず1つは、海外駐在員として、会社から任命された上で現地に渡る方法です。

特に大企業や海外に拠点がある会社では一般的ですが、駐在員とは海外の支店やオフィスに数年間滞在し、海外支店の一員として現地で働く事になった人を指します。

では、平均でだいたいどのくらい海外に滞在するのかというと、滞在年数に関しては企業やその人の任された役割によっても変わるようですが、短い場合半年~1年という人もいます。

反対に、海外で仕事をするのに向いていると判断された場合や仕事の結果を高く評価された場合など、場合によってはより長い年数で滞在するケースもあるようです。

この部分の決定要因としては、本人の海外滞在または帰国に関しての意向であったり、社内の人員手配やプロジェクトの状況により変わることと思います。

しかし、もしあなたがその国にもっと長くいたいと思い、また会社からも駐在員としての適性や結果を評価をされた場合は、より長く海外に滞在することも可能となります。

あくまでも、どこの国に、そしていつからいつまで滞在する、というのは会社が決めるためあなたが決められることは限られていますが、「ビジネスをする上で海外で経験を積んでみたい」と考えている人にとっては、海外支店がある企業であったり、海外駐在制度がある職に応募してみるのは海外で働くための一つの手だと思います。

他には、ワーホリやインターン、また現地採用という手段もあります。

特にインターンや現地採用に関しては、現在人員募集している企業であれば日本にいる時点から連絡をとってみるといいでしょう。

実際の採用手順としては、まずホームページからメールでやり取りをしてこちらから採用状況を確認したり、その後履歴書を送って企業から声がかかればスカイプ面接をしたり、その後オンラインで二次面接や役員面接をし合格すれば採用となり渡航先へ行く、といった流れとなります。

このあたりのプロセスに関しては企業によっても大きく異なり、もっと簡素化されているところもあります。

また、現地採用を狙う場合は、実際に旅行などで現地に渡っている人も応募が可能です。
アポを取った上で応募している企業のオフィスなどに行き、雰囲気を目で見て判断することもできますし、採用する企業側からしてもすでに現地で生活している人であれば海外への適応等に関して不安視する必要もないため、あなたからすると採用に関してのメリットもアピールできるかと思います。

いずれにせよ、企業に連絡をしてみるというアクションを起こせば海外就職はそこまで難しいことではないので、まずはコンタクトをとって前向きに進んでみることをオススメします。


海外のインターンシップについては、過去の記事でも紹介しています。
併せてご覧ください

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英語力はどのくらい必要?

それでは、海外就職にあたり実際に求められる英語力とはどの程度なのでしょうか。

これは一言で結論を言うのであれば、実際の職種や職場の状況によります。

例として、日系企業であっても営業や人事など外国人と日常的に関わるポストであれば一定基準の英語力を持っていることが採用条件となります。

また、外資系企業であってもメインのやり取りが日本人との場合にはそこまで英語を使わないため、英語ができるかできないかはさほど重要ではない、と判断されます。

なので、実際には募集されているポストと仕事内容により、求められる英語力の高低は大きく異なります。

コツとしては、応募にあたって自分の就きたい職がどのような役割となり、どのような基準で英語力を求められるかを入念にチェックしておくことが、海外就職におけるキーポイントとも言えます。

つまり、自分の英語レベルに応じた求人に応募することが近道です。

もちろん、就職前の時点からTOEIC800点といった優秀な資格を持っておくに越したことはありませんが、反対にあなたの英語力が全く無いと言える状態でも、極端な話日本人としか関わらない業務内容の求人であれば、他の条件を満たしていることを確認した上で応募してみれば実際に採用される可能性は十分にあると言えます。

実際に、海外で働いて2年近くになる筆者は、2つの日系企業で働いてきましたが、英語がペラペラな日本人なんて数えるほどしかいませんでした。(フィリピンの場合)

50人ほどの日本人スタッフやインターンと会ってきましたが、ネイティブレベルで話せていたのはそのうちたった2人です。

英語をそこそこ話せるという人は10人~半分程度、そして残りの半数程度はそこまで英語をうまく喋れなかったり、まだカタコトだったり初心者レベルという人たちでした。

しかし、英語が流暢とは言えないスタッフでも仕事に関して全く問題はありません。

そもそも業務で英語を使わないので日本語がきちんと話せれば十分ですし、それどころか実例として、英語が非常に苦手だという人でも実際に海外在住歴5年、10年と長い間働いている人だっています。

そのため海外で職を得るためにいちばん大切なのは行動力・そして思い切って飛び込んでみる勇気なのではないか、と感じています。

もちろん英語力はあるに超したことはないですが、海外に来るために絶対に必要なものか?と言われるとそうではない気がします。


外資系企業に転職を考えている人は、こちらのブログもチェックしてみてください!

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インターン・ワーキングホリデー・現地採用
それぞれのメリット・デメリット

では、実際に海外で働くための選択肢として、パッと思い浮かぶことはどんなことでしょうか。

まずは、30歳になるまでなら申請できるワーキングホリデー。

他にも海外企業へインターンとして応募、または実際に現地で面接を受けて現地採用されるパターンだってあります。

それぞれのメリットやデメリットについて考えてみました。

A.インターン

◆メリット◆

採用のハードルが低い

多くの企業にとって、インターンを採用する際のハードルはそこまで高くありません。

本採用をするのに比べると要求される基準は低いことが多く、また英語力に関してもそれは同じだと言えます。

そのため、比較的パスしやすいので最も手早く海外で働いてみたいと考えるのであれば最もいい選択肢と言えるかもしれません。

◆デメリット◆

賃金が低い

インターンも就労形態のうちの一つと言えますが、やはりインターンである以上は賃金が低いのがデメリットです。

日本でもこの状況は同じかと思いますが、時給や待遇が低く設定されていることが多く、本当に海外である程度の金額を稼ごうと思った場合には不向きな選択肢と言えるかもしれません。

どちらかというと、「海外で就労経験を積ませてもらうため」と割り切った状態でない限り、長期間インターンを続けるのは経済面や精神面で、少し苦しい思いをすることになるでしょう。

事前に十分な貯金をしておくことはマストかと思われます。

B.ワーキングホリデー

18歳から30歳までの人が、海外で留学をしたり現地で働くこともできるビザ。

基本的にカナダやオーストラリアに行くためにこのビザを使って渡航する人が多く、更新がなければ1年間滞在することが可能となっているため、一度使ってみたいという若者が多いビザです。

◆メリット◆

海外で色々な職の経験を積める

ビザが有効な1年間は、一つの職場に長く務めるのも、数ヶ月ごとに職を変えるのも自由です。

そのため、一般的な就職とは違い職さえ見つかれば多くの環境で経験を積むことができます。

あなた次第では出会いや人脈の数も最大化できるかもしれません。

海外で友人や多くの知り合いを作りたいと考えるのであれば、ワーホリは新鮮な環境を常にキープすることもできる選択肢です。

◆デメリット◆

どれだけ長く働こうと思っても1年半~2年で期限が終わってしまう

ワーホリは期間限定ビザのため、たとえ雇用主から認められて一度更新があったとしても、滞在可能なのは多くの場合で最大2年以内の期間にとどまってしまいます。

仮にそれ以上の滞在や現地での就労を望むのであれば、現地企業でスポンサーを見つけ、あなたを雇用したいと思う雇用主を見つけなければいけません。

真剣な採用を目指すのであれば、やはりその過程であなたのスキルであったり仕事での成果をアピールする必要も出てきます。

真剣勝負をする必要があるといえるでしょう。

C.現地採用

◆メリット◆

海外に滞在できる上、お金も稼ぐことができる

海外旅行の際には、ついつい現地でお金を使いすぎてしまったという経験はないでしょうか。

楽しかったり非日常を味わう空間では気をつけなきゃと思っても財布がゆるくなってしまうものです。

そんな日々が続くと、旅行や留学の終盤ではお金のことを常に気にしていたという方だって珍しくはないのでは、と思います。

そんな中、現地採用で実際に働き始めると感じるのは毎月お給料が入ることのありがたさ。

海外旅行中には消費という選択肢しかなかった一方で、毎日働き生活の仕方によってはコツコツお金を貯めることすらできる海外生活は、旅行とは一味違ったものとなるはずです。

お金の心配をすることなく、どしっと構えて海外に長期滞在できるというのは現地採用ならではの魅力です。

◆デメリット◆

海外旅行のときとは真逆のような生活になり、精神的な強さが必要とされる

海外に渡航する前のイメージというと、自分もそのうちの一人だったのですが、やはり最初に旅行で訪れたときの印象が強かったせいか、「異国の地で自由に生活できて、なんて最高なんだ!」と思っている方は多いのではないかと思います。

実際、旅行中はやることの制限もほとんどないかと思いますので、スケジュールや行動範囲にも制限がなく本当に心から楽しめることでしょう。

しかしながら、海外で現地採用され働くことになった場合は、基本的にはかなり忙しい日々となるはずです。

日本で働くときと同様に、週休2日といった形式で日々忙しく働いている方が多いのではないでしょう。

そうなると、なかなか旅行のときのように毎日自由に行きたいところに行く、という生活は再現しづらくなってきます。

限られた休みを使ってたまに遠出することはできますが、やはり仕事のプレッシャーや責任も抱えて生活することになるため、なかなか心から楽しめる瞬間というのは旅行時と比べると格段に減ってきます。

そのため、渡航前にイメージした海外生活と、働き始めたあとの現実とのギャップに苦しみ、ホームシックになったり早い段階で帰国してしまう人もいます。

海外で長く働くというのは、楽しいことも多いですが基本的にはアウェーの地で長く滞在することになるため、やはり苦労する場面も多く精神面で折れないことが重要になってきます。


どんな方法で就職するにしろ、ある程度の英語力は必ず必要になります。
英会話の独学を検討している人は、こちらの記事もおすすめです。

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ワーホリで人気の国トップ3

1年間という長い間、海外に滞在できるということで人気のプログラムであるワーホリ。

では実際に渡航者が多く、人気の国はどこなのかについてトップ3を調べてみました。

1.オーストラリア

やはり不動の人気1位はオーストラリア。

昔からワーホリで日本と提携していたこともあり、ザ・ワーホリというようなイメージが根付いている国です。

陽気なオーストラリア人が住むこの国では、都市部と郊外の両方が存在し、人によって様々な楽しみ方や過ごし方が選べます。

ワーホリの仕事という面でも、都市部のレストランやカフェ、バー、またはオフィスで働いたり他にも郊外で車を持ってファームで働いたりと、本当に多種多様です。

また、物価が高い国ですが最低賃金も高いため「しっかり働けばお金が貯まる」と、経験者は口を揃えていいます。

海外に行ける上に貯金ができる可能性があるというのも、オーストラリアが持つ長所の一つではないでしょうか。

人気都市でいうとシドニー、ゴールドコースト、メルボルン、ブリスベンといったあたりで、日本人も多く滞在しているため安心です。

2.カナダ

カナダも、人気度でいうとオーストラリアに負けないほどのレベル。

しかしながら、実際に渡航した人の話を聞いても、審査やビザ申請の手続きに関しては少し厳しく、しっかりとした準備が必要とのことです。

実際に年間の日本人渡航者の枠は6500人と決まっており、早く手続きをすることはマストと言えるかもしれません。

広大な土地が広がり、都市部の発展もアメリカに劣らないカナダ。

特にトロントのような大都市では人種のるつぼと言われるほど、世界中から多種多様な人種が集まっています。

ブリティッシュ・コロンビアのように住みやすく日本人が多い街や、アメリカにも近い位置関係など、恵まれた条件が多いことも魅力的です。

3.ニュージーランド

人よりも羊の数のほうが多い?と呼ばれるニュージーランド。

「ごちゃごちゃした都会よりも、のんびりのどかな田舎のほうが自分は好きだ」

という方にはぴったりな選択肢とさえ言えるかもしれません。

日本とは全く違った雰囲気を味わえることは間違いないので、異文化を味わってみたいという方にも非常におすすめです。

最近のワーホリ事情

また、自分は知らなかったのですが、最近ではワーホリ提携国も増えてきているようで、
今ではヨーロッパの多くの国にワーホリビザで渡航できると知り驚きました。

実際に、2019年現在ではスペインやドイツなどでもワーホリで行けるそうです。

また、最近ではアルゼンチンでもワーホリが開始されたのだとか。

今までワーホリと言うと、やはりカナダかオーストラリア・ニュージーランドの3強が割合の殆どを占めていたのではないかと思いますが、ついに南米でもワーホリが始まったと思うと時代の進化を感じます。

まだまだ日本人渡航者が少ないため情報などは少ないとは思いますが、チャレンジャーな人は試しに行ってみるのも面白いかもしれません。

筆者のおすすめの国・体験談

今後海外での就職を考えているという方のために、これまでに筆者が海外で就職した経験をお伝えすると、僕はフィリピンで2回就職したことがあります。

実際のところは受けたのはすべて日系企業なのですが、フィリピン・セブ等のローカルな求人情報が乗っている日本語のサイトなどを利用し、実際の就労まで行き着くことができました。

海外とはいえ、調べてみると様々な転職エージェントがありますし、日本語で書かれた情報誌なども現地にあることが多いので、その求人情報を見て連絡をとってみるというのもいいでしょう。

やはり、現地に慣れないうちは日本人のネットワークにお世話になり、しっかりとした情報集めをすることがおすすめです。

もちろん、英語で情報を集めたり英語で現地の会社とやり取りをして面接などへ進むのもいいと思います。

しかしながら、自分がたどり着いた結論としては、現地で優良な企業は日本の転職エージェントもすでに耳にしていますので、やはり確実にコミュニケーションが取れる日本語で求人に関してのやり取りをし、納得できる案件を見つけることが、最も確実であり後悔がない方法だと思います。

もし英語での不十分なコミュニケーションのまま仮に就職してしまったとしても、後で疑問点や不安が残りますので、やはり就職前ほど自分の気になる点に関してすべて聞きつくす、というくらいの心構えで望むのがベストかと思います。

まとめ

いずれ海外で就職を考えている方は、お仕事で英語を使う・使わないに限らず英語力を伸ばしておいて損はありません。

ネイティブキャンプでは、実践的な仕事の英語から日常英会話まで総じてレッスンを受けられるので、ぜひ気軽に練習してみてください。