【デザインは英語で何という?】

design


専門でなくても実は様々な場面で用いる言葉「デザイン」

何かを作る時、印刷をする時、商品を選ぶ時、ビジネスでプロジェクトを立ち上げる時など、デザインは世の中にあふれています。

「デザイン」はカタカナで書きますので英語なのだろうと予測はつきますが、実際に海外でデザインは具体的にどう表現されているのかご存知でしょうか?

知っておくと海外生活で、また分野を問わず英語を使うお仕事で役立つかもしれません!

 

 

【デザインとは】

筆者は元々、ポスターやチラシ等印刷物を制作するグラフィックデザインを専門として仕事をしていました。デザイナーと言われる職業です。この記事を書かせていただくにあたり、改めて「そもそもデザインとは何だろう?」と思い少し確認しました。

「デザイン」という言葉は、ラテン語「Designare」が語源になっていると言われています。このラテン語には「計画を記号(図面)に書き表す」という意味が含まれているそうです。

辞典にはこう書かれてありました:
1、 建築・工業製品・服飾・商業美術などの分野で、実用面などを考慮して造形作品を意匠すること。「都市をデザインする」「制服をデザインする」「インテリアデザイン」

2、 図案や模様を考案すること。また、そのもの。「家具にデザインを施す」「商標をデザインする」

3、 目的をもって具体的に立案・設計すること。「快適な生活をデザインする」
(出典:小学館 デジタル大辞泉)

単語“Design”を英語→日本語検索:
下図を作る、デザインする、設計する、(…を)計画する、立案する、企てる、つもりである、(…を)予定する
(出典:新和英中辞典)

「デザイン」とはモノを作る上で、機能や実用性を考慮して設計する・目的(使用用途)を達成するための計画や工夫そのもの。デザインには設計の意味があるのですね。

日本における設計とデザインの違いは近い意味合いでありながらも、デザインには作り方や、相手(そのモノを使う人々・お客様)の安全面から必要性、目的、気持ちまで様々なことを考慮し、計画されている一連の流れ全てを含んだ言葉だと言えます。

ただ、デザインという言葉自体、時代とともに変化しているそうです。今後もまた意味合いが変わっていくのでしょう。

筆者もデザインを学んでいた頃に、先生から「デザインとアート(美術)は違う。デザインは自己満足で終わらせることは出来ない、意匠(創意工夫)が必要なんだ」と、教えていただきました。

デザインは面白いですね!

 

【デザインは英語で何という?】

デザインは英語で「Design」と書きます。

名詞ですが、「下図を作る、服などの図案を作る、デザインする」、「物事を計画・企画する」という動詞でもあります。

例文:
・A design for a new house.
= 新築の設計図

・I design a dress.
= 私はドレスをデザインします。

・I designed my own business cards on free internet site.
= 私はインターネットの無料サイトで自分の名刺を作りました。

・A Japanese architect designed the art museum.
= 日本の建築家が美術館を設計しました。

・This book is designed for university students.
= この本は大学生向けです(大学生のために作られています)。

【職業デザイナーは英語で?】

デザインをする職業「デザイナー」は「Designer」ですが、これだけでは不十分。何のデザインをしているのかセットで言わなければいけません。

筆者は元グラフィックデザイナーなのですが、当時「I am a designer. (私はデザイナーです。)」とだけ言うと、一般的な発想からファッションデザイナーと思われてしまうことが多かったです。「服作れるんだ、すごいねー!」と海外の知り合いに褒められてしまい慌てて訂正したこともあります(笑)

職業は「種類」+「designer」でいいます。
・graphic designer = グラフィックデザイナー
・fashion designer = ファッションデザイナー
・jewelry designer = ジュエリーデザイナー
・interior designer = インテリアデザイナー※
・game designer  = ゲームデザイナー
※interior designerは、家やオフィスの内装デザインとする人のことです。建築家(家の構造をデザインする人)は、「architect」といいます。

最近では、デザイン業界では、企業で経験を積み人脈を得たのちに独立し、自由契約でお仕事をされる人も少なくはありません。日本語で「フリー」とよく言いますが、正式には「フリーランス」です。

英語では、「freelance」と書きます。

例文:
・I work as a freelancer.
= 私はフリーで仕事をしています。

・I am a freelance 〇〇〇 designer.
= 私はフリーランスの〇〇〇デザイナーです。

 

【デザイン用語】

デザイン用語を参考までに紹介いたします。海外発注の際、または海外生活の中で、いつか役に立つかもしれません!

<色について>
color/tone(色調)
gradation(グラデーション)
hue(色相)
chroma/saturation(彩度)
lightness(明度)
accent color(アクセントカラー)
warm color(暖色)
cold color(寒色)
light tone(ライトトーン)
deep tone(ディープトーン)

<レイアウトについて>
layout(レイアウト。印刷物等の配置や割り付け。)
white space(レイアウト上でコンテンツを配置していない空白の部分。)
blank space(空欄、空白)
※ページの欄外はmartinとも言います。
background(背景)
focal point(フォーカルポイント。見る人の注目が一番初めに集まるポイント。)

<印刷について>
print(プリント、印刷する。技術を指す時はprinting。)
trim(最終的に印刷される範囲。)
※余分なものを切り取るという意味
crop(印刷範囲を決めるための切り取り。トリミング。)
black and white(白黒の。印刷の白黒プリントやモノクロ画像。)
both sides(両面印刷)

 

【カナダでデザイナー!?筆者の体験記】

ここで箸休めとして筆者の経験談を。
元々はグラフィックデザインをしておりました。(昔はデザイナー、現在はメキシコでwebライティング、人生は面白いものです!)

数年働いたのち日本でのデザイン職とはお別れをし、20代半ばで昔からの夢だった海外生活を実現するためにワーキングホリデーでカナダ・バンクーバーへ1年間行ってまいりました。

当時、英語が好きではありましたがレベルは低かったです。そんな低いレベルでも「デザイン関係で仕事があればラッキー!」と探していましたら、本当にタイミングよく私でも可能な仕事が見つかりました。ダメもとでやってみるものですね。

私が働かせていただいたところは小さなコピー屋さん。
24時間営業で日中はコピーや製本依頼で店内は大忙し、夜間は依頼を受けたデザイン制作と製本作業でした。私は夜間に作業をさせていただきました。

英語での接客はなかったですが、依頼メールの確認・オーナーとの会話など、英語を使うシーンは多かったです。もちろん使うデザインソフトも英語表記ですからね。

「70%縮小、両面印刷」「ノート製本で表紙はこのデザイン」「名刺デザイン依頼」等、デザインに関する英語はここで学ぶことができました。

面白かったのはこのコピー屋さんのオーナー、インド系カナダ人男性。
デザインソフトの使い方がわからない時にオーナーに教えてもらっていたのですが、初めの頃は英語に慣れるのが大変でした。

ある日、設定に苦戦している私の後ろで、「クリック、エンテル!クリック、エンテル!」と叫ぶオーナー。「what is エントル!?」と、私もオーナーの勢いにパニック。

「this!」と言ってクリックされたのは、まさかの「enter」キー。
彼の英語はだいぶ訛っており、「R」と「ル」としっかり発音するタイプの方でした。「エンター」は「エンテル」なのです。日本語英語の私には絶対わかりません。

「enterじゃん!そう言ってよー。」と私。
「君はエントルも知らないのかー。よし、英語をゼロから教えてあげよう。」とオーナー。
かみ合わない会話はしばらく続きました(笑)

会話で大変な面もありましたし、ケンカ(友達のような言い争い)もありましたが、ホームシックの時には勤務中に「今から日本の家族へ電話しなさい。時差的に今なら大丈夫だろう」と、オフィスの電話を使わしてくれたり、夜食を作ってくれたり。

新人の私でも対等に接することができるのは小さなコピー屋の良さ、海外の良さではありました。これが日本でしたら私は毎日怒られて泣いていたでしょう。

また、カナダは比較的安全と言いわれていますが、深夜はもちろん注意が必要です。
客ではない男性が盗み目的で来たこともありますし、出退勤で不安になったこともあります。

深夜2時ごろ、窓の外をぼんやり眺めながら製本作業をしていたら、「フォー!!」と遠くから叫び声が。店の前が大道路で坂だったのですが、カナダの大型買い物カートに乗った男性が坂をものすごいスピードで下っていったのです。買い物カートってスピードが結構出るんですね!目の前の一瞬の出来事に「え!??」私はびっくり笑ってしまいましたが、店内はいたって普通。こんな出来事も日常の一つでした。

この仕事を通じて英語やデザインに関することを教わりました。そして、日本との違いを沢山経験することができました。

出勤時間が「22時から22時半の間に来てね」という曖昧さ。さすがにこれはこの店だけだと思いますが、日本人である私は困りましたよ。日本人なら21:50には行ってしまいますよね。そして言われた通りの時間に行ったのに閉まっていて入れずそのまま帰宅した日も。「待っていたのに!」という翌日のオーナーからの電話の謎(笑)

面白い経験をさせてくれたオーナーには今でも感謝しています。

 

【デザインに関する英語例文まとめ】

最後にデザインに関する英語まとめの例文を紹介します。初めに申しましたように、デザインは生活上切り離せないもの。日常で使う機会はあるかと思います。

ネイティブキャンプの講師とレッスンをするときに、自分の話をしたり、家具集めが好きな人は家具の話をしたり、ちょっとしたことに使える表現がたくさんありますし、留学に行って書類をコピーしたい!なんてときにも、今回の話は役に立つのではないでしょうか。

最後に便利な例文をまとめましたので、確認してみましょう。

例文:
・I am a freelance graphic designer.
= 私はフリーランスのグラフィックデザイナーです。

・You can create original T-shirt with design templates.
= デザインテンプレート(ひな型)を使ってオリジナルTシャツを作ることが出来ます。

・I trim the edges of a picture.
= 私は写真の縁をトリミングします。

・I paint this with warm colors.
= 私はこれを暖かい色調で塗ります。

・We requested the professional designer to design the company's new logo.
= 私たちはプロのデザイナーに会社の新たなロゴデザインを依頼しました。

・Could you change the layout, slightly?
= レイアウトを少し変更していただけますか?

・Please print on both sides of the paper.
= 両面印刷でお願いします。

以上です。

では、最後に筆者が好きな言葉で締めたいと思います。
Design your life!
= 人生をデザインしよう!

長文をご覧くださりありがとうございました!