as~asの意味を知って使い方をマスターしよう

最終更新日:2019-08-18

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英文法で比較級や最上級の学習をするときに、“as~as”という表現も習った覚えがある人もいるでしょう。

“as~as”は、比較級や最上級とは異なる表現なので、どういったときに使うのか覚えていないという人もいるのではないでしょうか。

 

比較級や最上級に比べると、使うことが少ないと思いがちな“as~as”ですが、意外と日常的な会話の中ではかなり頻繁に出てきます。

そのため使いこなせるようになると、英語での会話がうまくできる可能性もあります。

そこで今回はこの“as~as”の使い方について和訳つきの例文を使いながら、詳しく説明していきます。

“as~as”の用法や機能を理解し、表現の幅を広げていきましょう。

 

そもそも“as”とは?どんな意味を持つ単語?

“as〜as”は学校の授業でも1時間かけて学ぶことなので、ほとんどの人がそれなりに理解しているでしょう。

しかしそもそも“as”という単語がよくわからない人が多いですよね。

よく知られた“as”の意味は、
前置詞の「〜として」でしょう。

例)He is known as a legendary hero.
(彼は伝説の勇者として知られている。)

 

また“as”は接続詞の働きをします。

“as〜as”の後ろの“as”は接続詞としての働きをしているのです。

以下の例文は“as”単体で使われる接続詞の表現です。

例)As I make notes on my smartphone, I don't need a notebook.

(スマートフォンに書くので、ノートはいらない。)

「〜だから」などの原因理由を表している“as”です。

 

他にも「〜しながら」などの時を表したり、「〜のまま」などの状態を表したりと様々な表現をしてくれます。

まとめると、接続詞asは原因・時・状態・比例そして比較を表わすことができるのです。

また前置詞や接続詞など多くの役割をしてくれるので、“as”を使いこなせると幅広い英語表現を身に付けることが可能です。

 

as~asはどんなときに使うの?

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それでは早速as構文の「as~as」の意味から説明していきます。

このasとasの間には、原級というものが入り、形は「as原級as」となります。

原級とは形容詞・副詞の元々の形のことで、簡単に言えば、比較級でも最上級でもない言い方のことです。

 

Prettyを例とすると、 原級:Pretty
比較級:Prettier
最上級:Prettiest
となります。

 

as(原級)asの形は、2つ以上のものを比較して差がない場合に使う表現です。

比較表現ではありますが比べている対象に差がないため、比較級も最上級も使わずに、as(原級)asの形になるのです。

 

しかし「比較をしている」ということは同じなので、比較級や最上級と一緒に習います。
「同等比較」という言葉で勉強した人もいるかもしれません。

文章的には下記のようになります。

 

She is as pretty as Maria.

(彼女はマリアと同じくらい可愛いです。)

I’m as scared as you are.

(あなたと同じくらい怖いです。)

Ray works as hard as Colum.

(レイやコラムと同じくらいに一生懸命働きます。)

このように、be動詞または動詞の後にas構文が続きます。

主語とbe動詞は省略英語としてIt’s, I’m, We’reなどと省略することができます。

 

どちらも可愛くて甲乙つけがたいというときには、このas(原級)asの表現がとても役立ちます。

この文章の場合は、
「彼女」「マリア」
を比べていますが、as(原級)asの表現は、こうした別の2つのものを比較して、同じくらいだと言いたいときに使う表現です。

他にも様々な表現があります。
例えばこのような感じです。

I am as tired as I look.

(私は見た目と同じくらい疲れています。)

He is as smart as a whip.

(直訳:彼は鞭と同じくらい賢いです。=彼はとても頭が切れます。)

“as tired as I look”というのは、一見すると別のものを比べているようには見えないですよね。

しかしこの文章も自分の外見が疲れているように見えている事実と、本当に疲れているという事実を比較して「同じくらい」と言っている表現です。

質問としても使うことができます。

Is she as pretty as Maria?

(彼女はマリアと同じくらい可愛いですか?)

質問者への回答としては、

Yes, she is.

No, she isn’t.となります。

こうした表現は、日常会話でかなり出てくるでしょう。

日本語でも「AってBと同じくらい○○」という話し方はあり、Bのことを知っているという前提でAを説明します。

英語文法も同様であり、

慣れてくるとさらっと使えるようになるはずです。

 

“as smart as a whip”は慣用表現です。

as(原級)asには、こうした慣用表現がたくさんあります。
鞭というのは鋭い感じがしますし、なんとなく「頭が切れる」という表現とぴったりですよね。

こんな風に、“as(原級)as”の表現にはさまざまな幅がありますが、どれも何かを比べて「〇〇と同じくらい」と言っているような意味になります。

言葉の説明だけでは感覚がつかめないかもしれませんから、as(原級)asでよく出てくる表現をいくつかピックアップして、それぞれの意味をご説明していきます。

 

「〇〇次第すぐやるよ!」と言いたい時

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“as soon as”という表現は副詞節を導く接続詞であり、ネイティブが日常生活でよく使う表現です。as soon asのニュアンスは、いくつか実際の文章を見ればわかってくるでしょう。

いくつか例文をみてみましょう。

1)Please do it as soon as possible.

(できるだけ早くしてください。)

2)I’m going to do it as soon as I arrive home.

(家に着いたらすぐにやります。)

3)She went to bed as soon as she finished her dinner.

(彼女は夕食後すぐにベッドに向かいました。)

どうでしょうか。なんとなくニュアンスはつかめてきたでしょうか。

as soon asの表現は、「そのあとに続く単語くらい」、もしくは「そのあとに続く文章のあとすぐに」という文章になります。

位置に関しては文末ということが注意点です。

 

as soon as possibleなら、 「可能な限り早く」 という意味になりますし、 as soon as I arrive home.というのは、 「家に着き次第」
「家に着いたらすぐに」
という意味です。

 

これらの表現は一つのフレーズとして覚えると、英会話中でも利用しやすくなります。

特に、as soon as possibleという表現は、メッセージなどでasapと略してよく使う表現ですから覚えておくといいでしょう。

ただし、プライベートはasapで良いですが、仕事の上のメールなどビジネスシーンでは省略しない形で使うと丁寧になります。

 

as much asは「・・・くらい」という表現に使える

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“as soon as”と同じくらいの頻度でよく目にするのが、“as much as”という表現です。こちらもまずは例文をいくつか見て、ニュアンスを感じ取ってみましょう。

1)Please take as much as possible.

(可能な限り取ってください=持っていってください)

2)I want to go there as much as you do.

(あなたと同じくらい私もそこに行きたいと思っています。)

3)As much as I hate to admit, I can’t cook.

(認めたくはないのですが、私は料理ができません。)

4)My mother spends as much money as I do.

(私の母は私と同じくらい多くのお金を使う。)

1)と2)については、ニュアンスの捉え方がそこまで難しくないでしょう。どちらもas much as の「あとに続く文章くらい・・・」という表現です。

as much as possibleas much as I/you/he canなどの表現は、とてもよく使う表現ですから、使いこなせるようになると便利です。

 

問題は3)でしょう。これはとても捉えづらいです。

ほかにも、as much as I hate to sayas much as I hate to leaveなど、 「言いたくはないのですが」
「去りたくはないのですが」
のような表現があります。

これを使いこなせるようになったら、as much asas(原級)asの表現は使いこなせたも同然なのですが、ここではそういう表現があるという程度の理解で問題ありません。

 

また4)も混乱してしまう表現になります。

“as much◯◯as”という表現は、“much”が形容詞の時だけ使われ、「〜多くの」という意味です。

◯◯の部分には、名詞や名詞句(2語以上でできた一つの名詞のかたまり)が入ります

試験や英検でも“as much◯◯as”が選択問題としてよく頻出されますので、覚えておきましょう。

対象が数を数えられる可算名詞としては、”as many as”を使い、「〜と同数のもの」というように量を表現します。

Please take as many as you like.

(お好きなだけお持ちください。)

As many as 50 million Japanese people get the flu every year.

(毎年、5000万人もの日本人がインフルエンザにかかっています。)

 

as~asの否定文

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最後に少しだけas~asの否定文についてご説明しておきます。最初の方に使った2つの例文を否定文にして意味をみてみましょう。

She is not as pretty as Maria.

(彼女はマリアほど可愛くありません。)

I am not as tired as I look.

(私は見た目ほど疲れていません。)

このように、否定文の場合は肯定文をそのまま否定する形になります。形はnot as原級asとなり、それほど意味は難しくはないでしょう。

この場合、as(原級)asの原級にあたる部分を否定していると考えて意味を取りましょう。

逆に考えれば Maria is prettier than her.
(マリアは彼女より可愛いです。)
なら、
She is not as pretty as Maria.
になりますし、 I am less tired than I look.
(私は見た目よりも疲れていません。)
なら、
I am not as tired as I look.
と言えます。

 

まとめ

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as~asを使った文章の作り方が少しはクリアになってきたでしょうか。as~asの表現パターンにはさまざまなものがあり、慣用表現も多いのですが、その表現の意味・ニュアンスはすべて基本的には同じです。

最初“as”を理解するのは難しいですが、基礎の部分を理解していけば徐々にわかるようになります。

またよく使う表現の“as soon as”や“as much as”は、イディオムとして覚えてしまいましょう。

ここでもできるだけ例文を提示しましたが、もっと色々な例文を見ていくとニュアンスがわかるようになります。

入試英語でもありますのでぜひどんどん覚えること、そして外国人相手でも自然に“as”が使えるようになるとかっこいいですよね。