英会話で差(比較級)を表す表現を使って1歩上の英語表現をしてみよう!

“I know~”, “I can’t~”, “I want to~”

英会話で色々話そうと思っても最初は自分のことばかり話してしまいがち。英語を話すことに少しずつ慣れていきながら、会話の相手(二人称)や第三者(三人称)にも目を向けていきましょう。そうすることで英語表現の幅も広がっていきます。

今回は、差(比較級)を使って英語を表現する方法を紹介していきます。

ネイティブキャンプTOPバナー

比べて他のレベル差を表す「比較級」、あなたは使えていますか?

今までの英会話の中で差を表す表現を使ったことがありますか?「使い方がわからない」、「どういう場面で使えばいいのかわからない」という人はぜひ参考にしてみてください。

“This apple is bigger than that orange.”
(このリンゴはあのオレンジよりも大きい)

よく見かけるような例文ですが、そんなの見ればわかるよ、と思いませんか?比較級は2つの対象を比べて「どちらの方が〇〇」と事実を述べることにも多用されますが、今回は「英会話で使う」に着目してみたいと思います。

差を表す比較級を英会話で使うことでどういう風に会話が展開していくのか例を挙げて説明していきます。

1. テストの結果を見ながら

A:“Tell me your test score.”
(テストの点数教えてよ)

B:“I can’t tell you. Most probably, your test score is better than mine.
(教えられないよ、十中八九、君の方がぼくのより点数がいいからね

B君は憶測で「君の方が点数いいだろう」と判断している、だから見せたくないんだ、という比較級を使った文章が理由として使われていますね。“I can’t tell you.”は伝えられないという事実。A君は「なんで教えてくれないの?」と当然思うわけですから、先手を打って理由も一緒に述べているわけですよね。

皆さんも学生時代にありそうなやりとりではないですか?

では今度は逆。理由が聞きたくなるような意見を比較級で述べる方法。

野球の試合を観ながら

“I think Team A is stronger than Team B.”
(チームAの方がチームBより強いと思う。)

この発言を受けて相手はどう思うでしょう?当然理由が気になりますよね。
ですので、何故そう思うのか、この場合チームAがチームBよりも強いと思う理由を述べると良いでしょう。理由の述べ方の例としては、

“Team A has~” 
(チームAは~)

とまず初めに言って、その後は“good players(良い選手が居る)”でも“nice teamwork(チームワークが良い)”でもなんでもいいです。
重要なのは、会話がワンセンテンスで終わらないことです。

日本人はこういうところの表現を苦手とします。
Yes/Noの回答や、「私はこう思う(I think~)」という事を伝えることはできても
「何故そう思うのか」という理由を話そうとすると途端に英語が出てこなくなる人が多いです。上記のように簡単な表現からで良いので、理由を述べることを始めてみて下さい。あなたの発言に深みが増します。

話が少し逸れてしまったのもとに戻しますが、比較級を使うことで相手に「どうしてそう思うのか、君の意見が聞きたい。」と感じさせます。相手に興味を持ってもらう使い方です。

テストの点数の例もそうですが、考えor事実+理由がセットになっています。

野球の試合を観ている時点ではどちらが強いかわからないので、“I think~”とワンクッション入れているのもポイント。阪神ファンの人に“The Yomiuri Giants is stronger than the Hanshin Tigers.”(巨人は阪神より強い)と断定したら口論に発展しそうですよね。相手がいる会話では主観も加わるので断定せずにあくまでも自分の意見として言うように心がけましょう。

逆に相手に

“Which team do you think is the stronger?”
(どっちのチームの方が強いと思う?)

と聞くことで相手の意見を聞くことができます。

“I think Team B is stronger than TeamA.”
(チームBの方がチームAより強いと思うね。)

当然“why?(どうして?)”となりますよね。質問する側でも質問される側でも同じようにやりとりできます。

比較級は使い方次第で「趣味は?」「仕事は?」よりも一歩踏み込んだ相手の心の内を聞くことができる便利な英語表現なのです。

「心の内」と言いましたが、比較級は物や事の比較だけでなく心の動きの比較にも使えます。

“My motivation is higher than I’ve ever been!”
(今までで一番やる気あるよ!→今までのどんな時よりもやる気がある!)

「~よりも」と自分の気持ちを比較していますね。このように自分の気持ちや意見を伝えるのにも比較表現は使えます。ただ単に「やる気あるよ」よりもはるかに自信に満ち溢れた表現ですね。

こういう心の動きを表す表現は会話の中でこそ生きる表現なのでぜひ使いこなせるようになって下さい。

差を表す表現は1つじゃない!複数の比較表現を使いこなそう!

さて、ここまで比較級が使える場面を紹介してきましたが、比較を表す表現は1つではありません。実際にどういう使い方があるのか、下記の日本語を様々な方法で表現してみたいと思います。(※口語ではあまり使わない表現も含まれています。あくまでも英語でどの様に表現するかという部分にフォーカスしています。)

日本語訳:彼は彼女よりも3歳年上だ。

1 比較級を使わない表現方法

“The difference in their ages is three years.”
(彼らの年の差は3歳だ)

これだと「差」はわかってもどちらが年上でどちらが年下かわかりませんね。

“He is 3 years her senior.”
(彼は彼女より3歳年上だ)

これで彼(he)の方が彼女(she)より年上だとわかりますね。このように「2つのものを比較する時は必ず比較級を使わなければいけない」、というわけではありません。

2 比較級を使った表現方法

“He is 3 years older than her.”
(彼は彼女より3歳年上だ)

最も一般的な表現ですね。大切なのは“older than”のあとの“her”。目的格になっていることに注目です。この部分を“she is”でも文法的にはOKですが、現代では目的格の方が主流として使われています。

しかし、インターネットで調べるだけでもこの“than”以下の代名詞は主格にするのか目的格にするのか“she is”にするのか、様々な議論が展開されています。難しい問題ですので、ご自身で納得のいく答えを見つけて下さい。

3 比較対象を入れ替えた表現

“She is 3 years younger than him”
(彼女は彼より3歳年下だ)

比較表現を使うということは必ず2つ以上のものが比較対象になります。一方が年上ならばもう一方は年下。比較対象を入れ替えることで同じ意味合いの文章を作ることができます。能動態の文から受動態の文を作る要領だと思って下さい。
(例:The students in this class speak English. ⇔ English is spoken by the students in this class.)

この時のポイントは比較級を作る時にそれぞれの形容詞、副詞の対義語の意味をセットで覚えておくこと。例文の場合だと“older ⇔younger”他にも“better⇔worse”,“bigger⇔smaller”などがあります。対義語を一緒に覚えることで比較対象のどちらが主語になっても文章を作れるようになります。

余談ですが、数ある英単語を1つ1つ個々で覚えるのも効率が悪いので、前述したような対義語だけでなく、“probably”,“maybe”など日本語では同じように「たぶん」と訳される類語。さらに1つの単語の品詞が変わった形、“different”(形容詞)、“difference”(名詞)などもセットで覚えると単語の意味や使い方にも共通点があるので学習効率があがります。

さて、本題に戻って次の例を見てみましょう。

日本語訳:彼はクラスの誰よりも背が低い

「誰よりも背が低い」と聞くと最上級を使って表現したくなりますが、実は比較級で表現することもできます。

“He is shorter than any other boy in his class.”

比較対象を「クラス全員」とひとまとめにすることで「クラスの誰よりも」という比較級を作ることができます。

また“any other boy”の部分を“everybody else”,“anybody else”に変えることで表現することも可能です。

“He is shorter than everybody else in his class.”

他にも比較級を2回連続で使ってだんだん変化していく様子を表すことができる表現もあります。

日本語訳:彼の英語はどんどんうまくなっている

“His English is getting better and better.”

昔のある地点、もしくは授業を重ねるごとにその都度比較してどんどんうまくなっているといる表現。現在進行形と合わせながら使うことでリアリティのある表現になっていますね。

まとめ

比較表現1つを見るだけでも様々な表現方法があります。比較級と一緒によく頻出するものに原級、最大級もありますが、どの項目にしても一言では説明できないボリュームがあります。1つ1つ覚えながら英会話で実践していき、ぜひ今より1歩上の英語力を身につけて下さい。