リスニング力強化のために色々な国の英語を聞いてみよう

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英語のリスニング力がなかなか上がらないと悩んではいませんか。いつもリスニング教材を使って聞いているのに、実践の場やテレビになるとあまりわからない・・・なんて人もいるかもしれません。一体これはなぜなのでしょうか。

リスニング力を強化するためには、リスニング教材だけでは不十分かもしれません。

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リスニング教材の英語の特徴

書店などで販売されているリスニング教材には、致命的な欠点があります。

それは、リスニング教材の英語はとても明瞭な発音で、比較的ゆっくりと話されているということです。その教材のターゲットにもよりますが、ネイティブがネイティブ同士で話すときの本当の速さ、話し方で話されているような教材の方が少ないでしょう。

また、日本の場合はほとんどがスタンダードなアメリカ英語となっています。一部、イギリス英語のリスニング教材も販売されていますが、それだってスタンダードなイギリス英語です。

私たちが日本語を話すとき、話す人間が違えば、話し方も異なりますよね。地域によって方言もありますし、イントネーションが違う言葉もあります。速さは個人個人で差がありますよね。

ですが、リスニング教材の場合はそういった個人差的な部分があまりなく、聞き取りやすい英語が収録されているのです。それに聞き慣れれば、確かにリスニング力はアップするのですが、それは聞き取りやすい英語に限る・・・ということになってしまうこともあるのです。

英語は地域によって響きが違う

まず、知っておかなければならないことは、英語は地域によって響きが全く違うということです。アメリカ英語とイギリス英語には、文法上の相違点はそれほどありませんが、その響きはかなり違います。

その上、アメリカ国内、イギリス国内でもたくさんの訛りがあるため、単純にスタンダードなアメリカ英語、若しくはイギリス英語に慣れていればいいというわけではありません。

アメリカやイギリスのテレビドラマでは、そのドラマの舞台となっている場所の英語の訛りを忠実に再現したものが多く、聞き慣れていないとなかなか意味がわからないかもしれません。

英語が話されている国はアメリカやイギリスだけではありませんが、他の国々でも国が違えば響きも違いますし、聞き慣れないと同じ英語なのに聞き取りづらいなんてことになります。

しかし、「英語のリスニング力がある」という状態は、こうした異なる英語の訛りをすべて大体聞き取れるような状況のことをいうのではないでしょうか。それができなければ、ビジネスの場では困ることもあります。

TOEICのリスニング問題

少しTOEICのリスニング問題にも目を向けてみましょう。TOEICのリスニング問題は、アメリカ英語だと思っている人もいるかもしれませんが、実はさまざまな国の英語が収録されています。

具体的に言うと、アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの英語がアナウンスされているようです。

このリスニング問題では、それほど訛りの強い英語はありませんが、アメリカ英語だけに慣れていると、アメリカ英語とはかけ離れているイギリス系の英語(イギリス・オーストラリア・ニュージーランド)では、困ってしまうかもしれません。

特に、オセアニア地域は訛りも少しきつめなので、聞き取りづらいと思う人もいるでしょう。

TOEICのリスニング問題で点数を取るためにも、さまざまな英語を聞き慣れておくというのは重要なのです。

訛りが強い英語に聞き慣れるメリット

より多くの英語の訛りを理解するために手っ取り早い方法は、訛りが強い英語に慣れるということです。その方が、単にさまざまな英語圏の英語を聞くよりもずっとリスニング力がアップします。

意外かもしれませんが、訛りが強い英語を聞くことで、例えば上記であげたTOEICのリスニングセクションで使われている5ヶ国の英語を聞き取るのが容易になります。

これは、訛りが強い英語はなかなか聞き取れないため、集中して聞くようになることと、やはり難易度が高いものに慣れれば、それよりも難易度が低いものは簡単に感じるという効果が出ているのだと推察されます。

もちろん、これはTOEICだけに発揮される効果ではなく、日常的に英語を使う場でかなり有利に働きます。

英語を使ってビジネスをするという場合、相手はネイティブだけではありません。旅行先で英語を使うという場合だってそうです。

ネイティブでなければますます強い訛りを話すので、ネイティブでも聞き取りに苦労していることもあります。ですが、訛りの強い英語に慣れていれば、そういった場面でも相手の意図を汲みやすくなるでしょう。

訛りが強い英語に慣れるということは、相手の意図を汲むための推察力アップにも自動的につながります。訛りが強くてよくわからない英語を聞くときには、相手が何を言っているのかわかろうとする姿勢で臨みましょう。

色々な国の英語に慣れるために・・・

では、具体的にどうすれば色々な国の英語に慣れることができるのでしょうか。

これには、インターネットがかなり活躍します。

私がさまざまな国のアクセントを聞きたい時には、Youtubeを使っています。

「訛りが強い英語に慣れる」という意味では、インド英語がおすすめです。「Indian English」と検索すると、インド英語が聞ける動画がたくさん出てきます。英語の字幕もついているものが多いので、とても便利です。

インド英語がどういうものか解説したものから、インド英語を話すコメディアンがナチュラルなスピードで話しているものもあったりして、リスニング教材には事欠きません。

他におすすめなのは、マレーシア英語かシンガポール英語でしょうか。こちらも訛りが強く、話すスピードが早いのでリスニング教材にはもってこいです。

同じように「Malaysian English」「Singaporean English(Singlish)」と調べてみましょう。インド英語ほど聞き取りづらくはありませんが、なかなかに鈍った英語が聞けます。

他にもジャマイカの英語もなかなかのものです。しかし響きはもっとみなさんの知っている英語に近いかもしれません。

ちなみにこれらの英語は、文法や単語もスタンダードな英語とは異なるものが使われているので、真似をしないように気をつけてください。インドならヒンディー語、マレーシアやシンガポールなら、マレー語の影響を受けている言葉もあったりします。

そこでバランスを取るために、やはりスタンダードな英語も聞き慣れておきましょう。国はどこでもお好きな国のものを選びましょう。個人的にはアメリカ寄りにしたいなら、カナダ英語、イギリス寄りにしたいならイギリス英語がおすすめです。

なぜアメリカではなくカナダなのかというと、カナダの英語はアメリカ英語寄りであるものの、訛りがあまりなく聞き取りやすいからです。

スタンダードな英語の発音についても、Youtubeを使って現地のテレビ番組やニュースを見てみることをおすすめします。リスニング教材のようにスクリプトはついていませんが、ナチュラルなスピードのものになっていて、リスニング強化という意味では大変役立ちます。

アメリカ英語を選んだとしても、イギリス英語を選んだとしても、時々は他の国の英語も聞いてみてくださいね。

まとめ

リスニング力をアップするには、1つの種類の英語を聞いていては、なかなか難しいところがあります。さまざまな国の英語に慣れ、またナチュラルなスピードに慣れて、リスニング力を強化していきましょう。

Nativecampの講師陣はノンネイティブなので、多少は訛りのある講師がほとんどです。「強い訛り」というわけではありませんが、講師たちの発音に慣れておくのも英語のリスニング力アップにつながるでしょう。