フィリピンへの旅行や留学を考えているなら、入国手続きの知識は必須です。
この記事では、フィリピン入国の流れから入国スタンプの役割、万が一スタンプがない場合の対処法まで、役立つ情報をお届けします。
初めてフィリピンを訪れる方はもちろん、リピーターにも役立つ内容となっています。海外へ行く不安を少しでも払拭するために、事前に確認しておきましょう。
フィリピン入国の流れ
フィリピンへの入国は簡単にできますが、しっかりと準備しておくと手続きがスムーズに進みます。
まず、フィリピン行きの航空機に搭乗する前に、Philippine Travel Information System(eTravel)への事前登録が必要になってくるので、こちらを確認しておくことをおすすめします。これは到着予定時刻の72時間前から登録できます。eTravelについては後述します。
到着後は以下の手順で入国手続きが進みます。
審査では滞在目的や滞在先などについて質問されることがあります。観光目的なら30日以内の滞在が認められ、それ以上の場合は事前にビザを取得しておく必要があります。
入国スタンプの有無
入国スタンプはパスポートに押される小さな印ですが、フィリピン滞在における正式な許可証としての役割を果たします。このスタンプには入国日、滞在許可期間、入国審査官の識別番号などが記載されています。
入国スタンプの役割と重要性
入国スタンプは記念ではなく、合法的にフィリピンに入国したことを証明する公式な記録です。このスタンプがあると、滞在中に警察などの当局から身分確認を求められたときに、正規の手続きを経て入国したことを示せます。
また、ホテルチェックインや国内線の搭乗手続き、銀行口座開設など、様々な場面でパスポートと共に入国スタンプの確認が行われることがあります。
特に観光地やリゾートエリアでは、定期的に外国人の滞在資格チェックが実施されることもあり、その際にスタンプを確認されることがあります。
スタンプがない場合の対応
入国審査を通過したにもかかわらず、パスポートに入国スタンプが押されていないことに気づいた場合は、すぐに対応しましょう。
審査カウンターをまだ離れていない場合は、その場で審査官に伝えましょう。空港内の移民局オフィスに向かい、状況を説明して入国スタンプが必要だと伝えます。
空港を出てから気づいた場合は、できるだけ早くフィリピン移民局(Bureau of Immigration)のオフィスに行く必要があります。マニラならマカティ地区のIntramuros、セブならセブ市内のJ.M. Basa Streetにオフィスがあります。
持参すべき書類は以下になります。
移民局では状況を説明し、入国記録の確認を依頼します。システム上で入国記録が確認できればスタンプを押してもらえますが、手数料が発生することがあります。
スマホで入国確認可能か
デジタル化が進む現代では、紙の書類だけでなく電子的な方法でも入国記録を確認できるようになっています。
eTravel システムと電子記録
フィリピン政府が導入したeTravel(イートラベル)システムにより、入国情報がデジタルで管理されるようになりました。これは事前登録システムであると同時に、入国記録を電子的に保存するシステムでもあります。
eTravel登録時に発行されるQRコードやリファレンス番号を保存しておくことで、自分の入国記録を確認できます。ただし、これはあくまで補助的な情報であり、パスポートの入国スタンプに代わるものではありません。
eGovPHアプリの活用
2024年3月から運用が開始されたeGovPHアプリでは、フィリピン政府の各種サービスにアクセスできます。このアプリを通じてeTravel情報を確認することもできますが、主にフィリピン国民向けのサービスとなっています。
外国人旅行者の場合、このアプリでの情報確認は補助的な手段として考え、必ず公式の入国スタンプも確認するようにしましょう。バグなどでアプリが使えなくなったり、データが反映されていなかったりするケースもあります。
入国記録の電子証明書
一部の国際空港では、入国記録の電子証明書をメールで受け取れるサービスも試験的に導入しています。ただし、これはまだ全空港で標準化されたサービスではなく、入国スタンプの代替として公式に認められているわけではありません。
このように、スマホで入国確認ができるシステムはあるにはあるのですが、現時点では従来の紙の入国スタンプが最も確実な証明方法です。デジタル記録はバックアップとして活用するのが賢明です。
フィリピンの入国手続き
フィリピン入国をスムーズにするために、具体的な準備と手続きについて詳しく見ていきましょう。当日焦ることがないよう、準備万端にしておいてください。
入国前の準備
まずは、以下の持ち物チェックリストを見てみましょう。
入国審査をスムーズに通過するためには、出発前の準備が重要です。必要書類や情報の整理は、現地に着いてからでは取り返しがつかないケースもあります。
まず、パスポートの有効期限が十分かを確認しましょう。滞在期間に加え、そこから6ヶ月以上の余裕が必要とされる国が多いです。
eTravel登録に関しては、出発の72時間前から登録できます。フォームでは個人情報や旅程、滞在先の詳細などを入力します。
登録が完了するとQRコードが発行されるので、印刷またはスマートフォンに保存しておくことを忘れずに。空港でネット接続が不安定な場合に備えて、紙のコピーも持っておくと安心です。
入国審査の内容
入国審査では、よく聞かれる質問とその回答を頭に入れておくと安心です。英語に自信がない場合は特に注意しなければいけません。以下の質問がよく聞かれます。
質問には簡潔に真実を答えましょう。嘘をつくと入国拒否になりかねません。
入国審査は緊張してしまう人も少なくありません。ただし、審査官は基本的に形式的な質問をしてくるだけなので、必要以上に構える必要はありません。事前に聞かれやすい質問とその答えを準備しておくだけでも、かなり気持ちが楽になります。
答えに詰まってしまった場合でも、慌てる必要はありません。英語に不安がある場合は、あらかじめ英語での回答例をメモしておくのも効果的です。メモを見ること自体は問題ありませんが、あくまで自然に受け答えできるよう練習しておくと安心です。
カメラやスマホはカバンの中にしまっておこう
空港というのは、どこの国でもセキュリティが特に厳しい場所のひとつ。中でも入国審査のエリアは、かなり神経質になっていることが多いです。
だからといって、ものものしい雰囲気に飲まれる必要はありませんが、カメラを構えたり、スマホで通話したりするのはNGです。撮影禁止のマークがなくても、空港職員から注意されることはよくあります。
審査官の話はちゃんと聞いて、目を見て受け答えを
入国審査で大切なのが、審査官の目を見てしっかり答えること。俯いたりモゴモゴ話していると、「この人、怪しいな」と思われてしまう可能性があるからです。
たとえ緊張していても、笑顔でハキハキ話すだけで、印象はぐんとよくなります。審査官が何を言っているか分からない場合は、「Pardon?」や「Could you say that again?」などと聞き返しても大丈夫です。変に分かったふりをする方がよっぽど危険です。
声のトーンと態度にも注意
つい緊張して早口になったり、列が長くてイライラして声が大きくなってしまう人もいますが、入国審査の場では落ち着いた態度が何より大切です。
大声で話すと、それだけで警戒されてしまうことがあります。隣の人とおしゃべりしながら待っているときも、声のボリュームには要注意。日本語だからバレないだろう、なんて考えていると、意外と聞かれているものです。
税関申告と持ち込み制限
フィリピンでは、以下の物品に関して制限があります。
税関申告書には、持ち込む物品の正確な情報を記入しましょう。特に申告すべき物がない場合は「Nothing to declare」を選びます。
まとめ
フィリピンへの入国は、事前に正しい情報を知っておけば安心です。入国スタンプはフィリピン滞在中の様々な場面で必要となり、特に出国時には厳格にチェックされます。
もし入国スタンプがないことに気づいたら、すぐに移民局で対応してもらいましょう。近年はデジタル化も進んでいますが、従来の紙の入国スタンプが引き続き最も確実な証明方法となっています。
入国手続きに関する正しい知識を持って、安心してフィリピン旅行を楽しみましょう。

◇経歴
英語科高校卒
外国語学部英米学科卒
学習塾で英語を教えている
◇資格
・IELTS6.5
◇留学経験
イングランドのオックスフォードのOxford English Centreに3週間の語学留学と、スコットランドのエディンバラのUniversity of Edinburghに1年間の交換留学をしていました。
◇海外渡航経験
高校時代にオックスフォードの語学学校へ留学
大学時代にエディンバラ大学へ1年交換留学
◇自己紹介
ハリー・ポッターがきっかけで英語に目覚め、高校・大学とイギリスに留学したイギリスマニア。学校はアメリカ英語なので自己流でイギリス英語を習得。発音、スペル、すべてにおいてクイーンズ・イングリッシュを使い英語の先生にバツをくらうもめげず。生まれも育ちも日本で、海外に繋がりがなかったため留学が夢となった。アルバイトで全資金を稼ぎ渡英すると、勝手な高い理想を上回るほどの素晴らしさを目の当たりにし更に虜に。