世界のファストフードランキング!売上・店舗数を徹底比較

ファストフード、ネイティブキャンプ、オンライン英会話

ファストフードは手軽さ、スピード、ブランドで、今や世界中の人たちに愛される食文化です。

近年は、健康志向メニュー、デジタル技術の導入、海外展開の加速など、世界のファストフードチェーン企業がさまざまな戦略で競争を繰り広げています。

今回は、ファストフードチェーンの最新ランキング情報を元に、国別の人気チェーン、アメリカ国内での店舗数、検索数など、さまざまな視点からファストフード事情を掘り下げていきます。

世界のファストフードチェーン市場・売上シェアトップ5

ファストフード業界は、グローバルで数兆円の市場規模を形成しています。

中でもチェーン売上高で市場を牽引しているのはサブウェイ、マクドナルド、スターバックス、ケンタッキーフライドチキン、バーガーキングの5ブランドです。

いずれも世界各国に進出し、圧倒的な存在感を放っています。
ここでは市場シェア順に詳しくみていきましょう。

サブウェイ(Subway)

アメリカの調査会社によると、最も規模の大きいファストフードチェーンはサブウェイとなっています。

低カロリー、高たんぱくなサンドイッチを自由にカスタマイズできることから、健康志向なユーザーに支持されています。

一時は、店舗数もマクドナルドを上回って世界最多を記録していましたが、2020年代に入ってからは、アメリカ国内の店舗数は減少しています。

マクドナルド(McDonald’s)

マクドナルドは、1940年にカリフォルニア州で創業され、2024年時点で約120カ国、40,000以上の店舗を展開するハンバーガーファストフードチェーンです。

「ビッグマック」をはじめとした手軽に食べられるメニューが特徴で、標準化された品質と味を提供することで、世界中で広く親しまれています。

近年はモバイルアプリによる注文や、ドライブスルーの効率化、ベジタリアン向けメニューの導入など、新たな取り組みが進んでいます。

スターバックス(Starbucks)

スターバックスの創業年は1971年、シアトルで設立されたコーヒーチェーンで、全世界の店舗数は38,000店以上、海外は20,000店を超えています。

環境への取り組みに熱心で、サステナブルなコーヒー調達や、カップレス割引、再利用可能カップなどの取り組みを進めています。

最近では、デジタル戦略としてモバイルアプリやオンライン注文、リワードプログラムの拡充を展開しています。

ケンタッキーフライドチキン(KFC)

ケンタッキーフライドチキンは、店舗数25,000店舗以上と世界中で親しまれています。

特に中国では圧倒的な人気を誇っていて、全店舗の約3割以上が中国国内に集中しています。

近年では健康志向のユーザーに向けて、ヘルシーメニューへの取り組みにも力を入れています。

バーガーキング(Burger King)

バーガーキングは、マクドナルドのライバルとして知られるハンバーガーチェーンです。

世界に約19,000店舗を展開し、特にヨーロッパや中南米での存在感が強いです。

代表的なメニュー「ワッパー」に代表されるボリューム感が有名で、さらに最近では代替肉バーガーが話題を呼んでいます。

国別人気ファストフードチェーンランキング

世界中で人気のファストフードチェーンですが、国ごとにその人気の傾向は異なります。
ここでは、主要国ごとの市場シェアランキングをご紹介します。

アメリカ

アメリカではマクドナルド、サブウェイ、バーガーキング、ウェンディーズ、タコベルと、お馴染みのファストフード店が上位に並びます。

5位にランクインしているタコベル(Taco Bell)は、メキシカンフードで唯一のトップ5入りで、日本ではあまり馴染みがありませんが、アメリカでタコスが市民権を得ていることがわかります。

フランス

フランスのファストフード市場は、マクドナルドとブーランジェリー(パン屋)系のチェーンが競い合う構図となっています。

理由は、マクドナルドが徹底したローカライズ戦略でフランス人の心を掴んだ点にあります。

例えば、高品質な食材を使ったグルメバーガーやカフェのように洗練された店舗デザインなどが品質にこだわるフランス人に受け入れられました。

一方で、PaulやBrioche Doréeなどのブーランジェリーチェーンも根強い人気を誇ります。
焼きたてのパンを使ったサンドイッチやキッシュは、手軽でありながらもちゃんとした食事をしたいフランス人に人気です。

中国

中国では、ケンタッキーフライドチキン、マクドナルド、ピザハット、バーガーキングと並びます。

中国ではまだ本格進出して定着しているチェーンは少なく、まだ現地の飲食店のシェアが大きいのが特徴です。

その中でも、中国人のテイストに合わせたお粥、辛口の味付けなどローカライズを推進するケンタッキーフライドチキンが、巨大なマーケットをリードする構造となっています。

日本

日本では、マクドナルド、モスバーガー、ケンタッキーフライドチキン、すき家、サブウェイと続きます。

マクドナルドは、てりやきマックバーガー、月見バーガー、チキンタツタといった日本独自のメニューで、幅広い世代に支持されています。

2位には日本発のモスバーガーが入っています。
できたて、国産食材にこだわったメニューや、モスライスバーガーやてりやきチキンバーガーなど、日本的なアレンジが人気です。

また、日本の特徴として、牛丼やカレーを中心とした和食ファストフードチェーンが人気なことが挙げられます。

インド

インドではドミノピザ、マクドナルド、ケンタッキーフライドチキン、ピザハットとなっています。

宗教的背景を考慮して、牛肉や豚肉の使用を避けたベジタリアンメニューが中心のドミノピザがインド人の胃袋を掴んでいます。

4位にピザハットがランクインしていることから、インドではアメリカンスタイルのピザが人気を誇っていることがわかります。

ブラジル

南米の大国ブラジルでは、グローバルチェーンとローカルチェーンが激しい競争を繰り広げています。

ブラジルの多様な文化と広大な国土が、独自の食文化を生み出す土壌となっているためです。

ブラジルのファーストフードランキング最大の特徴は、グローバルチェーンに引けを取らない国産チェーンの存在です。
国産チェーンの筆頭が、マクドナルドの長年のライバルである「Bob's」です。
ブラジルで初めてファーストフードのフランチャイズを展開したと言われる老舗で、特にミルクシェイクは国民的な人気を誇ります。

さらにユニークなのが、アラブ料理をファストフードとして提供する「Habib's」の成功です。
中東からの移民文化を背景に持ち、エスフィーハやキッビなどのメニューを低価格で提供し、ブラジル全土で支持を得ています。

アメリカのファストフードチェーン店舗数ランキングトップ5

アメリカは、ハンバーガー、ピザ、フライドチキン、サンドイッチ、コーヒーショップなどファストフードの本場であり、世界の食文化に大きな影響を与えてきた国です。

さまざまな業態のファストフードチェーンの競争は、非常に激しいものとなっています。
ここでは、2024年時点におけるアメリカ国内のファストフードチェーンの店舗数ランキングをご紹介します。

サブウェイ

サブウェイは、ヘルシー志向の高まりに乗って成長したサンドイッチチェーンで、1990年代から2000年代にかけて一気に拡大しました。

ショッピングモールやガソリンスタンド、大学構内などの小さなスペースに積極的に進出する戦略で、マクドナルドを抜いて店舗数世界一になった時期もありました。

現在はピーク時から減少して20,000店舗ですが、全米で強固なフランチャイズ網を誇っています。

スターバックス

アメリカのコーヒー文化を象徴するスターバックスは、シアトル発祥のコーヒーチェーンです。

家でも職場でもない第三の居場所「サードプレイス」として、従来のファストフードとは一線を画しています。

都市部のみならず郊外や高速道路のサービスエリアなどにも出店が進み、現在16,000店舗となっています。

モバイルアプリによる注文や、決済の利便性などデジタル戦略も店舗数拡大の背景にあります。

マクドナルド

マクドナルドは、ファストフードの王者とも言える存在で、1955年に設立されて以来、全米で13,500店舗と、都市部から地方都市まで広くカバーしています。

近年は、ジャンクフードのイメージから健康志向への対応として、食材の見直しやデジタルキオスクの導入、店舗のリニューアルなども積極的に進めていて、ブランドイメージの刷新にも取り組んでいます。

ダンキン

ダンキンは、特に東海岸において絶大な人気を誇り、9,500店舗を展開するドーナツとコーヒーの専門店です。

通勤客をターゲットにした店舗や、ドライブスルー戦略が受け入れられています。
2020年に、ブランド名をDunkin’ DonutsからDunkin’に変えて、ドリンクやドーナツ以外のメニューにも力を入れ始めました。

チックフィレイ

チックフィレイは、店舗数は3,000店舗と、大手チェーンに比べて少ないものの、店舗当たり売上高はマクドナルドを超えています。

フライドチキンを中心としたメニューに加え、接客の質や清潔感にも定評があり、顧客満足度が高いブランドです。
高収益を維持しているビジネスモデルで、今後の拡大が注目されています。

世界のファストフード消費量ランキング

World Population Reviewの調査によれば、世界のファストフードにおける消費量のランキングは以下のとおりです。

順位 国名
1 アメリカ
2 イギリス
3 フランス
4 スウェーデン
5 オーストリア

参考:Fast Food Consumption by Country 2025|World Population Review

結論として、一人当たりのファストフード消費量が最も多い国はアメリカで、イギリス、フランスなどのヨーロッパ諸国が後を追う形です。

上記の国々がランキングの上位を占める背景には、自国の文化とファストフードの相性がよい点にあります。
例えば、アメリカとイギリスについてファストフードが流行している具体的な背景をみてみましょう。

国名 ファストフードが流行している背景
アメリカ合衆国 ・日常的にファストフードを摂取する文化が根付いており、年間の一人当たりの消費額も群を抜いている。
・生活に深く根付いたドライブスルー文化も、高い消費量を支える大きな要因。
イギリス ・伝統的な「フィッシュ・アンド・チップス」がテイクアウト文化の土台となっており、グローバルなチェーンと共存しながら巨大な市場を形成している。

上記のように、各国のライフスタイルとの相性の良さが、ファストフードの消費量増加につながっています。

世界で最も検索されたファストフードブランドは?

インターネットの検索データ情報を活用することで、人気ファストフードの傾向を知ることができます。

ここではGoogle Trendsの2023年〜2024年の平均検索数に基づくランキングをご紹介します。

マクドナルド

マクドナルドは、検索回数においても圧倒的な強さをみせています。

各国で新メニューを展開したり、キャンペーンやコラボレーションのたびに検索数が急増しています。

検索の多さはそのままブランド力の強さと結びついて、世界中の人々にとって最も身近なファストフードチェーンと言えるでしょう。

スターバックス

マクドナルドに次いで検索数が多いのがスターバックスです。

アメリカやカナダを中心に、アジアやヨーロッパでも高い人気を誇っており、地域の限定ドリンクやシーズンイベントが検索数を牽引しています。

カスタマイズメニューや新作フラペチーノなどの情報を求めて検索され、SNSとの相性の良さも人気に貢献しています。

ドミノ・ピザ

デリバリーピザの代表格であるドミノ・ピザは、世界90カ国以上に展開していて、特にパンデミック期間中の非接触型配達やアプリ注文の利便性が人気でした。

国ごとに異なるローカライズメニューや、ユニークなピザトッピングも、検索数の多さにつながっています。

ケンタッキーフライドチキン

ケンタッキーフライドチキンは、フライドチキンの代表的なブランドとして、世界で人気を維持しています。

特にアジアやアフリカでは、マクドナルドに次ぐ存在感を放っています。

秘伝の11種類のスパイスや、カーネル・サンダースというブランドアイコンも検索のきっかけとなっています。

サブウェイ

サブウェイは世界100カ国以上に展開していて、特にヨーロッパやアジア市場で堅調に推移しています。

ヘルシー志向の利用者や、カスタマイズ可能なメニューが人気の理由です。

最近では、ブランドロゴの刷新やメニューの簡素化、デジタル注文の強化などの戦略を打ち出していて、関連した検索も増加傾向にあります。

ランキングからみえるファストフード業界の3つの未来

ランキングからみえるファストフード業界の未来として、以下3つの視点を紹介します。

「ヘルシー&サステナブル」は当たり前の価値観に

今後のファストフード店選びでは、健康的であること(ヘルシー)と持続可能であること(サステナブル)が重要な基準になります。

特に、若い世代を中心に自分の食べるものが健康や地球環境にどのような影響を与えるのかを重視する人々が急増しているためです。

例えば、世界中のマクドナルドやバーガーキングで大豆などを原料としたプラントベースドミートのバーガーが定番メニューになりつつあります。

また、スターバックスがプラスチック削減のためにストロー不要のリッドを導入したり、リユーザブルカップの利用を推進したりしているのも象徴的な動きです。

AI・デジタル化が「おいしさ」以外の体験価値を高める

今後のファストフード業界ではAIやデジタル技術を駆使して、顧客一人ひとりにとって快適でパーソナライズされた体験を提供できるかが競争の鍵を握ります。

味が良いのは当たり前で、他社と差をつけるには、「便利さ」「速さ」「自分だけの特別感」などの付加価値が不可欠だからです。

具体的には、以下のようなAI・デジタルを活用したサービスの提供が、ファストフード業界で進んでいる状況です。

・モバイルアプリで注文から決済までを済ませ、店では待つことなく商品を受け取れる

上記のように、テクノロジーを活用して顧客体験全体を向上させることが未来のファストフードにとって必須の条件となりつつあります。

グローバルとローカルの融合がさらに進む

マクドナルドが国ごとに限定メニューを出すように、各国の食文化や好みに合わせて商品をローカライズする動きは今後さらに加速します。

理由は、消費者が「よく知っている安心感」「土地ならではの特別感」の両方を求めているからです。

画一的な商品を世界中で販売するだけでは、多様な文化を持つ人々の心を掴めません。

日本の「てりやきマックバーガー」やインドの「マハラジャマック」のように、各国の味覚に寄り添ったメニュー開発が成功の鍵を握っています。
上記のようなグローバルとローカルの融合が、ファストフード会社が勝ち抜くための重要な戦略と言えます。

まとめ

ファストフード業界は、健康志向の高まり、デジタル化の進展、サステナビリティへの対応といった最新トレンドを取り入れながら、日々進化を遂げています。

それぞれのブランドが独自の戦略を持ち、消費者のライフスタイルの変化に合わせて変化し続けています。

国によって好まれるブランドも異なり、それぞれの市場でローカライズが進むことで、今後も世界の飲食店業界に影響を与えていく可能性があるのです。

nativecamp.net

nativecamp.net

nativecamp.net