情熱的な文化、美しい街並み、そしておいしい食事が魅力の
「スペイン」
そんなスペインでワーキングホリデー(ワーホリ)をしてみたいと思いませんか?
スペインのワーホリ制度を利用すれば、最大1年間滞在しながら、観光や語学学習、そして仕事を通じて現地の暮らしを体験することができます。
しかし、「ビザの申請方法は?」「仕事は見つかるの?」「生活費はどのくらい?」と、気になることも多いはずです。
本記事では、スペインのワーホリを始めるためのビザ申請の流れ、現地での仕事探しのポイント、実際の生活事情まで詳しく解説します。
スペインでのワーホリを検討中の方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。
- スペインってどんな国?
- スペインワーホリの概要
- スペインワーホリの魅力
- スペインワーホリの申請方法・必要書類
- スペインの仕事事情
- スペイン語の語学力
- スペイン語の学習時間と難易度
- スペインワーホリの費用目安
- まとめ
スペインってどんな国?
スペインは、ヨーロッパ南西部に位置する国で、正式名称は「スペイン王国(Reino de España)」です。
イベリア半島の大部分を占め、北はフランスとアンドラ、南は地中海と接しています。
首都はマドリードで、スペインの政治・経済・文化の中心地です。
スペインは、歴史、文化、そして情熱的なライフスタイルで世界中から多くの人々を惹きつけています。
マドリードやバルセロナといった都市はもちろん、美しい海岸線や田舎の風景も魅力的です。
気候は地域によって異なり、南部は地中海性気候で温暖、北部は比較的涼しい気候が特徴です。
公用語はスペイン語(カスティーリャ語)ですが、地域によってはカタルーニャ語(カタルーニャ州)、バスク語(バスク州)、ガリシア語(ガリシア州)なども話されています。
スペイン語は世界中で5億人以上が話す言語で、学ぶ価値のある言語の一つです。
そのため、スペインでは語学学習を通じて新たなスキルを身につけ、国際的な視野を広げるチャンスにも恵まれています。
通貨はユーロ(EUR, €)で、1ユーロ=約160円(2025年2月時点)です。
クレジットカードも広く利用できますが、小さな店舗では現金払いが求められることもあります。
温暖な気候と独特の文化を持つスペインは、初めて海外生活を経験する方にとって理想的な場所と言えます。
スペインに滞在する方法は、いくつかありますが、中でもワーキングホリデー制度(ワーホリ)を利用することで、現地の生活を楽しむだけでなく、仕事や勉強を通じてスペインでの滞在をさらに有意義なものにすることができます。
スペインワーホリの概要
ワーキングホリデーとは、日本とスペイン間の協定に基づき、スペインに最大1年間滞在しながら旅行資金を補うために就労ができるプログラムです。
この制度は、異文化交流を目的としており、若者が貴重な経験を得るための絶好の機会を提供します。
スペインのワーキングホリデービザ(AML)は、2017年に日本とスペインの間で署名された協定に基づいて運用されています。
この制度の年間発給枠は500名と限られておりますので、応募希望の方は早めの申請を考えることが大切です。
英語圏などの他国と比べると、比較的競争率が低いと言われていますが、申し込みの際には必要書類の準備や申請のタイミングを慎重に計画する必要があります。
このビザの最大の特徴は、仕事と旅行の両方を楽しめる点です。
申請者はスペイン国内で短期間の職に就きながら、スペイン各地を巡ることができます。
例えば、マドリードやバルセロナといった主要都市での就労や、セビージャなどの地方都市やマヨルカなどの離島での新しい生活環境を体験することが可能です。
ただし、ビザ申請にはいくつか条件が設けられています。
スペインワーホリに応募するための年齢は18歳から30歳までです。
この年齢範囲は申請時の年齢が基準となるため、31歳を迎える前に申請を行うことが必須です。
スペインワーキングホリデービザを取得すると、スペイン国内で最大1年間の滞在が許可されます。
この間、旅行資金を補うために仕事をすることが認められており、主に飲食業や観光業、語学教師などさまざまな職種で働くことが可能です。
また、このビザでは単なる就労だけでなく、スペイン語やその他のスキルを学ぶための学校への通学も認められています。
ただし、ビザの目的が観光と文化交流を重視しているため、仕事に注力しすぎない生活バランスが求められます。
なお、滞在資格の変更は禁止されているため、長期移住を検討される場合は他の方法をあらかじめ考えておく必要があります。
スペインワーホリの魅力
スペインのワーキングホリデー(ワーホリ)には、他では得られない多くの魅力があります。
まず、マドリードやバルセロナといった文化・芸術の中心で働きながら生活できる点が大きなポイントです。
ヨーロッパという立地を活かして、スペイン国内だけでなく、フランスやポルトガルなどの近隣諸国へ旅行することも簡単にできます。
スペインでのワーホリは、旅行費用を補うために仕事ができるのも魅力の一つです。
飲食店スタッフやホテル業といった観光業の仕事は人気があり、現地のスペイン人に対してはスペイン語を使ったり、海外からの観光客には英語で接客したりなど、語学力を最大限に活かすことができます。
さらに、スペインは多様な食文化やユニークなイベントが豊富な国です。
タパスやパエリア、本場のワインを堪能しながら、トマト祭りやフラメンコといった伝統的なイベントを体験できます。
こうした日常生活やスペイン人との交流を通じて、異文化理解が深まり、国際感覚を磨くことができます。
スペインワーホリの申請方法・必要書類
スペインへのワーキングホリデー(ワーホリ)の第一歩は、ビザの申請です。
このプロセスは一見複雑に思えるかもしれませんが、しっかりとした準備をすれば問題なく進めることができます。
ここでは、申請の手順や必要書類について詳しく解説します。
ビザ申請の基本的な手順
スペインのワーキングホリデービザ(AML)は、年間500名の枠が設けられています。
ビザの申請には、まず、在日スペイン大使館に出向いて直接書類を提出する必要があります。
予約は不要で、受付時間は平日の9:30~12:30です。
ただし、提出する書類の漏れや不備がないよう事前にしっかりと準備することが大切です。
スペインワーホリのビザ申請は、以下のステップで進められます。
1.必要書類の準備
指定された書類をすべて揃えます。 書類の不備がないか何度も確認することが大切です。
2.東京の在日スペイン大使館へ訪問
平日の午前中に大使館を訪れ、書類を提出します。 この際、予約は不要で受付時間内に訪問すればOKです。
3.審査の待機
書類提出後は、スペイン側で審査が行われます。 審査結果に数週間かかる場合もあるため、早めの行動が推奨されています。
4.査証発給または異議申し立て
ビザが発給されれば通知を受け取り、1ヶ月以内に大使館でパスポートを回収します。 不承認の場合は、マドリード高等裁判所や大使館を通じて異議申し立てが可能です。
必要書類
スペインのワーホリビザを申請する必要書類は下記のとおりです。
・査証申請書:大使館の公式サイトからダウンロードして記入します。
・パスポートのコピー:有効期限が十分に残っているものを準備してください。
・証明写真:4.5cm×3.5cmサイズのものを使用します。
・残高証明書:スペイン滞在初期の費用として、少なくとも2,000ユーロ相当以上の資金を証明する必要があります。
・医療診断書:健康状態が良好であることを証明する書類が求められます。
・その他必要書類:場合によっては追加の書類が必要となるため、不明点がある場合は事前にスペイン大使館に確認してください。
必要な書類が全てそろっていれば、申請に関する審査は順調に進む傾向があります。
記入漏れや不備がある書類は受理されないため、事前に各項目を徹底チェックしましょう。
特に、スペイン語訳が必要な書類については翻訳の費用と時間がかかることも予想されますので早めの準備を心がけてください。
大使館での手続きとその後の進捗確認
申請書類が整い次第、東京の在日スペイン大使館で手続きを行います。
大使館では受付時に書類を確認するだけでなく、追加の質問を受ける場合も考えられるため、スペインでの滞在計画を明確に答えられるよう準備しておくと安心です。
また、ビザ審査中は特に進捗確認が問われる場合はありませんが、必要時には大使館に問い合わせることもできます。
審査結果が通知されると、ビザが承認された場合は1ヶ月以内に大使館を再訪問し、ビザ付きパスポートを受け取ります。
否決された場合も適切な期限内に異議申し立てを市区町村または裁判所に行うことが推奨されています。
このように、手続き全体はシンプルではありますが、申請から結果まで余裕を持ったスケジュール管理が欠かせません。
スペインの仕事事情
スペインでのワーキングホリデー(ワーホリ)において仕事探しは重要なステップです。
まずは現地に着いたら自分の希望する職種を明確にしましょう。
飲食店スタッフやホテル業は特に需要が高く、スペイン語のレベルに応じたポジションが見つけやすいです。
また、求人サイトや現地の友人からのネットワークを活用することも効果的です。
主要都市での仕事募集が圧倒的に多いため、マドリードやバルセロナのような大都市を中心に探すのが良いでしょう。
さらに、多くの職場で簡単なスペイン語能力が求められるため、基本的な会話能力を身に付けておくことをお勧めします。
スペインのワーホリ中に人気の職種には、カフェやレストランでのウェイター、ホテルのフロントや清掃スタッフ、語学教師などがあります。
特に英語力を活かした語学教師のポジションは需要が多く、資格があれば収入面でも期待できます。
また、観光業が盛んなスペインではガイドやショップスタッフといった観光関連の仕事も人気です。
求人情報は、IndeedやLinkedInなどのオンラインプラットフォームや、現地のFacebookの掲示板も活用可能です。
あらかじめどの職種に挑戦したいか計画を立てておくこともおすすめします。
そして、スペインのワーホリビザ(AML)は、旅行資金を補うための就労を目的としているため、現地でフルタイムの仕事に従事する必要はありません。
そのため、アルバイト的な短期の仕事が多いという特徴があります。
スペイン語のスキルが少しでもあれば、地元の企業や飲食店などでの雇用チャンスが増えます。
スペイン語の語学力
スペインでのワーキングホリデー(ワーホリ)中に「英語だけで仕事が見つかるのか」という点は、気になるところですよね。
結論から言うと、可能ではあるものの、選択肢はかなり限られます。
英語のみ話せる場合、バルセロナやマドリードといった国際的に英語が使われる機会が多い都市では、観光業やホステルのスタッフといった仕事が見つかる可能性があります。
ただし、スペインの大都市では近年、失業率の増加や就職難が問題となっていることも事実です。
そんな背景の中で、スペイン人で英語とスペイン語をどちらも問題なく使用できる人でさえ、希望する仕事に就くのが難しい状況です。
つまり、スペインでワーホリを考えている人が「英語だけでなんとかなる」と思っているなら、それはかなり甘い考えかもしれません。
確かに観光業や国際的な企業では英語が求められる場面もありますが、日常生活やローカルな仕事ではスペイン語のスキルが必須です。
特に、カフェやレストランなどの接客業、ベビーシッター、語学教師などワーホリでよく選ばれる仕事では、少なくとも基礎的なスペイン語が求められます。
スペイン語ができないと求人の選択肢が限られ、結果的に働ける場所が見つからずに貯金を切り崩すことになりかねません。
語学力に自信のない人は、就労の機会を広げるために、事前にスペイン語を学ぶのも一つの方法です。
語学学校に通う、現地の友人と積極的に会話する、または地元のボランティアに参加するなど、学びの機会を日常的に取り入れることがおすすめです。
これにより、より良い条件の仕事を探しやすくなります。
スペイン語の学習時間と難易度
スペイン語は英語ネイティブや日本人にとって学びやすい言語とされています。
特に発音のルールが比較的シンプルでローマ字に近い発音が多いことや、文法構造が一貫している点が初心者にとって学習の負担を軽減しています。
そのため、基本的なコミュニケーションを取るための会話スキルは、習熟スピードによりますが、数ヶ月の学習で身につけることが可能です。
例えば、1日1時間程度を勉強に費やせる場合、2~3ヶ月で日常会話の基礎を学ぶことができると言われています。
オンライン教材やアプリを活用することで効率よく学べるほか、現地到着後に語学学校へ短期間通うことでさらに実用的なスキルを身につけられます。
バルセロナやマドリードといった都市には多くの語学学校があり、選択肢も豊富です。
一方で、スペイン語の中級以上の文法(接続法など)は複雑な部分もあるため、深いレベルでの理解には時間がかかることもあります。
ただし、ワーホリ中に生活の中でスペイン語に日常的に触れることで、自然と習得スピードが上がることが期待できます。
仕事や現地の人との交流を楽しみながら、スペイン語スキルを磨いていくことがワーホリ生活を充実させるポイントとなるでしょう。
スペインワーホリの費用目安
スペインでワーキングホリデービザ(ワーホリ)を利用して滞在する際、費用の目安を把握しておくことは重要です。
費用は滞在都市や生活スタイルによって異なりますが、年間でおおよそ200万円から300万円程度が必要とされています。
特に、バルセロナやマドリードのような主要都市では生活費や家賃が高めで競争率が非常に高いため、予算計画をしっかりと立てることが大切です。
ワーホリを始める際にまず必要となるのが渡航費です。
往復航空券または復路チケットを含めた片道航空券の購入が条件となっており、航空券の費用はシーズンによって異なりますが、平均して8万円から15万円程度がかかります。
特に直行便は割高であるため、経由便を選ぶか、早めに航空券を購入することで節約が可能です。
次に、スペイン到着後の初期費用として、ビザ申請の条件にもあるように2,000ユーロ以上(約32万円程度)の資金を持参しておく必要があります。
これに加え、滞在先での家賃やデポジット(保証金)の初期支払いが求められます。
例えばバルセロナでシェアハウスを選んだ場合、月々の家賃は500~800ユーロ(約8万円~12万円)程度が一般的です。
これに対し、地方都市であれば300ユーロ(約4万8千円)程度の選択肢もあります。
生活費としては、食費が月150~300ユーロ(約2万4千円~4万8千円)程度が目安です。
また、交通費を考慮することも必要で、大都市に多い公共交通機関(地下鉄やバス)は定期券を購入すれば月50~70ユーロ(約7,500円~1万円)ほどになります。
さらに考慮すべきは語学学校やスペイン語学習の費用です。
語学学校に通う場合、1ヶ月で500ユーロ前後(約8万円)程度が一般的です。
語学学校を利用しない場合でも、現地での学びの機会を積極的に活用することがスペインでの仕事探しに役立ちます。
これらに加えて、予備費としてしばらく仕事が見つからない場合の生活費を確保しておくことも推奨されます。
そして、観光や旅行を楽しむ場合は、観光地への交通費や入場料が追加でかかります。
スペインでの1年間を充実させるためには事前にしっかりとした資金計画を立てることが成功のカギとなります。
まとめ
スペインは、美しい建築や情熱的なフラメンコ、サッカー、美食など、多彩な魅力を持つ国です。
そんなスペインでのワーキングホリデーは、異文化体験や語学スキルの向上、そして人生観を広げる絶好のチャンスです。
申請手続きや必要書類の準備には時間がかかるため、余裕を持った計画が重要です。
また、渡航先として人気の高いマドリードやバルセロナのような主要都市では仕事探しや住居探しの競争率が高いため、都市選びも大事なポイントです。
一年間の滞在費用の計画やスペイン語の学習準備、現地での生活に必要な持ち物リストなどを早めに整え、スペインでの一年間を有意義に過ごせるように準備をしっかりしておきましょう。

◇経歴
高校は日本国内の文部科学省グローバル教育指定校に通学。
高校卒業後、タイの国立タマサート大学に1年間正規留学。
その後、転入先であるチェコの国立マサリク大学で政治とメディア学を専攻。
イギリスの企業でマーケティングインターンを経験し、その後ジュニアマーケターとして採用され、英語での実務経験もあります。
◇資格
・TOEIC 800(高校2年次取得
・ IELTS 6.5(高校3年次取得
・ CEFR C1 (大学2年次取得)
◇留学経験
・アイルランド・ダブリンで2週間のホームステイ (高校2年次)
・タイ国立タマサート大学(1年間正規留学)
・チェコ国立マサリク大学(現在3年目で政治とメディア学専攻)
◇海外渡航経験
・25カ国訪問済み(例:ギリシャ、ベトナム、アルバニアなど)
・現地での留学やインターンシップの経験あり
・現在は30歳までに30カ国訪れることが目標
◇自己紹介
旅行が大好きで、異文化交流や新しい経験を大切にしています。これまでの経験を活かし、留学の良さを伝えていけたらと嬉しいです。