オーストラリアは、観光地やバケーション先としてとても人気です。広大な大陸、多様な文化に惹きつけられる人も多いのではないでしょうか。
もし渡航するなら、お金に関する知識は、旅行者や留学生にとって最も重要な情報の一つと言えるでしょう。
この記事では、オーストラリアの通貨について解説します。
旅や留学にまつわる経済的な不安をなくしていきましょう。
オーストラリアのお金の基本
オーストラリアドル、通称「オージードル」は、オーストラリアの歴史、文化を体現したものです。
通貨の歴史や特徴について見ていきましょう。
通貨の歴史的背景
1966年、オーストラリアは英国ポンド通貨から独立し、自国通貨であるオーストラリアドルを導入しました。
今まで使っていたお金の通貨が変わるのですから、これは国の経済的自立と独自性を象徴する重要な出来事でした。
それ以来、オーストラリアドルは世界の主要通貨の一つとして認められ、国際金融市場で重要な役割を果たしています。
当時の通貨変更は、単なる経済的決定ではありませんでした。
それは、植民地時代から独立した近代国家へと歩む、オーストラリアの象徴的な旅路でもあったのです。
新しい通貨は、先住民族の文化、移民の歴史、そして多様性に満ちたこの国の精神を反映していると言えます。
通貨のユニークな特徴
オーストラリアドルは、世界で最も革新的で独創的な通貨の一つだと言われています。
1988年、世界で初めて全ての紙幣をポリマー(プラスチック)素材に変更した国として知られているからです。
そしてこの決定は、技術的革新以上の意味を持っていました。
環境への配慮、耐久性の向上、そして高度な偽造防止技術。
これらすべてが、オーストラリアドルの特徴を形作っています。
各紙幣には、精巧な透明な部分の他、光に当てると見える特殊なホログラム、そして触覚による識別機能が組み込まれています。
視覚障がいのある人も、紙幣の金額を簡単に識別できるよう、細心の配慮がなされているのです。
オーストラリアのお金の種類と単位
オーストラリアの通貨システムは、色彩豊かで芸術的な側面を持っています。
鮮やかで個性的な紙幣と硬貨は、日本の色味が少ない紙幣とはかなり違います。
紙幣の絵柄
5ドル札から100ドル札まで、各紙幣に有名人が載っています。
5ドル札(青色):
先住民族の長老であるエドモンド・バーンズ・ジェームズの肖像が描かれ、オーストラリアの先住民文化の深さと尊厳を象徴しています。
10ドル札(赤色):
アボリジニの活動家ドッド・ウォーカーの姿が印象的で、社会正義と平等への闘いを物語っています。
20ドル札(オレンジ色):
メアリー・リバーの肖像があり、オーストラリアの教育と文化的遺産を代表しています。
50ドル札(黄色):
エディス・カウエンの姿が描かれ、女性の権利と政治参加の歴史を伝えています。
100ドル札(緑色):
パトリック・ホワイトの肖像で、オーストラリア文学の豊かさを表現しています。
硬貨の魅力
硬貨もまた、オーストラリアの文化を反映しています。紙幣とは異なり、人物ではなく動物やモチーフがメインとなっています。
5セント:
カンガルーの姿。オーストラリアを象徴する動物です。
10セント:
エキドナ、オーストラリア固有の珍しい哺乳類。
20セント:
プラティパス、こちらもオーストラリアらしい生物。
50セント:
オーストラリア大陸の地図をモチーフにしたデザイン。
1ドル:
先住民族の伝統的な芸術を想起させるデザイン。
2ドル:
さらに複雑で芸術的なモチーフが特徴的。
為替レートは常に変動し、世界経済の波に揺られています。
おおよそ1オーストラリアドルは日本円で100円程度と覚えておくと便利ですが、常に変化する数字であることを忘れてはいけません。
オーストラリアでの両替方法
両替は、旅行者や留学生にとって気を付けなければいけない準備の一つですよね。
手元にお金がないと不安になってしまうので、両替方法を複数知っておくと良いでしょう。
日本国内での両替
銀行での両替は、事前準備としておすすめで、最も安全な方法です。
しかし、手数料が比較的高いことに注意が必要です。
空港の両替所は便利ですが、やはり手数料は高くなることがあります。
到着直後の緊急時には役立ちますが、事前にわかっているなら使わなくても済むものです。
空港の両替所では、為替レートが通常の銀行や両替所と比べて不利であり、追加の手数料も発生します。
緊急時以外は避けることをおすすめします。
オーストラリア到着後の両替
メルボルンやシドニーの市内両替店、銀行、ATMなど、たくさんの場所で両替ができます。
両替所を選ぶ際は、以下のポイントに注意しましょう。
・手数料の比較
・為替レートの確認
・信頼できる店舗の選択
オーストラリアの主要銀行では、外貨両替サービスがあります。
Commonwealth Bank、ANZ、Westpacなどの銀行で両替が可能で、空港や両替所と比較してよりレートが有利です。
事前に各銀行の手数料と条件を確認しておくと良いでしょう。
しかし、最もおすすめの方法は、海外で使えるクレジットカードやデビットカードを準備すること。
手数料が安く、為替レートも銀行の両替よりも有利なことが多いのです。
デジタル決済の使用
Apple Pay、Google Pay、各銀行のモバイルアプリなど、スマートフォンを活用した決済方法が急速に普及しています。
デジタル技術は旅の便利さを劇的に変えつつあるので、ひとつ準備しておくと安心です。迅速かつ便利な方法ですね。
オーストラリアの銀行について
次に、オーストラリアの銀行の特徴と、滞在中に使えるサービスをご紹介します。
先進国なので基本的なサービスは使えます。
オーストラリアのBig 4とは
オーストラリアには、Big 4と呼ばれる以下の4大銀行があります。
・Commonwealth Bank of Australia (CBA)
・Australia and New Zealand Banking Group (ANZ)
・Westpac Banking Corporation (Westpac)
・National Australia Bank (NAB)
これらの銀行は、全国に支店とATMネットワークを持っています。
また、オーストラリアでは従来の大手銀行に加えて、デジタルバンキングに特化したフィンテック銀行が急速に成長しています。
Up Bank、RevやNEOBANKなどの新興銀行は、より便利な金融サービスを提供し、特に若い世代から支持を集めています。
これらのフィンテック銀行の特徴は以下の通りです。
・完全モバイルベースの銀行サービス
・リアルタイムの支出追跡
・即時の口座開設
・低コストまたは無料の口座管理
スマートフォンひとつで完結できるので、自分に合うサービスを探してみてはいかがでしょうか。
外国人向け銀行口座開設
留学をする場合や長期滞在する場合、銀行口座を開設する際は以下の書類が通常必要となります。
・パスポート
・ビザ
・現地の住所証明書
・学生証または就労ビザ
多くの銀行では、オンラインでの口座開設や、到着後すぐ手続きができます。
また、オーストラリアでは、デビットカードとクレジットカードの利用が一般的です。
国際ブランドのVisaやMastercardが広く受け入れられており、ほとんどの店舗やレストラン、オンラインショップで使用できます。日本で作っておくと安心です。
インターネットバンキングとモバイルバンキングの利用も検討してみてください。
オーストラリアの銀行には、高度なデジタルバンキングサービスがあります。スマートフォンアプリを通じて、残高照会、送金、支払いなどほぼすべての銀行取引が可能です。
留学や旅行でお金を持っていく方法
では、留学や旅行などで、オーストラリアにお金を持っていく方法には何があるのでしょうか。
複数の方法を選び、トラブルがあった時にも対応できるようにしておきましょう。
現金の持ち運び
オーストラリアへ渡航する際、一定額の現金は身につけておくと良いでしょう。
ただし、あまり高額を持ち歩くことは避け、必要最小限の金額にとどめましょう。空港での両替や到着後の銀行での両替を計画的に行うことが大切です。
国際キャッシュカード
多くの銀行で取り扱っている海外で使用可能なキャッシュカードなら、安全で便利な支払い手段になります。事前に、海外利用の設定と手数料を確認しておきましょう。
一部のカードは、海外での引き出しや支払いに対して低手数料または無料のサービスを提供しています。
トラベルマネーカード
プリペイド式のトラベルマネーカードは、為替変動リスクを抑えつつ、複数の通貨で資金を管理できる便利な方法です。
オーストラリアドルをはじめ、主要通貨をカードにチャージして使用できます。
クレジットカードの活用
国際ブランドのクレジットカードは、オーストラリアで広く利用可能です。ただし、海外利用時の手数料や為替レートに注意が必要です。
一部のカードは、海外旅行保険や緊急サービスなどの付加価値サービスを提供しています。
まとめ
オーストラリアでのお金の管理は、事前の準備と知識が鍵となります。海外で不安にならないよう、しっかり調べておきましょう。
空港での両替は緊急時を除いて避け、市内の両替所や銀行、オンラインサービスを利用することで、より低い手数料で利用できることを覚えておけば安心です。
留学や旅行前に、複数の両替方法と支払い手段を比較検討してみてください。
デビットカード、クレジットカード、トラベルマネーカードなど、状況に応じて最適な方法を選べれば心配いりませんね。

◇経歴
英語科高校卒
外国語学部英米学科卒
学習塾で英語を教えている
◇資格
・IELTS6.5
◇留学経験
イングランドのオックスフォードのOxford English Centreに3週間の語学留学と、スコットランドのエディンバラのUniversity of Edinburghに1年間の交換留学をしていました。
◇海外渡航経験
高校時代にオックスフォードの語学学校へ留学
大学時代にエディンバラ大学へ1年交換留学
◇自己紹介
ハリー・ポッターがきっかけで英語に目覚め、高校・大学とイギリスに留学したイギリスマニア。学校はアメリカ英語なので自己流でイギリス英語を習得。発音、スペル、すべてにおいてクイーンズ・イングリッシュを使い英語の先生にバツをくらうもめげず。生まれも育ちも日本で、海外に繋がりがなかったため留学が夢となった。アルバイトで全資金を稼ぎ渡英すると、勝手な高い理想を上回るほどの素晴らしさを目の当たりにし更に虜に。