高校生の海外留学ってどんな感じ?留学の種類や費用について解説!

高校生留学、ネイティブキャンプ、オンライン英会話

今回特集していくのは「高校生の海外留学」についてです。世界の急速なグローバル化によって、日本の英語教育の体制や価値観、教育方針への大きな影響があります。教育面を見てみると、2020年から公立の小学校では小学校3,4年生では英語活動が始まり、5,6年生では英語が教科化されました。これにより、高学年の児童たちは英語の知識や能力をテストによって測られることになったのです。このことは、子供達や保護者の方たちの英語教育、異文化教育や国際交流への意識を高めさせるひとつの大きな要因となっています。

それまでは「海外留学」と聞くと、大学や専門学校に入学した後に大学の協定校やプログラムを利用していく方法や、大学生や大人によるワーキングホリデーというイメージを持つ人が大半だったのではないでしょうか。

しかし、現代の早期英語教育の本格化やSNSやZOOMなどの海外と簡単につながることのできるツールの進化により、海外留学自体ももっと若い世代の人たちが行くものという意識が広まり始めています。コロナ禍により一時は留学事業自体が休止せざるを得なくなりましたが、コロナ禍を過ぎ、2024年現在は世界中で人々の交流がさらに盛んになっている状態です。

大学生以下の年齢である高校生たちには、高校生のうちにしか経験できない国際交流・異文化交流や言語学習を経験してもらい、未来への選択肢を広げるための糧としてもらえたらと思います。

そこでこのコラムでは、高校生が挑戦できる海外留学の種類についてまとめていきます。留学中の現地での滞在方法や、海外留学に必要な費用を含めて詳しく解説していきます。さらに、高校生のうちから海外に留学をすることで得られるであろうメリットと、行く前に一度考えて知っておきたいデメリットについても言及していきます。有意義な海外留学になるよう、事前にたくさんの情報を得て準備をした上で海外留学に臨みましょう!

高校生できる海外留学の種類

早速ですが、高校生のうちから挑戦することができる海外留学の方法について解説していきたいと思います。日本の高校生が海外留学として挑戦できる方法は主に2つです。ひとつは「正規留学」というもの。もう一つは「交換留学」という方法です。それぞれ詳しく見ていきましょう。

正規留学

正規留学とは、別名私費留学と呼ばれるもので、留学先の国や地域、学校、期間などを自由に本人が選択できる方法です。そのため学校の選択肢は通常の公立学校だけではなく、スポーツや芸術など特定の分野を極めるために設立された高等学校を選択することも可能です。

ESLと呼ばれる、英語を母語としない留学生を対象にした英語の授業も選択できるので、英語に不安がある場合でも不安なく留学ができます。この正規留学と呼ばれるものは、日本の高校を卒業せずに海外の現地の高校を卒業するという資格になります。そのため、自ずと留学期間は数年単位となるでしょう。

デメリットとしては、私費留学であるため全ての費用は自己負担となります。留学期間中の学費や滞在費、生活費など全ての費用がかかりますので、卒業までの期間の費用をどのように賄うのかを保護者の方としっかりと計画、話し合うことが大切です。

交換留学

二つ目の方法として、「交換留学」というものがあります。正規留学とは異なり、滞在する国や地域、学校や機関が定められています。しかし、日本で在籍している高校が授業料などを負担して暮れる場合も多く、現地のボランティアファミリーの家に滞在できたりすることもあるので正規留学と比べて費用が安く済みます。

さらに、文部科学省は日本の高校に在籍する学生の1年間の海外留学に対して「在籍する日本の学校の最大単位まで認める」としているため、留学をしながら日本の高校で必要な卒業単位の取得も可能です。

そのため、基本的には帰国後に留年する必要はなく復学ができます。最終判断は学校長の判断によるらしいので、事前に単位取得が可能かどうか、留年の必要がないかどうかを確認しておくといいでしょう。

交換留学のデメリットとしては、滞在国や地域が自由には選べないこと、留学期間は長くて1年間までであることでしょうか。さらに、日本の高校内で何人も希望者がいた場合は校内選抜のような試験を受け、合格をしないと派遣できない可能性もあります。一定の英語力も英検などの英語能力試験の結果を見て判断される場合も。

普段の授業態度や定期テストの結果によるGPAも選考に影響する可能性があるため、日本の高校在学中に交換留学を希望する場合は高校入学時から意識して勉強に取り組みましょう。

参考資料:高校生の留学って実際どう?留学タイプの種類や費用、メリット・デメリットを解説 | 通信制高校ナビ
https://www.tsuushinsei-navi.com/tsuushinsei/koukou-ryugaku.php

留学中の滞在方法

正規留学・交換留学に関わらず、現地で生活する際の滞在方法は主に以下の2つがあります。

①学生寮
②ホームステイ

学生寮

学生寮とは、留学先の学校に通う学生たちが一緒に生活をする施設のことです。そこで一緒に生活をします。帰宅時間など時間に制約がありますが、朝から晩までいつでも学校の友達がいてくれることで安心できるのは寮生活の大きなメリットと言えるでしょう。

また、基本的に海外の高校の学生寮は学校の敷地内や学校から徒歩数分の場所に建設されていることが多いのでアクセスも抜群です。

安全のために敷地内には先生や学校のスタッフが住み込んでいる場合も多いので保護者も学生自身も安心して海外生活を送ることができます。週末や長期休みには学生寮ならではのイベントが開かれたりと、留学生ならではの経験を積むことができるのも学生寮に住むことの醍醐味です。

ホームステイ

もう一つの選択肢はホームステイです。現地の一般家庭の家に泊まらせてもらうスタイルです。日本の家で生活をするように、ホストファミリーと一緒に寝食を共にするので、リアルな現地の生活を体験することができます。海外の生活様式や家族同士の価値観、習慣などを学ぶことはとても有意義な経験です。

ちなみに筆者の留学時はこのホームステイという方法で約4ヶ月間ニュージーランドのホストファミリーにお世話になりました。留学中にお世話になったファミリーとは、帰国後も連絡をとり続けている方も多く、数年後に再訪する方も。実は筆者も昨年、ホストファミリーのいるニュージーランドの首都ウェリントンに遊びにいき、約7年ぶりの再会を果たしました!留学生活中の思い出が込み上げてきて、歓喜余ったのを思い出します。

高校生の海外留学の費用

続いて、高校生として海外留学をする際に必要な経費・費用について解説していきます。海外留学に必要な費用の内訳は大まかに以下のようになっています。

・渡航費 (パスポート申請料、ビザ申請料、海外保険料、航空券)
・滞在費 (家賃、光熱費、通信費、食費など)
・学費
・お小遣い

高校生の留学にかかる費用の目安は、1年間で最低でも200万〜600万円と言われています。これは正規留学か交換留学かによっても変動しますし、どの国や地域に留学するかによっても異なります。

ここでは、国別に1年間かかる費用を大まかに比較してみました。

アメリカ:約200〜600万
カナダ:約200〜450万
オーストラリア:約200〜600万
ニュージーランド:約200〜500万
イギリス:約300〜600万
ハワイ:約300〜500万

参考資料:留学の費用 | 留学なら留学ジャーナル
https://www.ryugaku.co.jp/cost/

高校生の留学って実際どう?留学タイプの種類や費用、メリット・デメリットを解説 | 通信制高校ナビ
https://www.tsuushinsei-navi.com/tsuushinsei/koukou-ryugaku.php

高校生から海外留学するメリット

大学に入ってからでもまだ間にあう留学ですが、高校生のうちに海外留学をすることで得られるメリットについて知りましょう。

メリット① 英語の習得・上達が早くなる

第二言語習得論研究という言語の習得に関する研究の分野で言われていることで有名なのが、外国語の習得は学習を始めるのが早ければ早いほど最終的にネイティブスピーカーのような言語能力に到達できる可能性が高いということ。大人に比べて吸収力や記憶力の高い高校生のうちに海外で語学や専門分野の学習をすることでそれらの大幅な向上が期待できます。

帰国後には、大学進学の際や就職活動、自分の将来やりたいことを考える時の視野が大きく広がるでしょう。さらに、大学入学後に再度海外留学に挑戦したい場合にもさらに視野が広がり、選択の幅も増えるでしょう。

メリット② 多様な価値観を知る機会となる

高校生という多感な時期に海外に出て様々なバックグラウンドを持つ人々と関わることは、今まで知らなかった物事の考え方や捉え方、人へのリスペクトをすることの大切さなどを学ぶ大変貴重な機会となります。

慣れ親しんだ日本の生活を離れて、全く異なる言語、文化、社会の地で暮らすことに最初は戸惑ったり不安になることは当たり前。でもそれらを経験することで、精神的に一回りも蓋周りも大きくなって帰国できます。

自分が普段、日本で安全に暮らせていたこと、授業中に黙っていても乗り過ごせていたこと、言わなくても伝わるという暗黙の了解という文化が存在していたということ…などなど、海外で生活して現地の人と関わることで自分の中で当たり前と思っていたことが全くそうではなかったということに気付かされるのです。留学経験者の筆者からも、この経験は、帰国後から生涯自分の役に立ってくれると断言できます。

高校生から海外留学するデメリット

最後に、高校生のうちに海外留学をすることによって生じる可能性のあるデメリットについても解説しておきます。いますぐ夢と希望を持って留学に出発!と言いたいところですが、まず検討しておかなければいけない事項を知りましょう。

デメリット① ホームシックにどう対処するか

大学生になってからの留学の場合、すでに一人暮らしを始めている方も多く、自分で自分の生活を成り立たせることが経験済みです。すでに親元から離れて生活をしている人は、留学先でホームシックに陥っても解決方法を知っていたり、周りの人への頼り方もわかっています。

そのため、生まれてからずっと家族や親戚などと暮らしてきた人の多い高校生が突然家を離れ、海外の知らない土地で生活を始めることにホームシックが訪れることは珍しいことではありません。ホームシックに陥る代表的な要因として、「言語の壁」「文化の違い(カルチャーショック)」「食文化の違い」があげられます。

それぞれの要因にはそれぞれの対処法が必ずあります。留学先の大学には必ず、留学生専用の相談室やアドバイザー、カウンセラーが常在してくれています。気分がすぐれない時、不安な気持ちでいっぱいな時には迷わずにその人たちのところへ行って相談しましょう。海外の相談所は日本のように閉鎖的ではなく、とっても明るくカジュアルな雰囲気です。英語の練習にもなるし、気軽な気持ちで訪れてみていいですよ。

また、現地で出会えた日本人の留学生と仲良くなるのもお薦めです。よく海外留学中には日本人と連まないほうがいいというアドバイスをする人もいますが、これは極論すぎだと筆者は思います。困った時、悩んでいる時に同じ国出身で同じ母語を話す人がいてくれることは、精神的にとても大きな存在となるのです。

まとめ

このコラムではここまで、「高校生の海外留学」をテーマに、高校生として海外に留学をする方法を費用や滞在方法を含めて詳しく解説してきました。いかがでしたでしょうか?

高校のうちにしか吸収して学ぶことのできないことを経験できる海外留学に挑戦して、ぜひ一回りも二回りも大きくなって帰国してくださいね!留学経験者として、心から応援しています。

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