皆さん、こんにちは。今日は「トリッキー」の使い方についてご紹介します。皆さんは、「トリッキー」という言葉を聞いたことはありますか?何となく意味はわかるけど、きちんとした意味はわからないという人が多いのではないでしょうか。
この記事では、英語「トリッキー」の意味について解説していきます。
トリッキー とは
そもそも、「トリッキー」とはどういう意味なのでしょうか。辞書には、難解で状況や問題が複雑なため、扱いにくいときに使う英単語とあります。また、人物に対しても使える表現で、狡猾、信用しにくい人、油断ならない人などのことを指します。
This process is a little bit tricky.
「このプロセスは少し難解です。」
Young children are tricky.
「若い子供達は油断なりません。」
この「トリッキー」という言葉。実は、本語と英語では少しニュアンスが異なる場合があります。使い方によっては危険を伴うので注意が必要です。後ほど説明します。
トリッキー 英語表現
トリッキーは「tricky」と書き、形容詞として使われています。発音は「tríki」(アメリカ英語)もしくは、「ˈtrɪki:」(イギリス英語)です。
例文を元に、トリッキーの英語表現を確認してみましょう。
This science question is quite tricky.
「この科学の問題はかなり難解です。」
Navigating through the narrow can be quite tricky.
「この狭い道を通り抜けて移動するのはかなり難しいかもしれません。」
トリッキーは、「難解」や「難しい」といった表現で訳すことができます。
ちなみに「trick」になると、意味は「いたずら」や「からかう」、「騙す」などを指します。
The kids played a trick when the teacher didn't see them.
「子供達は、教師がみていない時にいたずらをして遊んでいた。」
trickierの意味は比較級で、最上級で使いたい場合はtrickiestになります。
Tricky 意味 言い換え
トリッキーの言い換えとして使える単語はいくつか存在します。deceptive (欺瞞的)やchallenging(難しい)、complex(複雑な)と言った英単語です。
deceptive は、真実を曲げたり誤解を招くといった意味があります。この単語を使う場合は、意図的に誤解を招く場合です。一方、trickyは無意識に誤解を招いてしまうという点で多少異なります。
The advertisement was deceptive and confused many customers.
「あの広告は欺瞞的で、たくさんの客を混乱させました。」
challengingは、努力などが必要とされる困難な任務または問題のことを表現できます。
trickyも困難な時に使うことができますが、challengingは、trickyよりももっと広い意味で使用が可能です。
Learning English can be challenging for Japanese people.
「英語を学ぶことは日本人にとって難しい課題である。」
complexは、様々な要素が噛み合い、理解が難しい状況や物事を言います。trickyもcomplexもどちらも解決が困難な場合に用いられますが、trickyは技巧的な面で難しい場合、complexは要素的な面で難しい場合に使われます。
The chief manager explained the complex process for the next project.
「チーフマネージャーは、次のプロジェクトに向けての難しいプロセスについて説明しました。」
Tricky 意味 スラング
スラングとは、正式な言葉ではない若者言葉などの少し下品だったり、くずしたりした言葉のことをさします。tricky のスラングでは、例えば「tricky money」と使われることがあります。意味は「厄介なお金」です。広く使われるような一般的な言葉ではありませんが、このような言葉を聞いたら危険が備わっているかもしれないサインですので注意してください。
他にも、「tricky girl」という言葉があります。これは、「ずる賢い女の子」のことを指します。くれぐれも、tricky girl には惑わされることがないようにしてくださいね。
このように、英単語の「トリッキー」は少々ネガティブなイメージで使われることが多いで
す。英語でのtrickyは、「困難な」や「難しさ」と言った意味で使用されることがわかりました。
一方で、日本語ではポジティブな意味でも使用されています。例えば、サッカーのスキルを「トリッキー」を用いて説明することがあります。
トリッキーな動き、トリッキーなパス、トリッキーな足技などです。
技が複雑なため、それが難しい→すごいこと→ポジティブな表現として捉えられるようになったのかもしれません(個人的な見解です)。日本語でのトリッキーは、「策略」や「巧妙」と言った意味で使用されることもしばしばです。
また、仕事においても「トリッキーな人」と表現することがあります。これは悪く言っているのではなく、革新的な考えをもった人のことを指し、ポジティブな意味で使われます。
以上、同じ言葉でも、英語と日本語では少し意味が異なって使われていることがあります。このような単語を「和製英語」といいます。ネイティブスピーカーの前で使うと恥ずかしい思いをしてしまったり、良い意味で言ったにもかかわらず、それは悪い意味として捉えられ、誤解させてしまったりする場合があります。気をつけましょう。
(日本語で)トリッキー →(ビジネスの間で)彼は、トリッキーな人間だ。
将来、大物になるだろう。(ポジティブに)
(英語で)Tricky → He is a tricky person. Nobody wants to invite him to our group.
「彼はトリッキーな人間だ。誰も彼を私たちのグループに入れたがらない。」(ネガティブに)
日本語と英語では、多少意味が異なる和製英語は他にも存在します。有名な和製英語を確認してみましょう。
あれも実は和製英語?
ここからは、伝わりそうでネイティブスピーカーには伝わらないカタカナ英語(和製英語)を紹介していきます。
スマート
これは体型に関する有名な和製英語です。日本人は、とてもスリムな細い体型の人に対して、褒め言葉の意味も込めて「スマートだね」ということがあります。しかし、本来この言葉は英語で「賢い」などと訳します。よって、スマート=痩せているという意味は英語には存在しません。
(日本語で)スマート→彼女はスマートになったね(痩せたね)
(英語で)Smart →She is a smart woman.
「彼女は賢い女性だね。」
ファイト
韓国語でも最近、よく使用されている「ファイティン」や「ファイト!」。日本語でも、運動会の時などに応援する意味も込めて「ファイト!」などと使うことがあります。しかし、この「ファイト」は、英語では「闘え!」と言っているので、戦争などの戦闘のイメージをもってしまいます。使い方を間違えると喧嘩を売っているようで非常に危険です。友達を応援したい時などには、「good luck」などを使用するのが良いでしょう。
(日本語で)ファイト→頑張ってね!
(英語で)Fight → You should fight!
「あなたは戦うべきです。」
ムードメーカー
これも、クラスなどで場を盛り上げる人をさす場合に使う表現です。「He is a mood maker! (彼はムードメーカーだ!)」と言っても、ネイティブスピーカーの人はぽかんとするでしょう。同じような意味合いの言葉は英語で「ice breaker」と言います。
(日本語で)ムードメーカー→彼はクラス一番のムードメーカーだ。
(英語で)Ice breaker→He is the best ice breaker in the classroom.
「彼はクラスで1番のムードメーカーだ。」
ユニーク
最後に紹介するのは、ユニークです。日本語では、ユニークは「独特で面白いような人」を言う場合があります。しかし、英語でuniqueは「唯一無二で他に例のない人」のことを言います。似ているようですが少し異なるので、使う際には気をつけましょう。
(日本語で)ユニーク→彼は、ユニークな人間で話をしていて飽きないよ。(面白い人だよ)
(英語で)Unique →He is as popular as a unique painter.
「彼は、唯一無二な芸術家として有名だよ。」
今回は、トリッキーに合わせて、状態や行動を表す語句を紹介しましたが、和製英語は世の中にたくさんあふれています。例えば、ショートケーキやフライドポテトといった食べ物から、ノートパソコンやブラインドタッチといったビジネスに関わるものまで幅広く存在します。日本人には何となくそのカタカナ英語を聞いて意味が想像できても、外国の人からしたら何のことを指しているのかわからないのです。
筆者も最近、学校のチャイムをそのままチャイムと使ってしまい、ネイティブスピーカーと会話をして通じないことがありました。後から知ったのですが、チャイムは「ベル」と言い換えることができます。
普段カタカナで使っている言葉で、英語でも同じ意味で通じるのか不安になった場合は、ぜひご自分でも調べてみてください。有名な和製英語をもう少しだけ挙げておきます。
食べ物編:ショートケーキ、ハンバーグ、シュークリーム、パン、ピーマン、ココア、ノンアルコールなど
仕事編:フリーター、アルバイト、ブラインドタッチ、パソコン、タレントなど
生活編:シール、ペットボトル、ホチキス、コンセント、ビニール、マフラー、ワンピース、パーカーなど
トリッキー 英語 まとめ
以上、今回はトリッキーの英語表現について紹介しました。いかがでしたか?トリッキーの元々の意味から派生して、日本語では本来の意味と異なった意味で使われていることを知りました。意味を確認して、上手に使いこなせると良いですね。

◇経歴(英語を使用した経歴)
学生時代に、デンマークのど田舎で交換留学を経験。ヨーロッパ中から集まる学生と寝食を共にし、英語漬けの日々を送った。
タイで現地採用として3年勤務。
タイ語が一向に上手にならず、英語で生活。
現在私立の小学校で英語講師として勤務している。
◇資格
TOEIC、TOFELiBTなどの受験経験あり。
◇留学経験
デンマーク:デンマーク南大学(UC SYD)に5ヶ月間
◇海外渡航経験、渡航先での経験内容(仕事、留学、旅行など)
ケニア、カナダ、フィリピンなど
仕事、留学、旅行合わせて計21か国の渡航経験あり。
◇自己紹介
英語は決して得意な方ではありませんでした。だからこそ、今日まで続けてきたのかもしれません。苦手だったからこそ、みなさんのお悩みに寄り添える記事を書きたいと思っています!「英語は一生」です。共に頑張りましょう。

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.