みなさんが普段英語を勉強していて、「あれ?この単語よく見かけるな」と思うものはありませんか?今回の記事で取り上げる「right」という単語も、そのうちのひとつではないでしょうか?
それもそのはず。「right」は、同じスペルで、さまざまな品詞として使われている単語だからです。
今回の記事では、「right」の意味について改めて丁寧に解説していきます。品詞ごとにどのような意味を持っているのか、ひとつひとつチェックしていきましょう。また、あわせて覚えておくと便利な「right」を含むさまざまなイディオムもご紹介していきます。
Rightの意味
「right」は同じスペルで、さまざまな品詞の役割を果たします。そのため、意味も実に多様です。ここからは、品詞ごとに「right」の意味や使い方を例文とともにご紹介していきます。
名詞
おそらく、皆さんが「right」と聞いて最初に思い浮かべるのが名詞ではないでしょうか。
名詞の「right」は「右」「右手・右側」「権利」「正しいこと」「正当・正義・公正」などの意味があります。「右手・右側」のように位置を示す場合、そして「正当・正義・公正」の意味で使われる場合は、不可算名詞となり、複数形のsは付きません。
ただし、「権利」という意味で使われる場合は、可算名詞となります。また、「真相や正しい状態」という意味のときには、sを付けた複数形で表現します。
例文:
Please turn to the right, not left at the next signal.
(次の信号では左ではなく右に曲がってください。)
You can see the post office on the right side of the building.
(建物の右側に郵便局が見えますよ。)
This is a worker’s right.
(これは労働者の権利です。)
I think I did the right thing.
(私は自分が正しいことをしたと思います。)
There were people who fought for their right to freedom.
(自由の権利のために戦った人々がいました。)
Respecting human rights is important.
(人権を尊重することは大切です。)
形容詞
形容詞としての「right」も、みなさんが英語を勉強しているとよく出会うものではないでしょうか。
「右の・右側の・右方の」「正しい・正確な・間違いのない・正当な」「適切な」などの意味があります。
「light(軽い)」とスペルが似ていますので、気を付けてくださいね。またLとRの発音の区別はとても難しいですが、ネイティブスピーカーの音声を聞いて繰り返してみてください。
ちなみに、「correct」という形容詞も同じように「正しい」という意味があります。「correct」は「(問題など正解・決まった答えがあるものについて)正しい」というニュアンスがあります。一方「right」は「感覚的・道徳的・社会的に正しい」というニュアンスがあります。
例文:
I thought the clock told the right time, but it wasn't.
(その時計は正しい時刻を示していると思ったのですが、そうではありませんでした。)
I think she is right.
(私は彼女は正しいと思います。)
You were right to tell the police about what you saw the other day.
(あなたが先日見たことを警察に話したのは正しかったです。)
Am I right in thinking that you want to leave the company?
(あなたは会社を辞めたいと思っているのでは?)
※Am I right in thinking~?は「is it true」と同じ意味になります。
You shouldn't treat her like this! It's not right.
(彼女をこんな風に扱うべきじゃない!間違ってるよ。)
副詞
「right」は副詞としても使われます。「右へ」「ちょうど」「すぐに・直ちに・遅れることなく」「まさに」「すっかり・完全に」などの意味があります。
例文:
I remember he left here right away.
(彼はすぐにここを離れたと記憶しています。)
Turn right at the next traffic light.
(次の信号を右へ曲がって。)
I think our car ran right out of fuel.
(私たちの車は燃料が完全に尽きたんだと思います。)
Sorry, I need to take this call. I'll be right back.
(ごめん、この電話に出ないといけません。すぐに戻ります。)
The trains rarely come right on time.
(電車が時間通りに来ることはほとんどありません。)
動詞
こちらはあまり馴染みがないかもしれませんが、「right」が動詞として使われることもあります。「修正する・正す・訂正する・正しい状態に戻す」といった意味になります。
例文:
I think we should right the situation as soon as possible.
(一刻も早くこの状況を正すべきだと思います。)
The small boat will right itself if it capsizes.
(小さなボートは転覆しても自分で直すことができます。)
It's not too late to right a mistake.
(間違いを正すのはそれからでも遅くはないですよ。)
He and his friends righted the sailboat after the storm.
(彼と彼の友人は嵐のあと、帆船を起こしました。)
The politician needs to work hard to right his public image.
(この政治家は、自分の公衆のイメージを正すために努力する必要があります。)
Rightを含むイディオム
最後に、覚えておくと会話で役立つ「right」を含んだイディオムやフレーズをいくつかご紹介します。
①「all right」は「大丈夫」という意味があり、会話でも非常によく使われます。自分自身が大丈夫という場合はもちろん、相手への気遣いとして「気にしていないよ・気にしなくていいよ」といった気持ちを表す際にも使われます。
②「That's right.」もネイティブスピーカーがよく使う表現です。「そのとおり」「そうです(正しいです)」といった意味があります。
③「right along」は「ずっと・絶えず・休みなく」という意味があります。主にアメリカで使われる口語表現です。
④「rain」という単語を使った「right as rain」という面白いイディオムもあります。「(物事が)とても順調で・健康そのもので・とても正常で・完全に正しい・全く申し分なくて」などの意味があります。ちなみに、この表現の語源は諸説あります。雨が直線状に降ることからという説、雨は天気予報に関係なく降るときは降るから正しいという説、イギリスは雨が多いから雨が降ることは正常なことだという説などです。
例文:
A:Your sister is a teacher, isn't she?
(あなたのお姉さんは教師ですよね?)
B:That's right.
(そのとおり。)
A:Sorry I'm late.
(遅れてごめんなさい。)
B:That's all right.
(大丈夫ですよ。)
My husband works right along.
(私の夫は休みなく働いています。)
I feel as right as rain.
(私は健康そのものです(とても調子がいいです)。)
I hope everything will be as right as rain tomorrow.
(明日、すべてが上手くいくことを願っています。)
Right 意味 まとめ
いかがでしたか?今回の記事では、「right」という馴染み深い英単語を改めて深掘りしました。普段あまり意識することがないかもしれませんが、品詞ごとに丁寧に意味をチェックしていくことで、より「right」の理解が深まったはずです。
また、あわせて、覚えておくと役に立つ「right」が含まれるフレーズやイディオムについても、例文を用いてわかりやすく解説しました。それぞれの意味や使い方を理解するきっかけになればうれしいです。
今回ご紹介したように、「right」はさまざまな意味を持つ単語です。それぞれの文のなかでどのように使われているのか正しく判断することで、意味を把握しやすくなります。ぜひ、ご紹介した例文を何度も口に出して練習し、覚えて使ってみてくださいね。
また、今回学んだ「right」について「もっと詳しく学習したい」「ネイティブスピーカーはどのようにrightを使っているのか知りたい」という方は、ぜひネイティブキャンプのオンライン英会話レッスンを試してみてください!レッスンでは、ネイティブスピーカーの講師とマンツーマンで話すことができます。今回ご紹介した「right」に関する英語表現をさらに練習しても良いですよね。ぜひ、みなさんの英語学習にレッスンをフル活用してくださいね。

◇経歴
新卒入社した会社ではオーストラリア人上司のもと働いた経験があります。
海外クライアントとのメールや電話でのやりとりは日常茶飯事でした。
現在はWebライターのほか、英日翻訳者としても仕事をしています。
◇資格
TOEIC、TOEFL、IELTSなどの受験経験あり
◇留学経験
学生時代、イギリスのハル大学に1か月半語学留学をしました。
◇海外渡航経験
学生時代にイギリス留学を経験したほか、アジアを中心にさまざまな国に旅行に行ったり、フィールドワークをしたりしました。
フィールドワークでは英語を使ってインタビューをした経験もあります。
2019年よりイギリス在住で、現在は毎日英語を使っています。
◇自己紹介
子どものころはアメリカ人の先生の英会話教室に通い、大学ではイギリス留学を経験、新卒入社した会社ではオーストラリア人上司を持つなど、英語とは色々な接点を持ってきました。
英語はもっぱらリーディングが得意で、毎日洋書を読んでいます。大学で経験したイギリス留学では、語学クラスでさまざまな国の留学生と交流しました。また、英語で大学の歴史の講義を受けたり、現地の小学校でのボランティア活動も行いました。
よろしくお願いします!

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.