国際結婚やご自身または配偶者の仕事の都合、大学進学や留学などで、海外に移住される方は少なくありません。そして、そのなかで小さなお子さんを育てているという方も多いのではないでしょうか。
海外在住で子どもが幼い場合、どのように子どもに日本語を教えれば良いのか、迷ったり悩んだりすることもあるでしょう。
そこで、今回の記事では、海外在住で小さなお子さんを育てている方に向けて、子どもへの日本語の教え方のコツや注意点をわかりやすく解説していきたいと思います。
日本語を覚えてもらい、身につけてもらうためにはどのような方法がおすすめなのか、子どもに日本語を教える際に気をつけるべきポイントは何か、一緒にチェックしていきましょう!
子どもに日本語を身につけてほしいけれど、良い方法がわからず悩んでいる方は、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。
海外在住で子育て!子どもに日本語を教えるコツは?
子どもに日本語を教えるときには、ストーリーリスニング(TPRS)を取り入れることをおすすめします。ストーリーリスニング(TPRS)とは、学習者が理解可能な文を、状況と合せて与える教え方です。
一語文、二語文からなる簡単な絵本・写真からスタートします。
その後、ゆっくりとレベルをあげ、昔話や映像などに進んでいきます。幅広い年代の子どもたちに対して有効な教授法といわれています。
絵本や昔話で使われる語彙や文が学習者にとって理解可能である、ということがポイントです。
1つの文を、類似語や対義語を使って説明し、何度も繰り返し説明することでインプットを増やしていきます。
「TPRS」で検索すると、YouTube動画などもたくさん出てきますので、素材・教材選びに迷った場合はそれらを使ってみても良いでしょう。
日本語を覚えさせるのにおすすめの方法
ここからは、子どもたちに日本語を覚えてもらう・身につけてもらうためおすすめの方法を具体的に6つ(「歌や絵本の読み聞かせ」「日本語を発話させる」「音読」「日本語で会話をする」「日本人の友達と定期的に会う」「日本語オンラインレッスン」)ご紹介していきます。
それぞれメリットがありますので、ひとつひとつチェックしていきましょう!
歌や絵本の読み聞かせ
歌や童謡は子どもたちが楽しみながら日本語に触れられる良い方法です。
アニメなどが好きであればアニメの主題歌、テーマソングを一緒に歌ってみるのも良いでしょう。
このときに気を付けたいのが、子どもが歌詞の意味をわからずに歌っていないかチェックすることです。
聞いたものをただ何となく同じように言っているだけ、というケースもありますので、歌詞を見せながら言葉の意味を説明するようにすると良いでしょう。
また、絵本の読み聞かせも良い方法です。
海外に住んでいる場合、日本語の絵本や童話・本を手に入れることは難しいですが、日本に一時帰国した際にまとめて購入したり、日本人コミュニティーのなかで売り買いが行われている場合もあるため、そこで購入したりするのも良いでしょう。
日本語を発話させる
歌や絵本で覚えた単語やフレーズ、好きな食べ物や飲み物、動物など、子どもに身近なもので構いませんので、日本語をできるだけ発話させるようにしてみましょう。
親が一方的に話しかけるのではなく、子どもが応えやすいような質問を投げかけてみたりするのも良い方法です。
音読
音読といっても、難しい文章を読んでもらう必要はありません。
幼い子どもであれば、まずはひらがな・カタカナから始めましょう。
子どもに読み聞かせをしていてなじみのある絵本などを使って、目で見て覚えてもらいましょう。
「これは何というひらがなでしょう?」と質問するのもおすすめです。
また、ひらがな・カタカナを覚えてもらうためには、「いちごの'い'」のように、その文字を使った単語と関連付けるとさらに効果的です。
日本語で会話をする
国際結婚をしている場合など、一つの家庭で複数の言語が話されていることもあるでしょう。
子どもは誰の言葉かで言語を区別して覚えるため、一親が言語を混ぜて話さないことが重要だといわれています。
たとえば、夫がイギリス人、妻が日本人の場合、子どもに対して夫は英語のみで話す、妻は日本語のみで話す、といった具合です。
一親が英語と日本語を混ぜて話しかけると、子どもも英語と日本語を混ぜながら話すようになってしまうと言われています。
日本人の友達と定期的に会う
こちらも住んでいる地域に日本人が多いかどうかによってできる・できないが変わってきますが、もし可能であれば日本人の友達と定期的に会うのも良い方法です。
海外在住で子育てをしていると、どうしても親から子へと縦のつながりばかりになってしまいますが、日本人の友達と会うことで、子どもたち同士の横のつながりも生まれます。
また、さまざまな人と交流し、話すことでボキャブラリーも増えますし、多様な考え方、価値観に触れる機会にもなります。また、親同士も、海外生活の悩みや海外で子どもを育てる苦労などを共有できる場になります。
日本語オンラインレッスン
周囲に日本人がいない、日本語補習校もない、という場合や、プロフェッショナルから体系的に日本語を学んでほしい、という場合などにおすすめなのが日本語オンラインレッスンの受講です。
親子で話す、ということはもちろん大切ですが、使う語彙やフレーズなどが偏ってしまったり、クセがうつってしまうこともあります。
多様な人から日本語を学ぶ、という意味でも日本語オンラインレッスンはおすすめです。
たとえば、ネイティブキャンプでは、2024年4月9日に日本語プラットフォームが正式リリースされました。
ネイティブキャンプは、長年培ってきた英語教育のメソッドを持っています。
現在は、1ヶ月無料のトライアルがあります。トライアルは後日7日間無料に切り替わる予定ですので、もし受講を悩んでいる場合はぜひ一度トライアルを試してみてはいかがでしょうか?
オンラインレッスンの良いところは、いつでも、どこでも受講できる点。
インターネット環境さえあれば都合の良いときにレッスンを受けることができます。
レッスン内容は、もちろん講師にまかせても良いですし、子どもに伸ばしてほしいスキルに焦点をあててもらっても良いでしょう。
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子どもに日本語を教える際に気をつけるべきこと
ここまで、海外在住で子育てをしている場合、子どもに日本語を覚えてもらうためのおすすめの方法を具体的にご紹介してきました。
ここからは、子どもに日本語を教える際に気をつけるべきポイントをご紹介していきます。
日本語の補習校は子どもによって合わない場合も
国や地域にもよりますが、海外には日本語補習校がある場合もあります。
日本語補習校とは、海外の学校に通学しながら日本語教育が受けられる学校です。
間違えやすいのですが、「日本人学校」とは異なり、海外の現地校(現地の国の子どもを対象とした学校)に通う子どものための教育施設です。
普段は現地校に通い、平日の放課後または土曜日・日曜日に国語を中心とした基礎的な知識を学ぶ、というケースが一般的です。
教科書は文部科学省から無料で配布されたものを使います。
また、日本に帰国した際にスムーズに日本の学校に編入でき、なじめるようにするために、「日本の学校制度に基づいた教育を行う」ことがベースになっています。
日本語補習校は人気がありますが、子どもによっては合わないケースもあります。
たとえば、月曜日から金曜日まで現地の学校に通っていることに加えて、土日まで勉強しなければならないことにストレスを感じる子どももいます。
また、短い期間で日本の全日制の学校で学ぶ内容を一通り学習するため、1日の授業内容が多く、詰め込まれているように感じる子どももいます。
子どもたちが日本語を学ぶことが嫌になってしまっては元も子もないため、子どもが嫌そうにしている、合わないと感じていそうだと判断した場合は、別の方法を考えてみましょう。
日本語に触れる機会を作る
子どもたちが日本語を学び、身につけるうえで大切なことは「日本語に触れる機会を作る」「続けるというよりも止めない」くらいの気持ちでいることです。
無理をすると子どもたちも日本語を勉強することが嫌になってしまったり、日本語を聞いただけで嫌になってしまうこともあります。
歌や絵本など、子どもに合ったやり方、方法で日本語に触れる機会を作るようにしてみてくださいね。
まとめ
いかがでしたか?今回の記事では、海外在住で小さなお子さんをお持ちの方、育てている方に向けて、日本語を覚えてもらい、身につけてもらうためにはどのような方法がおすすめなのか、子どもに日本語を教える際に気をつけるべきポイントは何かなどについてご紹介してきました。
具体例をあげてそれぞれのメリットやデメリットをわかりやすく解説しましたので、ぜひこの記事を参考に、お子さんの日本語学習に最適な方法を探してみてくださいね。
国や地域にもよりますが、海外に住んでいると、なかなか日本語に触れる機会が少ない方も多いのではないでしょうか。
この記事がみなさんの日本語学習の役に立てれば幸いです。
子どもに日本語を身につけてもらう方法はさまざまなものがあります。
歌や絵本の読み聞かせ、音読、日本語での会話、日本語オンラインレッスンなど、多くの選択肢がありますので、ぜひお子さんの状況に合わせて検討してみてください。
お子さんの年齢や、ひらがな/カタカナ、漢字、語彙など、日本語のどの分野を伸ばしたいのかといった目的によって、適切な方法を選んでみましょう。
ぜひ、ネイティブキャンプの日本語プラットフォームの利用もぜひ検討してみてくださいね。
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◇経歴
新卒入社した会社ではオーストラリア人上司のもと働いた経験があります。
海外クライアントとのメールや電話でのやりとりは日常茶飯事でした。
現在はWebライターのほか、英日翻訳者としても仕事をしています。
◇資格
TOEIC、TOEFL、IELTSなどの受験経験あり
◇海外渡航経験
学生時代にイギリス留学を経験したほか、アジアを中心にさまざまな国に旅行に行ったり、フィールドワークをしたりしました。
フィールドワークでは英語を使ってインタビューをした経験もあります。
2019年よりイギリス在住で、現在は毎日英語を使っています。
◇自己紹介
子どものころはアメリカ人の先生の英会話教室に通い、大学ではイギリス留学を経験、新卒入社した会社ではオーストラリア人上司を持つなど、英語とは色々な接点を持ってきました。英語はもっぱらリーディングが得意で、毎日洋書を読んでいます。よろしくお願いします!
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.