焚き火は、キャンプやバーベキューなどのイベントごとで行うことが多いですね。海外でも同じで、アウトドアには焚き火が付きものです。
またアメリカなどでは、自宅のバックヤードで焚き火を行うことができる地域もあります。日本では原則禁止されているので、羨ましいですね。
海外で生活をしていると、焚き火が行われるようなイベントごとに呼ばれることはよくあります。基本的に野外で大勢の人数を集めるので、色々な人を誘いやすいのでしょう。
そこで今回は、焚き火に関する英語表現を紹介していきます。焚き火の英訳だけでなく、焚き火を使った料理メニューの英語や、焚き火の手順を英語で説明する方法なども解説していくので、ぜひここで焚き火英語をコンプリートしていってください。
焚き火とは
いきなり英語の解説に行く前に、そもそも焚き火とは何なのかを、日本語でサラッと学んでおきます。焚き火とは、その名のとおり火を焚くことですが、特に地面の上で直接火を起こすときによく使われる言葉です。
しかし広辞苑によると、かまどや炉で起こす火も焚き火と呼んでも間違いではないようです。
人類の歴史上で最初に焚き火が確認されたのは、およそ50万年前の北京原人の時代です。北京原人の遺跡に焚き火の跡が確認されており、日常的に火が使われていた証拠になっています。
また、世界中の様々な宗教において、焚き火は大きな役割を担っています。
日本ではお盆に「迎え火」を焚きますが、フランスでは使用後のクリスマスツリーを焚き火で燃やして祈る「フンケンフォイアー」が、キリスト教国では「聖ヨハネの火」があります。焚き火の文化は世界共通なんですね。
bonfire
焚き火を表す、最も一般的な英単語はbonfireです。
野外で起こす火全般をbonfireと呼ぶことができますが、特にお祝いや行事などの何かしらのイベントに伴って行われる大掛かりな焚き火のことを指すことが多いです。
彼らは焚き火をする予定です。
川に行ったときに、焚き火をしました。
彼らはこれから焚き火を焚くところです。
全ての生徒が焚き火の周りに集まった。
焚き火をするために、木の枝を拾わなければならなかった。
ボンファイヤー(のイベント)に一緒に行かない?
have a bonfire
light a bonfire
build a bonfire
いずれも「焚き火をする」という意味で使われます。微妙なニュアンスの違いはありますが、基本的には同じ意味です。
また、bonfireと言うだけで、「大きな焚き火を伴うイベント」という意味にもとらえることができます。欧米圏の学校などでは、学期の終わりに大きな焚き火でお祝いをする、bonfire nightがよく行われます。
campfire
「キャンプファイヤー」という単語は和製英語としても知られていますが、英語でもcampfireは通じます。
単語の定義はそのままで、bonfireをキャンプ場や野営のシチュエーションでやれば、それはcampfireです。camp fireではなく、campfireと1語として表記するので気を付けましょう。
また、campfireで「キャンプファイヤーを囲む集い」とか「ボーイスカウトや軍人のキャンプ」といった、「集まり」を表現することもあるので、覚えておきましょう。
昨晩私たちはキャンプファイヤーをした。
キャンプファイヤーを使って料理をするのが好きです。
先生は生徒をキャンプファイヤーの周りに集めた。
キャンプファイヤーの火を消すのを忘れないように。
cook over a campfire=キャンプファイヤーで料理をする
around the campfire=キャンプファイヤーの周りで
beat out the campfire=キャンプファイヤーを消す
キャンプファイヤーの話をするとき知っていると便利な句動詞なので覚えておきましょう。また、campfireは可算名詞なので、冠詞のaを忘れないように。
焚き火 料理メニューを英語で表現
焚き火をする理由は様々ですが、アウトドアで料理をするときに火を起こすという人がほとんどでしょう。
火を起こして、その周りでみんなでワイワイと料理をする、というアクティビティは万国共通です。
ここからは、焚き火を起こしたときに頻繁に食べられる料理や調理方法などを、英語でどういうのかを解説していきます。
熾火 glowing ember
まずは「熾火(おきび)」です。熾火とは何なのかを知らないという人は多いかもしれませんね。
キャンプ上級者にはなじみのある言葉かもしれません。熾火とは、「真っ赤に燃えた炭火」のことです。
薪でボウボウと起こす火ではなく、炭に火を定着させ、静かに長く燃える火です。長時間安定した温度になったり、遠赤外線効果があったりするので、料理をするのに最適な種類の火なのです。
そんな熾火は英語だと、glowing emberと言います。
emberは聞きなれない単語ですが、「残り火」という意味の名詞です。Glowingは「輝く、真っ赤に燃える」という意味。現在分詞の形容詞的用法ですね。つまりglowing emberは「真っ赤に燃える残り火」という直訳になります。
熾火の入ったグリルで、鶏肉を調理することができます。
といったような使い方ができます。
焼き芋 baked sweet potato
焚き火を使った料理と言えば、「焼き芋」が真っ先に思いつくという人も多いでしょう。
海外の多くの国でも、サツマイモを焚き火で調理する習慣があります。焼き芋は英語だとbaked sweet potatoになります。
bakeは「(パンやお菓子などを)焼く」という意味の動詞です。たいていの場合は、オーブンを使って焼くという行為を指すのですが、キャンプファイヤーでの調理でもbakeということができます。
そしてsweet potatoはサツマイモのことですね。カタカナで「スイートポテト」というと、サツマイモを使ったスイーツの名前ですが、sweet potatoはそもそもサツマイモそのものを意味する単語です。
毎年サンクスギビングデーには、みんなで集まってキャンプファイヤーをして、焼き芋を食べるんです。家族の恒例行事で。
スモア S'more
キャンプファイヤーとセットと言っても過言ではない料理が、スモアです。マシュマロを火で炙り、チョコレートと一緒にクラッカーではさんで作るスイーツですね。
味もさることながら、子供も含めてみんなで一緒に作ることができるので、キャンプでは人気の料理の1つです。
スモアは英語だと、S’moreと表記します。これはsome more(もっと)を省略したものです。あまりにおいしくて「もっと!(some more)」と思わず言ってしまうのが、そのまま料理の名前として定着したんですね。
また、キャンプやバーベキューでスモアをやると「クラッカー取って」とか「チョコレートどこ?」というフレーズが言えないと、命取りになります。スモアはテンポとスピードが命ですからね。
クラッカーの袋取ってもらえる?
クラッカーちょうだい。
チョコレートどこ?
マシュマロ欲しい。1個取ってもらえる?
マシュマロ焦げてるよ!
焚き火の手順を英語で表現
最後に、焚き火をする際の手順を、英語でどういうのかを見ていきましょう。
誰かに焚き火の仕方を教える際にも役に立ちますし、誰かの指導の下で火を起こす際にも、これから紹介するフレーズや単語を知っていると、スムーズに指示に従うことができます。
・準備(preparation)
場所を選ぶ:焚き火をするのに安全な場所を選び、近くに燃えやすいものが無いことを確認する。
ensure=確認する、確実にする、保証する
flammable=燃えやすい、可燃性の
nearby=近くに
必要な物を集める:着火剤、薪、新聞紙、ピットグローブ、風防板など、焚き火に必要なものを準備する。
supply=物資、支給物、備え
necessary=必要な、無くてはならない
pit gloves=ピットグローブ、耐火性のある頑丈な軍手
・火を起こすための手順(Procedure for starting a fire)
新聞紙を軽く巻き、中央に置く
乾いた葉っぱをその周りに置く
ピラミッド型に細い枝を組み立てる
新聞紙に火を付ける(着火剤があったほうが簡単)
火が燃え広がったら、大きな枝を足していく。
最後に薪を足す(細い物から順に)
place(他動詞)=置く
branch=木の枝
ignite=火を付ける、点火する
twig=小枝
焚き火という行為は多くの人にとって非日常なので、日常生活で使われない単語やフレーズが多く使われます。
そのため、英語学習歴が長い人でも知らないことが多いのです。その分知っていると、「お、この人英語できるな」と思ってもらえるので、こういった表現は積極的に覚えていくと良いでしょう。
まとめ
多くの欧米の国々では、日本よりも火に関する規制が緩いところが多いです。特にアメリカの田舎の方では、自宅の庭で直火で火を起こすこともあります。
そのような場所で、今回紹介したような英語フレーズをたくさん知っていると、会話が弾み、周りの人ともとても楽しい時間を過ごすことができるでしょう。
また、焚き火をするときにしか使わないような単語などもあるので、意識して覚えなければ、自然に日常の会話の中で身に付けることもできません。ぜひ今回の記事を見返して、記憶に定着させていただければと思います。
ちなみに、このようなマニアックな単語やフレーズは、やはりイングリッシュスピーカーに直接教えてもらうのが一番いいです。
教科書やインターネットに載っていない言い回しや、ネイティブスピーカーは当たり前に使うけど、ほとんどの非ネイティブが知らない表現がたくさんあるからです。
ネイティブキャンプでは、一定の料金を払えば、いつでもどこでもネイティブスピーカーの講師からのマンツーマンレッスンを受けることができます。講師をその都度選ぶこともできるので、プロフィールを見て、アウトドアに興味のある講師を選べば、楽しく焚き火に関する語彙を学ぶことができるでしょう。無料体験レッスンも行っているので、ぜひチェックしてみてください。

◇経歴
・アメリカ、オクラホマ州の四年制大学を卒業
・英語学習に関するブログを中心に、英語ライター・翻訳家として活動(現在)
◇資格
・TOEFL503点(大学入学時)
・Bachelor of Arts(文学士号)
◇留学経験
渡航先:アメリカ、オクラホマ州タレクア
留学期間:2012〜2017(5年)
学校名:Northeastern States University
◇海外渡航経験
・高校卒業後に、アメリカのオクラホマ州にあるNortheastern州立大学へ5年間の正規留学を経験
◇自己紹介
高校時代にアメリカの音楽文化に興味を持ち、アメリカへの大学留学を決意したことが、英語学習を本格的に始めることになったきっかけです。渡米後に3ヶ月の語学研修とTOEFL試験をクリアし、正規入学を果たしました。音楽学部にてJazz Studiesを専攻し、複数のバンドでギタリスト・ベーシストとして活動したことは一生の財産です。言葉はその人の価値観を定義付け、語学の習得は世界の見え方を変えます。自分が今も現在進行形で経験している、言語の魅力を発信するために、日々、英語・語学に関する情報発信をしています。

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.