「区別」って英語でなんて言う?知っているようで知らない英語表現

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今回特集していくのは「区別」という意味を持つ英語表現についてです。

「区別」とは、ある特定の物事をその他の物事から分けて考えたり違うものとして扱うことを指します。

実は、一言に「区別」と言っても、何を対象にするのかやどんな状況で用いるのかによって使用するべき英単語が異なってきます。例えば以下の日本語の例文を見てみましょう。

1. 赤色とオレンジ色は似ているけれど、違う色として区別して考えましょう。
2. 異なる人種を区別するような対応はしてはいけないよ。
3. 大きいサイズのものはその他一式と分けて置いておいてくれるかい?
4. 生徒がしっかりとゲームのルールを理解できるように、学年によって説明の方法を区別しよう。
5. このランキング表によると、老人と若者ではプライベートと仕事の区別の仕方が異なることがわかる。
1「異なる色を区別する」
2「人種を区別する」
3「サイズを区別する」
4「説明の仕方を区別する」

と、状況や対象となる物、人が異なることがわかりますね。

それぞれの例文では使うべき英語表現が異なるため、状況や場面ごとに使用するべき「区別」の英語をそれぞれ紹介していきます。それぞれの表現の基本的意味、ニュアンスを確認していきましょう。

また、実際に英会話や文章の中でどうやって使用するのかを確認したい方も多いと思いますので日英例文紹介もしていきますよ!

「区別」の英語表現

このコラムで紹介していく「区別」という意味を持つ英語表現は主に以下の5つです。

① Distinction
② Discrimination
③ Separate
④ Differentiation
⑤ Distinguish

ここからは①〜⑤それぞれの英単語の基本的意味とコアイメージ、そして例文を参考に実際の会話や文の中での使用方法を確認していきましょう。

Distinction

まず1つ目に紹介するのは「Distinction」です。

英和和英辞書によると「DIstinction」の基本的意味は「区別」「差異」「特異性」「(精神、態度、性格などの)優秀性」です。よく似た物事同士の間にある違いや差異についてを表します。

また、ある人が他の人たちよりも優秀で秀でていることを表すこともできます。文脈によって判断し使用しましょう。

よく使用されるのは「Distinction between A and B」という形で「AとBの区別 (差異)」と訳します。また、「make a distinction」もよく使用される表現で「区別する」「違うものとして考える」という意味です。

参考資料:distinguish/distinction/distinguished の意味と使い方 | ネイティブと英語について話したこと
https://talking-english.net/distinguish-distinction/#distinction

ちなみに、「Distinction」の動詞は「Distinct」で、「区別する」という意味として使用できます。

You need to remember that there is a clear distinction between tangerines and mandarin oranges.
マンダリンとタンジェリンの間には明確な違いがあることを覚えておきましょう。
Just make sure that there is a distinction between jaguars and pumas.
ジャガーとプーマは異なる生物だということを覚えておきましょう。

Discrimination

2つ目に紹介するのは「Discrimination」という単語です。「Discrimination」には「差別」「区別」「眼識」という意味があります。

「Distinction」のように単に物事を区別して考えるという意味でも用いられますが、英和辞典にあるように「特定の集団に属する個人や性別、民族など特定の属性を持つ人や集団に対してその属性や集団を理由に他とは異なる扱いをすること」という意味合いやニュアンスで用いられる単語です。

ですので、あまりポジティブな意味合いでは使用されません。大学や学校の授業などで「不平等な扱い」や「〇〇差別」といったトピックを扱う際によく耳にする単語です。

Many people have experienced discrimination based on their race and gender.
多くの人が民族や性別に基づいて差別された経験があります。

参考資料:英語「discrimination」の意味・使い方・読み方 | Weblio英和辞書
https://ejje.weblio.jp/content/discrimination

Separate

日本語でも「セパレート」とカタカナで表現することがありますね。「Separate」の基本的な意味は「離す」「区別する」「分離する」「〜を切り離す」です。

元々は一緒だったものや同類のものとして考えられるものを切り離すことや密接な関係にある人やものを分けて離すことを表し、動詞と形容詞両方の意味で使えます。「元々は一緒だった・密接だった」ものを離すというニュアンスがポイントです。

例えば、「私は仕事とプライベートは区別したいの。」と言いたい時、「Separate」が使えます。仕事とプライベートに境界線がなく、一緒だと考えている人に向けてこの表現を使えます。

I just keep my personal life separate from my professional life.
私はプライベートと仕事は分けて考えたい。

参考資料:英語「separate」の意味・使い方・読み方 | Weblio英和辞書
https://ejje.weblio.jp/content/separate

区別するって英語でなんて言うの? -DMM英会話なんてuKnow?
https://eikaiwa.dmm.com/uknow/questions/53488/

Differentiation

続いて紹介するのは「Differentiation」という単語です。「Differentiate」は「区別」「識別」「特殊化」「分化」などの意味があります。

特定の目的のため、機能のために元々の計画や事業、方略などを区別・分化して対応するというニュアンスを持つ単語です。

例えば、小学校の学年ごとに説明方法を区別、分化して全ての児童にルールを理解してもらう場合などに「differentiation」が使えます。

「Differentiation」は動詞ですが「Differentiate」で、動詞としても用いられます。よく使用される表現は「Differentiate A A and B」です。英訳と日本語訳の例文で、実際の使い方を確認しましょう。

We should differentiate these plans so that students will not be confused.
生徒たちが混乱しないように、これらの計画を区別しないといけないね。
When it comes to teaching foreign languages to kids, it is important to differentiate the contents according to kids' proficiency.
子供達に外国語を教えるときは、彼らの習熟度に合わせて教材を区別することが大切です。

参考資料:「区別」は英語で何て言う?「区別する」や「白黒はっきりする」の言い方も紹介 | Kimini英会話
https://kimini.online/blog/archives/40004

英語「differentiation」の意味・使い方・読み方 | Weblio英和辞書
https://ejje.weblio.jp/content/differentiate

Distinguish

最後に紹介するのは「Distinguish」です。Weblio実用英語辞典で検索すると、「Distinguish」には「はっきり区別する」「見分ける」「聞き分ける」「目立つ」等の意味があり、動詞として使用されます。

先ほど紹介した「Distinction」と発音が似ている点に注意が必要です。これまで紹介した表現とのニュアンスの違いは、「聴覚や視覚などの感覚に頼って区別をする」という点です。2つの物事を見て違いを見出したり、音を聞き分けてはっきりと区別をするという状況で使用します。

Can you distinguish the twin sisters I met yesterday?
昨日出会った双子の姉妹の見分けはついた?
We need to distinguish two different sounds.
2つの違う音を聞き分けて判断しなきゃいけないよ。

参考資料:英語「distinguish」の意味・使い方・読み方 | Weblio英和辞書
https://ejje.weblio.jp/content/distinguish

まとめ

このコラムではここまで、「区別」や「区別する」という意味を持つ英語表現、単語を全部で5つほどピックアップし、紹介してきました。いかがでしたか?

Distinctionはよく似たもの同士の人や物事を違うものとして捉える時に使用します。Discriminationは少々マイナスな意味を持ち、特定の集団や民族などに属する人や集団を区別したり差別するという意味で使用されます。

また、Separateはもともと同じ性質だったものや同じくくりで考えられていた物事を区別する際に使用します。Differentiationは物事の効率やわかりやすさ、機能のために区別したり分けて考えることを指し、Distinguishは特に感覚によるはっきりとした区別を表します。

一言に「区別」や「区別する」と言っても、上記の5つの表現にはニュアンスの違いがあるのがわかりましたね。英会話や英語の文章の中でこれらを使用する場合は、文脈や状況、場面に合わせてぜひ、適切に使用できると英語力も上がっていきますよ。

また、今回も参考資料として活用したWeblio実用英語辞典や英日専門用語辞書、和英辞書等を活用して「区別」に関連する英語表現を調べてみるのも楽しそうですね。

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