英語で何かを比べるときの形は、原級・比較級・最上級の3つです。つまずきやすいのは、どの形を使うかと、-er をつけるのか more を置くのかの2点に集約されます。この記事では3つの作り方を順に整理し、例文と頻出表現までをまとめます。

この記事のまとめ・結論

どの形を使うかは、基本的に比べる数と、同じ程度か差があるかで決まります。同じ程度なら原級(as 〜 as)、2つを比べて差があるなら比較級、3つ以上で1番なら最上級です。

比較級と最上級の作り方は、音節の数がおおよその目安です。原則として1音節なら -er / -est、3音節以上なら more / most。特に判断が分かれやすいのが2音節の語で、-y で終わる語は -ier / -iest、それ以外は多くが more / most を使います。

不規則に変化する語は多くありません。good → better → best、bad → worse → worst などは個別に覚えましょう。

この記事でわかること
  • 原級・比較級・最上級の作り方と、3つの使い分け
  • -er と more の分かれ目、つづりが変わるパターン、副詞の作り方
  • 形容詞・副詞の例文と、the 比較級 などの頻出表現
 

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1. 原級・比較級・最上級の作り分け

まず全体像を確認します。同じ内容を3つの級で書き分けると、違いが一目で分かります。

原級・比較級・最上級の作り分け
級 比べる数 形 例文
原級 2つ(同じ程度) as + 原級 + as This bag is as light as that one.(このかばんはあのかばんと同じくらい軽い)
比較級 2つ(差がある) 比較級 + than This bag is lighter than that one.(このかばんはあのかばんより軽い)
最上級 3つ以上 the + 最上級 + in / of This bag is the lightest in the shop.(このかばんは店で一番軽い)

そして、比較級と最上級の作り方は、音節の数がおおよその目安になります。

語のタイプ別の比較級・最上級の作り方
語のタイプ 比較級 最上級 例
1音節 -er -est tall → taller → tallest
1音節(-eで終わる) -r -st large → larger → largest
1音節(短母音+子音1字) 子音を重ねて -er 子音を重ねて -est hot → hotter → hottest
2音節(-yで終わる) y→i にして -er y→i にして -est happy → happier → happiest
2音節(それ以外) 多くは more + 原級 多くは most + 原級 careful → more careful / clever → cleverer・more clever
3音節以上 原則 more + 原級 原則 most + 原級 difficult → more difficult → most difficult
-ly をつけて作る副詞 more + 原級 most + 原級 quickly → more quickly → most quickly
不規則 ー ー good → better → best

以下、それぞれを例文つきで見ていきます。

2. 3つの形の違いは「比べる数」で決まる

原級・比較級・最上級のどれを使うかは、基本的にいくつを比べているかで決まります。

  • 2つを比べて同じ程度 → 原級(as 〜 as)
  • 2つを比べて差がある → 比較級(-er / more 〜 than)
  • 3つ以上の中で1番 → 最上級(the -est / the most 〜)

My commute is longer than yours.

私の通勤時間はあなたより長い

2人の通勤時間を比べて差を言っているので、比較級です。ここに3人目以降が加わって「一番長い」と言いたくなったら、最上級に切り替えます。

迷ったときは、比較級の直後に than があるかを見ると手がかりになります。 taller than more expensive than のような形が典型です。ただし rather than(〜よりむしろ)や other than(〜以外に)のように、比較級を伴わない than もあります。

as には比較以外の用法も多くあります。品詞ごとの整理はこちらで確認できます。

3. 原級の作り方|as 〜 as で「同じくらい」

「AはBと同じくらい〜だ」を表すのが原級です。形容詞・副詞は変化させず、そのままの形をasで挟みます。 erもmoreもつけないので、作り方はいちばん簡単です。

as + 原級 + as が基本の形

This chair is as comfortable as the one at home.

この椅子は家のものと同じくらい座り心地がいい

1つ目のasが「同じくらい」を表し、2つ目のasが比べる相手を導きます。比較級のthanにあたるのが、2つ目のasだと考えると位置を間違えません。

as more comfortable as のように、間に比較級を入れるのは誤りです。挟むのは必ず原級です。

not as 〜 as で「〜ほど…ではない」

否定にすると、差があることを表します。

This chair isn't as heavy as it looks.

この椅子は見た目ほど重くない

比較級を使えば This chair is lighter than it looks. と書き換えられます。同じ内容を、どちら側から言うかの違いです。

as 〜 as possible(できるだけ〜)

「できるだけ〜」を表す決まった形です。

Please send the file as soon as possible.

できるだけ早くファイルを送っていただけますか

possible の代わりに、主語に合わせて as soon as you can as soon as he could のように置く形もあります。意味は変わりません。

倍数を表す twice as 〜 as

as 〜 as の前に倍数を置くと、「〜倍の…」を表せます。

This room is twice as large as mine.

この部屋は私の部屋の2倍の広さだ

2倍は twice、3倍以上は three times のように times を使います。半分なら half as large as です。倍数は必ず as 〜 as のかたまりの前に置きます。

as 〜 as の形をとる決まり文句

as ~ as の形でも、比較ではなく熟語として働くものがあります。

as 〜 as の形をとる決まり文句
表現 意味
as soon as 〜するとすぐに
as long as 〜する限り、〜さえすれば
as well as 〜だけでなく、〜と同様に
as far as 〜する限りでは

ただし同じ並びでも、The second game didn't go as well as the first one.(2試合目は1試合目ほどうまくいかなかった)のように、通常の比較として使われることもあります。as 〜 as の形を見たら、比較か熟語かを文脈で確かめます。

as 〜 as そのものの使い方をもう少し詳しく確認したい場合は、この形だけを扱ったこちらが参考になります。

4. 比較級の作り方|-er と more の使い分け

ここがこの記事の中心です。目安は音節の数で、原則として1音節は -er / -est、3音節以上は more / most になります。特に判断が分かれやすいのが2音節の語です。

British Councilの文法解説では、大半の2音節の形容詞と、3音節以上の形容詞に more / most を使うと説明されています。ただし unhappy → unhappier(3音節)のように、接頭辞のついた -y 語では3音節以上でも -er / -est を取ることがあります。迷う語は辞書で確認するのが確実です。

1音節は原則 -er をつける

1音節の語は、原則として語尾に -er をつけて作ります。つづりが変わる語もありますが、それは後ほど説明します。

Today is colder than yesterday.

今日は昨日より寒い

cold tall fast long cheap など、日常でよく使う語の多くがここに入ります。

3音節以上は原則 more を前に置く

語の形は変えず、前にmoreを置きます。

This task is more difficult than the last one.

この課題は前の課題より難しい

difficult expensive important beautiful などが該当します。moreを置いた語にerもつけて more colder とするのは誤りです。どちらか一方だけにします。

2音節は語によって分かれる

2音節の語は一律には決まりません。次の3つに分かれると考えると整理できます。

2音節の語の3タイプ
タイプ 形 例
-y で終わる y を i に変えて -er happy → happier/busy → busier
多くの語 more を置く careful → more careful/famous → more famous
両方を使える語 どちらでも可 clever → cleverer・more clever/simple → simpler・more simple

The second draft is easier to read.

2稿目のほうが読みやすい

両方を使える語には clever simple narrow polite quiet などがあります。どちらを選んでも誤りではありません。

つづりが変わる3パターン

つづりが変わる3パターン
語尾 変化 例
-e で終わる -r だけ足す nice → nicer/large → larger
短母音+子音1字 子音を重ねる big → bigger/hot → hotter
子音+y y を i に変える early → earlier/dry → drier

-ly をつけて作る副詞は more を使う

副詞も考え方は同じですが、slowly carefully のように形容詞に -ly をつけて作った副詞は more / most を使うのが基本です。

Please explain it more slowly.

もう少しゆっくり説明していただけますか

quickly → more quickly carefully → more carefully のようになり、quicklier とはしません。一方 fast hard early late など一部の短い副詞は、faster harder earlier と -er をつけます。

early は -ly で終わっていますが -ly をつけて作った語ではないため、earlier になります。well → better badly → worse のように不規則に変わるものもあります。

ルールから外れる語もある

音節の数だけでは決まらない語があります。知らないと間違えやすいので、ここだけ覚えておくと役立ちます。

ルールから外れる語
語 正しい形 注意点
fun 通常は more fun 1音節だが more を使うのが一般的(funner はくだけた場面で使われる)
bored / scared / tired more bored など -ed で終わる分詞形容詞は通常 more を使う
clever / polite / simple / quiet -er 型・more 型のどちらも可 cleverer・more clever など2つの形を持つ
good / well better 不規則
bad / badly worse 不規則
many / much more 不規則
little less 不規則

不規則変化を含む変化形の一覧は、別記事にまとめています。

-er と more が分かったら、あとは口に出すだけ

作り方さえ分かれば比較級の文は読めますが、話すときは -er か more かを考えている間に会話が先へ進んでしまいます。

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5. 比較級の例文|than の使い方とあわせて

作り方が分かったら、実際の文で確認します。肯定文・否定文・疑問文になっても、比較級そのものの形は変わりません。 ただし形容詞と副詞では作り方が異なる場合があるので、前章のルールで確認します。

形容詞の比較級

Her presentation was clearer than mine.

彼女の発表は私のより分かりやすかった

be動詞の後ろに置いて、主語の状態を比べる形です。

副詞の比較級

He finished the task faster than expected.

彼は予想より早く作業を終えた

動詞の後ろに置いて、動作のしかたを比べます。fast hard early は形容詞と副詞で形が同じなので、位置で見分けます。

否定文・疑問文にする

This model isn't cheaper than the previous one.

この機種は前の機種より安くはない

否定文はbe動詞や助動詞にnotをつけるだけで、形は変わりません。疑問文も同じく、語順を入れ替えるだけです。

Is the new office closer to the station?

新しいオフィスは駅に近いですか

than の後ろに置くもの

than の後ろには、比べる相手を置きます。名詞だけでなく、主語+動詞を続けることもできます。

The film was longer than I expected.

その映画は思っていたより長かった

会話では than me のように目的格を使うのが一般的です。文章寄りの場面では than I did のように主語+動詞の形が好まれます。

なお、比べる相手が文脈から明らかなときは than 以下を省略できます。

Could you speak a little slower?

もう少しゆっくり話していただけますか

good のように不規則に変化する語は、それだけを扱ったこちらで確認できます。

6. 比較級を強調する much・far・even

「ずっと〜だ」と差を強めたいときは、前に語を足します。very を比較級の直前に置くことはできません。

比較級を強調する語
語 ニュアンス
much ずっと(最も一般的)
far はるかに
even さらに(すでに程度が高いものに重ねる)
a lot ずっと(くだけた場面)

The new version is much faster.

新しいバージョンはずっと速い

very faster とは言えないので、ここは差し替えが必要です。ただし very much faster(ずっと速い)のように very much の形にすれば使えます。逆に「少しだけ」と弱めたいときは a little slightly を置きます。

7. 最上級の作り方|-est と most

比較級が分かっていれば、最上級はすぐに作れます。規則変化する語なら、-er を -est に、more を most に変えるだけです。形容詞の最上級では、その前に通常 the を置きます。

the + -est / the most が基本の形

This is the shortest route to the airport.

これが空港への最短ルートです

範囲を示す in と of の使い分け

「〜の中で」と範囲を示すときは in と of を使い分けます。in の後ろは場所やグループ、of の後ろは複数を表す語です。

She is the youngest in the department.

彼女は部署で最年少です

Today was the busiest of the three days.

3日間のうち今日が一番忙しかった

なお、最上級を「断然〜」と強めるときは by far を使います。by far the best(断然一番よい)の形で覚えておくと便利です。

最上級の応用表現までまとめて確認したい場合は、最上級だけを扱ったこちらが参考になります。

8. 比較の形を使った頻出表現

現代英語でよく見かける形に絞って紹介します。

the 比較級, the 比較級(〜すればするほど)

2つの変化が連動することを表します。両方の比較級の前にtheを置くのが特徴です。

The sooner you start, the easier it gets.

早く始めるほど、楽になります

比較級 and 比較級(だんだん〜になる)

同じ比較級を and でつなぐと、変化が進んでいく様子を表します。

The line is getting longer and longer.

列がどんどん長くなっている

moreを使う語では more and more difficult のように、moreだけを繰り返します。

最上級を比較級・原級で言い換える

「一番〜だ」は、最上級を使わずに表せます。

最上級を比較級・原級で言い換える
形 例
最上級 This is the best café in town.
比較級 This café is better than any other café in town.
原級 No other café in town is as good as this one.

3つとも「この街で一番」を表します。最上級と同じ内容を別の構文で言い換えられる形として覚えておくと、表現の幅が広がります。

best そのものの使い方を確認したい場合は、この語だけを扱ったこちらが参考になります。

9. 原級・比較級・最上級についてよくある質問

as 〜 as の間には何を入れる

基本形では、形を変えていない形容詞か副詞の原級を入れます。as taller as as more comfortable as のように比較級を挟むのは誤りです。なお数量を比べるときは as much time as(〜と同じだけの時間)as many people as(〜と同じ人数)という形もあります。

-er と more はどこで分かれる

原則として1音節なら -er、3音節以上なら more です。特に判断が分かれやすいのが2音節の語で、-y で終わる語は -ier、それ以外は多くが more を使い、clever simple などは両方の形が使えます。なお -ly をつけて作る副詞は more を使い、unhappy → unhappier のような例外もあります。

最上級のあとは in と of のどちらを使う

後ろに来る語で決まります。in the class in Japan のように場所やグループを表す語なら in、of the three of all のように複数を表す語なら of です。範囲を示す必要がなければ、どちらも省略できます。

比較級の前に very は使える

very faster のように、very を比較級の直前に置くことはできません。強めたいときは much、far、even、a lot を使います。ただし very much faster のように very much の形にすれば使えます。

10. まとめ

  • 2つを比べて差があるなら比較級、3つ以上で1番なら最上級、同じ程度なら原級(as 〜 as)
  • 作り方の目安は音節の数。原則1音節は -er / -est、3音節以上は more / most。判断が分かれやすいのは2音節で、-y なら -ier / -iest、それ以外は多くが more / most
  • 強調するときは very を単独で比較級の直前に置かず、much・far・even を使う(very much + 比較級 は可。最上級は by far)

比較は覚えることが少ないわりに、会話でも文章でも出番の多い文法です。作り方が分かったら、身の回りのものを2つ選んで比べる文を作ってみるのが早道です。

作れる比較を、話せる比較にする

ルールを理解しても、会話では as 〜 as か -er か -est かを考えている時間がなく、何度か口に出して形ごと身につける必要があります。

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