英語の所有格とは、「AのB」のような表現のこと。AがBを所有している関係になるため、文法用語では所有格と呼びます。
所有格にはいくつかの異なる形や、使い方のパターンがあります。伝えたいことをより正確に伝えられるようにするためにも、それぞれを正しく理解しておくことが重要です。
そこで今回は、英語の所有格について使い方を詳しく解説していきます。例文も載せているので、ぜひ参考にしてください！
所有格の意味と使い方
所有格とは2つの名詞の関係性を表すもので、一方がもう一方を所有している意味になる文章の構造のことです。
日本語だと大抵の場合は「〜の◯◯」と訳せます。
<所有格の例>
・〜’s ◯◯
my younger brother’s girlfriend（私の弟の彼女）
my parents’ house（両親の家）
・my/your/her・his/our/their ◯◯
your dog（あなたの犬）
her smile（彼女の笑顔）
our son（私たちの息子）
their experience（彼らの経験）
・〜 of ◯◯
the keyboard of the laptop（ノートPCのキーボード）
the wings of the plane（飛行機の羽）
また、所有格のタイプを細分化すると、以下の5つが挙げられます。
■同格の所有格
■部分の所有格
■種類の所有格
■主格の所有格
■目的格の所有格
それぞれ詳しく見ていきましょう。
同格の所有格
同格は、名詞同士が並列の関係を表す際に使われる構造。日本語にすると「〜という〜」という表現になります。
同格はそれぞれの名詞の間に「of」を用いて関係を示すことが一般的。具体的には、以下のような例が挙げられます。
the art of music：音楽という芸術
a maximum speed of 300 km per hour：時速300kmという最高速度
また以下のように、「A of B」の「B」に当たる部分が動名詞（〜ing）の場合も、所有格の同格になります。
The joy of singing：歌うことの喜び
The challenge of learning a new language：新しい言語を学ぶという挑戦
I’m always fascinated by the art of music.
私はいつも音楽という芸術に魅了されています。
The train can reach a maximum speed of 300 km per hour.
その電車は時速300kmという最高速度に達することができます。
We experienced the joy of singing together at the church in our neighborhood.
私たちは近所の教会で一緒に歌う喜びを経験しました。
Learning a new language can be a big challenge in life.
新しい言語を学ぶことは人生において大きな挑戦になり得ます。
部分の所有格
部分の所有格とは、一方の名詞が部分的にもう一方の名詞の一部であることを意味する構造。
The roof of the house is red.
その家の屋根は赤いです。
この文では「「roof（屋根）」は「house（家）」が所有する部分。屋根は家全体の一部分なので、部分の所有格という解釈ができます。
the surface of the water
その水の表面
「「surface（表面）」は「water（水）」が所有する部分。表面は水全体の一部分なので、部分の所有格となります。
I saw a fish jumping out of the surface of the water. It was surprisingly huge.
私は魚が水面から飛び出すのを見ました。驚くほど巨大でした。
The wheels of the car were covered in mud. They must have driven through a muddy road.
車の車輪が泥で覆われていました。彼らは泥道を通ったに違いありません。
The handle of the umbrella got broken by the strong wind. I need to buy a new one.
強風で傘の柄が折れてしまいました。新しいものを買わなければなりません。
When I reached the top of the mountain, I could see a beautiful sunset by chance.
山の頂上に着いたとき、偶然にも美しい夕日を見ることができました。
種類の所有格
種類の所有格は、あるグループや特定の種類を表す際に使われる構造。名詞の後ろに「's」を付けて所有格を作り、その後にさらに名詞が続く形式です。
Do you have men’s clothing?
男性向けの衣類はありますか？
この文では「men's clothing（男性向けの衣類）」が種類の所有格。つまり、「男性向け」という特定の種類であることを示しています。
women’s soccer team
女子サッカーチーム
kids’ toys
子供用のおもちゃ
いずれも、サッカーチームは「女子」という種類、おもちゃは「子供用」という種類を指しています。
Can I see the women's shoes section? I'm looking for a new pair of heels.
女性用の靴コーナーを見せてもらえますか？新しいヒールの靴を探しています。
The store has a great selection of kids' clothes. You can find cute outfits for your children.
店内には子供服の品揃えが豊富です。お子様にぴったりのかわいい衣装が見つかるでしょう。
I'm part of the men's basketball team at school. We have a game next week.
私は学校の男子バスケットボールチームの一員です。来週は試合があります。
The library has a wide range of women's magazines. You can borrow some if you're interested.
図書館には様々な女性向けの雑誌があります。興味があればいくつか借りてみてください。
主格の所有格
主格の所有格は、「A’s 〜」という表現をしたときに、Aが「〜」に来る単語に対しての主語になる構造を意味します。
my friend's proposal
私の友達の提案
友達は何かを提案したことになるので、
my friend proposed
私の友達は提案した
という意味が入っています。
この場合、主語は「my friend」なので、「my friend's proposal」は主格の所有格だと言えます。
My father's advice
私の父親のアドバイス
これも、
my father gave me some advice
父親が私にいくらかアドバイスをしてくれた
という意味が入っており、「my father」が主語なので、「My father's advice」は主格の所有格となります。
His singing is amazing. He has such a beautiful voice.
彼の歌は素晴らしいです。彼はとても美しい声を持っています。
My older sister’s cooking is good. She always makes tasty dishes for us.
私の姉の料理は上手です。彼女はいつも私たちにおいしい料理を作ってくれます。
Your explanations are always clear. That’s why I’ve been taking your lessons for many years.
あなたの説明はいつも明確です。だからこそ私はあなたのレッスンを何年も受けてきました。
目的格の所有格
目的格の所有格とは、「A’s 〜」という表現をしたときに、Aの部分が意味上の目的語になる構造のことです。
the community's clean-up activity.
地域の清掃活動
この文章はつまり、
cleaned up the community.
地域を清掃しました。
という意味が入っており、「the community's clean-up」の「the community」が目的語になっていることがわかります。このような構造のものを、目的格の所有格であると解釈することが可能です。
our employees' education
社員の教育
これは、
educate our employees.
社員を教育する
という意味が入っており、「our employees」が意味上の目的語なので、目的格の所有格となります。
We participated in the community's clean-up activity.
私たちは地域の清掃活動に参加しました。
We think that our employees' education is very important.
私たちは社員の教育がとても大事だと考えています。
まとめ
今回は英語の所有格について解説していきました。まずは理屈として理解して、だんだん意識せずとも自然に使えるようになっていくのが理想です。
そのためにも学んだことのアウトプットは欠かせません。オンライン英会話「ネイティブキャンプ」はレッスン受け放題なので、たくさんアウトプット可能。どんどん英語を話して身につけましょう！
◇経歴
・コールセンターでの日英バイリンガルオペレーター（3年）
・外資系企業（製薬業界）でのテクニカルサポート（2年）
・副業でオンライン英会話の講師（2年）
・東京にて通学型の英会話スクール経営（4年）
・英会話スクールをオンラインに切り替えて運営（現在で約4年）
・英会話講師歴は合計で10年
◇資格
・英検1級
・TOEIC990点
◇海外渡航経験
・イギリス（3ヶ月、短期留学）
・タイ（6ヶ月）、マレーシア（3ヶ月）、台湾（3ヶ月）の滞在歴あり（海外ノマド）
・海外旅行：韓国、マルタ、ベトナム、インドネシア、アメリカ
◇自己紹介
バイリンガル英会話コーチのBobです！ほぼ日本国内で英語を習得してバイリンガルになりました。たまたま始めたオンライン英会話講師の仕事が天職だと悟り、自らの英会話スクールを開校。これまでに200人以上の英語学習者に教えてきました。多くの人たちに英語を好きになってもらい、思いっきり英会話を楽しんでもらえるよう日々活動しています！
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.
