英語「enough」の意味とは?使い方と表現の注意点について

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英語を勉強する時において、単語を覚えるのも必須ですが、その覚えた単語をどう英会話に使って、どう表現するかというポイントが難しい点の1つではないでしょうか。

語学学習には、「Listening」「writing」「speaking」の3つの重点ポイントがあります。

自分がどのポイントに重きを置くかで勉強方法が少々変わってくるのですが、筆者がまずおすすめするのはどのポイントに重きを置くかよりも先に、英単語の意味を理解し使い方を覚えることが真っ先に行うべきことだと思っています。

単語の意味を理解すれば、英会話を日本語の普段の会話に考え直した際に使いどころが分かりますし、使い方を覚えれば会話文の中のどこに使えば伝えたいニュアンスが伝わるか理解できるからです。

まずは英単語を1つ覚えたら、辞書を開き英語の意味を調べてみましょう!

そして今回ご紹介する英単語は「enough」です。この英単語は、筆者の感覚からすれば非常によく使う英単語だと思うのでしっかり意味と使い方そして注意点を理解しておきましょう。もちろん、例文もしっかりご紹介しますので使えるものはどんどん使ってみてくださいね!

「enough」の意味

まずは「enough」の意味からみていきましょう。

enough
(数量が)十分な・必要なだけの、(~に)十分な、不足のない・足る

英和辞典を引くと、このような意味が羅列されています。すでに英語学習を長い間進めている方にとっては、馴染みが深い単語ではないでしょうか。

この「enough」、覚えやすいと思いますよね。実はこの英単語は3種類の品詞を持つ少々やっかいな英単語なのです。

「enough」が持つ意味は上記のように「十分な」という意味だけなので一見覚えやすいようですが、品詞が違うと使いどころやニュアンスが少々異なってくるということです。

さらにこの「enough」は細かく分けると約15個以上の品詞に分けられるそうなのですが‥そこまで覚えるのはさすがに大変です。

今回は、その多くの中でも特に覚えておくと英会話に便利な表現を厳選して個別にご紹介します。

多くの品詞での使い方があるということは、それだけ言葉の組み合わせでニュアンスが変わってくるということ。その分、活用法が多いので便利なのです。

英語学習をスタートし始めの方は、これからご紹介する3つの品詞を覚えておけば十分英会話で使いまわしができるはずです。

中級〜上級者の方であれば、これからご紹介する3つの品詞の使い方はすでに知っているかもしれないですが、多くの方はどれがどの品詞かなんてあまり覚えてないと思います。

これを機におさらいの意味も含めて一緒にみていきましょう。

形容詞「十分な・必要なだけの」

まずは、形容詞の「enough」からご紹介します。

形容詞で「enough」を使う場合の意味は「十分な○○・必要なだけ・〜に十分な〜(物)・〜するのに十分な数・十分に・~に必要な量」となります。

必要とする物量や程度に対して十分・不足が無いという意味になり、とてもシンプルです。

形容詞で使う「enough」の場合は、可算名詞・不可算名詞両方を描写するのに活用でき、名詞の前後どちらにも配置することが可能です。

しかし、どちらかといえば名詞の前に使う方がより強調されるので名詞の前に使いましょう。

Are there enough chairs for eight people to dine?
8人で食事をするのに十分な椅子はありますか?
There's still enough time before the stage opens.
ステージが開くまで、まだ十分な時間がある。
He earns enough money to buy her gifts.
彼は、彼女にプレゼントを買えるだけのお金を稼いでいるのです。
This buffet has enough food to fill my stomach.
このビュッフェは、私のお腹を満たすのに十分な料理が揃っています。

形容詞「~するのに十分な」

続いては、同じ形容詞ですが前項で紹介した意味の中にあった「〜するのに十分な」という意味の「enough」をご紹介します。

前項の「enough」は、名詞+「enough」という使い方でした。

しかし今回の意味で「enough」を使う時には「enough + for + 代名詞」の形を一般的に使います。

enough + for + 代名詞
この形をしっかり覚えておきましょう。
Is there enough dessert for everyone in the course?
コースのデザートは全員分あるのですか?
Do you have enough money for the trip?
旅費は足りる?
Is there enough time to eat lunch?
昼食を食べる時間はありますか?

代名詞「~するのに十分な数」

続いては代名詞における「enough」をご紹介します。

「enough」を代名詞として使う場合の意味は「〜するのに十分な数」です。

「enough」が「it」のような代名詞になるのですが、「it」が「それ」という意味をあらわすならば「enough」は「十分なそれ/十分な量のそれ」というニュアンスです。

しかし注意したいのはこの代名詞で使う「enough」の場合、文脈が曖昧だと何のことを際しているか分からなくなってしまうことがありますので、文脈には注意しましょう。

これは代名詞である「it」や「they」などの全ての代名詞に共通して言えることです。代名詞を使うのであれば前後の文章で代名詞にしたい言葉の意味をきちんと説明しておきましょう。

代名詞の場合、名詞が「enough」の後ろに隠れていると考えると分かりやすいです。もちろん「enough」+名詞を書いても間違いではないですが、文脈の中で隠れている名刺が容易に想像できる場合は隠してもOK。

There is enough (例:candy) for each to go around.
それぞれに十分な量があります。

副詞「十分に、~に必要な量」

続いてはの「enough」は、副詞の場合です。

「enough」が副詞として使われる場合の意味は「十分に・〜するのに必要な量」となります。

「十分に」という意味を表す場合には、動詞・形容詞・副詞の後ろに「enough」を置くことが多いです。さらに「〜するのに必要な量」の場合は「enough」+「to」を使います。

例えば、「good」「bad」「hot」「rich」「crazy」などの形容詞に対して「enough」を使うには、これらの単語の後ろに「enough」が来るのがポイントです。

hot enough・good enoughといったように使いますので、「enough」は後ろと覚えておきましょう。

副詞で「enough」を使う場合には、会話の流れの途中で使うとよいでしょう。というのも、副詞+「enough」で会話をすると前後に主語となるものが来なければ一体何について話をしているのか脈絡がない文章になってしまうからです。

例えば、It’s hot enough.と言った際にこの表現を発する前には主語となる物が出てくる会話があれば使えますが、唐突にこれを言われても「What?」と聞き返されてしまうでしょうね。

何が熱くなっているのか。この「何に」が前後になければ成立しませんので覚えておきましょう。

Will this shirt be big enough for me?
このシャツのサイズは大丈夫でしょうか?
Is this size enough?
この大きさで足りる?
He is already old enough to make his own decisions.
彼はもう自分で判断できる年齢です。

enough表現の注意点

最後に「enough」を使う際の注意点をご紹介しておきます。

実は「enough」という英単語は基本的にこれまで紹介してきた「十分な」という意味で使われることの方が多いのですが、時には強いネガティブな意味で用いられることがあります。まずはこの事実を覚えておいてください。

というのも、「enough」にはネガティブな意味を表すイディオムが存在しています。

enough is enough
もううんざりだ

このイディオムはとても否定的なニュアンスを持っています。

さらには、「enough」と一言で強く言い切ってしまうともうじゅうぶんだよ!!と怒っているように解釈されてしまいます。

よく海外ドラマなどで、子ども同士のけんかに親が「That’s enough!!」と間に入ってくるシーンなどを見かけたことはありませんか?この場合は、「もういい加減にしなさい!」というニュアンスで喧嘩を止めているといったような状況です。

他にも、言い訳を続けるキャラクターに対し「もうじゅうぶん。」と呆れた場合でも同じ言葉で相手の会話を止めたりします。

「enough」を一言で言う場合は、トーンの問題もあると思いますが柔らかい口調だとしても一言で言ってしまうとネガティブなニュアンスや怒っているのかと勘違いされてしまうので言い切るのは、よっぽどのことが無い限りやめておいた方が良いでしょう。

英会話において、発音のトーンはとても大切です。日本語を含めたどの語学にも言えますが、文章を発するトーンによっては怒っているのか・悲しんでいるのか・喜んでいるのかが読み取れる場合が多いですよね。

そこに表情やボディランゲージが含まれて更に相手の感情を深く読み取れるのです。言葉を発するトーンにも気を付けて下さいね。

まとめ

さて今回のまとめです。「enough」という言葉の意味は基本的に「十分な」という意味で使われます。

さらに「enough」には3つの品詞があり、形容詞・代名詞・副詞と3つに使い分けることが可能な万能な英単語と言えます。

基本的な使い方として、名詞の後に「enough」を付けるのがもっとも覚えやすく使いやすい「enough」の使い方ではないでしょうか。

そして注意点としては、「enough」を一言で言いきらないこと。喧嘩の仲裁や怒っているなら別として、普段の英会話では単語を言い切ると命令形になり相手にとても不愉快な思い・ネガティブなイメージを与えてしまいますので気を付けましょう。

以上が今回のまとめです。これからも英単語を掘り下げて理解を深めていきましょう!

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