「以前はよく〜していた」と英語で言いたいときに、皆さんならどのような表現を使いますか?英語を学習している方であれば、「used to」や「would」が思い浮かぶでしょう。
実は「used to」と「would」はとても意味的に似ていますが、ちょっとしたニュアンスの違いがあります。違いを理解しないまま混同して使ってしまうと、やや不自然な表現になってしまうので、注意が必要です。
そこで今回は、「used to」と「would」の違いについて徹底解説したいと思います。例文や「would」のその他の使い方についても紹介しているので、ぜひ最後まで読んで参考にしてください!
used to とwouldの違い
「以前はよく〜していた」という意味での「used to」と「would」は、大きく見ると以下のような違いがあります。would:「したものだったなぁ」と過去を懐古しているだけで、現在は関係ない
used toの意味と使い方
「used to」は、「以前は〜していた」という意味で使う表現です。文章の中で使う場合は「used to 動詞の原形」という形にします。また、「used」の部分を「ユーズド」と発音するのではなく、「used to」をひと続きで「ユーストゥ(「ズ」ではなく「ス」)と発音するのが特徴です。
「used to」には「以前は〜していた(けど今はしていない)」と、現在との対比を含むニュアンスがあります。つまり、現在はやっていないけど、過去に習慣としてやっていたものにのみ使える表現です。
なお、「be used to 〜(〜に慣れている)」と見た目が似ているので、注意が必要です。混同しないよう、以下の違いを整理して覚えておきましょう。
be used to ⇨ be動詞が必要、名詞・動名詞(〜ing)が続く
以前はバンドで音楽やってましたよ。2013年に解散してしまいました。
私の兄は以前はドイツに住んでいましたが、3年前に日本に帰ってきました。
今はスケボーはもうやりませんが、以前はやってましたよ。
以前ここには公園がありました。
wouldの意味と使い方
「would」はそもそもが「will」の過去形で、時制が過去の文章の中で、過去から見た未来のことについて述べるときに使われます。あなたがここにもっと早く来るだろうと思っていました。
しかし、「would」は他にも様々な意味や使い方があります。
ここでは「used to」との対比も含めた、以下3つの使い方について解説していきます。
②仮定法
③過去の習慣
依頼表現
「would」は「〜してもらえませんか?」のような、依頼表現でよく使われます。文章の形としては、「Would you 動詞?」や「Would you 動詞, please?」、「Would you please 動詞?」などが一般的です。
「Will you 〜?」の「will」を過去形にすることで柔らかさが生まれ「〜してもらえるだろうか」といった推量を含む丁寧な表現になります。
ちなみに、「can」の過去形「could」も同じような考えで使えます。
「Could you 動詞?」や「Could you 動詞, please?」、「Could you please 動詞?」と依頼することで、「Can you 〜?」よりも柔らかく丁寧に「〜してもらうことは可能でしょうか?」と聞くことが可能です。
窓を開けてもらえませんか? 結構暑いです。
午後3時までここで待ってもらえませんか?
フロアを掃除してもらえませんか?
仮定法
仮定法過去や仮定法過去完了といった文法でも、「would」は頻繁に使われます。以下で、仮定法過去と仮定法過去完了をそれぞれ説明します。
仮定法過去
仮定法過去とは、「もし〜だったとしたら、〜だろう」という表現をするためのものです。普通の仮定法と同様に「if」を使いますが、仮定法と仮定法過去では、以下のような意味の違いがあります。
仮定法過去:もし〜だったとしたら、〜だろう
また「仮定法過去」という用法の名前からもわかるように、過去形を使うのもポイント。「will」を使うときの仮定法とは以下のように形が異なります。
仮定法過去:If+主語+動詞の過去形, 主語+would+動詞の原形
もしホノルルに住んでいたら、毎日ビーチに行くだろうな。
もし私があなただったとしたら、その会社では働かないだろうな。
もしあなたが1年間の休みをとれたとしたら、何をするでしょうか?
仮定法過去完了
仮定法過去完了は、「もし〜していたとしたら、〜だったろう」という意味で、仮定法過去よりも時制がさらに過去になる文法です。仮定法過去完了:もし〜していたとしたら、〜だっただろう
仮定法過去よりも時制を前にする関係から、過去完了形と現在完了形を使うのが特徴。やや難易度が高いので、以下を参考に整理しながら覚えていきましょう。
仮定法過去完了:If+主語+had+過去分詞, 主語+would+have+過去分詞
もしあなたがもっと一生懸命勉強していたら、あなたの給料はもっと高かっただろうに。
ネイティブキャンプを使っていなかったら、私の英語はそれほど上手ではなかったでしょう。
父がもっと早く帰っていれば、母はそれほど怒らなかったでしょう。
過去の習慣
過去の習慣の意味での「would」は、「used to」に似ているので区別して覚える必要があります。まずはニュアンスの違いを理解するためにも、以下の日本語訳の違いを見てみましょう。
would:以前はよく〜したものだったなぁ。
一方で、「would」は現在どうであるかの視点はなく、単純に過去の習慣だけをぼんやり懐古しているニュアンス。今やっているかどうかは特に問題ではありません。
なお「昔はよくやっていた」のように、頻繁にやっていたような感じを出したいのであれば、「would often 動詞」という形で表現可能です。
若かったときは友達たちとビーチに行ったもんだったなぁ。
息子が小学生だったときは、よくキャッチボールをしたもんだったなぁ。
私たちが一緒に住んでいたときは家族でよく旅行に行ったなぁ。懐かしいなぁ。
まとめ
最後に本記事のまとめです!used to:過去はしていたけど、今はしていない
would:「したものだったなぁ」と過去を懐古しているだけで、現在は関係ない
「used to」と「would」の違いは理解できましたか?2つのニュアンスをしっかり掴んだ上で、会話の中で使い分けられるよう練習してみてください。
もし1人で練習するのが難しいのであれば、オンライン英会話「ネイティブキャンプ」も活用してみましょう。レッスン回数無制限で受け放題なので、国内留学気分で学習可能。たくさん話して劇的な上達を目指しましょう!

◇経歴
・コールセンターでの日英バイリンガルオペレーター(3年)
・外資系企業(製薬業界)でのテクニカルサポート(2年)
・副業でオンライン英会話の講師(2年)
・東京にて通学型の英会話スクール経営(4年)
・英会話スクールをオンラインに切り替えて運営(現在で約4年)
・英会話講師歴は合計で10年
◇資格
・英検1級
・TOEIC990点
◇海外渡航経験
・イギリス(3ヶ月、短期留学)
・タイ(6ヶ月)、マレーシア(3ヶ月)、台湾(3ヶ月)の滞在歴あり(海外ノマド)
・海外旅行:韓国、マルタ、ベトナム、インドネシア、アメリカ
◇自己紹介
バイリンガル英会話コーチのBobです!ほぼ日本国内で英語を習得してバイリンガルになりました。たまたま始めたオンライン英会話講師の仕事が天職だと悟り、自らの英会話スクールを開校。これまでに200人以上の英語学習者に教えてきました。多くの人たちに英語を好きになってもらい、思いっきり英会話を楽しんでもらえるよう日々活動しています!

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.