「Face」には使い分けが必要!日常会話で頻出の「face」を使った表現

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日本語でも「フェイス」というカタカナ語を使うことがありますから、「face」が『顔』の意味だと知っている人は多いでしょう。

しかし、「face」は日本語の『顔』にあたる使用方法以外にも、さまざまな使い方ができる英単語です。

私たちにとって身近な言葉なためか、英語の日常会話では「face」という単語が高い頻度で出てきます。そこでこの記事では、「face」の使い方や使い分けについてご説明していきます。

日常英会話の表現の幅を広げたい人は、ぜひ参考にしてくださいね。

使い分けが大事!「Face」には名詞と動詞がある

「Face」=『顔』ということは知っていても、それ以外の意味を知らない人もいるのではないでしょうか。

「Face」という英単語には、実は2つの種類の品詞があり、使用方法も異なります。また名詞であっても、「顔」というだけではない他の意味も含まれています。

ただ「顔」という言葉から連想される使い方ではあるので、きっと覚えやすいはずです。

まずは「face」の意味を名詞と動詞にわけてご紹介します。

名詞のFaceの意味

名詞のfaceはたくさんの意味を持つ言葉です。数が多いため、ここでは代表的な意味をいくつかピックアップしてみました。

・顔(顔面)
・顔つき
・人
・面
・表面、外面
・メンツ、体面

こうして並べてみると、顔や面から派生している意味が多いですね。

この中で「人」というのは、人間そのものというよりも人を顔の数で表現するようなイメージです。この説明だけでは理解しづらいかもしれませんから、1つ例文を見てみましょう。

I see familiar faces here.
見覚えのある人々がいますね。/見慣れた顔ぶれですね。

「人々」を使った和訳も「顔ぶれ」を使った和訳も、どちらも正解。その前後の文脈によって、適した方に訳されます。

動詞のFaceの意味

名詞のfaceは使いこなせる一方で、動詞のfaceには馴染みがないという人もいるでしょう。こちらもまずは、いくつか意味をご紹介します。

・~に面している
・対面する
・向かい合う
・対峙する
・受け入れる
・直面する
・(ある方向へ)顔を向ける、進路を変える

日常会話の中で使われる表現だと、このくらいでしょうか。

たくさんあるように見えますが、そのどれもが対象に対して顔や表面を向けているようなイメージなのがわかるでしょうか。これが、動詞faceのイメージです。

たとえば、AがBに面しているとき、AはBの方向に顔、もしくは表面を向けています。そういう意味では、「対面する」も「向かい合う」も「顔を向ける」も同じ意味なのです。これがわかっていれば、動詞faceは使いやすくなるはずです。
1つ例文を見て考えてみましょう。

I have to face the reality.
現実と向き合わなければならない。/現実を受け入れなければならない。

こちらも和訳は、その状況や話者の気持ちによって幅が出る文章ですが、どちらにしても、「I(私)」と「the reality(現実)」が向かい合わせの状況です。

ここでは対象物を「the reality」としていますが、対象物は小さなものでも大きなものでも、形のないものでも構いません。

ConfrontとFaceの違いとは?

動詞のfaceは、よく「直面する」という意味で使われます。その意味から「confront」という単語が思い浮かぶ人もいるかもしれませんね。

和訳だけ見ると、非常に似ている動詞faceとconfrontですが、この2つには明確な違いがあります。

Confrontとの違いを踏まえて、もう一度faceの意味を考えてみましょう。Faceという動詞は、対象物に対して顔を向けている、意識を向けている状態の時に使います。それが「直面する」「対面する」という和訳に繋がっています。

一方confrontには、ただ対象物を見ている・意識しているだけではなく、そちらに向かって立ち向かっていこうというニュアンスが含まれています。

つまり、faceを使って「直面する」としたいときには、直面している問題に対して立ち向かったり、対策を立てたりしようというニュアンスは含まれていません。ですから、立ち向かってはいかずに「受け入れる」という訳がされることもあるのです。

Confrontの場合は、正面からぶつかっていっているようなイメージです。その問題を受け入れて大人しくすることもあるfaceとは違い、自分の力でどうにかしようという気持ちが入ります。

ですので、ほぼ同じ文章でも「face」を使った場合と「confront」を使った場合では、和訳が異なります。

例を見てみましょう。

Face: I have to face the problem.
問題に向き合わなければならない/問題があることを受け入れなければならない
Confront: I have to confront the problem.
問題に立ち向かわなければならない

ニュアンスの違いが伝わったでしょうか。

このように「face」と「confront」には明確な意味の違いがあるため、しっかり使い分ける必要があります。「立ち向かう」という意味上、「confront」を抽象的なことに使うことは少ないため、概念的なものや抽象的なことについて表現をしたい場合は「face」の方が適しているでしょう。

「Face」を使った熟語を例文フレーズで覚えよう!

名詞と動詞がある以外にも、「face」には熟語や慣用句もたくさんあります。

やはり身近な言葉なだけに、熟語・慣用句の数も多く、そのすべてを一気に覚えるのは難しいかもしれません。

そこでここでは、日常生活の中で特によく使われる「face」を使った熟語・慣用句を例文フレーズと和訳とともにご紹介します。使えそうだと思う熟語があれば、ぜひ覚えて使ってみてくださいね。

Face to face(直接会う・面と向かって)

直訳すると、「顔から顔に対して」のような意味になるこちらの表現は、「直接会う」「面と向かって」という意味になります。

電話などで話している時に「その件については、直接会った時に話そうよ」という風な具合で、頻繁に使われる表現です。

I would like to talk about it face to face.
直接会って話したいです。
You should complain to him face to face.
彼に面と向かって文句を言うべきでしょう。

最近ではカメラを使ったビデオチャットも普通に使いますが、ビデオチャットで話す場合も「face to face」と言っても良いでしょう。相手の顔を見て直接話すようなイメージの時に使いましょう。

Two-faced/Have two faces(裏表がある)

この表現はを直訳すると「2つの顔を持つ」となります。

日本語では「2つの顔を持つ」と言うと、同じ人間が2つの印象・人格を持っているようなイメージかもしれませんが、英語だと、「裏表がある」という風に良い顔をしつつ悪い顔も持っているというような意味で使われます。

A: Maria is really a sweet girl! Don’t you think?
B: No way! She is a two-faced person!

A:マリアは本当に優しい子ね。そう思わない?
B:とんでもない!彼女は二面性のある人間だよ!

Lose face(面目・面子を失う)

最後にご紹介する「lose face」というのは、「面目・面子を失う」という意味です。「顔が立たない」とも言えるでしょう。

同じような意味の慣用句で、英語でも日本語でも「顔」を意味する言葉が使われているのが面白いですね。

He doesn’t like it when someone points out his mistake. He feels like he’s losing face then.
彼は、自分のミスを指摘されるのが嫌いです。自分の面子を潰されたような気がするんです。
I lost face when John told everyone about my lie.
ジョンが私の嘘をみんなに話したとき、私は面目を失った。

まとめ

日常会話の中でかなり使う頻度の高い「face」という英単語。上手に使えそうでしょうか。

頻出単語なだけに、海外ドラマや映画、洋書、そして外国人との英会話の中でも、「face」はよく出てくるでしょう。ですから、きっと少し意識するだけで身につきやすいはずです。

もしも使い方がわからなかったり、誰かが使った「face」の意味がよく理解できなかった場合は、ネイティブキャンプの講師とのレッスン中に質問してみてくださいね。