今回の記事では、”important”, “significant”, “essential”, ”crucial”など、「重要な」を意味する英単語の意味や用法の違いを解説し、いくつか例文をご紹介します。
そして、「重要な」に限らず、意味の似ている単語をどのように習得していけば良いかについてポイントをお伝えしていきます。
英語を勉強している中で、このような疑問やお悩みはありませんか?
「似たような意味の単語がいくつかあって、単語を覚えるときに混乱する・・・」
「ライティングをしていて、この文脈でsignificantを使って不自然ではないか迷ってしまう・・・」
このようなお悩みを抱える人にお役に立つ記事となっています。
英語に苦手意識を持っているうちは、”important”, “significant”といった、似たような意味の単語を、「重要な」という同じ意味として覚えてしまってもいいかもしれませんが、「ビジネスの場で英語を話す機会があり、正確なニュアンスを伝えないといけない」という方や、「洗練された英語を話したい」という方にとっては、単語のニュアンスの違いを知識として理解した上で、ニュアンスの違いを感覚的に習得し、それぞれの文脈で適切な単語が使えるようになることが重要になってきます。
ぜひ、この記事を見て、「重要な」を意味するいくつかの単語について理解をしていただき、これをきっかけに英語学習に磨きをかけてもらえればと思います。それではみて行きましょう!
日本語の「大切な」「重要な」の違いを説明できますか?
突然ですが、日本語の「大切な」という形容詞の類義語を、いくつか挙げることはできますか?
「重要な」「肝心な」「大事な」「貴重な」などの単語が思いつくのではないでしょうか。それでは、これらの単語について、意味の微妙な違いや使い分け・使い方について、説明できますか?
筆者もそうですが、説明できないと思われた方が多いのではないでしょうか。
この事実から、多くの人が、母国語であっても、どういう場合に、どの単語を使うかを感覚的に理解しており、その違いを言語化できるほど理解した上で使いこなしている訳ではないことに気がつくのではないでしょうか。
また、「重要な」「肝心な」「大事な」「貴重な」という、似たような単語について、若干ニュアンスは違うものの、こういう場合には、この単語を使うべきなどという厳格な境界線などなく、どの単語を使っても究極は問題ないいということがわかるのではないでしょうか。
英単語を学習する上でも、同様に、そこまで気負う必要はありません。
実践の英会話やライティングで単語を使いこなす上では、単語ごとの意味やニュアンスの違いを厳格に理解することよりも、「どういう場合にどういう単語が使われることが多い」、「こういう名詞の場合にはこの形容詞が使われることが多い」ということを、多くの例文に触れることを通じて感覚的に、ざっくりと掴むことが重要です。
今回の記事でも、意味のニュアンスについて簡単にふれた後、例文をたくさんご紹介しておりますので、音読しながら、単語のニュアンスをインプットしましょう!
「重要な」を意味する英単語を挙げてみよう
「重要な」を意味する単語例としては、下記のようなものがあります。
今回の記事では、そのうち、一部についてご紹介していきます。
“important”の意味・例文
“important”は、「重要な、重大な、大切な」を意味する一般的な形容詞です。カジュアルな会話のシーンでも、ビジネスにおいても頻繁に出てくる単語です。
大切なことは、あなたが生きているということだ。
I have to be in London on Friday for an important meeting.
私は重要な会議があるため、金曜日にはロンドンにいないといけない。
“significant”の意味・例文
“significant”は、「重要な、意義深い、大きな影響を与える」を意味します。
“important”が口語でも使われるのに対して、”significant”は、ビジネスの場など、少し改まった場で使われることが多い単語です。
“significant”は、「印(sign)」を意味する「signum」と「作る(make)」を意味する「ficare」を語源とします。
皆さんも、教科書を読んでいて、先生が重要だと言及した箇所や、自分にとって重要だと思う箇所をマーカーで線を引いた経験はないでしょうか。そのように、印をつけるほど重要だというニュアンスを持つ単語です。
また、森林が有する二酸化炭素の吸収・貯蔵機能を通じ、気候変動の緩和に重要な役割を果たしています。
Is there any significant difference in quality between these two items?
これらの2つのものについて、質の面で大きな違いはあるだろうか?
“essential”の意味・例文
“essential”は、「本質的な、必要不可欠な」を意味します。
名詞である”essence”は本質を意味します。では、本質とは何でしょうか?それは、物事の根本的な性質・要素を意味します。
噛み砕くと、例えば「〇〇って一言で表すとどういうこと?」と誰かに聞かれたときに、それについて、余分な修飾語をつけずに、端的な言葉で、それについて余すところなく表現する場合に、出てくる言葉のことです。
これは、筆者の勝手な比喩ですが、例えば、皆さんの部屋に多くのモノがあるとして、その中から1つの大切なものを選び、あとは捨てないといけないとします。
そうした場合に、自分らしくないモノ、そもそも必要と思っていなかったモノを捨て、「本当に自分にとって大切なもの、自分らしさを表すもの」を残すでしょう。それが、私は、「本質」だと考えます。これで、”essential”のニュアンスは伝わったでしょうか。
それは必須条件だ。
It's essential that she has this medicine every day.
彼女は毎日薬を飲む必要がある
“crucial”の意味・例文
“crucial”は、「運命を左右する。決定的な。極めて重大な。」を意味します。
“crucial”は、十字架を意味するcross「十字架」と語源が同じになります。キリスト教徒にとっての「十字架」の存在のように、重要だという意味になります。
新しい製品の成功にとって、価格は重要な要因になるだろう。
It is crucial that the problem is tackled immediately.
その問題が迅速に対処されることが重要だ。
“key”の意味・例文
“keyは「鍵となる、重要な」を意味します。
ドアを開ける上で必要な「鍵」という単語からも連想されるように、何かを成功させたり、実現させる上で、突破口・鍵となるような、重要なというニュアンスを持ちます。
職場におけるジェンダー平等は、国連の持続可能な開発のための2030アジェンダの重要な目標です。
She was a key figure in the international art world.
彼女は国際的なアートの世界で重要人物だった。
“vital”の意味・例文
“vital”は「(存在にとって)必須の、不可欠な」を意味します。
”vital”は、「生命力のある」を意味するバイタリティという言葉にあるように、「生命に関する」という意味が本来の意味になります。いのちというのは、何よりも重要でかけがえのないものですよね。それほど重要な、というニュアンスになります。
私たちすべての人間にとって他人を思いやることはとても大切なことです
Trust is a vital ingredient in a successful marriage.
結婚生活を成功させる上で、信頼は重要な要素です
“major”の意味・例文
“major”は、「(重要性や地位が)重要な、主要な、一流の」という意味になります。
アメリカの野球リーグである、「メジャーリーグ」「マイナーリーグ」という言葉からも連想されるように、下位の存在に対して、より重要な、より大きなという意味になります。
砂糖は虫歯の大きな原因です
Japan is a major exporter of cars.
日本は主要な自動車輸出国だ。
“fundamental”の意味・例文
“Fundamental”は「基本的な、根本的な、主要な」を意味します。
名詞形である”Fundament”は、基盤、土台を意味します。土台がなくなると、構造物が倒れてしまうように、それがなくなると全体が成り立たなくなるほど、重要だという意味になります。
公正な司法制度は、民主主義社会において欠かせない役割を担う。
Some understanding of grammar is fundamental to learning a language.
言語を学ぶ上で、文法についての一定の理解は重要である。
“meaningful”の意味・例文
“meaningful”は、「有意義だ」を意味します。
今まで見てきた単語と異なり、その存在が欠かせないというわけではないものの、それがあることによってすごく意味がある、というニュアンスの意味になります。
この経験は、すごく有意義だったと思います。
Having the opportunity to work would make retirement more meaningful for many senior citizens.
多くの高齢者にとって、仕事をする機会を持つことは、リタイア後に多くの意味を持つ。
ここで少し余談!
下記記事では、「厳しい」という意味をもつ英語の違いを解説しています!使い分け次第で意味合いが変化しますので、しっかり覚えましょう♪
意味の似ている単語を学習する際のポイント
ここまで、「重要な」を意味する英単語についてみてきました。
これらの単語に限らず、今回の記事は、意味の似ている単語を習得する際に参考になりますので、改めてポイントをまとめていきます。
■ポイント①
単語それぞれの意味の違いを、厳格に理解し尽くそうとしないように注意。
■ポイント②
Google検索で、単語の本来の意味や語源を調べ、ニュアンスをざっくりと掴む。
■ポイント③
例文をひたすらインプットすることで、ニュアンスを感覚的に掴んでいく。
単語学習全般について言えることですが、「単語」単体で覚えようと努力するのではなく、例文の中で分脈とともに単語をインプットすることが重要です。
単語単体で意味を覚えようとしてしまうと、どうしてもその英単語に対応する「日本語」を通じて、英語を覚えてしまうことになります。
英語力を高めて行く上では、英語を「英語として」理解することが重要です。
そういう意味でも、英単語を単体で覚えるのではなく、例文の中で覚えることを常に留意していただければなと思います。
ここでまた少し余談!
下記記事では、「明らかな」の意味を持つ英単語の使い分けをご紹介しています!「明らかな」を表す英単語もたくさんありますが、使い方によってはニュアンスも変わりますので気を付けましょう♪
最後に
今回の記事は、いかがでしたでしょうか?言語というのは、難しくて、そして奥深いですね。
少しでも皆様の参考になれば幸いです。英語学習者にとって、単語力は重要です。
単語を学習する際に、一番はじめに出てくる和訳だけを確認して終わりではなく、例文をたくさんインプットする、さらには、似たような単語の意味の違いや語源にまで思いを巡らせることができるようになると、語彙の定着が強固なものになっていくと思います。
完璧は目指さなくていいと思いますので、思いついたタイミングでトライしてみてくださいね。

小学生より公文で英語を学び始め、ネイティブスピーカー並みに英語を流暢に話す憧れを抱く。高校生の時には、英語のCDが入ったカセットにしがみつきながらシャドーウィングし、英語の辞書をぼろぼろにしながら、泥臭く英語を学び、無事都内の国立大学への進学を果たす。大学時代の国際交流で、英語が全く話せず、スピーキングの勉強に目覚める。外資系企業に勤務後、現在はフリーで活動中。ネイティブスピーカー並みの英語力を目指して現在も奮闘しています。TOEIC885点。

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.