「明らかな」または「明確な」は英語でどのように表現するのでしょうか?
実際に辞書を引いてみると、複数の英単語が出てきて、「一体どれを使えばいいの?」と疑問に思った方もいるかと思います。
「明らかな」「明白な」「明確な」「確かな」のように、日本語でもニュアンスが少しずつ異なる単語があるのと同様に、英語でも文脈によって使い分けられます。
今回は、「明らかな」また「明確な」に当たる英語を6選紹介、その違いを分かりやすく解説します!この記事を読んで、ぜひ日常英会話に取り入れてみてくださいね。
「明らかな」って英語でなんていう?
「明らかな」を表す英単語として、次のようなものがあります。
・obvious
・clear
・apparent
そのほかにも、次のような英単語が使われることがあるので、プラスアルファで覚えておきましょう。
・plain
・evident
・unquestionable
これらはすべて形容詞であり、主語の状態を表す「主語+be動詞+形容詞」や、名詞を修飾する「形容詞+名詞」の形で使われます。
「明らかな」6選の意味の違いと使い方
先ほどご紹介した単語のなかには、あまり聞き慣れない単語もあったかもしれません。
一つひとつ丁寧に違いと使い方を見ていきましょう!
obviousの意味と使い方
一つめの「明らかな」の英語はobviousです。会話でもネイティブによく使われる言葉になります。
obviousの意味:明らかな、明白な、すぐにわかる、わかりきった、言う必要のない、あからさまな
英英辞典では次のように説明されています。
・easy to see and understand
見やすく、理解しやすい
・that most people would think of or agree to
ほとんどの人が考えついたり、同意したりすること
このように、「多くの人が同意するような」「誰が見ても同じように考える」というニュアンスを表現できる単語です。大勢の人から見ても明白であり、言う必要もないほど当然なものに対して使います。
同じグループの単語として「obviously」があります。これは「明らかに、一目瞭然で」を意味する副詞です。それでは、obviousを使った例文を見ていきましょう。
It is very obvious that Mary doesn’t like vegetables.
メアリーが野菜が好きではないのは明らかだ。
このように「It is obvious + that+主語+動詞」の形で使われることも多いです。
ここでは、「誰が見ても、メアリーが野菜が好きではないことがすぐにわかる」というニュアンスが表現されています。他の例文も見てみましょう。
I made an obvious error in division.
割り算ですぐにわかるミスをした。
この英文でも「誰が見てもミスをしたことがすぐにわかる」という意味が込められています。「division」は「割り算」の意味です。
ちなみに、足し算や引き算、掛け算は次のように表現されるので、セットで覚えておきましょう!
・足し算:addition
・引き算:subtraction
・掛け算:multiplication
clearの意味と使い方
二つめ「明らかである」の英語はclearです。単語としては馴染みがあるかもしれません。
clearの意味:明白な、確信している、明快な、疑いを抱いていない
英英辞典では次のように説明されています。
・easy to understand and not causing any confusion
理解しやすく、混乱を招かない
・having or feeling no doubt and confusion
疑問を感じたり、混乱を招いたりすることがない
物事に対して疑いのない様子を表す単語で、取り組んでいることや考えに確信が持てるときによく使われます。
clearには「はっきりとした、澄んだ」という意味もあるので、それらの意味から連想して覚えても良いでしょう。
同じグループの単語として「clearly」があります。これは、「はっきりと、明らかに、明瞭に」を意味する副詞です。それでは、clearを使った例文を見ていきましょう!
I’m clear about what I have to do.
私は、自分が何をすべきかよくわかっています。
ここでは、「自分がすべきことに対して確信を持っている様子」が表現されています。この英文のように「〜についてよくわかっている、確信している」を表現するときには、「clear about〜」の形がよく使われます。他の例文も見てみましょう。
He created a clear and detailed plan.
彼は明瞭かつ詳細な計画を立てた。
「detailed」は「詳細な」を意味する形容詞です。
加えて、clearを使ってIt is clear that(それは明らかだ・明白だ)という英文もよく使われます。It’s clear thatの言い換えとしては、It’s obvious that/It’s apparent thatなど、本記事で紹介する単語を使うことができます。
また、ここまで紹介したobviousとclearをそれぞれの語尾に”ly’をつけると、副詞obviously、そしてclearlyになります。Obvioulyとclearlyの違いですが両者は類義語です。前者が”明白に”に対し、後者が明瞭に言うといった程度の違いはあります。
apparentの意味と使い方
続けて「明らかな」の英語apparentを紹介しましょう。
apparentの意味:明白な、明瞭な、はっきりと見える、どうも〜らしい
英英辞典では次のように説明されています。
・easy to see and understand
見やすく、理解しやすい
・that seems to be real or true but may not be
本当のようだが、そうではない可能性もある
「obvious」と意味がとても近いですが、より視覚的に判断するというニュアンスが強い単語で、「見てわかる」「見たところによると」という意味が含まれています。視覚的にという点をぜひ押さえましょう。
同じグループの単語として「apparently」があります。これは、「一見したところ〜のようだ、どうも〜らしい」を意味する副詞です。
それではapparentを使った例文を見てみましょう。
Her concern was apparent to everyone.
彼女が心配していることは誰の目にも明らかだった。
「concern」は「心配」の意味です。
この例文は「彼女の様子を見ていれば、心配していることは明らかだ」という、目で見た情報に基づいて判断したことが表現されています。他の例文も見てみましょう。
It was apparent from his face that he was really sad.
彼の表情からして、悲しんでいることは明らかだった。
こちらの英文でも、「彼の表情」という視覚的な情報に基づいて判断していることが表現されています。
plainの意味と使い方
これまでにご紹介した3つの英単語は日常英会話でよく出てきますが、これからご紹介する3つの単語も知っておくと、さらに細かいニュアンスを表現できるようになります。
ぜひ参考にしてくださいね。
まずはplainからみていきましょう。「無地」を意味するプレーンが「明らかな・明確な」の英語としても使えます。
plainの意味:はっきりした、明白な、明らかな、あからさまな、率直な
英英辞典では次のように説明されています。
・easy to see and understand
見やすく、理解しやすい
・Not trying to trick anyone; honest and direct
誰もだまそうとしない。つまり正直で率直
・not decorated or complicated ; simple
装飾されておらず、複雑ではない。つまり単純
このように「単純で極めてわかりやすい」という意味を表します。plainには「質素な、地味な、あっさりとした」という意味もあるので、それらの意味から連想して覚えるのも良いでしょう。
同じグループの単語として「plainly」があります。これは、「はっきりと、明らかに、明白に、率直に」を意味する副詞です。それでは、plainを使った例文を見ていきましょう。
It was plain to see that he was tired.
彼が疲れていることは明白だった。
この英文には、「極めて単純でわかりやすい」というニュアンスが含まれています。
evidentの意味と使い方
evidentの意味:証拠があって明白な、明らかな、はっきりわかる
英英辞典では次のように説明されています。
clear; easily seen
はっきりしている、見やすい
このように、「何かしらの根拠があったうえで明白だといえる」という意味を表します。
「evidence」は「証拠、証言」という意味を持つ名詞なので、この単語とセットで覚えるのも良いでしょう。例文を見てみましょう。
It's evident that Tom leaked the secret.
トムが情報を漏らしたことは明らかだ。
この英文は、「何かしらの根拠となる情報があったうえで、トムが情報を漏らしたことは明らかだといえる」という意味が表現されています。
unquestionableの意味と使い方
unquestionableの意味:疑問の余地のない、確かな、申し分のない
英英辞典では次のように説明されています。
that cannot be doubted
疑いの余地のない
このように、どのような観点から見ても明らかであることを表現するときに使える単語で、確信度合いがより強いニュアンスも表現できます。例文を見てみましょう。
My friend found unquestionable evidence.
友達が動かぬ証拠を見つけた。
この英文では、「どのような観点から判断しても間違いがないといえる、動かぬ証拠を見つけた」というニュアンスが表現されています。
「明らかな」「明確な」の英語まとめ
本記事では、「明らかな」の英語を使い分けできるよう6つの表現を紹介しました。
今回学習した「明らかな」の英語での表現方法をおさらいしましょう。「明らかな」を意味する英単語とその違いは次のとおりです。
・obvious:わざわざ言う必要もなくわかりきっており、多くの人が同意するような様子
・clear:取り組みや考えに確信を持てる様子
・apparent:視覚的に間違いないと判断できる様子
・plain:単純で極めてわかりやすい様子
・evident:証拠に基づき間違いないと判断できる様子
・unquestionable:疑いの余地がなく、確信度合いがより強い様子
こうした違いを理解して使えるようになることで、より細かいニュアンスを表現できるようになります。最初は難しいかもしれませんが、海外の映画やドラマでもよく出てくる英単語なので、まずはどのように使われているか確認してみてくださいね。
また、ネイティブキャンプでは、先生と一緒にこれらの単語を使った英会話の練習もできます。自分で使ってみることで、知識をさらに効率よく定着させられるので、挑戦してみるのもおすすめです。
大学時代にフィリピンで英語留学を経験し、オンライン英会話を約4年間継続。メーカー勤務ののち、2020年よりフリーランスのライター・英日翻訳者として活動。英語学習関連やビジネス分野のほか、大学で化学を専攻し環境に優しい材料について研究したことから、環境問題の執筆・翻訳も行う。趣味は語学学習、旅行、読書など。現在はオンライン中国語を利用して中国語を学習中。世界中を旅してその土地の食を楽しんだり、さまざまな国の人と話したりすることが夢です。
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.