英語論文に使える!表現・フレーズ一覧

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英語で論文を書かなければいけないとなると、当然アカデミックな表現を使わなくてはなりません。日常会話で使っている単語やフレーズは封印し、慣れない言葉を書くことになります。

アカデミックな文章で求められるのはわかりやすさ!難しい言葉を使いながらも、言いたいことは相手に明確に伝える必要があります。今回は、そんな英語論文に使える表現・フレーズを紹介していきます。

英語論文の表現1: Introductionに使える表現

英語論文では、最初にIntroductionを書きます。

言いたいことはある程度まとまっているのに、書きだしをどうしようか迷うという人も多いのでは?論文は入りがスムーズだと読みやすくなり、そのままbodyまで一気に引き込まれるので気合いを入れたいところです。

プレゼンテーションだって掴みが重要だと言いますからね。それでは、ここで使える表現についてまとめてみましょう。

書きだしとしてよく使われるものはこちらです。

・本論文では、~について述べる。
In this paper, we discuss...

・本研究の目的は、~である。
The purpose of this study is to ...

逆に、使ってはいけないのは以下です。
(×) In this paper, we performed experiments.

こちらは、論文の中で実際に実験などを行ったわけではないので不適切と言えます。
(△) This paper discusses...

こちらも論文が主語になっていますが、論文が議論するのではなくて、著者が議論するわけですから文法的には100%正しいとは言い切れません。

Introductionでは問題提示を行うことも多いでしょう。そんな時に使える表現を一覧にしてみました。

  • 人名 is concerned with ...
  • What we are concerned with...
  • The problem is one of ...ing
  • Central to this issue is ...
  • I should point out that ...
  • The second point that requires clarification is ...
  • The third point to make (we must clarify here is) ...
  • What has been demonstrated in ... is that...
  • What is shown here is that...

これらの表現で問題提示を行い、そこからどう持論を展開するのかというbodyに持って行きます。繋がりがスムーズになるように注意しましょう。

英語論文の表現2:Bodyに使える表現

Bodyでは自分の主張を述べることがメインとなりますね。

ということで、ここでは主張するのに使える表現を集めました。同じ日本語でも英語では多数の言い方があるので、適切と思うものを使い分けてみてください。

・示唆される

The fact that ... suggests that ...
I would suggest (imply, hint at 名詞) that ...
These observations may appear ...

・推量

The primary things to consider in ... should be ...
...において主に考慮すべきこととは
must be ..., ought to be ..., cannot be ..., may/might,
could have been (であった可能性がある)
The result leads to our presumption that ...

・妥当である

It is safe (correct) to say ...
A more credible (feasible 実行可能な,plausibleありそうな) hypothesis is ...
It is appropriated (proper) to
It is likely (probable) that... (おそらく...であろう)
That ... is self-evident(自明である).

・譲歩しつつも主張

Whereas I recognize the importance of ..., it seems to me that ...
Admittedly(確かに) ..., nonetheless(しかし) I would suggest that ...
I anticipate some objections to my methodology from ...(筆者の方法論に反論があることは予期している)
Those who are committed to a certain view of ... are unlikely to be swayed by any of the above arguments.(...の説に与する人は上記の議論によっても揺らぐまい)

・提案

We suggest (propose,offer, make the suggestion, make the proposal) that ...
Alternatively, it could be argued that ... (代案提示)
One might make the case that ...(議論することもできよう)

・論点の追加

Another significant aspect of ... is ...
I would want to go further and claim that ...
Something else to be borne in mind here is ...

まだ明確に言えないことなら推量を使い、こうしたらどうだろうと思うことがあれば提案する形で持論を唱えます。

一応決まり文句のように単語がいくつも並んで意味を成すものが多くあるので、暗記とまでは言いませんが、こういう言い回しがあるのだなと理解しておくと良いでしょう。

bodyは一番ボリューミーで言いたいことを全部言うところですから、たくさんのフレーズを持っていた方が強みになります。

自論についてどのように展開していくのか、おおまかな流れを確認しながら使いやすいフレーズを見つけましょう。

英語論文の表現3:Conclusionに使える表現

Conclusionでは、まとめとして使える表現が必要ですね。

そこでよく使うのが「つまり」や「すなわち」といったフレーズです。これに関して少し解説をしておきましょう。

「つまり」、「すなわち」という意味を表す英語はたくさんありますが、その中の一つにnamelyがあります。

こちらはよく誤用されるものとして有名なので注意しておきましょう。正しく使うには、既に述べたことを指す場合などです。

ですから、namelyの後には読み手が既に知っていることが書かれていないとおかしいのです。頭の隅に入れておきましょう。

「その結果として」というフレーズには以下のようなものがあります。

  • as a result, consequently
  • as the result
  • therefore = for this/that reason
  • hence = as an inference, as a deduction, it is implied that, it follows that
  • thus = in this/that way, with this/that fact/situation/result

論文の結論がビシッと決まると、読み手になるほどと思わせることができます。持論が正しいか正しくないかは置いておいて、まずそういう考察もあるのだなと説得力を持って伝えられると良いですね。


ここでまた少し余談!

下記記事では、TOEFL ライティングについて記載しています!英語論文作成の能力を求められるものであり、こちらに書き方を紹介しているのでご参考にしてください♪

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英語論文の表現4:その他に使える表現と注意すべきこと

英語論文を書く際には、とにかくまどろっこしくならないように気を付けましょう。

確かにアカデミックライティングとなるとかなり難しいので読みにくくはなってしまうかもしれません。しかし、大切なのはその中身。読み手が得るものがあればそれはとても良い論文と言えるでしょう。

多くの書き方がありますが、日本人が母語でない英語で論文を書くのであれば、フレーズに気を取られすぎずにまずは思うまま書いてみるという作戦もアリです。

その後で精査していけば良いのですから、文法の正誤は後回しでも良いでしょう。わかりやすさを意識して書いてみてくださいね。


ここでまた少し余談!

下記記事では、英語の論文を調べたりするのに便利な情報を記載しています!検索システムの使い方もご紹介しているので、論文で必要な情報を手に入れるのに役立ててください♪

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英語論文の表現まとめ

英語論文で使える表現をたくさん紹介しましたが、難しかったですか?

英語をやってきた人でも見慣れないものもあったかと思います。

英語力がある程度ないと難しいレベルですが、論文によく使う表現は決まり文句のようになっているものも多いので、こちらの一覧から探して使うという方法でも良いでしょう。

英語の論文は何度も書いたことがあるという人は少なく、大学卒業時に一度だけ書くという人の方が多いように思います。

最初で最後の論文になるなら、やっぱり学んできたことに集大成としてしっかりとした作りにしたいものですね。よく使われる表現を学び、真似をすることで慣れていきましょう。