『ボヘミアンラプソディ』を使って英語を学ぼう!セリフや歌で英語学習

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2018年に公開された伝記映画『ボヘミアンラプソディ』。イギリスのロックバンド「クイーン」のボーカルだったフレディ・マーキュリーに焦点を当て、1970年のクイーン結成からの様子をまとめた映画です。クイーンのファンはもちろん、これまであまり曲を聴いたことがなかったという場合も、この映画を観て魅了されたという方もいたのではないでしょうか?

この映画は日本だけでなく世界各国で上映されたため、外国人との会話で話題になる可能性もありますが、いざ英語で話そうとすると戸惑う方もいるかと思います。本記事では、英語のセリフや『ボヘミアンラプソディ』を使った英語学習がおすすめな理由などをご紹介します。映画を使って効率よく英語学習をしたい方は、ぜひ参考にしてくださいね。

1.『ボヘミアンラプソディ』のあらすじ

まず、映画のタイトルですが、ボヘミアンラプソディは英語でも『Bohemian Rhapsody』といいます。それでは早速、この映画のあらすじを見ていきましょう。

舞台は1970年代のロンドンです。自身が持つバックグラウンドから差別に苦しんでいたファルーク・バルサラという青年は、ライブハウスに通いながらロックへの愛情を育んでい音楽きます。そして、反骨精神から自身の名前をフレディ・マーキュリーに改名しました。ギタリストのブライアン・メイとドラマーのロジャー・テイラーが所属していたバンドのボーカルが脱退したことを知ったフレディ。そこで、自分を売り込んだところ、2人はフレディの歌声に魅了されたのでした。

彼らのバンド名は「クイーン」に決まり、シングル曲である「キラー・クイーン」が大ヒットとなります。そして、迫力のあるサウンドとカリスマ性でみるみるうちにビックバンドへと成長を遂げたのでした。しかし、そうした成功の影で、次第にフレディはメンバーと対立して孤独を深めていったのです。

2.『ボヘミアンラプソディ』のセリフは英語でどう表現されている?

『ボヘミアンラプソディ』のセリフが英語でどう表現されているかを見ていきましょう。解説するセリフを通して、この映画の世界観を英語でもぜひ楽しんでみてくださいね。今回は、フレディ・マーキュリーとクイーンのメンバーのブライアン・メイ、洋服屋「BIBA」の店員であるメアリー・オースティンのセリフをご紹介します!

2-1.フレディ・マーキュリーのセリフ

クイーンのボーカルであるフレディ・マーキュリーのセリフには、以下のようなものがあります。

”What if I don't have time?

時間がなかったとしたら?”

「What if~」は「もし〜だったらどうするの?」という、将来に関する可能性を示す慣用表現で、「What if+主語+動詞」の形で使われます。他の例文を見てみましょう。

What if it doesn’t work out?

もしうまくいかなかったらどうする?

このように、未来に関するネガティブな予想について表現するときに使われることも多いです。それでは次のセリフを見ていきましょう。

”I'm not the leader of Queen, I'm only the lead singer.

俺はクイーンのリーダーじゃない。ただのボーカルなんだ。”

ボーカルは英語では「lead singer」というので、ぜひ覚えてみてくださいね。

”I think we should all take more risks.

もっと冒険しなきゃ。”

「take risks」は直訳すると「リスクを取る」という意味で、このセリフでは「思い切ってやってみる、冒険する」という意味で使われています。

”We have so much to catch up on.

話すことが山ほどあるんだ。”

「catch up on」は「〜に追いつく、取り戻す」という意味の熟語で、このセリフでは「会っていなかった期間にあった出来事を話す」という意味が表現されています。

2-2.ブライアン・メイのセリフ

続いて、クイーンのギターとボーカルを担当するブライアン・メイのセリフを見ていきましょう。

”You need us, Freddie. More than you know.

お前には俺たちが必要なんだ。お前が思ってる以上にな。”

「More than」は直訳すると「〜を超える、〜より大きい」を意味する慣用表現です。ここでは「〜以上に」という意味で使われています。

” I wanna give the audience a song that they can perform.

観客も参加できる曲をつくりたいんだ。”

「wanna」は「〜したい」という意味で、「want to」と同じように使われますが、友達や家族との会話で使われるカジュアルな言い回しです。「audience」は「観客」を意味します。「perform」は「演じる、行う」という意味で、このセリフでは「曲を聴くだけでなく参加すること」を意味しています。

2-3.メアリー・オースティンのセリフ

最後に洋服屋「BIBA」の店員であるメアリー・オースティンのセリフを見ていきましょう。

”Freddie, you don't need to be, because no matter what, you are loved. By me, by Brian, Roger, Deacy, your family. It's enough. And these people... They don't care about you. Paul doesn't care about you. You don't belong here, Freddie. Come home.

フレディ、怖がる必要なんてないわ。だって、何があったとしてもあなたは愛されてる。私に、ブライアンに、ロジャーに、ジョンに、それから家族に。それで十分じゃない。あの人たちはあなたのことを考えてない。ポールもあなたのことを考えてない。ここはあなたの居場所じゃないわ。家に帰ろう。”

このセリフは、フレディが「I'm frightened.(怖いんだよ。)」とメアリーに打ち明けたセリフに対してのメアリーの発言です。「you don't need to be,」は「you don't need to be frightened,」が省略された形なので「怖がる必要なんてないわ」という意味になります。「no matter what」は「何が〜しても」という意味の慣用表現で、「no matter what+主語+動詞」の形で使われることが多いです。この慣用表現を使った他の例文を見てみましょう。

I’m going to Canada no matter what you say.

あなたが何と言おうと私はカナダに行くよ。”

それではセリフの後半部分に戻って、「You don't belong here,」の意味を確認していきます。「belong」には「所属する、一員である」という意味もありますが、そのまま日本語に訳して「あなたはここには所属していないわ」とすると、違和感のある文章になってしまいます。「belong」には「いるべき所にいる」という意味もあるので、今回は「あなたはここにいるべきではないわ」つまり「ここはあなたの居場所じゃないわ」という意味になります。


ここで少し余談!

下記記事では、日本でも大ヒットした映画「インセプション」を使った英語学習をご紹介しています!劇中のフレーズをご紹介していますので、活きた英語をそのまま学習できますよ♪

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3.『ボヘミアンラプソディ』を英語で歌おう!

この映画のなかでも流れるクイーンの有名曲『ボヘミアンラプソディ』の歌詞を見ていきましょう!まず、曲の冒頭部分の歌詞は次のように和訳できます。

”Is this the real life?

Is this just fantasy?

Caught in a landslide

No escape from reality

これは現実か

それとも空想か

地滑りに巻き込まれたみたい

この現実から抜け出せない”

「real life」は直訳すると「現実の生活」ですが、ここではシンプルに「現実」という意味で、次の行の歌詞に出てくる「fantasy(空想)」と対比されています。「caught in~」は「〜に遭う、巻き込まれる」という意味の熟語で、「landslide」は「地滑り、山崩れ」の意味なので、全体として「地滑りに巻き込まれる」という意味になります。「escape」は「避難、脱出」という意味なので、「No escape」のように否定形と組み合わせることで「逃れられない」という意味になります。

続いて、サビの部分の歌詞は次のように和訳できます。

”Mama, ooh

Didn’t mean to make you cry

If I’m not back again this time tomorrow

Carry on, carry on as if nothing really matters

ママ ああ

あなたを泣かせるつもりじゃなかったんだ

明日の今頃 僕が帰ってこなくても

何事もなかったかのように過ごしてね”

「mean to+動詞の原形」は「〜するつもりだ」という意味の慣用表現です。この歌詞では否定形で使われているので「〜するつもりじゃなかった」という意味になります。「make+人+動詞の原形」は「〜を…させる」を意味する慣用表現なので、「make you cry」で「あなたを泣かせる」という意味になります。

「carry on」は「続ける、継続する」という意味の熟語です。「as if+主語+動詞」も非常によく出てくる表現で、「あたかも〜かのように、まるで〜するかのように」と、実際に起こっていないことに関する想像や希望を表現したいときに使います。

4.『ボヘミアンラプソディ』が英語学習におすすめな理由

ボヘミアンラプソティでは、日常会話はもちろん、歌を通して英語が学べることが特徴です。そのため、医療・政治・リーガルなどの専門用語が比較的多く出てくるジャンルの映画に比べると、セリフばかりで疲れてしまうといったことがなく、楽しみながら学べます。

また、イギリスを舞台にした英語なので、アメリカ英語との違いなども学べます。イギリス英語の特徴を、この映画を通してぜひ確かめてみてくださいね。


ここでまた少し余談!

下記記事では、映画好きにも定評のある映画「ショーシャンクの空に」を使った英語学習法をご紹介しています!実際に使えるフレーズを数多くご紹介していますので、是非ご覧下さい♪

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5.映画を活用して英語学習をしよう

映画を活用することで、教科書だけを使うよりも楽しく英語を学べます。また、ボヘミアンラプソディのような日本でも広く知られている映画は、日本語に翻訳されたものを観た後に英語版を観ることで、日常的に使われている表現を効率よく学べるのも特徴です。

映画の話題は外国人との会話で頻繁に出てきます。ネイティブキャンプでは、講師とさまざまな話題について話せるので、ぜひ本記事で学習した内容を参考にレッスンで練習してみてくださいね。