柿と言えば、秋の終わりごろから冬に旬を迎える、日本では定番の果物ですよね。
柿といっても種類が多く、私たちが普段から食べている【甘くなる柿】と【甘くならない柿】、更には【輸入柿】を入れると、約44種類あるといわれています。
今回は、そんな“柿”について触れていきます。
あまり深く考えたことないなーと思っている方もいるかもしれませんが、今回は品質・種類・料理のレシピに、発祥の歴史や郷土料理まで幅広くご紹介しますので最後までお付き合いください!
柿の歴史とは?
海外の柿を知る前に、少し日本国内の柿についてご紹介します。
最近巷で普通に販売されている食べ物や物の中には、海外から日本へ持ってこられたもの、もしくは伝わったとされる物が多いですよね。
しかし、“柿”は違います。
柿は、日本原産の果物で国果とされているほど昔から日本人には馴染みが深く、愛されてきた果物と言えます。
しかし、元々は中国から伝わったとされていますが、平安時代の辞典にも、“柿”という言葉が多数出てきているため、諸説でしかなく未だにはっきりされていません。
柿の栄養素ってすごい!
もう少し、我が国の国果である“柿”を掘り下げていこうと思います。
柿の栄養素ってご存知でしょうか?
日本の有名な【ことわざ】にも、柿は登場しています。
「柿が赤くなると医者が青くなる」
医者が青ざめてしまうほど、健康になってしまうという意味ですが、柿はそれほどまでに栄養素が高く、体にいい種類の果物だという事です。
では、具体的にどんな成分が含まれているのでしょうか?
・ビタミンC、A、K、B1、B2
・カリウム
・ポリフェノール
・カロテン
・食物繊維
・抗酸化パワー
・タンニン
ざっとあげても、これだけあります!
柿は、ビタミン剤と言われるほどビタミンを多く含む果物として女性にお勧めしたい果物です!
甘柿と渋柿の違いとは?
ここで豆知識をご紹介!
柿には、甘い柿と渋い柿の2種類があることはご存知かと思います。
では、その違いって何でしょうか?
実は、先ほど栄養素に触れましたが“タンニン”が甘いか渋いかのカギとなります。
さらに具体的に言うと、口の中でタンニンが溶けるか溶けないかで甘い、甘くないかが決まってきます。
・タンニンが口の中で溶ける
⇒ 渋い!!
・タンニンが口の中で溶けない
⇒ 甘い!!
タンニンは苦み(渋み)成分の1つなので、これが口の中で溶けると苦み・渋みを感じる為です。
しかし、タンニンは干し柿にすると抜けてしまうので、渋柿を干し柿にすることで甘く感じるというメカニズムなのです。
女性にはうれしい!
ビタミンCの保有量に驚き!
ビタミンCは、人間の体の中では生産されないビタミンの一つとして有名ですよね。
このビタミンCだけは、身体の外からしか得ることが出来ないのが難点。
そのため、化粧品・食品・サプリメントから摂取する必要があるのですが、柿1つ食べるだけで・・・
なんと、1日に必要なビタミンCが摂取できてしまうのです!
ちなみにレモンは1個分約20mgのビタミンCを保有していますが、柿の場合だとビタミンC保有量は、なんと112mg。
圧倒的な量を誇ります!
お肌の再生や生まれ変わりを促し、抗菌作用をも発揮してくれるビタミンC。
旬の時期を迎えた頃、必要な栄養素がたっぷり含まれた柿を1日1個食べてもいいかもしれませんね!
柿って英語でなんて言うの?
日本で愛され続ける柿ですが、英語でなんて言うのでしょう?
学名:「Diospytos Kaki」
属性:カキノキ科カキノキ属
英語:persimmon
発音:pɚsímən
音節:per・sim・mon
英語では上記の通りなのですが、柿は日本特有の果物として認知されているため、 Japanese persimmon と訳されることがあります。
アメリカなどでは、柿はそこまでメジャーな果物という認知ではないため、Persimmonと言っても知らない人もいるのですが、Japaneseと付けるだけで、「日本の~」となりますので、日本の何かという事が伝わりますね。
最近では、少しずつ認知され始め、 「KAKI」 と、明記して売られて言う事も増えてきました。
一方で、ヨーロッパでは柿の認知度は高くフランスでは「KAKI」と記載され、イタリアでは「cachi」と、いずれも「KAKI」という発音が残っている読み方となっています。
ここで日本ならではの「納豆」に関する記事を載せておきますね!気になる方は、ぜひ合わせて読んでみてください!
柿を食べる国ってどこだろう?
日本では、昔から愛されてきた柿ですが…
視点を変えて海外ではどうでしょう?
知っていますか?実は、柿は海外でも食されている果物なのです。
・どんな国が食べているの?
・どんな料理に使われているの?
・どんな種類(品種)があるの?
など、気になることが多いはず。詳しく解説していきます!
柿を食べる国って?
まずは、海外といっても世界は広いですよね。
では実際にどんな国の人々が、“柿”を食べているのでしょうか?
・中国
・ブラジル
・イスラエル
・アメリカ
・イタリア
・ニュージーランド
・スペイン
以上の国では、柿自体を栽培、生産し収穫されている国々です。
そのため、上記の国々でも柿が知られており、食されているのが分かります。
特に、東アジアのエリアでは好まれている果物ですので、アジア圏ではポピュラーな果物の一つと言えます。
柿を使った郷土料理をご紹介
様々な国が、実は柿を知っていた!という事実に驚きですが、その国々ではどうやって柿を食べているのでしょうか?
まずは我が国、日本。
日本では郷土料理にも使われています。
柿の使用方法は果物として食べるので、そのまま皮をむいて食されています。
または、甘味が控えめの品種を使用し白和えや胡麻和えなどで食されたり、熟しすぎた場合でも、冷凍してシャーベットとしてスプーンで食べたりされています。
ちょっと渋い、なますとして。
さっと焼いて甘味を凝縮した、焼き甘柿など・・・。
読んでいるだけで、よだれが出そうなほどおいしそうですよね!
柿なますや白和えは、郷土料理として有名ですので、レシピもその土地それぞれで違っています。
果物の産地として有名な地域では、色々なアレンジをしたレシピが紹介されていますので、ぜひ検索して作ってみてくださいね!
番外編では、柿の葉寿司という柿の葉を使った押しずしも郷土料理の一つ。
これ、とてもおいしいのですよねぇ・・!
では、ここからは海外での柿の食べ方を、ちょっとだけご紹介!
海外での、柿のアレンジ料理として有名どころは、
サラダ
オイルサーディンやオリーブ、ヨーグルトなど様々な物と一緒に。
カプレーゼ
チーズ&オリーブオイルでさわやかな味わいに。
などが、よくレストランでも出てきます。
さらに、デザートとしてだと、
ジャム
シャーベット
としても使われます。
特に、シャーベットという面では完熟するまで熟した柿を、冷凍庫で冷やして食べるというもの。
実は、ヨーロッパや海外の国では柿が食感を残したままでは食さないよう、完熟にさせてから食べることが多いそうです。
ドロドロの状態(外からはぐにゃぐにゃというほど柔らかく)まで熟させてから、スプーンですくって食べるとのことです。
柿は、熟せば熟すほど甘くなるので、そちらの方が海外の方のお口には合うのでしょうね!おいしそうです。
柿の季節はどうなの?海外もおなじ?
日本では、10月中旬ごろ~12月初旬がピークを迎える柿。
秋の風物詩と言われる事が多いですが…
海外ではどうなのでしょう?
海外でも、柿の生産地は四季がある国がほとんどです。
そのため日本の秋に似た気候である、涼しい季節に収穫が繁忙期を迎える事が多いです。
一方、ニュージーランドでは、
日本とは四季が逆になります。
そのため必然的に、収穫時期も日本とは逆の時期になりますが比較的涼しい国ですので、収穫時期は多少日本よりも1~2カ月早いと言えるでしょう。
ここで柿も秋の果物であることから、「食欲の秋」に関する記事も載せておきます。気になる方は合わせて読んでみてください!
柿を使ったことわざ
日本では、柿を使ったことわざもたくさん存在しますので、何個かご紹介します。
柿が赤くなれば医者は青くなる
An apple a day keeps the doctor away.
これは、柿だけにこだわったわけではありません。
食欲の秋というだけあって、秋には様々な食べ物がおいしく実る時期とされており、これらの果物類は、身体によい栄養素を含んだ物が多く、医者が手持ち無沙汰になって青くなる・・というところからきています。
アメリカでは、上記のようにリンゴに例えています。リンゴも、栄養が豊富なので医者いらず!というところは同じですね!
桃栗三年柿八年
it often takes time to bear the fruit of one’s actions.
人の行動が果実という実になるまでは長い時間がかかる。
桃と栗は実がなるまでに3年、柿の木は8年掛かるという事から、何事も実になるまでに長い年月がかかるというものの例えです。
英語では、桃や栗・柿などの成長過程は表現されておりませんが、長い時間かかるという意味合いでは、上記のような英語表現を使うようですよ!
では会話に使える柿を使った英文をご紹介!
I got a KAKI from the neighbor!
隣の人から、柿もらったよ!
Do you know Japanese persimmon?
柿って知ってる?
Frozen, ripe persimmons are delicious to eat!
柿を凍らせて食べると、おいしいよ!
Is Japanese persimmon sorbet delicious?
柿のシャーベットがおいしいんだって?
I didn't know that Japanese persimmon is a fruit that’s unique to Japan.
柿が日本特有の果物だって知らなかったよ。
ぜひ、会話で使ってみてくださいね!
まとめ
夏が終わり、秋になると夏の太陽の光を蓄えた果物・野菜などがおいしい実りを迎えます。
柿は、日本特有の果物であり国果であること、そして長年にわたり私たち日本人にとって身近な食べ物だったということがわかりましたね。
そして、海外にもその栄養を認められ、今ではたくさんの柿が輸出・生産されています。
食べ物の話題が出たとき、柿の話をしてみてはいかがでしょうか?
きっと知らなかったお互いの国を、もっと知ることができるいいきっかけになると思いますよ!
◇経歴
高校卒業後にオーストラリアへ単身渡豪。
当初は1年で帰国するはずが、留学生活がとても充実していたため結果的に3年滞在。
その後は、外資系アパレルで英語を使う仕事に就き英語を活用し働く。
現在も英語のラジオやスポーツ実況などは英語で聞きつつ、英語力の維持に努めながら仕事に活かす。
◇海外渡航経験
オーストラリア3年留学。
現地のアパレル・レストランのアルバイト
その他、バリ・香港などの経験
◇自己紹介
高校卒業後にオーストラリアへ単身渡豪し3年滞在。
当初1年で帰国する気満々で渡豪するも現地の生活があまりにも楽しく、結局3年滞在するという自由人。
現地に永住するか悩んだ末、日本での社会人経験を積むべく帰国。
その後は英語を活かし、外資系アパレルなどで仕事をしつつこのコラムを執筆中。
邦楽より洋楽が好きで、留学の3年間で染みついた海外志向は抜けないねと友人に指摘される程わりと思考は海外向け。
美味しいもの・楽しいことが大好きな関西人で、人と喋ることも好きなくせに割と家にいるのが好き。