だんだんと冬に近づいてきて、少し肌寒いと感じる日も増えてきましたね。
寒い時期になると空気が乾燥するので、加湿器をそろそろ出そうと考えている方も多いのではないでしょうか。
近年は、ありとあらゆるところで様々なタイプの加湿器が売られていて、値段も物によってかなり幅があります。
そのため、今加湿器を持っていない方や、買い換えようと思っている方は、どのような基準で選べばいいかわからないということも耳にします。
英語学習者の方は加湿器について英会話で話す機会があったり、海外旅行時にホテルで加湿器を借りたり、使い方のレクチャーを英語で聞く機会もあるでしょう。
そこで今回は、加湿器や湿度に関して英語で話せるようになるための表現や例文などをご紹介したいと思います!
加湿器の基本知識
まずは、加湿器について英語で説明するために必要な基本知識をご紹介します。
加湿器の発祥
家庭やオフィス、病院などで広く使われている加湿器ですが、もともとどのようにして生まれたのでしょうか。Googleで調べてみたところ、いくつか異なる情報が出てきました。
まず、Googleの検索結果で一番最初に出てくる文章がこちらです。
"On July 27, 1962, Raymond Banks applied for a patent for a room humidifier. The patent was granted on November 3, 1964 to the inventor"
1962年7月27日、レイモンドバンクスは室内加湿器の特許を申請しました。 この特許は1964年11月3日に発明者に付与されました。
他にも、「Answers」というサイトでは、以下のような記述が見つかりました。
"The most modern humidifier was invented in 1964."
最も近代的な加湿器は1964年に発明されました。
この事から1960年代に室内用加湿器の開発が活発化してきたことがわかります。
しかし、実際に加湿器が誕生したのはもう少し前のことのようです。ニッポン放送の2018年1月16日放送分では以下のような情報が残されています。
"アメリカ・ニューヨーク在住の『カズマン』さんという方の息子さんが、風邪をひいてしまいました。
医者から“部屋の中が乾燥しないように加湿して下さい”と言われた『カズマン』さんはヤカンに水を入れて、火にかけていました。
ところが、このヤカンが突然、爆発してしまいました。
この加湿器の発明をキッカケに『Kaz(カズ)』という会社を作り、今では世界を代表する加湿器のメーカーです。"
(ニッポン放送ホームページを一部引用)
また、VICKSのホームページにも以下の記載があります。
“In 1926, Max Katzman, founder of Kaz USA, Inc., invented the world's first electric vaporizer.”
1926年、Kaz USAの創設者であるMax Katzmanは、世界初の電気ペイポライザーを発明しました。
(VICKS ホームページより引用)
※ベイポライザー
ベイポライザーとは、沸騰した水を使用する、温かいミスト加湿器の一種。
このように加湿器は、約100年も前から生活に必要とされていたことがわかります。
加湿器のタイプ
加湿器は大きく分けて以下4つのタイプがあります。
・スチーム式
・気化式
・超音波式
・ハイブリッド式
スチーム式は、ヒーターで水を加熱することで水蒸気を発生させるタイプです。
4つの中では最も加湿力が高く、短時間で広い範囲を加湿したい場合に適しています。内部で、加熱しているので雑菌が繁殖しにくいのもポイントです。
気化式は、水で湿らせたフィルターに風を送ることで加湿するタイプです。
ゆるやかに気化するので広い場所での使用には向きませんが、消費電力が低いので電気代を抑えることができます。
超音波式は水に超音波振動を与えて、霧を発生させるタイプです。
スチーム式と気化式の中程度の加湿力があり、おしゃれなデザインのものが多いのが特徴です。
ハイブリッド式は2つの仕組みを組み合わせたタイプで、「スチーム式+気化式」のタイプと「超音波式+気化式」のタイプがあります。
それぞれパワーや消費電力など両者のいいところを活かして効率よく加湿することができます。
加湿器を選ぶ時は用途に合わせて、この4つのタイプを意識して選ぶと良いでしょう。
加湿器を使うべき理由
快適に過ごせる部屋の湿度は一般的に40~60%程度と言われています。湿度の高い梅雨の時期や夏は問題ありませんが、乾燥しがちな春や冬は室内の湿度が下がります。
湿度が40%以下の環境では空気中のウイルスが活発化しやすく、風邪やインフルエンザの原因となったり、肌の乾燥やかゆみを引き起こす可能性があります。
そのため、健康維持のためにも加湿器を使って、部屋の湿度を50%以上に保つべきだと言われています。
また、冬はエアコンを使用することで部屋の湿度はさらに下がります。
部屋をいくら暖めても湿度が高くならないと体感温度が上がらないので、冬はエアコンと同時に加湿器を使うことで体が温まりやすくなるというメリットもあります。
ちなみに、花粉症やハウスダストなどのアレルギーがある方は、季節に関わらず加湿器を利用することで、空気中に漂っているほこりや花粉が水分を吸って床に落ちるため、呼吸がしやすくなり症状が楽になります。
なお、加湿器を使う注意点としては、
・部屋の真ん中に置く
・寝るときは電源を切る
・掃除をこまめにする
などが挙げられます。
加湿器を適切な場所に置かないと、部屋の湿度は上がりません。
また、加湿器をこまめに掃除をしなければ雑菌などが繁殖してしまいますし、部屋を加湿しすぎると室内にカビが繁殖するなど、使い方を間違えるとかえって逆効果になってしまう場合があるので、使用には注意が必要です。
加湿器に関する英語表現
ここでは加湿器や湿度について、英語で話せるようになるために知っておくべき英語表現をご紹介します。
加湿器は英語でなんて言う?
加湿器は英語で、
・humidifier
(発音: ヒュミディファイア)
と言います。
「加湿する」という動詞は「humidify」、「湿気のある」という形容詞は「humid」、「湿気」という名詞は「humidity」です。
なお、加湿器のタイプは英語で、
・Warm mist humidifier
・Cool mist humidifier
・Whole house humidifier
・Ultrasonic humidifier
・Evaporative humidifier
のように表現することができます。
<ボキャブラリー>
whole 全体の
ultrasonic 超音波の
evaporative 蒸発性の
<ワンポイント文法レッスン>
ここでついでに覚えておくべき英語の知識として「- er」となる単語には「〜する人/〜する物」という意味があります。
例えば、
speak 話す
speaker 話す人
train 鍛える
trainer 鍛える人
lead 率いる
leader 率いる人
play プレイする
player プレイする人
run 走る
runner 走る人
などなど、挙げればキリがありませんが、加湿器も上記の例と同じように、
humidify 加湿する
humidifier 加湿するもの
のように、人ではなくても機械でも同じように理解できます。
逆に、「-ee」で終わる多くの単語には、
employee 雇用される人
trainee 訓練を受ける人
abductee 拉致された人
のように、「される人」という意味があります。
ホテルで加湿器を借りたいときはどう言う?
海外のホテルに滞在時、部屋が乾燥していた場合に、加湿器を貸してもらえる場合があります。加湿器を借りたい場合は、以下のような例文を使ってお願いするとよいでしょう。
Can I borrow a humidifier?
/ Could I borrow a humidifier?
加湿器を借りれますか?
The air in the room is really dry.
部屋の空気がすごく乾燥しています。
My throat is sore because my room’s air is really dry.
部屋がすごく乾燥していて喉が痛いです。
Could you tell me how to use this humidifier?
この加湿器の使い方を教えてもらえませんか?
<ワンポイント文法レッスン>
「borrow」と「rent」の違い
「borrow」と「rent」はどちらも「借りる」という意味ですが、借りる時にお金を払うか払わないかで使い分けることができます。
「borrow」は図書館で本を借りる時や、友人に物を借りる時など、無料で何かを借りる時に使います。
I borrowed a book from the library.
図書館で本を1冊借りた。
Can I borrow your umbrella?
あなたの傘を借りてもいいですか?
※ただし、お金を借りる場合は利子がついたとしても「borrow」が使われます。
一方で「rent」はレンタルショップでDVDを借りる時や、部屋を賃貸で借りる時など、お金を払って何かを借りる場合に使います。
I rented some DVDs from a rental shop.
レンタル屋でいくつかDVDを借りた。
I rented a room when I started living in Tokyo.
東京に住み始めて部屋を借りた。
「湿気のある」「ジメジメした」の英語表現
「湿気のある」という形容詞は「humid」と前述しましたが、他にも同じような意味で使える英単語がいくつかあるので、最後にご紹介します。
muggy
蒸し暑い
damp
湿っぽい
sticky
ベトベトした
stuffy
鼻が詰まるようにむっとした
いずれも天気の様子を表す形容詞なので、「It’s 〜」で今の様子を表せますし、「It was 〜」で過去の様子を表せます。
また、天気は変化するものなので、「It gets 〜」で「〜な状態になる」、「It got 〜」で「〜な状態になった」という表現も可能です。
It’s so hot and muggy today.
今日はとても暑くて蒸し暑いです。
It’s getting sticky.
蒸し暑くなってきています。
<ワンポイント文法レッスン>
「be動詞 + getting + 形容詞(比較級)」という形で、「〜になってきている」というような状態が変化している様子を表現することができます。
Bubble milk tea is getting popular in Japan.
日本でタピオカミルクティーが人気になってきています。
It’s getting colder.
寒くなってきています。
I think my English is getting better.
私の英語は上達してきていると思います。
まとめ
では今回の記事のまとめです!
・加湿器は英語で「humidifier」
・加湿器のタイプは大きく分けて「スチーム式」「気化式」「超音波式」「ハイブリッド式」の4つ
・「湿気のある/ジメジメとした」という表現には「humid」「muggy」「damp」「sticky」「stuffy」などの形容詞が使える
いかがでしたか?
これから加湿器を使ったり、湿度を気にする季節に突入するので、ぜひ今回の記事をきっかけに、加湿器について色々と英語で調べてみると英語の学習にもなりますよ!
◇経歴
・コールセンターでの日英バイリンガルオペレーター(3年)
・外資系企業(製薬業界)でのテクニカルサポート(2年)
・副業でオンライン英会話の講師(2年)
・東京にて通学型の英会話スクール経営(4年)
・英会話スクールをオンラインに切り替えて運営(現在で約4年)
・英会話講師歴は合計で10年
◇資格
・英検1級
・TOEIC990点
◇海外渡航経験
・イギリス(3ヶ月、短期留学)
・タイ(6ヶ月)、マレーシア(3ヶ月)、台湾(3ヶ月)の滞在歴あり(海外ノマド)
・海外旅行:韓国、マルタ、ベトナム、インドネシア、アメリカ
◇自己紹介
バイリンガル英会話コーチのBobです!ほぼ日本国内で英語を習得してバイリンガルになりました。たまたま始めたオンライン英会話講師の仕事が天職だと悟り、自らの英会話スクールを開校。これまでに200人以上の英語学習者に教えてきました。多くの人たちに英語を好きになってもらい、思いっきり英会話を楽しんでもらえるよう日々活動しています!