海外でサーフィンを楽しもう!

サーフィンに関する英語、ネイティブキャンプ、オリンピックでのサーフィン

ハワイが発祥とされるマリンスポーツ、サーフィン

日本では趣味として真夏の海でサーフィンを楽しむ方も多いでしょう。

しかし、サーフィンはいまやビーチスポーツとしての領域に留まらないのです。海外では多くの国でサーフィンを競技として数々の大会が開催されており、2020年の東京オリンピックでは新たな競技として追加されたことで注目を集めています。

そんな世界的に根強い人気を集めるサーフィンを海外の波で挑戦してみたいという方も少なくありません。

今回は競技としてのサーフィンについて説明したうえで、海外でサーフィンをする際に覚えておくと役立つ英会話表現についても解説します。

サーフィンは英語で“surfing”

日本語のサーフィンは、英語ではsurfingと表します。

その使い方は中学英語でお馴染みの“skiing”“snowboarding”と同様に
“go surfing (skiing / snowboarding)”といった動名詞の形で使用するのが一般的です。

また、“can”などの助動詞と一緒に使う場合には“surf”という動詞で使うこともありますが、日常会話の中では“surfing”として使われることが多いため、“surf”の形で使用することはあまり見られないでしょう。

スポーツ競技としてのサーフィン

サーフィンは世界的に普及しているスポーツであることはご存知の方も多いでしょう。

しかし、スポーツ競技としてのサーフィンはあまり知られておらず、日本国内ではそのルールや評価基準などの普及率は低い傾向にあります。

ここではサーフィンの基礎知識をはじめ、一般的なサーフィンの競い方を説明します。

日本国内のサーフィン人口

サーフィンは趣味だけでなく競技としても古くから親しまれており、プロを目指して練習に励むひとも少なくありません。

実際のサーフィン市場に目を向けてみると、日本国内におけるサーフィン人口はおよそ200万人に上ると言われ、そのうち競技人口は20万人ほどとされています。

これと他の競技人口に比べてみると、サッカーや野球はおよそ600~800万人とされているため、日本においてサーフィンをメジャーなスポーツと言い切ることはできないでしょう。

しかし、東京オリンピックでの大会が開催決定となった今、サーフィンに対する注目度が高まることで競技人口も増えていくことが予測されます。

サーフィンの競い方と難しさ

大会では波の上で繰り出す技のパフォーマンスが創造性やダイナミックさなどの観点から総合的に採点され、その点数で順位を競う形になります。

しかしサーフィンは自然を相手にすることになるため、天候だけでなく風の向きや強さによって波の状態が左右されてしまいます。

たとえプロであっても思い通りに波を乗りこなすことができなくなるということも少なくありません。

そのため大会本番で実力を存分に発揮するには多少の運も必要となるのがサーフィンの難しいところのひとつと言えるでしょう。

★大会はロングボードとショートボードに分かれて開催される★

通常、サーフィンで使用するサーフボードにはロングボードとショートボードの2種類があり、それぞれに乗りこなすうえでの特徴があります。

また、サーフィンの大会もロングボードとショートボードの2つの分野に分かれて開催されるのが一般的です。

ロングボードは、長さがおよそ275cmもあるため、ショートボードよりも波の上でのバランスが取りやすく、安定しやすい点が最大の特徴と言えるでしょう。

初心者は特に波の動きが読みにくいため、サーフィンに慣れてない場合におすすめのボードとされています。

一方でショートボードはボードの長さが155~175cmとなっており、比較的短い長さであるうえに厚さも薄いことにより、コントロールが難しいとされます。

しかし、見た目のオシャレさはショートボードの魅力のひとつであるため、中級者から上級者のサーファーは挑戦してみてはいかがでしょうか。

2020年東京オリンピックにおけるサーフィン

東京オリンピックでサーフィンが競技として選定されたことにより、サーフィンに対する注目度は近年大幅に上昇している傾向があります。

東京オリンピックで行うサーフィンのルールや開催情報を予備知識として集めておくことで、オリンピックを一層楽しむことができるのではないでしょうか。

開催地は千葉県に決定

会場となる場所は千葉県の九十九里浜に位置する、釣が崎海岸となります。

釣が崎海岸は良好な波を求めて数多くのプロサーファーが訪れる「波乗り道場」と呼ばれており、日本有数のサーフポイントとされています。

また、競技の特性として大会当日の天候や波の状態によって日時が変更されたり延期になることも少なくありません。

しかし、ここでは連日「サーフフェス」と呼ばれるイベントが開催される予定となっているため、サーフィンを観戦しに来たものの、大会が決行されなかったという場合にもサーフィンを楽しめることでしょう。

オリンピックで採用されるルール

2020年の東京オリンピックでは前述したショートボードで行うこととなっており、「4メンヒート」と呼ばれる競技方法が採択されています。これは、1ヒート(1試合)につき4人の選手が同時にサーフィンをしていき、そのうち2人が勝ち抜けるという形式です。

また1試合あたりの所要時間は20~25分とされており、この時間内で選手たちは10~12本の波に乗ることになっています。

そして、そのうちのパフォーマンスが最も高く評価された2本の合計点で最終的な結果が決まり、順位付けされます。

採点方法については1試合につき5~7名のジャッジによって点数が付けられることになりますが、ひとつひとつの技が点数化されるのではなく全体を総合的に見て判断されるため、技そのものの難易度や完成度だけでなく連続技を出すことも重要となるでしょう。

オリンピックでの活躍が期待される日本の注目選手

2020年のオリンピックは開催地が東京ということもあり例年以上に盛り上がりを見せることが予測され、多くの国民が日本選手の活躍を願うでしょう。

ここではメダル獲得を狙う日本の注目選手を紹介します。

①五十嵐カノア

五十嵐カノア選手は日本のサーフィン界で最も注目されている選手のひとりです。
両親はともにプロサーファーであり、五十嵐選手は日本人でありながらアメリカのカリフォルニア州出身です。

彼は3歳の頃にサーフィンをはじめたとともにその才能は早々に花開き、わずか12歳にしてアマチュア全米王者に上り詰めました。

その後16歳でプロサーファーの転戦ツアーであるCTに本格参戦をし始め、さらに2017年および2018年にはサーフィンイベントで観客動員数世界一の大会とされるUS Openで連覇を果たしています。

さらに東京オリンピックの前哨戦のひとつと言われた2018アーバンリサーチISAワールドサーフィンゲームスでは2位を獲得したこともあり、その実力は随一と言われており、東京オリンピックにおいても活躍することが期待されています。

②前田マヒナ

ハワイ生まれの日本選手です。
両親の影響で4歳からサーフィンを始めており、16歳にして世界ジュニア選手権U-16で優勝を果たしています。

東京オリンピックへの出場については母国アメリカではなく、日本選手として加入することへの決断が遅かったことを理由として日本の強化指定選手には認定されていません。

しかし2018年の世界ランキングでは14位という日本人最高記録を残しており、今後も目を離せない選手のひとりでしょう。

③大原洋人

大原洋人選手は父親の影響で8歳からサーフィンをはじめ、その後13歳にしてNSA(日本サーフィン連盟)による全日本選手権で優勝しており、U-16の年間チャンピオンとなっています。

また、東京オリンピックの会場となる一宮町は彼の出身地ということもあり、若手ながらもメダル獲得候補として注目を集める選手です。

日本のライバルに?!注目のサーフィン強豪国

2020年の東京オリンピックでは世界各国から多数の有力プレイヤーが集まることになるため、激しい競争下で戦いを勝ち抜かなければなりません。

一般的にサーフィンの強豪国と言われており、日本のライバル国となりうるのはどのような国々なのでしょうか。

海外で行われるサーフィンの世界大会における結果から、各国の注目選手を紹介します。

①アメリカ

カリッサ・ムーア

カリッサ・ムーア選手はサーフィンの発祥の地であるハワイで生まれ育ったハワイアンの女子選手です。

2011年にはASPと呼ばれるCTの大会のひとつで優勝を果たしており、これは女子における史上最年少のチャンピオン記録とされています。
さらにその後も2013年および2015年にはCTを制したうえに、世界チャンピオンの座を3度も獲得している点は彼女の実力を物語っていると言えるでしょう。

②オーストラリア

ジュリアン・ウィルソン

オーストラリアの男子選手です。

2018年におけるCTの世界ランキングでは2位を獲得しており、同年のCT第一線であるクイックシルバープロ・ゴールドコーストでは地元にて初優勝を勝ち取りました。

また、アメリカで制作されるサーファー向け雑誌「サーファー・マガジン」にて優秀な選手に贈呈される「ブレイクスルー・パフォーマー・アワード」を受賞していることもあり、強豪国オーストラリアの中でも名高い選手のひとりと言われています。

③ブラジル

ガブリエル・メディナ

サーフィン強豪国のひとつ、ブラジルの男子サーファーです。

彼は2014年にCTの世界チャンピオンとなり、ブラジル初のサーフィンにおける世界チャンピオンとして一躍有名になりました。

このことから、彼はブラジルの国民的ヒーローとして支持を集めていると同時に東京オリンピックでも活躍することが予測されています。

サーフィンの英語表現

趣味としてサーフィンを楽しむ方の中には旅行や留学として海外に滞在するときに、その国の波に乗ってみたいと考える方も多いことでしょう。

ここではそのような場面のために海外でサーフィンをする際に役立つ英単語をはじめ、サーフィンを通じて現地の人とコミュニケーション取る際に使える表現を解説します。

①会話で使える英単語

英語でサーフィンの説明をしたり会話をするなら、まずは単語を知っておかないと思うように相手に伝えることが難しくなってしまうでしょう。

サーフィンでよく使用される単語の中には日常会話ではあまり見慣れない言葉もあるため、事前によく確認しておくことが大切です。

riding / take off:波乗り

waves:波
(海ではいくつもの波が連鎖的に押し寄せるため、“wave”の単数形ではなく、“waves”の複数形で使用されることが多いでしょう。)

peak:押し寄せた波の最も高い部分

bottom:波の低い部分
(“bottom”はサーフボードの接着面の部分を指すこともあるので注意。)

face:波の斜面

tube / barrel
波が大きく立つことで巻いてる状態となり、トンネル状になった波

hollow / glass house
チューブの中にできる空間

heavy waves
乗りこなすのが難しい大きな波

nose:サーフボードの前方先端

tail:サーフボードの後方先端

tide:潮

high tide:満潮 ⇔ low tide:干潮

会話で使えるフレーズ

実際の会話の中では単語を知っておくことに加え、熟語やフレーズも使えると表現の幅も格段に広がります。

そのため、サーフィンをする際に頻繁に使用されるフレーズも勉強しておきましょう。

How are the waves today?
今日の(サーフィンの)調子はどう?

Can you recommend any good spots?
おすすめのサーフポイントを教えてくれる?

Someone is dropping in.
誰か割り込んできた!
※drop in…割り込み、横入りする

The waves are really going off.
いい波来てるね。
※going off…波がサーフィンに適していて良好である状態

I wiped out so many times.
何回もサーフボードから落っこちちゃったよ。
※wipe out…サーフボードから落ちる

まとめ

今回は競技としてのサーフィンを確認したうえで、オリンピックに向けた注目選手や競技の進め方を解説しました。

さらに、サーフィンを通して現地の人とコミュニケーションを取る際に役立つ英語表現も見てきたので、海外でサーフィンを楽しみたい場合には今回登場した英単語やフレーズを使って会話をしてみてはいかがでしょうか。