英検一級の面接突破!必要な準備と対策

英検一級面接

英検とは、文部科学省後援の実用英語技能検定のことを言います。

英語の四技能である「リスニング・リーディング・ライティング・スピーキング」を総合的に測定する資格試験です。

国際化が進み、インターネットの普及により急速に英語を使う機会が増えている現在では、英語が使える日本人を育成する教育現場でも、英検などの資格を取得することを推奨しています。

また、英検の資格を大学や高校入試において英語の単位として認定している学校が増えています。

海外での認知度も少しずつ高まってきていて、アメリカなど一部の大学でも留学条件として認められています。

そこで今回は、そんな英検について詳しく説明していきます。

英検三級についてはこちら

英検のレベルとは

英検は、レベルが以下のように7つの段階に分けられています。

・5級:
家庭や学校、趣味、買い物、旅行などがテーマで中学初級程度

・4級:
家庭や学校、地域(公共施設など)、海外の文化などがテーマで中学中級程度

・3級:
家庭や学校、地域、電話、アナウンス、歴史などがテーマで中学卒業程度

・準2級:
3級と同内容で、科学、自然、環境などのテーマが加わり高校中級程度

・2級:
準2級と同内容で、医療、テクノロジー、ビジネスなどが加わり高校卒業程度

・準1級:
2級と同内容で、社会生活一般、芸術、文化、政治などが加わり大学中級程度

・1級:
準1級と同内容ですが、語彙力や幅広い知識、トピックが出題される大学上級程度

5級から準2級までは日常生活に関する英語の文章を理解することが目的ですが、2級以上になると社会性のある内容にシフトしていき、試験に合格するにはそれなりの準備や対策が必要になってきます。

全ての級で筆記(リーディング)とリスニングがあり、ライティングと二次試験(面接形式のスピーキングテスト)は3級以上となっています。

しかしながら、昨今の小学校での外国語(英語)活動との関連から、4・5級でもスピーキングテストが導入されるようになりました。

英検三級について詳しく知りたい方は過去の記事を参考にしてみてください!

nativecamp.net

英検一級の筆記と面接概要

英検一級はどのような内容か

英検一級ですが、一次の筆記(リスニングを含む)テストの合格率は10~15%前後となっており、一次試験にパスするにはきちんと情報を集め、試験勉強や練習をしなければなりません。

内容が幅広く高度なため、数多くの単語を覚えることがポイントとなります。

また、ライティングやスピーキングでは自分の意見を論理的に述べなければなりません。

リーディング:
おおきく分けて3つのセクションに分かれており、
①短文の語句補充問題(語彙力)
②長文の語句補充問題
③長文の内容一致選択問題

(①②いずれも文章の内容に関する質問に答える)となっています。

ライティング:
記述式の英作文で、指定されたトピックについて論じなければなりません。

リスニング:
おおきく分けて4つのセクションに分かれており、
①会話の内容一致選択問題
②パッセージ(説明文)の内容一致選択問題
③Real-Life形式(アナウンス)の放送内容一致選択問題
④インタビューの内容一致選択問題

となっています。

一次試験の合格ラインは70%前後となっています。
これをパスすると、二次試験のスピーキングテストに進むことができます。

スピーキング:
スピーキングテストは英語での個人面接となっています。
まず、面接委員と簡単な日常会話を行い、その後に与えられたトピックの中から1つ選び、スピーチを行います。
スピーチを行った後は、その内容に関する質問に答えます(質疑応答)。

二次試験の合格率は60%となっています。
合否の判定はスピーチの内容、語彙、文法、発音などがチェックされます。

スピーキングテストで扱われるトピックは、社会性の高いものが題材となっており、日頃からニュースやテレビなどで時事問題に関心を寄せて幅広い知識や教養を養っておきましょう。

英検一級に合格するには、まず難関である一次試験をパスしなければなりません。
筆記も面接も時事問題などの社会性が高く、幅広い分野から出題されます。

それに伴い語彙も日常的にあまり使わないものが頻出するため、単語や熟語、類義語等を覚える必要があります。
英語は同じ単語を繰り返し使うことを嫌う性格があるため、語彙が貧弱だと評価が下がってしまいます。

そのため、ライティングやスピーキングでは他の類似した言葉や表現で言い換えることができると文章が引き締まり、良い印象を与えることができます。

分野別のテーマと語彙

英語で意見を論理的に述べるには、分野別のテーマとそれに付随する語彙力を鍛える必要があります。

リーディング

①短文の語句補充問題(語彙力)の頻出テーマは、幅広い分野から非常に難易度の高い語彙が出題されますので、傾向と対策を立てておくことが大切です。

例)
When shots were fired, the demonstrators in the city square immediately ( ) and ran into shops or office buildings to hide.
1 filtered 2 dispersed 3 fractured 4 incriminated

銃弾が放たれると、市内の広場にいたデモ参加者たちはすぐさま散り散りになり、身を隠すために店やオフィスビルに駆け込んだ。(解答:2)

②長文の語句補充問題では、350語前後の英文に空所が設けられていて、そこに適切な語句や表現を選択肢の中から選びます。テーマは最新の科学や文化、社会問題など多岐に渡っています。

例)一部のみ
Unfortunately, this strategy has ( ). In fact, the Institute of Physics in the United Kingdom has reported that…
1 been almost too successful 2 failed to achieve its aim
3 revealed the real objective 4 been misunderstood by educators

残念ながら、この戦略はその目的を達成することができなかった。事実、英国の物理学会は、…(解答:2)

③長文の内容一致選択問題では、500~800語前後の英文が出題されます。本文の内容を問う質問が出題され、4つの選択肢の中から選びます。

例)
What is one thing the author tells us when explaining the experience of Lydia Fairchild?

リディア・フェアチャイルドの経験を説明する際に筆者が語っていることの1つは何か。

長文問題では、科学、文化、社会、歴史、経済などから幅広く出題されています。

背景知識があれば難しい英文でも読解速度が上がり、内容をとらえるのが容易になるため日頃からこういった知識や教養を養い、最近の動向を押さえておきましょう。

出題されたテーマの一例
・Owing the News(社会)ニュースを所有する
・Are You Your Own Twin?(科学)あなたは自分自身の双子か?
・A Local Solution?(経済)地元の解決法?
・A Prescription for Disaster(医学)惨事の処方せん
・A Mysterious Page-turner(文化)謎の本に魅せられて

リーディングの傾向を知っておくと文章がどういった構成になっているかわかり、ライティングやスピーキングにも役立ちます。

英文ライティングは日本語の起承転結と違って結論を先に述べて文章を展開していきます。

たくさん良質な英文を読んで文章の構造を理解しておくと、ライティングやスピーキングにも波及して英作文の書き方、スピーチの仕方の参考になるので、英検対策に限らず、日常的に英文に触れる機会を作りましょう。

英検一級の面接試験

英検一級(面接)に必要な準備と対策

英検に限らず英語の資格試験全般に言えることですが、スピーキングテストでは文法や語彙、話しぶりの流暢さ、発音などがチェックされます。

上級になれば、スピーキングテストのトピックや話題も社会的なことなど内容が幅広くなるため、スピーチも高度なものが要求されます。

まず準備としては、さまざまな分野に対応できるように日頃からアンテナを張ってニュースやテレビ、新聞などの社会やビジネス記事を読んだり聞いたりしておくことです。

理論的にスピーキングできるようになるには、社会情勢などの予備知識があるとスピーチでも自分の意見が述べやすくなります。

英語での面接のため、日頃からリスニング力を鍛えるためにも英語放送のニュースを聞くと良いでしょう。

映像があるため理解も深まります。それと同時に新聞記事などを幅広く読みましょう。

ニュースなどで取り扱われるのは下記のような分野やトピックです。

・ビジネス
・サイエンス
・テクノロジー
・インターネット
・教育
・ジェンダー
・メディカル
・環境
・メディア
・政治
・文化
・スポーツ

こういった社会問題に関するトピックをたくさん読んで知識や教養を増やし、自分なりの意見をまとめておきます。

その場合、必ず賛成意見と反対意見の両方を考えておきます。

プラス面とマイナス面を論じ、思索して仮説を立て、個人的な見解を述べます。

英検などの面接では、ただ英語を話せれば良いだけではなく、様々な社会情勢に関する知識を英語で述べる語彙力や表現力、そして自分の意見を論理立てて述べる分析力が問われます。

面接のコツとおすすめ教材

論理的に述べる基本は以下の通りとなります。
ポイントを述べる。(key idea)
その具体例を挙げる。(supporting details)

質問に対してはダイレクトに答えます。理由(ポイント)が複数ある場合には、第1に(First)、第2に(Second)……というように整理して話します。

英検の面接のみならず、エッセイライティング、フォーマルなディベート、プレゼンなどでもこういった表現の仕方をします。

英検一級の面接では、トピックを選びスピーチの内容を考えます(1分間)。

その後、面接官の指示でスピーチを2分間します。

スピーチ後、面接官からスピーチの内容やトピックに関連した質問が出題されます。

面接に合格する際にポイントとなるのは、
・試験官の質問に対してダイレクトに答えていること。
・トピックに沿った内容で自分の意見を論理的に述べていること。
・スピーチのポイントに対してきちんと理由や具体例を挙げていること。
・世界や社会情勢の知識があり、話題が豊富なこと。文法や語彙、表現力、発音が正確で、流暢に話していること。

などが挙げられます。

ネイティブキャンプなら、英検二次試験対策としてオンライン英会話のレッスンを受けることが出来ます。

面接の練習は一人ですることは難しいので、英会話のレッスンを受けて日頃から慣れておくことも大切です。

まとめ

今回は英検一級・面接の準備と対策について書きました。

英語力の向上とともに、日頃から新聞やニュースで社会性のあるトピックに関心を持ち、自分の意見をまとめておきましょう。

また、オンライン英会話などでレッスンを受けて本番に備えることもおすすめします。