みなさんは“shall”と“should”という英単語を、英会話で使うことがあるでしょうか。
どちらかというと、shallよりも“should”の方が使う頻度が高いかもしれませんね。
そのため、“shall”の使い方がわからないという人ものではないでしょうか。
このshallとshould、2つの英単語は、助動詞と言われるものです。
助動詞の代表格といえば、”can”や”will”メジャーでよく使われますが、実は、
“shall”と“should”もこの2つの助動詞の仲間なのです。
文法的には助動詞“should”は“shall”の過去形にあたり、そう覚えている人が多いと思いますが、この用語の意味や使い方、ニュアンスは思いのほか異なります。
そのため、特に“shall”の使い方については、頭を抱えている人もいるかもしれませんね。
そこで今回は、“shall”と“should”それぞれの意味や使い方の違いについてまとめてみました。
この2つの助動詞に悩まされたことがある人は、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。
Shallの基本的な意味と使い方
さて、まずは現在形である“shall”の方から、その意味や使い方をみていきましょう。
英語で会話をするとき、“shall”より断然“should”の方が出現率が高いので、“shall”はほとんど使ったことがない人もいるでしょう。
“shall”の意味を辞書で引くと、「・・・だろう」
「・・・することになっている」
「・・・すべきである」というような内容の意味が出て来ます。
そして、
「義務」
「当然」といった言葉も見受けられます。
言葉で説明してもわかりづらいので、様々な表現パターンの例文を使って“shall”の意味を見てみましょう。
1) Shall we go home now?
(今から家に帰りましょうか?)
2) I shall come back.
(必ず戻って来ます。)
3) You shall never give up.
(あなたは絶対諦めてはならない。)
4) We shall die one day.
(私たちはいつか死ぬ。)
※死ぬことになっている。
1)の疑問文はよく使われる表現ですね。
誰かを食事や何かに誘うときなどに使われ、提案の意味を持ちます。
この表現方法は使ったことがある人も多いのではないでしょうか。
問題は2)~4)の例文ですね。
そもそも“shall”という助動詞は、「何か自分ではどうしようもない力に、
そうさせられる」というような意味を持つ言葉です。
運命で決まっており、確信があるような時に使うニュアンスのもので、自分のことについて語るときには「絶対にそうする」という強い意志を表すために“shall”を用いることもあります。
他人について語るときには、「そうするしかない」
「そうさせよう」という少し強制力のある意志を表します。
ちなみにアメリカ英語では、このshallの表現はあまり使われることはなく、どちらかというとイギリス英語で耳にする表現でしょう。
それを踏まえて、例文を1つ1つみていきましょう。
1)の疑問形の文章は、そもそも「家に帰る運命になっているのでしょうか?」というような意味です。
それが転じて、提案の意味を持ちます。
これはもう提案フレーズとして丸覚えしてしまって問題ありません。
2)は、どこにも「必ず」や「絶対」という強い表現を表す単語は含まれていませんが、“shall”を使うことで強く「戻ろう」と思っていることを、その確信度がとても高いときに使います。
若しくは、絶対に戻ってくるような状況にある確信度が高い場合もあるでしょう。
それはこのフレーズを口にする人のその時の状況によります。
3)は、「諦めることはできない」というほど強い命令の意味を持ちます。
4)の例文は、“shall”の本来のニュアンスが一番わかる例文かもしれません。
私たちがいつか未来で死ぬのは、私たちの意志ではどうにもできない運命です。
神が決めたことで、自分自身でどうにもできないようなことに“shall”を使うわけです。
こうした言い回しとして“shall”はよく使われますが、英語の聖書の中では“shall”を使った文章がよく出てくるのも、“shall”という助動詞には、神の意志や運命で決まっているというようなニュアンスが含まれているからでしょう。
なんとなく“shall”の意味が見えてきたでしょうか。
ちなみに日常会話の肯定文で“shall”を使う必要は、全くありません。
提案フレーズで使う際などの疑問文だけ押さえておけば十分です。
“shall”で表したいことは、別の言葉で表すことができるからです。
しかしイギリス英語ではまだまだよく使われる表現ですから、理解はできるようになっておいた方がいいでしょう。
Shouldの基本的な意味と使い方
では次は“should”についてみていきましょう。
“should”を辞書で引いてみると、「・・・すべきである」
「・・・しなくてはならない」という訳が出てきます。
“shall”の意味とそれほど変わらないように見えますよね。
“shall”の過去形の“should”ですが、意味的にはあまり過去っぽさはなく、また“shall”ほどの強制的な意味はありません。
まずは“shall”と同じ例文を使って、意味の違いをみてみましょう。
1) Should we go home now?
(今家に帰るべきですか?)
※帰った方がいいですか?
2) I should come back.
(私は戻ってくるべきです。)
3) You should never give up.
(あなたは決して諦めるべきではありません。)
4) We should die one day.
(私たちはいつか死ぬべきです。)
ShouldとShallの違い
“should”は“shall”とは違い、「基本的にはこうだ」
「通常はこうだ」というような、常識や経験ではこうなるというニュアンスを持ちます。
それがなぜ“shall”の過去形なのかなどは、アドバイスをさせていただくと、あまり考えない方が良いということです。
ではこのshouldとshallを使い分ける必要は、果たしてあるのか。
日本語訳だとなかなかこのニュアンスの違いを表すことが難しいのですが、例文を1つずつ見ていきましょう。
1)は、「帰った方がいい?」と訊くようなときに使えるフレーズです。
“shall”のときは、「帰りましょうか?」とこちらから提案していますが、“should”の場合は相手の意見を訊いているニュアンスになります。
少し言い方が変わるだけで相手が受け取るイメージや自分自身が伝えたいことのイメージは全く異なりますよね。
2)の例文は、自分の意思で「戻るべき」と言っているというよりも、「何か事情があって戻るべきだ」と感じていたり、
「戻るべき状況がある」
「普通なら戻るよね」といった感じです。
3)は、和訳を見比べてみるとわかりやすいのではないでしょうか。
“shall”なら
「あなたは絶対諦めてはならない。」
“should”なら、
「あなたは決して諦めるべきではありません。」
となりますが、
“should”の場合は
「諦めない方が良い」
という提案の意味も込められています。
4)の例文は不自然な文です。
なぜなら、“should”を使うと、「普通ならそうなるけど、それ以外の道もある」というニュアンスが出てしまうからです。
“We should die one day but perhaps I won’t.”
(私たちはいつか死ぬべきだが、私はもしかしたら死なないかもしれません。)
のような表現ができてしまう可能性がでてきますよね。
どうでしょうか。
なんとなく、“should”の意味や“shall”との違いが見えてきたでしょうか。
“should”はこれ以外にもさまざまな用法があるのですが、基本的にこれまでの経験や状況が背景にあり、そこから考えると「こうするでしょ」
「こうなはず」
「こうなるよね」というような意味があると考えれば、どんな用法でも納得いくでしょう。
その他shouldの使い方
またshouldは「should have+過去分詞」で「~してしまったはずだ」という推量の表現を表すことが出来ます。
この表現に主語や動詞を加え例文を作ってみると以下のようになります。
My brother should have arrived in America by now.
私の兄は今頃、アメリカに着いているはずだ。
またthat節と一緒に使うことで、感情の強調を表現することができます。以下の文章をみてみましょう。
It is amazing that you passed a very difficult exam.
君がとても難しい試験に合格したとは素晴らしいよ。
この文章のようにthat節以下の文章について、amazingを強調したい時にshouldを用いることが出来ます。
shallとshouldはとても似た表現ではありますが、上記のように、それぞれが独自の表現や使い方を持っているのです。
まとめ
今回は“shall”と“should”について、それぞれの使い方や違いをご紹介しましたが、なんとなく掴めてきたでしょうか。
この2つの助動詞はコツを掴むまで少々時間がかかります。
しかしアメリカ英語では肯定文で“shall”をあまり使わないことを考えると、無理に“shall”を使う必要はありません。
まずは“should”の使い方や用法に慣れてから、“shall”をマスターしていくといいでしょう。
この記事を読んで“shall”と“should”について理解した後は、実際に使ってみることをおすすめします。
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◇資格
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ケンブリッジ英検FCE合格
◇海外渡航経験
イギリス5年弱、グアテマラ6ヶ月、合計49ヶ国に渡航歴あり
◇自己紹介
国内外で活動するWebライター兼翻訳者です。これまで手がけた記事は数千件以上。翻訳経験は通算5年位になります。コロナ禍前は世界中を旅をしながら仕事をするノマドワーカーをしておりました。
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.