英語を学んでいるので、英語を使ったボランティアがあればやってみたいなぁと思ったことはありませんか?
ボランティア活動と言っても、被災者支援、まちづくり、社会福祉、環境を守る、スポーツ・文化交流などその内容は様々です。
厚生労働省によると、日本全国のボランティア活動者数は以下の通りです(2017年)。
・人数 707万人
・グループ数 19.4万グループ
また、ボランティア活動とは「個人の自発的な意思に基づく自主的な活動」とあります。
”自発的”、そして”自主的”というところに大きな意義があります。
こんなに多くの人々、そしてグループがボランティア活動をしていると知るととっても嬉しくなりますね。
では、自分は?
英語を使うボランティアをしてみたいと思うのと同時に、自分にできるのかなと少し不安になる人もいるはずですね。
しかし、自分ができることをできる範囲でというボランティアの定義を知れば、「考えすぎずにやってみる」ことこそが大切だと分かります。
ボランティアの機会は実はとても多く、始めるのは本人の気持ち次第になります。
そこで今回は、国内そして海外においてのボランティア活動について様々な面から検証していきたいと思います。
英語を使ったボランティア活動の参考になれば嬉しいです!
ボランティアを英語で言うと?
ボランティアは奉仕活動ですが、そのままの”ボランティア”という言葉のほうが浸透していますね。
さっそく、英語での表現をみていきましょう。
Volunteer
自動:ボランティア活動をする
他動:~を自発的に行う
名詞:ボランティア
形容詞:ボランティアの
Volunteerを使った英文フレーズも合わせて紹介しましょう。
I am a volunteer at a shop.
(私はお店でボランティアとして働いています。)
I enjoy volunteering at the British Red Cross.
(英国赤十字でのボランティアを楽しんでいます。)
The reason why I love volunteering is because it opens doors for new experiences and I think I can give something back to my local community.
(ボランティアが大好きなのは、新しい経験ができるから、そして住んでいるエリアのコミュニティのために何かできると思っているからです。)
そして、ボランティア活動をするときに使える英語フレーズも紹介しましょう。「何かお手伝いできることがあれば♬」という気持ちが大切になります。
Hello, May I help you?
(こんにちは。何かお手伝いしましょうか?)
Please let me know if you need help.
(何か必要でしたら教えてくださいね。)
You are welcome, It’s my pleasure!
(どういたしまして!)
I hope you enjoyed!
(楽しめていただいたら嬉しいです!)
Volunteerの使い方が分かったところで、国内のボランティアについて実際にどんなものがあるかご紹介していきましょう。
ボランティア活動(国内)
ボランティアをしたいと思うけれど、どこに申し込めばよいか悩む人は、まず住んでいる地域の自治体に問い合わせをするのもお勧めです。ホームステイ・ホームビジット・通訳・翻訳など、ボランティア登録を募集している自治体は結構あるものなのです。
ここからは、国内で英語を活かしてできるボランティア活動を3つ、求められる英語力を合わせて紹介しましょう。
どのボランティアも、「国際交流」がキーポイントです。
<グッドウィルガイド>
目的:訪日外国人旅行者が国内各地を安心して旅行するためのお手伝いが目的です。日本政府観光局JNTOによって、なんと1964年から始まったボランティア活動です。18歳以上であればグッドウィルガイドとして登録できます。
英語力:簡単な道案内ができる程度
<Tokyo Free Guide>
目的:外国人に日本文化などを紹介・案内するための観光ボランティア。ローカルな日本人との交流は外国人にとって忘れらない体験となるでしょう。そんなお手伝いをするのがボランティアの皆さんです。
英語力:ガイドとして、そしてゲストとのメールのやり取りからルート作成なども活動に含まれます。そのため、これらのやり取りが円滑にできる英語力が必要とされます。それにはリーディング・ライティング・スピーキング・リスニングとバランスよくできることが求められます。
TOEICを目安にすると、700点ほどは欲しいでしょう。
<エンガイド>
目的:外国人が文化体験を通して日本文化を体験できるような講座が用意されています。”縁”を大切にし、日本での観光が平和貢献の一助になるという考えのもと活動しています。
エンガイドでは、ガイド、文化体験通訳のボランティアスタッフを募集しています。
英語力:日常会話はもちろん、日本文化を説明できるレベルの英会話力が必要とされます。こちらも、TOEIC700点ほどあることが望ましいです。
さて、国内で英語を使うボランティアと言えば、来たるオリンピック2020を忘れてはいけません。
みずほ総合研究所「2020東京オリンピックの経済効果」(2013年)によると、全体の観戦者数505万人と設定し16%が海外からの来場者ということで、その数80万8,000人もの外国人が来日すると予測しています(ロンドンオリンピックを参考)。
オリンピック2020こそボランティアの機会!
80万8,000人もの外国人が来日し、楽しく安全に過ごすためには相当数のスタッフ、そしてボランティアスタッフが必要です。
その数、8万人!
まずは、英語を使うボランティアにはどんな種類があるか紹介しましょう。
・会場内等での観客への案内
・海外要人等が日本で快適に過ごせるためのお手伝い
・各競技の表彰式にて、選手や大会関係者への案内
などなど。
これらのボランティアには、コミュニケーションを取るための英会話力が不可欠です。
オリンピックという世界最大のイベント、海外からのビジターをおもてなししようと多くの人がボランティアに応募しました。
※2018年12月21日をもって、応募登録期間は終了しています。
読者の方の中には、東京2020でボランティアに参加する人がいるかもしれませんね!
さて、ここからは海外のボランティアに目を向けてみましょう!
ボランティア活動(海外)国際連合
海外はボランティア活動が盛んというイメージがありませんか?
そして、日本人も海外でボランティアをする機会がたくさんあります。
海外と言えば外務省。
気になる方は外務省・国際機関人事センターのウェブサイトを確認してみてください!
”専門性を伸ばすための職務体験(インターン、ボランティア等)”というページがあります。あの国連(国際連合)でボランティアした人の実例、派遣される条件などが載っています。
開発支援・人道援助の活動と、その活動内容は広範囲です。
さっそく、条件を紹介しましょう。
・活動開始時に25歳以上(上限設定は無し)
・大学卒業または専門資格の取得後、最低2年できれば5年以上の勤務経験
・英語、フランス語、スペイン語など国連公用語で、日常業務が遂行できるコミュニケーション能力
英語を学んでいる人の中には、国連に関わりたいと考える人は多いのではないでしょうか?ボランティアはそんな人にとって、チャンスでもありますよね。
ボランティア活動(海外)、インターンシップ
インターンシップとは、いわゆる「職業体験」です。企業や組織において仕事体験の機会が提供されます。
無料と有料があり、留学中にインターンシップをするというパターンは一般的です。インターンシップのメリットは、専門性スキルを得ることと外国人との日常的なやり取りから期待できる英語力アップです。
求められる英語力ですが、インターンシップをする内容によって違ってきます。基本、すべてが英語となりますので、それに対応できるレベルが必要ですね。TOEIC700点以上は欲しいところでしょう。
さて、ここからはボランティア先進国と呼ばれるイギリスについてご紹介しましょう。
ボランティア先進国イギリス!
奉仕の精神、助け合いの精神が息づくイギリスは、ボランティア先進国です。
ロイヤルファミリーからコメディアン、大人から子どもまでがとても盛んにボランティア活動に参加しています。
Duke of Edinburgh Award (デューク オブ エジンバラ アワード)という奉仕活動を聞いたことがありますか?14歳~24歳のイギリスの学生達も積極的にボランティア活動をしています。大変イギリスらしい、素晴らしいアワードなのでまた機会があればご紹介したいほどです。
さて、イギリス人口の約41%が何かしらのボランティア活動をしました(Institute for Volunteering Research 2015年~2016年)。
イギリス内務省が認める施設であれば、”ボランティア留学”という機会もあります。
ここで、ボランティア活動をしたい人としてくれる人を探している人のマッチングサイト「Do-it」を紹介しましょう。
自分のポストコード(郵便番号)を入力し、自分の動ける範囲を選びます。
すると、買い物や病院へ連れていくなどのお年寄りのサポート、慈善団体店舗や義援金集めのお手伝い、小学校での本読み、ガーデニングなどなど、たくさんのボランティアがでてくるので、自分がしたいものを選んで実行するというシステムです。
20万人の利用者、そして5万件ほどの案件が掲載されていて、ボランティア活動を気軽にスタートすることができるのです。
こうやって知ることで、私たちにも日常生活の中でできることがたくさんあるんだと思えますね!
最後に、英語でボランティアするメリットをご紹介します。
英語でボランティアするメリット5選
⒈ 外国人など、誰かの役に立てる
⒉ 実践で使うことによって、英語の上達が期待できる
⒊ 自分にとって未経験の分野で経験を積むことができる
⒋ 自分の将来について道が開ける可能性がある
⒌ 人との出会いが楽しい
英語でボランティアをするメリットを知って、さらにボランティアをしたくなってきませんでしたか?
まとめ
必要な英語力についてTOEIC700点以上などと書きましたが、ボランティアは自分のペースで無理なくできることから始められます。TOEICのスコアよりも、やりたい気持ちが大切です。
私も毎週金曜だけですが、歩いて15分ほどのところにある地元の文化遺産のミュージアムでボランティア活動をしています。
ミュジーアムショップの受付をしたり、子どものためのクラフトの準備をしたりと毎週あっという間に時間が過ぎます。
ボランティアとは言え、初めは面接があったり慣れない外線電話(当たりまえですが英語!)を取ったりと緊張しましたが、今では楽しい仲間と過ごしながらとても貴重な体験をさせてもらっています。
日頃から意見を受け入れてもらえたり、ミーティングに参加したりと職員とボランティアの差をあまり感じない環境です。
さすが、イギリス!と感じる場面が多々あり、無理なく楽しく続けてきています。
そんな中で、多少は英語も上達している・・・気がします(笑)
ボランティアは一石二鳥以上の素晴らしいシステムです。
ご興味があれば、まずは登録から始めてみてください!
ネイティブキャンプの講師は様々な経験を持った講師がたくさんいます。ボランティアをたくさんしている人も中にはいますので、ぜひ講師とボランティアについてディスカッションしてみてください!
イギリスであっという間に18年目、英語を使って生活中。 外資系製薬会社勤務や各国への旅行で英語を使ってきたものの、南ロンドンでの生活は人生にもコミュニケーション力アップにも貴重な経験に。暮らしの英語はもちろん、イギリス人夫と運営する剣道道場のメンバー達とのやりとりをメインに、日本文化を紹介する地元グループ代表として行政とのやりとりなど幅広く活動しています。 息子がUK大学に入学、イングランド西部の世界遺産の街にある大学寮生活が始まったものの、英国代表として剣道をする彼のサポートはエンドレス。ヨーロッパ各国に飛ぶこともある口だけ八段の道場おかみの夢は日本・イギリス完全2拠点生活。いずれにしても、英語はコミュニケーションで大いに役に立つ言語であることは間違い無し!です。