英語で干支を海外の人へ紹介したい!

zodiac

新年あけましておめでとうございます。
みなさんが清々しい気分で新年を迎えられていたら幸いです。

さて、今年の干支は猪、亥年ですね。みなさんも年賀状に猪を書いたり、猪がデザインされたものをよく見かけたりしたのではないでしょうか。

お正月には、まったりとした家の中から一歩外に出ると、スーパーや街中など、至る所で猪を目にしたのではないでしょうか。

そこで今回は、日本の風習のひとつである、干支について取り上げたいと思います。

干支の由来や、干支がどの程度海外に浸透しているものなのか、そしてどのように英語で表現すればよいのか見ていきたいと思います。

今回扱う、干支に関する知識や英語表現は、海外の友人または仲良くなりたい外国人に向けて干支を紹介するときに、とっても役立つものばかりです。

日本の干支について熱く語ってあげてくださいね。

日本の文化に興味のある留学生や外国人が相手なら、きっと熱心に聞いてくれることでしょう。

 

 

1.はじめに

①そもそも干支とは

もともと干支とは、中国の殷の時代に使用された暦が現代の干支のもとになっています。それが日本に伝わって来たことで、日本でも干支、また十二支が取り入れられました。

日本では、「子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥」といった十二支がよく知られていますが、本来は十干と十二支を組み合わせた、60を周期とする暦が干支の起源であったとされます。

10と12の最大公約数が60なので、このような周期になります。

今となってはその習慣はなくなってしまいましたが、これは本来、年や日などの時間を数えるのに利用された他、方位や物事の順序を示す際にも使われてました。このような習慣は江戸時代まで続いており、そこから徐々に廃れていったようです。

②英語で干支は何て言うの?

干支、あるいは十二支を英語で言いたいときは、“the twelve zodiac signs in Chinese astrology”と表現されますが、もともと“zodiac”という単語は12星座を意味する単語として用いられ、これが十二支の概念に当てはめられました。

“the twelve zodiac signs in Chinese astrology”なんて、聞き馴染みがないし、長くて覚えられないよ…!と困惑した方もいるかもしれません。しかし実際には次のようにわりと短いフレーズで登場します。

・This is the Year of the Boar in the Chinese astrology.
今年の干支は亥です。)

英語圏での実際の会話では、このように使われることが一般的です。

“This is the Year of the 〇〇 in the Chinese astrology.”
この〇〇の中にそれぞれの干支を入れればいいだけなんです。

なんだか意外と簡単に使えそうじゃないですか?

このあとも使えるフレーズや英会話の例を見ていくので、ぜひ最後まで目を離さないでくださいね!

③海外でも干支ってあるの?

干支の発祥は中国が起源とされているので、ロシアやモンゴル、タイなどの東洋においては広く普及しています。その理由としては、中国からシルクロードを通じて広まった、という説や、モンゴル帝国が支配していた時代に干支が普及した、などという説があります。

後ほどご紹介しますが、東洋社会では干支で用いられる動物が国ごとにわずかに異なるものの、共通の干支の概念があります。

一方、それが西洋では見受けられません。

しかし、西洋や欧米でも干支に関する知識は全く入ってきていない、というわけではなく、少なからず干支は周知されているようです。

とはいえ、西洋や欧米など、干支を持たない国に住んでいると、「私、十二支を全部言えるよ!」という人にはなかなか出会えないので、教えてあげると喜ばれること間違いなしです!

このあとの十二支の動物たちを表す英語を学んで、ぜひ全部英語で言えるようになりましょう。

 

2.十二支の動物たち

①十二支の漢字が持つ本来の意味

本来、「子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥」といった漢字は中国語において、もともと動物の意味を持つ漢字ではありません。では、それらは一体何を示しているのでしょうか?

その答えは彼ら中国人が過ごした当時の生活の中に隠されていました!

実は農耕民族として農業を営んでいた中国人にとって、これら十二支の漢字が持つ意味は、植物の生長の過程を十二支の暦上に表したものでした。

子(11月)、丑(12月)寅(1月)…といった風に、それぞれの季節に対応する植物の生長が示されています。それぞれの漢字に込められた本来の意味を見ていきましょう。

子(11月):植物や樹木などの草木が種の中に新しい命が芽ぐむ
丑(12月):草木の根が地下に降りて下に伸びていく
寅(1月):草木がすくすくと生長し、地面から上に伸びていく
卯(2月):草木が繁栄し、増え広がる
辰(3月):草木が十分に繁茂し、形が整う
巳(4月):草木の生長が極限に達する
午(5月):成長が頂点に達したことで、衰える兆しが見える
未(6月):果実が成熟し、匂いや味が備わる
申(7月):十分に成熟しきった果実が固まってゆく
酉(8月):果実の成熟が極限に達する
戌(9月):草木や果実が枯れ、衰える
亥(10月):植物の生命力が種の中に宿る

②十二支の動物たちとその英語

そしてこれらの漢字は後に、十分な教養が行き届かない庶民でも覚えやすいようにと、現代のような動物を用いて表現されるようになります。

それが現代の日本で受け継がれる干支の形となりました。

また、現代ではそれぞれの動物が象徴する性格診断もあります。
動物占いのような感覚で、人に紹介してみるのはいかがでしょうか。

それが当てはまっているか、話もはずみやすいのでみんなでワイワイ盛り上がれると思います。

では早速、十二支の動物たちに対応する英語を確認していきましょう。

子:Rat
丑:Ox
寅:Tiger
卯:Rabbit
辰:Dragon
巳:Snake / Serpent
午:Horse
未:Ram
申:Monkey
酉:Rooster
戌:Dog
亥:Boar

このように、英語で干支の動物たちは通常、一文字目を大文字で書き、the Ratのようにtheとセットで使われることが一般的です。メールなど、文字で人に伝えるときは注意して使いましょう。

次に、それぞれの動物が象徴する性格についても紹介していきます。
英語でそれをどのように表現すればよいのかも同時に抑えていきましょう。

子:ずる賢い / 社交的 … cunning / outgoing
丑:勤勉 / 穏やか … hard-working / gentle
寅:勇敢 / 気まぐれ … brave / whim
卯:誠実 / 物静か … honest / quiet
辰:短気 / プライドが高い … quick-tempered / great pride
巳:思慮深い / 執念深い … thoughtful / persistent
午:せっかち / 機転が利く … hasty / quick wits
未:平和主義者 / 優柔不断 … pacifist / indecisive
申:陽気 / 落ち着きがない … cheerful / restless
酉:要領がいい / 几帳面 … shrewd / methodical
戌:素直 / 正義感が強い … obedient / strong sense of justice
亥:我慢強い / 頑固 … patient / stubborn

ちなみに、十二支の最後を飾る「亥」は、もともと中国ではイノシシではなく、ブタを指していました。しかし、それが日本に伝わってくる際に、当時は狩猟でふんだんに獲ることができ、より生活に馴染みの深かったイノシシに変化して普及しました。

このように、国によって干支を司る動物は微妙に違っているのは文化の違いであり、おもしろいところですよね。

ベトナムでは丑が水牛とされ、アラビアでは辰がワニとされます。
また、ロシアでは卯が猫とされ、日本の昔話では、ずる賢い鼠くんに騙されて干支の仲間に入れなかった、猫ちゃんも加わっています。

 

3.英語で海外の人に干支を紹介しよう

さて、これまで干支に関する英単語をたくさん勉強してきましたが、実際の英会話ではどのように使えばよいのでしょうか。

外国人の友達に干支を紹介したり、生まれた年から干支のどの動物に対応するのか教えてあげたりするときに、どんな表現をすれば適切なのか確認していきましょう。

英会話の中で知っておくと便利なお役立ちフレーズと一緒に見ていくので、ぜひ実際に使ってみてくださいね!

まずはおさらいがてら、この例文からいきましょう。

・This is the year of the Boar in the Chinese astrology.
(今年の干支は亥です。)

・Next year is the Year of the Rat.
来年は子年です。)

・I was born in the Year of Rat.
(私は子年生まれです。)

・This year is my sign in the Chinese zodiac.
(今年の年男です。)

・We were born in the same sign in the Chinese astrology.
(私達は干支が同じです。)

・In what year were you born? – So, it is the Year of Rabbit.
((西暦)何年生まれですか?‐それなら卯年だね。)

・It is said that the man who was born in the Year of the Ox is hard-working and gentle.
(丑年の人は勤勉で穏やかだと言われてます。)

・The twelve zodiac signs in Chinese astrology make a circuit by 12 years.
(干支は12年で一周します。)

・The twelve zodiac signs in Chinese astrology are represented by the 12 animals.
The order is as follows; the Rat, the Ox, the Tiger, the Rabbit, the Dragon, the Snake (Serpent), the Horse, the Ram, the Monkey, the Rooster, the Dog, and the Boar.
(干支は12の動物で表されます。その順番は、ネズミ、ウシ、トラ、ウサギ、タツ、ヘビ、ウマ、ヒツジ、サル、トリ、イヌ、イノシシです。)

・According to a folk tale, the order of the twelve zodiac signs was decided by which animal gave its new year’s greetings to the God first.
(昔話によると、神様のところに新年のあいさつに来た順番で、干支の動物が決められました。)

☆お役立ちフレーズ☆

・今年は〇〇年です
This is the year of the 〇〇 in the Chinese astrology.

・〇〇年生まれです
I was born in the Year of the ○○.

・年男、年女
one’s sign in the Chinese zodiac

・○○だと言われている
It is said that ○○.

4.まとめ

いかがでしたか?
今回は、年明けという時期に即して干支について扱ってきました。

私達日本人でもあまり知らないような干支の起源や、普段は意識しないような意味合いから確認してきましたが、新たな発見はありましたか?

これらの知識をもとに、海外の友人や留学生に教えてあげるとばっちり伝えられるかと思います。

日本の文化に関する知識を少し蓄えておくだけで、海外の人との会話が弾み、より広がっていくはずです。

さらに、歴史や文化などのお堅い知識だけでなく、干支に対応する動物たちの性格診断でも盛り上がれることでしょう。

自慢げに日本の干支について教えてあげましょう。

ちなみに、十二支の動物たちが国ごとに少しずつ違いがある、なんてことはちょっぴり驚きませんでしたか?

もしも知り合いに、中国や韓国、ロシアなどの東洋の国に住んでいる人がいたら、日本の干支と比較してみるのも面白そうですね。

今回取り上げた、アラビアのワニやロシアの猫、ベトナムの水牛以外にも、様々な地域で違った動物が登場してくるかと思います。

それでは、最後に今年もみなさんが素敵な一年を過ごせますように。

ネイティブキャンプのオフィスがあるセブ島では、韓国人の旅行客や留学生が多いため、旧正月の飾りがモールに飾られ、旧正月とはどのようなものかを展示したものまでありました。そういった海外の文化に興味のあるフィリピン人は、熱心にその掲示物を読んでいましたよ!

ぜひネイティブキャンプの講師にも、日本の文化を教えてあげてくださいね!