【卒業の英会話】お祝いや感謝を英語で伝えたいときには?

graduation


卒業は学校生活の中でも特に喜ばしい出来事であり、同時に別れを意味するものでもあります。自分が卒業するとき、友達が卒業するとき、周りの人にどんな言葉をかけたいですか?

今回は「卒業」に関して、悲しさを出すことなくお祝いや感謝の気持ちを伝える英語表現をご紹介していきます。

 

 

「卒業すること」は英語で何と言う?

私たちが学校で習った「卒業」は、[graduation]でしたが、他にどんな単語や表現があるのか、まずは「卒業」自体の英語での表し方を見ていきましょう。

「卒業」は日本語で業を卒する、つまり課程を修了するという意味です。
その意味で、graduationのほかに

[completion of a course(コース・課程を終わらせる)]
[completion of study(学習を完了する)]
[get through 〇〇(〇〇を終了する)]

という表現も存在します。
またその他graduateを使った卒業に関する表現として、

[to graduate(卒業する)]
[Graduate(卒業生)]
[Graduation ceremony(卒業式)]
[Graduation trip(卒業旅行)]
[Certificate・Diploma(修了証書・卒業証書)]

などがあります。

 

[graduation]は大学卒業に使うもの?

ちなみに、私たちが卒業と聞いて一番に思い浮かべる[graduation]ですが、これは同じ英語を使う国でも国によって使われ方が違うのです。

例えばイギリスでは、[university(大学)]を卒業する際にのみ使われるのに対し、アメリカでは専門学校や高校など学校と名の付くものであればgraduationを使う習慣があります。

また熟語として習った記憶がある方もいるかと思いますが、[be graduated from○○]という表現は現在使われることがほとんどない古い言い方になります。直訳すれば(○○大学から誰々を卒業させる)のようになるものだからです。その代わりに使われる熟語が[graduate from]です。

英語も日本語と同じで変遷していくので、現地で使われる生きた英語を学ぶことが大切だということが分かりますね。

 

自分が卒業するときのフレーズ集

それではいよいよ、英会話の用法に移っていきましょう。

まずは自分が卒業する場面についての表現です。卒業したと人に報告するとき、お世話になった人への挨拶をするときなど、スムーズな会話ができると格好良いですね。

「卒業しました」

自分が卒業した場合のフレーズを集めてみました。

小学校・中学校・高校の場合
上記にイギリスではgraduateは大学の卒業のみで使うという話がありましたが、アメリカでは小中高のいずれでも問題なく使われています。それでも気になるという場合は、終了の[finish]を使って表現するとよいでしょう。

[I graduated from Junior High School.(中学校を卒業しました。)]
[I have finished Middle School.(中学校を修了しました。)]

大学の場合
[I have finished college.(専門学校を修了しました。)]
[I went to 〇〇 University for college.  (〇〇大学に行っていました。)]
[I graduated from 〇〇 university(〇〇大学を卒業しました。)]

豆知識として、日本で「大学」は意味が1つしかありませんが、英語圏では大きく[university]と[college]とに分かれています。

日本で一般的に大学と呼ばれる、1つの大学名に複数の学部学科を有している学校は[university]で、主に4年制かつ修士課程を持つ大きな大学となります。それ以外の専門学校や単科の小さな大学は[collage]です。

先生に感謝を述べる

卒業の際、色々な思い出と共に、お世話になった先生への感謝は忘れず述べたいものです。また会う日のために、[Thank you]で終わらずしっかりとお別れの言葉を選びましょう。

[I really appreciate everything you’ve done for me.(本当に色々とお世話になりました。)]
[I can’t thank you enough. (感謝してもしきれません。)]
[I will not forget what you have taught me.(教えていただいたことは忘れません。)]

 

知人が卒業するときのフレーズ集

次は、大学生の友人が卒業するときなどにお祝いを伝える表現です。一緒に卒業するという場合にも、お互いに感謝の気持ちを伝えてこれからの未来を祝福したいものですよね!

ということで、あまり堅苦しくない自然な表現を集めて解説していきます。

「卒業おめでとう」

まずはシンプルに、「卒業おめでとう!」と伝えましょう。
卒業は[graduation]、おめでとうは[congratulation]なので、一番シンプルに伝えるならば

[Congratulations on your graduation(あなたの卒業をお祝いします!)]

となります。[of]ではなく[on]であるところに注意しましょう。
また、

[Good job for graduating from school!(卒業頑張ったね!)]
[Happy graduation day!(すてきな卒業の日ですね!)]

という表現も可能です。[good job]は直訳で(いい仕事)、つまり(頑張ったね)という意味で使えることを使った言葉なのです。

「これからもよろしく」

卒業したからといって仲の良い友達とそれきりになるわけではありません。お互いに未来に向かって1歩を踏み出し、「これからも頑張ろうね」「よろしくね」と励まし合う場面もあることでしょう。

そんなときに使える表現を集めてみました。

[Let's keep in touch!!(これからも連絡を取り合おうね!)]
[I wish all the best in your new life!(今後の成功を祈ってるよ!)]

[wish]は祈りや願いというニュアンスで、押し付けるものではなく「私はあなたのことを(主に良い方面で)思っている、望んでいる」というような使われ方をします。

旅立ちをお互いに励まし合うときに使ってみてくださいね!

「卒業おめでとう」のメッセージカード

なかなか会えない遠くの友達にお祝いを伝えたいときや、面と向かって言うのは恥ずかしいというとき。カードにメッセージを書いて渡すという方法があります。

言葉だとその場のみで残る物ではありませんが、カードという「プレゼント」にすることで相手の元に生き続けることができます。英語で、しかも文章であれば、たまには間接的で詩的な「クサい」表現を使ってみるもの良いかもしれません。

卒業おめでとうの文語表現

「どうせなら、直接的におめでとうというより心に残る言い方をしたい。」と言う人におすすめの表現を初回します。

Wishing you all the best on your graduation day and beyond.
(今後もずっと、幸せであることを祈っています。)

Best wishes on your next adventure.
(次なるステージが良いものとなりますように。)

どうでしょうか。なかなか回りくどい言い方になりますが、やはり卒業や別れを嘆くのではなく、次に待っている明るい未来を示して背中を押すような言葉は素敵に感じますね。

 

海外の卒業と日本の卒業の違い

日本と海外では言語の違い以外に、文化にも大きな違いがあります。今回焦点を当ててきた「卒業」においてはどんなものがあるのか、調べたのでお伝えしましょう。

「卒業」の重みが違う

日本においては、大学卒業というのは言うなれば通過儀礼。

単位はもちろん必要ですしそのための勉強もしなければならないのですが、実のところ入学が一番の難関。一度大学に入ってしまえば、「毎日頑張っているのに卒業ができない」なんてことはなかなかありませんよね。

一方アメリカの大学では、卒業が一番の山場でありメインです。卒業できるのは全体の半分ほどというのだから難しさが分かるかと思います。そもそもアメリカの大学は卒業以前に、経済的な理由や学力の問題で進級もかなり難しいもの。そんな中で退学せずに卒業できるというのは「成功」の証であり、とても誇れることなのです。

よって「卒業式」は日本の儀式的な雰囲気とは違い、本当に盛大にお祝いをする場になります。

洋画でよく見る「ガウン」「キャップ」「タッセル」の服装はイメージだけのものではなく、そうしたお祝いを見た目から表す現実の正装であり、とても重要な意味を持ったものだったのですね。

時期が違う

重みと同時に、卒業の時期も異なります。

日本では卒業と入学はセットのイメージであり、どちらも桜の咲く春、3~4月がメインですが、外国では全く時期が違いむしろ入学は秋が主流です。そして卒業と入学はそれぞれ別物とみなされており、卒業は5~6月で入学までには3か月ほどの休みが入ることが大半です。

この3か月の間に何をするかは個人の自由。しかしアメリカでの大学は名実ともに「学びの場所」であるので、やはり自分の身になることに時間を使うのが一般的なようです。

 

文化の違いを知る方法

日本で勉強としての英語を学習しても英会話ができるとは限らないように、こういった文化の違いというものはやはり自分の目で見て肌で感じてみることで初めて分かるというものも多くあります。

しかし文化を知れるほどの長期間海外へ渡る機会はそうありませんし、なかなか時間的にも難しいもの。しかも、海外に行くとなれば最低限日常会話ぐらいは英語を聞ける・話せる状態でありたいと思っている方も多いのではないでしょうか。

そんなときに利用できるのが、通う教室ではない英会話教室の「オンライン英会話」です。パソコン越しに会話するので場所・時間の制限がない上に、急な用事でのキャンセルがあっても一週間待たなくて大丈夫なのがポイントです。

講師は日本人もネイティブもいるので、初心者にも安心。本当に文化まで知りたいというコアな人でも、海外まで渡らなくともこのオンライン英会話内で実情を知ることも可能なのです。

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自分にオンラインが合っているのか不安と言う人も、ネイティブキャンプでは7日間の無料トライアル期間があるので、レッスンを体験してみてはいかがでしょうか。

 

おわりに

今回は、卒業に関する様々な英語表現を紹介してきました。

卒業は別れと同時に出会いも生み出すもの。これまでの苦労をねぎらって大変だったと思い出に浸るのも趣がありますし、これから待っているであろう厳しい現実に冗談を飛ばすのもユーモアがあってよいかもしれません。

卒業するのが自分でも自分以外でも、どちらにせよ未来に目を向けて、言葉を明るく伝えたいですよね。さらに直訳で翻訳された機械のような英語でなく、生きた英会話をスマートにできると格好良く旅立てることでしょう。

この記事でお伝えしてきたのは、直訳を避けた少しだけ遠回りなフレーズでした。これらの表現が、あなたの立ち会う「卒業」のいろいろな場面に使われてお役に立てることを願っています!