【サンプル議事録つき!】英語で議事録・海外で議事録は当たり前!

最終更新日:2019-05-25

議事録とは、株主総会や取締役会など社内会議や有識者会議、またはクライアントとのミーティングなどの内容を文字によって記録した公的な詳細記録です。
(株式会社などの一般企業の会議のみではなく国会などでも議事録は作成されます。)

通常、それらの開催責任者は、参加者の中の一人に議事録の作成を依頼します。

最近では外国人の同僚や上司が出席するため英語でのミーティングや会議が行われることも珍しくないので、その場合は英語で議事録を作成することになります。

議事録の作成は重要な役割です。
議事録は公的な詳細記録なので正確性が求められます。

そこで今回は英語での議事録の作成をする上での注意点を説明します!

議事録の作成に関しては、基本を理解していれば、それほど難しい仕事ではありません。
注意すべき点をおさえて、英語で議事録を作成するように依頼されても、笑顔でYESと言えるようになりましょう。

そもそも議事録って何?

長いミーティングや会議に出席すると、その進行に戸惑いを感じたり、何について話されているのか分からなくなったりしたことはありませんか。

そんな時に頼りになるのが議事録です。

一番はじめに述べましたが、改めて議事録とは何かを辞書で調べてみると、
・会議の議事の主要事項ならびに討議の状況や結果を記載した文書(ブリタニカ国際大百科事典)
と説明がされています。

議事録を読めば、頭の中で会議の進行が復元できて会議の重要ポイントが整理できます。

日本語でのミーティングや会議でもそうなので、英語の議事録があれば、大助かりです。

ここで議事録について簡単にまとめてみました。

議事録を作成する目的

* 会議の詳細記録は、会議の出席者にとっての備忘録となる。

* 会議の詳細記録は、会議に出席者していない者も情報を共有することができる。

* 会議の進行と決定された事柄を文章化して記録する。

議事録の内容

* 会議の開催日時

* 会議の開催場所

* 会議への参加者名

* 会議への不参加者名

* 会議の目的

* 議題

* 議事の進行

* 議事の内容

* 議事の決定事項

一番難しいのは、議事が進行していく過程で、議事内容の重要な部分だけを選び記録していくことです。

議事録には全てを記録する必要はありませんが、何が重要で何が不要であるかを瞬時に判断して記録していくことには慣れることが必要です。

その判断が求められるのは、議事の決定事項を要約することと、それに関する何らかの指示が参加者にあったかどうかです。

ここに注目することが非常に重要です。

英語議事録を作成するためのひな型!

英語で議事録を作成するためには、議事録のひな型 (Template)を作成して準備しておきましょう。ひな型をIPADやノートパソコンに準備しておけば、会議中にどんどん書き込んでいけます。もちろん聴き取れなかった場合のためにボイスレコーダーも複数用意しましょう。それでは次に、ひな型に取り上げる項目を説明させていただきます。(英語の綴りには細心の注意をしてください。)

1)会議を開催する会社名、組織名(Name of organization.)

2)会議の種類(Type of meeting)

定例、月例、特別に催された会議、小規模ミーティングなど。

3)会議日程、場所(Time and Place)

4)会議の主催者名、書記名(Chairman, Secretary)

5)参加者名と不参加者名(List of attendees and absentees)スペリングに注意!

会議の課題決議への影響力を考えるうえで、不参加者名の記載なども重要です。

6)会議の目的(The purpose of the meeting)

7)予定されている議案(Agendas)

8)議決事項(Decisions made)

9)未決事項と対応(Open issues and Actions)

議事録の準備!

やはり何事も事前準備が大切です。

英語記事録を会議で作成する前にしっかりと準備をしておくことは、非常に重要です。
何を準備すればよいのかを少し考えてみました。

1. 必要な道具

議事録を作成する上で、どのようにして記録を取るかを考えます。ノートとペンで記録を取るのか、ノートパソコンやiPadなどのタブレットを使うのか、様々な条件を考慮しましょう。

その際、まず会議の主催者の意見を参考にしてください。
主催者は、様々なことを考えています。主催者の意向に従い議事録を作成する者(Minutes Taker)になりきることが非常に重要です。

2. バックアップ対策

万が一、正常に機能しなくなった場合のためにバックアップを持参するようにします。最悪の場合は、ペンとノートで記録を取ります。ボイスレコーダーの使用が可能なら、それも複数用意して録音に使います。

3. 出席確認

参加予定者リストにチェックを入れてもらい、苗字と名前のスペリングに間違いがないかも確認してもらいます。

参加者のネームプレートが参加者のテーブルの上に正確に置かれているかの確認もします。

次に、参加予定者リストに名前があるのに出席していない人の確認をします。不参加の理由が分かれば、それも記入しておきます。

4. 議題の箇条書き

会議が始まる前に必ず予定されている議題を頭に入れておきます。

こうすることで、議事進行がある程度予測できますし、議題で使用されている英単語から議論で使われる英語に使用される英単語も予想できます。

議題ごとに箇条書きして空白欄を作成しておきます。
会議が始まり議事が進行していく過程で、空白欄にコメントをどんどん記入していきます。

これは、あなたが議事録作成をする上で大きな助けになるはずです。

5. 招集通知の作成

もちろん会議が行われる企業、機関によって異なりますが、一般的には原則として1週間ほど前に会議の招集通知の作成を行い、書面またはメールなど電磁的方法により通知されます。

会議中に注意すべきこと!

1. 正確な時間の記録

いつ、どこで、誰と、どのようにその会議が始まったのか、しっかりと時間を記録しておきましょう。

会議に出席する関係者の名前は忘れずに記載しましょう!
(欠席者がいる場合は出席者とは別に記載しましょう。)

2. 内容の要約

参加者一人一人の主要な、重要だと思えるコメントを要約して記録します。

自分が発言者のコメントに反対である、批判的であるという理由で、その発言者のコメントを没にすることはできません。

あなたの意見や主張が、議事録を作成する上で影響を及ぼすようでは議事録の意味がありません。
必ず中立の立場で議事進行の事実だけを記録してください。

3. 決定事項の記入

会議の中で最も重要なのはもちろん決定事項ですよね。

内容を明確にするため、その会議での決定事項、解決事項をまとめて書きます。

会議の後ですべきこと!

会議の終了後、記憶がまだ新鮮なうちにできるだけ議事録の原稿を完成させていきます。

参加者のコメントについて、参加者本人に確認する。

議事進行の中で、議題についての聴きとりにくかったコメントや理解できなかったコメントについては、そのコメントをした参加者本人に確認することができます。

最も親しい参加者に作成した議事録を見てもらい、議事録に間違いがないかを確認してもらいます。

後日、議事録を提出できる場合は、録音を確認したあとで議事録を完成することもできます。

知っておきたい英語表現!

前にも述べましたが、議事録を作成する過程で最も重要になるのは、議事の決定事項を要約することと、その決定事項から参加者に対する何らかの指示があったかどうかを明記することです。

つまり、会議の議事の決定や参加者に対する指示に関する英語表現に慣れ親しめば、重要な発言に対して素早い対応ができるはずです。

次にそのような表現を挙げてみましたので、ご自分でも反復して音読してください。

まず会議の冒頭の部分で宣言される「今回の会議での重要議題」を確実に理解する。

それらの英語表現は、

  • We're here today to discuss…
    「私たちは今日ここに…を議論するためにいます」
  • We are here today to talk about …
    「私たちは今日ここに…を話すためにいます」
  • We're here today to discuss our new products, as well as go over last quarter's sales figures.
    「我々は、今日ここに前期の販売額の再確認と同様、新しい製品についての議論のために集まっております」(意訳的)
  • Our aim is to ...
    「我々の目的は…です」
  • I've called this meeting in order to ...
    「私は…のためにこの会議を催しました」
  • By the end of this meeting, I'd like to have ...
    「このミーティングが終わるころには、私は..を(結論として)持ちたい」
  • First of all, we’ll discuss …
    「我々は、まず第一に…を議論する」
  • After that, we’ll be looking at …
    「そのあとで、我々は…を考慮することだろう」
  • Followed by …
    「…を続いて(検討しよう)」
  • If time allows, we will also cover …
    「もし時間が許すなら、我々は、..も議事に入れよう」
  • Firstly, we’ll be talking about …
    「まず第一に、…を検討しよう」
  • Secondly, we’ll look at …
    「第二に、…を検討しよう」
  • And finally, we’ll discuss…
    「そして最後に、...を議論しよう」

次に「議題」の説明が始まれば、その表現を必ず理解する。

  • There are three items on the agenda. First,
    「3つの議題があります、最初の議題は、」
  • Have you all received a copy of the agenda?
    「議題についてのコピーを受け取りましたか」
  • Today I would like to outline our plans for…
    「今日は、計画の概略を説明したい」

これらの英語のフレーズが話されると、議事決定や参加者への指示などについいての話のヒントが後に続く場合もありますので、注意が必要です。

英語議事録のサンプル

ここまでお話したことのまとめとして、下記に議事録の英文サンプルを記載いたします。
こちらのフォーマットを参考にして「議事録の書き方」をざっと確認してみてください。

Meeting Minutes 

Call to order:
A monthly meeting of Yamada International Co., was held at Seaside Hotel on May 15, 2017. The meeting convened at 11:00 a.m.

Attendees:
Attendees included
Mr. Ken Yamada President
Mr. Tim Cane Vice President
Mr. Sam Chan Vice President
Ms. Lisa Levine Sales Manager
Ms. Jane Ferrari Advertising Manager

Members not in attendance:
Members not in attendance included
Mr. John Parr Vice President

Approval of minutes:
Sam Chan read the minutes from the last meeting. The minutes were approved as read.

Reports:
The gross sales figure of the first quarter was submitted by Levine.

Agenda:
1, To review the gross sales figure of the first quarter.
2, To increase the advertising budget to double the sales of our newly invented products.
3, To discuss possible cost-cutting measures.

Adjournment:
The meeting was adjourned at 11:45 a.m.

Jane Ferrari          May 15,2017
Secretary              Date of approval

まとめ

会議が終われば、非常に役立つ議事録。議事録があれば、会議をしたことの有益性がさらに増します。

会議に参加できなかった人たちも会議が追体験できるのです。

会議で重要なことが決定される前には、往々にして序章的な何らかの言葉や表現があるものです。
英会話がいくら上手だからといっても英語で議事録を上手く作成できるわけではもちろんありませんし、それには度重なる失敗を含めた経験が必要でしょう。

しかし、これだけは始めてみるしかありません。

今回、ご説明した議事録に関する内容や注意点などを読んで特に
「議事録って何?」
と思っていた大学生や議事録について詳しく知らなかった方がブログを読んで「勉強になった」と思ってくれたり、今後の役に立てていただければ、幸いです。

最後までありがとうございました。