
石畳の小道や歴史ある建築、色彩豊かな屋根やカフェの並ぶ通り──。
ヨーロッパには、まるで絵画のような街並みが数多く存在します。
本記事では「ヨーロッパの街並みが美しい都市30選」を、西欧・東欧・南欧・北欧の地域別にご紹介。歴史、建築、風景などの視点から、それぞれの街が放つ個性と魅力をひも解きます。
次の旅先や、写真に残したい景色を探している方にぴったりの内容です!
歴史とモダンが交差する「西欧」の美しい都市
古い伝統と新しい文化が共存する西欧。中世の街並みや芸術的な建築、整った都市景観が魅力です。
街歩きを通して「美しい生活」を感じられる場所が揃います。
ツェルマット(スイス)
スイスを代表する山岳リゾート、ツェルマットは「氷河特急」の終着地として知られる名高い観光地です。
街の背後には、ピラミッドのようにそびえる名峰マッターホルン。
木造シャレーが並ぶ街並みと、清流が流れる風景はまるで絵本の世界のようです。
標高1600メートルに位置し、夏はハイキング、冬はスキーを楽しむ人々で賑わいます。
中心部は車の乗り入れが禁止されており、電動カートや馬車が走る静かな環境も魅力。
自然と人の暮らしが見事に調和した、美しさに息をのむ街です。
ルシヨン(フランス)
南フランス・プロヴァンス地方の小さな村ルシヨンは、「フランスで最も美しい村」に選ばれたこともある人気の観光地です。
かつて顔料の原料として採掘されたオークル(黄土)が建物の壁や屋根に使われ、街全体が赤やオレンジ、黄金色に染まっています。
夕暮れ時には光の加減で色が刻々と変化し、街全体がキャンバスのよう。
石畳の小道を歩くと、ブティックやギャラリー、地元産オリーブオイルを扱うお店などが並び、プロヴァンスの豊かな暮らしを感じられます。
近くの村ゴルドとあわせて訪れるのもおすすめです。
コペンハーゲン(デンマーク)
北欧デザインと幸福の国らしい穏やかな空気が漂うコペンハーゲンは、「絵になる街」として多くの旅行者を魅了しています。
港町ニューハウンでは、色とりどりの家々が運河に映り込み、カフェのテラス席には地元の人々が集います。
夏は陽射しが長く、海風が心地よいため、街歩きに最適。
チボリ公園や王宮などの歴史的建築と、洗練された現代デザインが見事に融合しており、街のどこを切り取ってもフォトジェニックです。
コペンハーゲン空港から市街地までは電車で約15分とアクセスも良く、トランジット観光にもぴったり。
デンマークらしい「ヒュッゲ(居心地のよさ)」を感じながら、北欧の豊かな時間を味わえる街です。
その他
ブルージュ(ベルギー)、アムステルダム(オランダ)、ウィーン(オーストリア)、チューリッヒ(スイス)、ロンドン(イギリス)なども、西欧らしい洗練された都市景観と文化の香りが漂う街です。
芸術や音楽、カフェ文化が根づき、歩くだけで「豊かな暮らし」を感じられます。
建築美が魅力「東欧」の都市
中世や近代の面影を色濃く残す東欧は、まるで時が止まったかのような街並みが点在。荘厳な城やカラフルな旧市街が織りなす風景は、写真好きにはたまらないエリアです。
チェスキークルムロフ(チェコ)
中世ヨーロッパの面影を色濃く残すチェスキークルムロフは、チェコ南部にある小さな街で、プラハからバスで約3時間の距離にあります。
赤い屋根の家々がヴルタヴァ川に沿って連なり、その中心にそびえるのが13世紀に築かれたクルムロフ城。
ゴシックやルネサンス、バロック様式が混在する壮麗な建築群で、城の塔からは街全体を一望できます。
旧市街の石畳の路地を歩けば、可愛らしいカフェや職人の工房が並び、まるで中世の絵画の中を歩いているかのよう。
1992年には「チェスキークルムロフ歴史地区」として世界遺産に登録されており、夕暮れ時のオレンジ色に染まる街並みは、写真好きの旅人にとって最高のシャッターポイントです。
ブダペスト(ハンガリー)
「ドナウの真珠」と称されるブダペストは、ハンガリーの首都にして、ヨーロッパ屈指の美しい都市です。
街はドナウ川を挟み、西岸のブダ地区と東岸のペスト地区に分かれています。
中世の城や丘の上の漁夫の砦、そして川沿いにそびえる国会議事堂は圧巻のスケール。
これらの景観が評価され、1987年にはドナウ河岸とブダ城地区が世界遺産に登録されました。
特に夜、温かみを感じるオレンジ色のライトで照らされる国会議事堂はとても美しく、実際私が訪れた際もたくさんの人が周辺を散歩していました。
また、ブダペストは「温泉都市」としても知られ、100を超える源泉があります。
中でも有名なのが、宮殿のような建築が特徴のセーチェニ温泉。
地元の人々がチェスを楽しむ姿も見られ、旅の疲れを癒すのにぴったりです。
周辺に公園があり温泉の前後に散歩したのですが、とても気持ちが良かったです。
冬は湯冷めしてしまう可能性もあるので、夏がおすすめ。
温泉と言っても、8月に訪れた際はぬるま湯程度の温度で、プールも併設されていました。
なおプールを使用する場合は水泳帽が必要とのことでしたので、泳ぎたい方は忘れずに。
暑い日でも快適に楽しめるようになっているので安心ですよ!
街歩きの合間には、ラーンゴシュ(揚げパン)やグヤーシュ(シチュー)などの郷土料理を味わいながら、温かい人々と豊かな文化に触れてみてください。
テルチ(チェコ)
「モラヴィアの真珠」と呼ばれるテルチは、南モラヴィア地方にある小さな町で、まるで絵本の世界から抜け出したような美しさを誇ります。
街の中心に広がるザハリアーシュ広場は、世界でもっとも美しい広場のひとつと評され、1992年にユネスコ世界遺産に登録されました。
広場の両側には、ルネサンス様式や初期バロック様式の建物がパステルカラーに彩られ、均整の取れた高さで並ぶ姿が印象的。
1階部分にはカフェや雑貨店が並び、地元の人々が暮らす日常の風景も垣間見られます。
訪れる人々を温かく迎える、静かで穏やかな美しさに満ちた町です。
その他
ブラチスラバ(スロバキア)、シビウ(ルーマニア)、ソフィア(ブルガリア)、リヴィウ(ウクライナ)なども、歴史ある旧市街と重厚な建築が魅力。
長い歴史の中で育まれた独自の文化と人々の温かさが、静かな感動を与えてくれます。
海に映える街並みを楽しむ「南欧」の都市

地中海の太陽と青い海に包まれた南欧は、明るく情熱的な色彩が魅力。
丘の上や海沿いに広がる街並みは、光と影が織りなす芸術そのものです。
ヴァレッタ(マルタ)
地中海に浮かぶ島国マルタの首都ヴァレッタは、はちみつ色の石灰岩で築かれた要塞都市。
海を背景に輝くその街並みは、まるで一枚の絵画のようです。
出窓の色が一軒一軒違い、住宅街を歩いているだけで楽しくなります。
小さな街ですが、カフェやレストランが点在し、地中海料理も豊富。
名物のパスティッツィ(リコッタ入りペイストリー)や、新鮮な魚介料理も絶品です。
日帰りで行けるコミノ島のブルーラグーンは透明度が高く、ヴァレッタと並ぶマルタ屈指の絶景スポットです。
実際に行ってみて、「船が空を浮かんでいるように見える」と言われていることに納得できました。
それほど透明度が高く、海の底に船の影が映るんです。
ヴェネツィア(イタリア)
水の都ヴェネツィアは、アドリア海に浮かぶ118の島々が運河で結ばれた街。
ゴンドラがゆるやかに行き交う姿と、色鮮やかな建物が水面に映り込む光景は世界中の旅人を惹きつけます。
サン・マルコ広場やドゥカーレ宮殿など、歴史的建造物が並ぶ街並みはまさに芸術作品。
私は一人で訪れたのですが、にぎやかなお土産屋さんやゴンドラ、迷路のように入り組んでいる小道がたくさんあり、寂しさを感じず思い切り楽しめました。
少し足を延ばせば、カラフルな家並みが可愛らしいブラーノ島も訪れることができます。
グルメでは、イカ墨パスタやリゾット・ディ・ペッシェ(魚介リゾット)が人気。
どの料理も海の香りが濃く、ワインとの相性も抜群です。
観光客向けのレストランが多いので、事前に口コミをチェックしてから訪れるのがおすすめです。
イア(ギリシャ・サントリーニ島)
エーゲ海に浮かぶサントリーニ島の北端に位置するイアは、青いドーム屋根と白壁の建物が連なる街。
夕日が沈む瞬間、海と街並みがオレンジ色に染まる光景は「世界一美しいサンセット」と称されます。
フィラに比べて静かで高級感のある雰囲気が漂い、ロマンチックな滞在にぴったり。
断崖に建つホテルから見下ろすエーゲ海の青は圧巻です。
ギリシャ料理も見逃せず、グリルしたタコやラム、オリーブオイルを使った前菜、そして爽やかな白ワイン・アシルティコなど、地元の味を堪能できます。
その他
バルセロナ(スペイン)、リスボン(ポルトガル)、ドブロブニク(クロアチア)、コトル(モンテネグロ)、ポジターノ(イタリア)なども、地中海の陽光と鮮やかな色彩に包まれた街。
海と丘の風景が織りなす光景は、どこを切り取っても絵になる美しさです。
まるでおとぎ話「北欧」の都市
自然と共に生きる北欧では、静けさと温かさが共存。水辺に映るカラフルな街並みや、長い冬を彩る灯りが、まるでおとぎ話のような世界を作り出しています。
ガムラスタン(スウェーデン・ストックホルム)
ストックホルム中心部、14の島々が橋で結ばれて成り立つ都市の中核に位置するガムラスタン。
13世紀に誕生し、石畳の細い路地と中世から続く古い建築が今なお残っています。
建築の視点では、バロック様式の王宮や大聖堂が旧市街の象徴で、明るい色の住宅群が世界中の旅人を魅了。
風景としては、狭い路地を抜けて広がる広場「ストールトリエット」から眺めるカラフルな建物と水辺の景色が、まるで絵本の1ページのようです。
歴史的には、1520年のストックホルム血浴(暴動)なども起きた場所で、王国の変遷や都市の成長が街並みに豊かに刻まれています。
写真映えを狙うなら、夕暮れ時に柔らかい光が古い建築を染める時間帯がおすすめ。
まるで時間が止まったかのような「旧市街を歩く」体験が味わえます。
レイキャヴィーク(アイスランド)
世界最北端の主権国家の首都であるレイキャヴィーク。
海に面し、火山と氷河、そして豊かな自然と都市風景が融合する異色の場所です。
建築としてはランドマーク的存在のハットルグリムス教会が空に向かってそびえ、色彩豊かな住宅や港町の雰囲気が街全体にリズムを与えています。
風景の観点では、フィヨルドや地熱活動、オーロラの出現など、街歩きの合間に自然が顔を出すのもこの街ならでは。
歴史的には、古い言語・文学文化を今に伝える場でもあり、都市としての発展とともに北欧文化の中心として機能しています。
滞在中は、カラフルな家々をバックにした朝の散策や、夕刻の海風を感じながらのダウンタウン散歩が写真映えにぴったり。
大自然の入口としても優秀なので、少し足を伸ばして別の景観を求めるのもおすすめです!
その他
ベルゲン(ノルウェー)、オスロ(ノルウェー)、ヘルシンキ(フィンランド)、タリン(エストニア)、リガ(ラトビア)なども、自然とデザインが共存する北欧らしい穏やかな街。
フィヨルドや湖、木の温もりを感じる建築が、心を静かに満してくれます。
まとめ
ヨーロッパの街並みは、国や地域によって表情がまったく異なります。
石造りの家々が並ぶ中世の街、海を望む丘の上の村、雪に包まれた北欧の町。
どの景色も旅人の心をとらえて離しません。
この記事をきっかけに、あなたの感性に響く街を見つけ、写真や記憶に残る“自分だけのヨーロッパ旅”の計画に役立てば嬉しいです。
◇経歴
31歳のときに「be動詞って何だっけ?」というところから勉強を始めました。年齢を重ねてからの学習に、難しさや焦りを感じている方の背中を押せたらと思っています。
◇英語に関する資格
TOEIC830点
◇留学経験
セブ島3か月、マルタ共和国2か月
◇海外渡航経験
マルタ共和国滞在中にイタリア人と仲良くなり、お家に招待いただきました。英語学習を始めたころ、海外とは無縁だった私にとって想像もしていなかった経験です。イタリア国内を案内してもらうだけでなく一人でベネチアやヴェローナなどを巡り、度胸もつきました!
◇自己紹介
元々勉強が好きではなかったので、英語も全くと言ってよいほどのレベルでした。でも「英語を勉強する!」と決めてからは、時には泣きながら時には貴重な経験を得ながら、毎日少しずつ努力をしてきました。
今では、英語学習の大切さを日々実感するとともに、一念発起した過去の自分に感謝しています。
これまでの努力を無駄にしないよう、今後も楽しく英語を勉強していきます。