
海外生活を体験したい若者に人気の渡航方法として、「ワーホリ」という制度があります。しかし、「ワーホリでどれくらい英語力が伸びるの?」と気になる方も多いのではないでしょうか。
実際には、ワーホリ前にある程度の英語力を身につけておくことによって、現地で飛躍的に英語力を高められる可能性があります。
本記事では、ワーホリで必要な英語力のレベルや具体的なスキル、そして効果的な勉強方法について詳しく解説します。また、ワーホリ中に英語力を大幅にアップさせるおすすめの習慣についても紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
ワーホリとは?
ワーキングホリデー(ワーホリ)とは、その名の通りワーキング(働くこと)とホリデー(休暇)を自由に楽しめるビザ制度をいいます。主に18歳〜30歳(国によっては35歳)に発給され、最長1年間就労や就学、観光できるのが魅力です。
ここでは、主なワーホリ協定国と、留学との違いについて詳しく解説します。
主なワーホリ協定国とその特徴
2025年現在では、日本とワーホリ協定を結んでいる国は世界29カ国あります。以下に、英語圏の主なワーホリ協定国とその特徴をまとめました。
| 国名 | 特徴 |
| オーストラリア | 最低時給が24ドル以上(日本円で約2,350円)と世界的に見ても高水準。農業就労などで条件を満たすと、最長3年まで滞在可能。 |
| カナダ | 多文化主義社会のため、日本人留学生も暮らしやすい環境が整っている。英語とフランス語が公用語のため、多言語を学びたい人におすすめ。 |
| ニュージーランド | 大自然豊かでフレンドリーな国民性が魅力。観光や農業などの仕事が多く、のんびり過ごしたい人向け。 |
| イギリス | 最長2年間滞在でき、他国と違って就労が主目的のYMSプログラムが特徴。歴史ある建築物やアート、ファッションなどに興味がある人におすすめ。 |
| アイルランド | 日本人比率が低く、英語環境に身を置きたい人に最適。EU圏内に旅行しやすい距離も魅力。 |
それぞれの国や滞在する都市によって英語のアクセントや訛り、民族の比率、インフラが整備されているかなども異なるため、事前にしっかり調べてから国選び・都市選びをするのがおすすめです。
「留学」との違いは?
留学とは、主に「就学」を目的として、語学学校に通ったり海外の大学に進学したりすることをいいます。ビザの種類は「学生ビザ」と呼ばれるものが発給され、就労は制限または禁止されている場合が多いです。アカデミックな長期留学を目的とする場合は学生ビザ、海外で暮らしながら働く経験をしてみたい場合はワーホリを選ぶと良いでしょう。
ワーホリに必要な英語力の目安
ワーホリビザの申請に英語力の証明は不要ですが、ある程度の英語力が身についているほうがスムーズに現地での生活を始められます。
ここでは、ワーホリに必要な英語力の目安について詳しく解説します。
最低限必要な「中学英語レベル」の英語力
ワーホリに必要な英語力の目安として、「中学英語レベル」以上であることが理想的です。日常会話で使われる英語の約8割は、中学で学んだ文法と単語でカバーできるため、最低限そのレベルの英語力が求められます。
【仕事別】TOEICスコアで見る必要な英語力の目安
「中学英語レベルが求められるのは分かったけれど、具体的なTOEICスコアで把握したい」という方も多いでしょう。
以下に、日本人がワーホリで就くことの多い仕事別に、必要なTOEICスコアの目安をまとめました。
日本食レストランの場合、キッチンスタッフと接客では求められる英語力が異なります。また、英語力が高ければ高いほど、ローカルの仕事を見つけやすくなる可能性が高まります。
ワーホリは英語力ゼロでも行ける?
「ワーホリに行きたいけれど、英語力がなくて不安」という方も少なくないでしょう。実際には、英語力がほとんどない状態でワーホリにチャレンジする人も多いです。
しかし、「まったく英語が話せない」ということは、多くの困難に直面する可能性があります。ここでは、英語力ゼロでワーホリする場合のデメリットについて詳しく解説します。
英語力ゼロでワーホリする場合のデメリットは?
英語力ゼロでワーホリした場合、以下のようなデメリットが考えられます。
特に、語学学校に通う期間が長くなることで出費が増えるだけでなく、1年という限られた時間を英語学習に費やしてしまうため、働くチャンスが減ってしまうデメリットもあります。そのため、最低限簡単な日常会話ができる状態でワーホリに行くのが理想的です。
ワーホリ前に伸ばしたい英語スキル
「ワーホリまでにあまり時間がない」という方には、特定のスキル向上にフォーカスして英語学習に取り組むのがおすすめです。
ここでは、ワーホリ前に伸ばしておきたい英語スキルについて詳しく解説します。
語彙力
語彙力は英語の基礎であり、表現の幅を広げて自分の意見を伝えるために必要なスキルの1つです。語彙力を高めるためには、ただ闇雲に暗記するのではなく、覚えた単語を実際に使ってみることで知識として定着させるのがおすすめです。
リスニング力
英会話コミュニケーションをするうえで、相手が話している内容を聞き取って理解するリスニングスキルが重要です。リスニング力を伸ばすことで、ネイティブスピーカーがよく使うフレーズや言い回しなどを自然と身につけられます。
スピーキング力
ワーホリで必須のスキルといえば、スピーキング力が欠かせません。日本人が最も苦手とするスピーキングですが、実際に口に出して練習を積み重ねることが上達の近道です。スピーキング力が鍛えられると、話すことに自信が出てくるため、コミュニケーション力アップにもつながります。
ワーホリ前におすすめの英語学習方法
日々忙しい学生や社会人の方の場合、短期間で効果的に英語力アップできる勉強法に取り組むことが大切です。ここでは、ワーホリ前におすすめの英語学習方法について詳しく解説します。
アプリを活用して隙間時間で語彙力アップ
効率良く語彙力を高めるためには、スマホアプリの活用がおすすめです。近年では無料で使える良質なアプリも多く、5分などの短時間で学習を進められるため、通勤中や就寝前などの隙間時間を有効活用できます。ゲーム感覚で楽しみながら覚えられるのも魅力であり、毎日繰り返し取り組むことで自然と語彙力を身につけられます。
シャドーイングでリスニング力アップ
英語の音声を聞きながら、追いかけるように発声する「シャドーイング」は、リスニング力を鍛えるのに非常に効果的です。始めはスクリプトを見ながら発音し、慣れてきたら音声のみでシャドーイングするのがおすすめです。スクリプト付きのYouTube動画やポッドキャストなどを活用すれば、コストを抑えながら練習できます。
オンライン英会話でスピーキング力アップ
スピーキング力を伸ばすためには、実際にアウトプットできる環境が不可欠です。日本にいながら効率的にスピーキング練習をするには、オンライン英会話の活用がおすすめです。
中でも「ネイティブキャンプ」は、24時間予約不要でいつでもレッスンが受けられ、回数無制限のため好きなだけスピーキング力を鍛えられます。今なら7日間無料トライアルを回数無制限で受けられるため、ご興味のある方はぜひお試しください。
ワーホリ中に英語力を大きく伸ばす習慣
ワーホリ前からしっかりと英語学習に取り組むことも重要ですが、現地での過ごし方次第で英語力を飛躍的に向上させられます。
ここでは、ワーホリ中に英語力を大きく伸ばす習慣について詳しく解説します。
英語環境の職場やシェアハウスを選ぶ
ローカルのレストランやカフェで働いたり、多国籍なルームメイトのいるシェアハウスを選んだりすることで、強制的に英語環境に身を置きましょう。英語しか話さない状態にすることで、英語を英語のまま考えるトレーニングにもなります。英語環境の職場やシェアハウスを見つけるには、現地の人向けの求人情報や掲示板を探すのがおすすめです。
日本人同士で固まらない
慣れない海外では日本人の友人の存在は貴重ですが、日本人同士で固まってしまうと英語を話す機会が作れません。日本人だけでなく、他国の留学生や現地の友人を作って、積極的に交流するのがおすすめです。できるだけ日本人比率の少ない語学学校に通ったり、思い切って日本人の少ないエリアを選んだりするのも良いでしょう。
現地のコミュニティやボランティアに参加する
現地のコミュニティやボランティアに参加することで、英会話力を高められるだけでなく、現地の人との交流も深められます。
趣味のサークルや言語交換コミュニティなど、何かしらの共通点があれば英語に自信がなくても参加しやすい点も魅力です。
自分に合ったコミュニティやボランティアを探すには、滞在する地域のコミュニティサイトやイベント情報をチェックすると良いでしょう。
まとめ
本記事では、ワーホリで必要な英語力のレベルや具体的なスキル、そして効果的な勉強方法について詳しく紹介しました。
ワーホリ前にしっかりと英語力を伸ばしておくことで、希望する仕事を見つけやすくなったり、理想的な海外生活を送ったりできるようになります。また、ワーホリ中は英語を積極的に使うことを意識すれば、さらに英語力をアップさせることが可能です。
ワーホリを検討している方はぜひ本記事を参考にして、充実したワーホリ生活を叶えてくださいね!
◇経歴
・英米文学科卒業
・George Brown College卒業(カナダ・トロント)
・カナダ現地のパティスリーにてパティシエとして働く
・現在はWebライターのほか、SNS運用やコンテンツクリエイターとして活動しています。
◇資格
IELTS General 6.0
◇留学経験
・ニュージーランド(2週間)
→高校留学でホームステイ体験
・カナダ(13年)
→ワーキングホリデー→カレッジ留学→現地就職→永住権取得
◇海外渡航経験
長期滞在:カナダ、韓国(3ヶ月)
旅行:ニュージーランド、オーストラリア、アメリカ、
イタリア、タイ、インドネシア、シンガポールなど
◇自己紹介
英語学習や留学に関する記事を書いているWebライターです。
幼少期から英語や海外に興味があり、子ども英会話教室に通ったり、ニュージーランドへ短期留学したり、大学は英米文学を専攻したりと英語に関わる人生を過ごしてきました。
現在はカナダ在住13年め、海外で子育て奮闘中です。
英語学習や海外生活に興味のある方に、役立つ情報をお届けできたらと思っています。どうぞよろしくお願いします!