オーストラリアは、その豊かな自然環境や高い生活水準、多文化共生社会として知られ、多くの人々が移住を希望しています。
しかし、永住権の取得には複雑な手続きや厳しい条件が伴います。
本記事では、オーストラリアの永住権取得の難易度や種類、取得に有利な職業リスト、取得後の維持条件など、最新の情報を詳しく解説します。
これから移住を検討される方は、ぜひ参考にしてください。
オーストラリア永住権は本当に難しい?
オーストラリアの永住権取得は、年々競争が激化しており、難易度が高まっています。
これは、移民政策の変化や申請者数の増加、特定のスキルや職業への需要の変動などが影響しています。
永住権を取得するためには、各種ビザの要件を満たす必要があり、以下に主要なビザの種類とその概要、難易度、費用について説明します。
就労ビザ
雇用主指名永住ビザは、オーストラリアの雇用主からのスポンサーを受け、特定の職種で働くためのビザです。
申請には雇用主の指名、45歳未満であること、政府の職業リストに該当する職種での経験・資格、一定の英語力が求められます。
申請費用は約4,240豪ドルで、審査には12~13ヶ月かかります。
独立移民ビザ
このビザは雇用主のスポンサーが不要で、ポイントテストを通じてスキルや経験が評価されます。
対象職種に該当し、45歳未満、英語力の証明、技術査定のクリアが必要です。
年齢・学歴・職務経験などが評価基準となり、合格には一定のポイントを獲得する必要があります。
申請費用は4,240豪ドル、審査期間は12~13ヶ月です。
パートナービザ
オーストラリア市民や永住者の配偶者・パートナー向けのビザで、一時ビザ(820)取得後、一定期間経て永住ビザ(801)を申請可能です。
関係の証明書類提出が必要で、厳格な審査があります。
申請費用は7,850豪ドル、審査期間は一時ビザで約23ヶ月、永住ビザで約20ヶ月です。
各ビザの取得には厳しい条件があり、申請手続きも複雑です。
最新情報を確認し、専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。
これらのビザの取得は容易ではなく、各ビザごとに厳しい条件や手続きが求められます。
最新の情報や詳細な条件については、オーストラリア政府の公式サイトや専門の移民エージェントに相談することをおすすめします。
永住権取得の主な条件と必要な手続き
申請者は、以下の条件を満たす必要があります。
雇用主指名永住ビザ(サブクラス186)
このビザは、オーストラリアの雇用主から正式な指名を受けた労働者が申請できる永住ビザです。
申請手続きとしては、まず雇用主が指名を提出し、その後に申請者がビザ申請を行いますが、以下の条件を満たす必要があります。
・雇用主からの指名:オーストラリア政府により承認された雇用主からの正式な指名が必要です。
・年齢制限:申請時に45歳未満であること。
・英語力:IELTSなどの公認英語試験で一定のスコアを取得していること。
・職業リスト:中長期戦略技能リスト(MLTSSL)に掲載されている職業であること。
・職務経験:関連する分野での3年以上のフルタイムの職務経験。
・申請費用:約4,240豪ドル
技術独立移民ビザ(サブクラス189)
このビザは、オーストラリアの特定の雇用主からのスポンサーを必要とせず、ポイントテストに基づいて申請者のスキルや経験値を評価する永住ビザです。
申請者は、以下の条件を満たす必要があります。
・年齢制限:申請時に45歳未満であること。
・職業リスト:技術職業リスト(Skilled Occupation List)に掲載されている職業であること。
・英語力:IELTSなどの公認英語試験で一定のスコアを取得していること。
・技術査定:関連する職業の技術査定機関による評価をクリアすること。
・ポイントテスト:年齢、英語力、就労経験、学歴などで一定のポイントを獲得すること。
・申請費用:約4,240豪ドル
パートナービザ(サブクラス820/801)
このビザは、オーストラリア市民、永住者、または適格なニュージーランド市民の配偶者や事実婚のパートナーが申請できるビザです。
一時的なビザ(サブクラス820)と永住的なビザ(サブクラス801)があり、通常は一時的なビザを取得した後、一定の期間を経て永住ビザの申請が可能となります。
申請者は、以下の条件を満たす必要があります。
・関係の証明:真実性のある関係を証明するための書類や証拠を提出すること。
・同居期間:通常、12ヶ月以上の同居期間が求められる。
・健康・品行:健康診断や無犯罪証明など、オーストラリア政府の基準を満たすこと。
・申請費用:約7,850豪ドル
永住権取得のメリットとデメリット
オーストラリアの永住権を取得することには、多くのメリットがありますが、一方でデメリットも存在します。
以下に、主なメリットとデメリットを5つずつ挙げて説明します。
メリット
・就労の自由:永住権を取得すると、オーストラリア国内のどの地域でも、どの職種でも制限なく働くことができます。これにより、キャリアアップや新たな職業への挑戦が容易になります。
・教育の恩恵:永住者は、オーストラリアの公立学校での教育を無料または低コストで受けることができます。また、高等教育においても、留学生よりも低い授業料で学ぶことが可能です。
・医療サービスの利用:永住者は、オーストラリアの公的医療保険制度「Medicare」に加入する資格があり、多くの医療サービスを低コストで利用できます。
・社会保障の受給:一定の条件を満たすことで、失業手当や年金などの社会保障を受け取る権利が得られます。
・市民権の申請資格:永住権を保持し、一定期間(通常4年間)オーストラリアに居住することで、市民権の申請資格を得ることができます。
デメリット
・高い生活費:オーストラリアは物価が高く、特に都市部では生活費が高額になる傾向があります。
・税金制度の違い:オーストラリアの税制は日本と異なり、所得税率が高めに設定されています。
・英語力の必要性:日常生活や就労において、高い英語力が求められるため、言語の壁を感じることがあります。
・家族の適応:家族と共に移住する場合、特に子供の教育や配偶者の就労など、新しい環境への適応が必要です。
・永住権維持の条件:永住権を維持するためには、一定の居住要件を満たす必要があり、長期間海外に滞在する場合、永住権を失うリスクがあります。
これらのメリットとデメリットを十分に理解し、個々の状況や目標に合わせて、オーストラリアへの移住を検討することが重要です。
永住権取得に有利な職業リスト
オーストラリア政府は、特定のスキルや職業に対する需要を満たすため、永住権取得に有利な職業リストを公表しています。
以下に、永住権取得に有利とされる主な職業を5つ挙げ、その理由を説明します。
看護師(Registered Nurse)
オーストラリアでは医療従事者の需要が高く、特に看護師は常に不足しています。
高齢化社会の進行に伴い、看護師の需要は今後も増加すると予想されています。
ICTビジネスアナリスト(ICT Business Analyst)
デジタル化の進展により、IT分野の専門家が求められています。
ICTビジネスアナリストは、企業のITシステムの最適化やプロジェクト管理を担当し、高い需要があります。
電気技師(Electrician)
建設業界の成長に伴い、電気設備の設置やメンテナンスを行う電気技師の需要が高まっています。
資格取得と実務経験が求められますが、安定した職種とされています。
幼稚園教諭(Early Childhood Teacher)
教育分野では、幼児教育の重要性が認識されており、資格を持つ幼稚園教諭の需要が増加しています。
機械工(Mechanic)
自動車産業や製造業の発展により、機械のメンテナンスや修理を行う機械工の需要が高まっています。
これらの職業は、オーストラリアの技術職業リスト(Skilled Occupation List)に掲載されており、永住権取得の際に有利とされています。
ただし、リストは定期的に見直されるため、最新情報を確認することが重要です。
永住権取得後に必要な維持条件
オーストラリアの永住権を取得した後も、一定の条件を満たさなければなりません。以下に、主な維持条件を紹介します。
オーストラリア滞在要件
永住権保持者は、5年間のうち2年以上オーストラリアに滞在していないと、再入国許可(Resident Return Visa, RRV)を取得しない限り、オーストラリアに戻ることができなくなります。
ビザ更新の際の条件
一部の永住ビザでは、特定の地域に一定期間居住することが求められる場合があります(例:地方指定ビザ)。
条件を満たさない場合、ビザの更新ができない可能性があります。
税務申告と納税義務
永住者はオーストラリア国内での収入に対して適切に税務申告を行い、納税義務を果たす必要があります。
これを怠ると、永住権の更新に影響を与える可能性があります。
犯罪歴の管理
重大な犯罪を犯した場合、永住権の取り消しや国外追放のリスクがあります。
特に、ビザ申請時に虚偽の申告をしていた場合は、永住権が無効となる可能性があります。
市民権取得のための条件
永住権を取得した後、市民権を取得するためには、オーストラリア国内に4年以上居住し、うち1年以上は永住者として滞在していることが必要です。
また、市民権テストに合格することも求められます。
まとめ
オーストラリアの永住権取得は難易度が高く、条件クリア自体が厳しいですが、取得すれば多くのメリットを享受できます。
特に、需要の高い職業での経験を積み、英語力や資格取得に努めることで、永住権取得の可能性が高まります。
今後の移住計画を立てる際は、最新の移民政策やビザの条件をチェックし、専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。

◇経歴
・新卒で入社した貿易商社にて韓国語英語を使い貿易業務に従事。
・現在は大手総合情報サイトのカスタマーサクセス職に携わる傍ら、副業で韓国語・英語を使用しマーケティングチームの一員として奮闘中。
◇留学経験
・カナダに姉妹校をもつ国際的な高校に入学し、交換留学を経験。
・大学では国際学部を専攻し、国際情勢を英語で毎日学び、卒業論文も
英語で執筆。
・大学在学中に韓国外国語大学という韓国一外国人留学生の多い大学に
留学し、英語と韓国語を同時に学ぶ。
◇海外渡航経験
旅行:タイ、バリ、カナダ、韓国
◇自己紹介
小学生の時に、ナルニア国物語に出会い、英語に目覚めました。
英語が話せたら、色んな人と話せるだろうなぁ、自分の知らない世界を知ることができるんだろうなぁという幼い時に芽生えた純粋な心を今日まで忘れず、”語学”と共に生きてきました!
私は日本生まれ日本育ちですが、在日コリアンのルーツを持っています。第一言語は日本語ですが、母国語にも興味を持ち、小学5年生から独学で勉強をして韓国語検定6級を取得した過去もあります。
語学は人生を豊かにしてくれるものだと心から信じていますし、楽しさを自分のものだけにせず、誰かと分かち合いたい気持ちからライターとして活動を始めました!
今年からオーストラリアに拠点を移し、再度勉学に励みつつ、『自由に働く』ことを夢に掲げていますので、現地の最新情報なども発信できたら嬉しいです。