
サンフランシスコ観光聞いてイメージするのが、ケーブルカーをイメージする方も多いのではないでしょうか。サンフランシスコは丘の街で、歴史あるお洒落な建物が並ぶ急な坂道をガタゴトと登っていくケーブルカーは、サンフランシスコの象徴的な存在です。
この記事では、サンフランシスコの魅力と街の象徴であるサンフランシスコケーブルカーの乗り方から、おすすめの路線、チケットの購入方法まで、サンフランシスコの観光をより一層楽しむための情報を徹底的にご紹介します。
- サンフランシスコのシンボル・ケーブルカーの特徴
- サンフランシスコのケーブルカー乗り方ガイド
- ケーブルカーで訪ねるサンフランシスコの観光スポット
- ケーブルカーの歴史や仕組みを学ぶなら、ケーブルカー博物館がおすすめ
- おまけ①;サンフランシスコの魅力
- おまけ②;旅行中に役立つ英語フレーズ
- まとめ
サンフランシスコのシンボル・ケーブルカーの特徴
サンフランシスコのケーブルカーは、単なる交通手段としてだけでなく、街の象徴として地元の人や世界中の人々に愛されています。
また、1873年に開業した循環式の手動運転ケーブルカーとしては世界最古。
以下では、ケーブルカー誕生の由来や料金、路線、所要時間などを紹介します。
ケーブルカーの誕生の由来
1869年に馬車による滑落事故が起きたことがきっかけで、ワイヤーロープ製造に携わっていたアンドリュー・スミス・ハリディがケーブルカーの開発を進めました。
霧の街としても有名なサンフランシスコは、約50もの丘を有する丘陵地帯。
ツインピークスやヒル(Hill)とが付く町名が複数あります。また、濃霧に包まれる霧の街としても有名です。
彼は、道路下に埋め込んだケーブルを循環させ、ケーブルを掴んだり離したりしながら車両を動かす「循環式」を採用しました。
急な坂を上り下りする実験を繰り返し、1873年9月1日、サンフランシスコ市民待望のケーブルカーが開通しました。
その後、サンフランシスコ市内のケーブルカーは瞬く間に路線を増やし、市民の足として発展していきました。
ピーク時には約600台もの車両が街中を行き交い、23路線が走っていました。しかし、現在サンフランシスコ市内を走っているのは、サンフランシスコ市営鉄道が運行する「パウエル-ハイド線」「パウエル-メイソン線」「カリフォルニア線」の3路線のみです。
ケーブルカーの料金
ケーブルカーの料金は以下の通りです。料金は変動するので、ご利用前に必ず公式サイトを確認してくださいね。
| 項目 | 特徴 |
| 片道料金※ | ・9ドル ・4歳以下は無料 |
| 乗り放題パス※※ | ・1日ビジター・パスポート(1-Day Visitor Passport):$15 ・3日間ビジター・パスポート(3-Day Visitor Passpor:$35 ・7日間ビジター・パスポート(7-Day Visitor Passport:$47 |
※現金、クリッパーカード、アプリ一律(乗り換えなし)
※※年齢にかかわらず同額
乗車券およびビジター・パスは、駅のチケット売り場やクリッパー、ビジターパスの販売所にて購入できます。ちなみに現金払いでの乗車もできますが、運賃は運転手さんに手渡しで支払う必要があるほか、お釣りが出ないので注意しましょう。
なお、1日に何度もケーブルカーに乗車する場合は、市営地下鉄やバスも自由に乗り降りできるビジター・パスポートが便利です。ビジターパスはケーブルカーだけでなく、サンフランシスコ市営のミュニメトロやミュニバスも乗り放題です。
MuniMobile(ミュニ・モバイル)というアプリをダウンロードしたり、Clipper Card(クリッパーカード)という日本のSuicaやPASMOのような交通カードを利用すると、パスの料金が安くなります。クリッパーカードのカード代は3ドルで、チャージして使用します。
ケーブルカーのほかにミュニメトロ、路面電車、ミュニバス、バート、カルトレインなど、サンフランシスコの交通機関で利用できる便利なカードなので、滞在中にぜひ使ってみてください。
なお、クリッパーカードはサンフランシスコ国際空港のインフォメーションカウンターや、パウエル駅のチケットブース、ミュニメトロの自動販売機などで購入可能です。
さらに、サンフランシスコ・シティパスという観光パスも便利で、人気の観光地4箇所を最大46%お得に楽しむことができます。観光クルーズや博物館などのチケットも含まれており、観光予定がある方には特におすすめです。シティパスの特典については公式サイトをチェックしましょう。
| 特徴 | ・高い割引率で、定番観光地4つのアトラクションに1回入場可能なシティパス ・チケット売り場で並ばずに入場できる |
| 対象施設 | ・サンフランシスコ湾クルーズ(要予約) ・カリフォルニア科学アカデミー 【以下から2つのアトラクションに入場が可能】 ・アクアリウム・オブ・ザ・ベイ水族館 ・エクスプロラトリアム ・サンフランシスコ動物園と庭園 ・サンフランシスコ近代美術館 (SFMOMA) ・ウォルト・ディズニー・ファミリー博物館 ・サンフランシスコ近代美術館 |
ケーブルカーの路線
現在、サンフランシスコには以下3種類のケーブルカー路線があります。ケーブルカーの運行時間も状況によって変更があるため、出発前にチェックしておきましょう。
| 路線名 | 特徴 |
| パウエル~ハイド線 (赤い路線) |
・午前7時〜午後11時 ・約7~20分間隔で運行 ・ユニオンスクエア近くのパウエル駅から、フィッシャーマンズワーフへ向かう一番人気の路線 ・ロンバード・ストリート、アルカトラズ島、ゴールデンゲートブリッジなど、サンフランシスコの見どころを巡る |
| パウエル~メイソン線 (緑色の路線) |
・午前7時〜午後11時 ・約10~20分間隔で運行※ ・パウエル~ハイド線と途中まで同じ道を走り、チャイナタウンを通る ・ノースビーチやピア39へ行くことができる |
| カリフォルニア・ストリート線 (青い路線) |
・午前7時〜午後9時 ・約10~20分間隔で運行※ ・カリフォルニアストリートに沿って走り、グレース大聖堂や高級住宅街を通る ・ほかの2路線に比べて車両が大きく、比較的空いていて乗りやすい |
※運行していない時間帯あり
サンフランシスコのケーブルカーの所要時間
サンフランシスコのケーブルカーの所要時間は、約20〜25分程度です。混雑時は15分程度の待ち時間を要することもあります。
なお、サンフランシスコのケーブルカーはとても人気があるため、特にパウエル駅では行列ができることも多いです。
事前に時刻表を確認し、時間に余裕を持って利用することをおすすめします。
サンフランシスコのケーブルカー乗り方ガイド
以下では、ケーブルカーのチケット購入方法や乗り方について紹介します。
チケット(乗車券)代は現金やクリッパーカードで支払う
サンフランシスコのケーブルカーのチケットは、現金またはクリッパーカードで支払います。
| チケットの支払い方法 | 特徴 |
| 現金 | ・乗車時に運転手に9ドルを支払う ・お釣りは出ないので、事前に準備が必要 |
| クリッパーカード | ・乗務員が持っている機械にかざす |
| チケットブース | ・パウエル駅のチケットブースでは、片道チケット、往復チケット、1デイ・パスポート、クリッパーカードなどが購入でき、地図も無料でもらえる |
ケーブルカーの乗り方は2通り
ケーブルカーにはパウエル駅、または各停留所にて乗ります。一番迷うことなくケーブルカーに乗れるのは、パウエル駅のチケットブースの隣にある乗り場です。
ただし、観光客が多く並んでいるため、待ち時間が長くなることがあるため時間に余裕を持って並びましょう。
なお、路線上にある停留所からもケーブルカーに乗れます。比較的空いているため、並ばずに乗れるでしょう。
ケーブルカー停留所の看板には、路線名のカリフォルニア線またはパウエル線と書いてあるので、一目でわかりやすいです。
ケーブルカーで訪ねるサンフランシスコの観光スポット
以下では、ケーブルカーに乗って訪ねられるサンフランシスコのおすすめ観光スポットについて紹介します。
| 観光地 | 路線 | 特徴 |
| ユニオン・スクエア | ・パウエル~ハイド線 ・パウエル~メイソン線 |
・ファストファッションをはじめ、高級ブランド店が多数軒を連ねる ・レストランやカフェなども多い |
| フィッシャーマンズワーフ | ・パウエル~ハイド線 ・パウエル~メイソン線 |
・新鮮な海産物を楽しめる ・屋台やおしゃれなシーフードレストラン、お土産店も豊富 ・ピア39も徒歩圏内 |
| チャイナタウン | ・全路線 | ・アメリカ最古の中華街 |
ケーブルカーの歴史や仕組みを学ぶなら、ケーブルカー博物館がおすすめ
ケーブルカーの歴史や仕組みをしっかりと学びたい場合は、ケーブルカー博物館を訪ねるのがおすすめです。
1870年代にサンフランシスコ市内を実際に走行していたケーブルカーが3台展示してあるため、電車やメカが好きな方にはたまらないでしょう。
博物館の中には、ケーブルカーの心臓部と呼ばれる大きなモーター室があり、市内に敷かれた線路下のケーブルを大きな滑車を回して循環させる仕組みを見ることができます。
モーターは各路線に1台ずつと、パウエル-ハイド線とパウエル-メイソン線の共用部分に1台、計4台あります。
パウエル~ハイド線とパウエル~メイソン線のどちらもケーブル博物館に停車するので、ぜひ立ち寄ってみてくださいね!
以下の章では、おまけとしてサンフランシスコの魅力や旅行中に役立つ英会話のフレーズを紹介します。
おまけ①;サンフランシスコの魅力
サンフランシスコは、アメリカ西海岸を代表するカルフォルニア州の大都市でありながら、多様な文化と自然が調和した、他に類を見ない魅力的な街です。
サンフランシスコの基本情報
サンフランシスコがあるのは、広大な土地と美しい自然が自慢のカリフォルニア州。
シリコンバレーに近く、IT産業の中心地として知られているサンフランシスコはさらに都会的な要素が加わり、自然と都会のどちらも楽しめます。
ゴールデンゲートブリッジやアルカトラズ島など、サンフランシスコには有名な観光スポットも数多くあります。
また、世界中からの移民が集まるサンフランシスコは、以下のようにエリアごとに全く異なる顔を見せます。
| エリア | 特徴 |
| チャイナタウン | ・アメリカ最大級のチャイナタウン ・活気あふれる街並みや美味しい中華料理を楽しめる |
| ミッション地区 | ・ラテンアメリカ系の文化が色濃く残る地域 ・カラフルな壁画や美味しいメキシコ料理が楽しめる |
歩いているだけでも新しい発見に満ち溢れているサンフランシスコは、芸術、学問、ファッションの分野でも西海岸の中心的な存在です。
常に新しいトレンドが生まれ、発信されるこの街は、感性を刺激する場所として多くの人々を魅了しています。
特に、ゴールデンゲートブリッジはサンフランシスコの象徴的な存在であり、その美しい姿は訪れる人々の心を惹きつけて止みません。
また、アルカトラズ島は、かつての連邦刑務所であり、ザ・ロックとも呼ばれ、ランドマークの指定を受けた歴史的な背景と壮観な景色が楽しめます。
ケーブルカー以外のサンフランシスコの主な公共交通機関
サンフランシスコは鉄道やバスなどの公共交通機関が発達しており、観光客にとって移動しやすい街です。
以下のように、サンフランシスコにはケーブルカー以外にもたくさんの公共交通機関があります。行き先や目的地に応じて、公共交通機関を選んでみてくださいね!
| 公共交通機関 | 特徴 |
| 地下鉄(Muni Metro) | ・サンフランシスコ市内を網羅する地下鉄 ・A〜Tの路線があり、主要な観光スポットを結んでいる |
| 路面電車(Streetcar) | ・FラインとEラインがあり、観光客に人気 ・Fラインは、フィッシャーマンズワーフからカストロ地区まで、サンフランシスコの歴史的な街並みを走る |
| バス(Muni Bus) | ・サンフランシスコ市内を隅々までカバーする路線バスで |
| ヒストリック・ストリートカー | ・サンフランシスコの路面電車の中で、特に人気なのがヒストリック・ストリートカー ・アメリカ各地やイタリアのミラノから集められた歴史的な車体を復元・改装したもので、カラフルな色使いが特徴 ・車内は木製の座席やレトロな内装 |
おまけ②;旅行中に役立つ英語フレーズ
海外で公共交通機関を利用すると、現地の人々の日常生活を体験することができるので、ぜひ利用してみましょう。
なお、国によっては治安が不安定な場所もあるので、一人旅や女性の海外旅行などでは国の情勢や現地のニュース情報などに注意してください。
また、交通機関を利用する際は、その国のマナーなども事前に確認しておくと安心です。
以下では、公共交通機関や乗り物を利用する際に、覚えておくと便利な役立つ英語フレーズを紹介します。
【名称・呼称一覧】
・公共交通機関:public transport、public transportation
・乗り物:transportation(交通機関)、a vehicle(陸上)、a vessel(海上)
・電車:train
・地下鉄:subway,the Tube(ロンドン)/Metro(パリ・ワシントンなど)
・路面電車:streetcar(米国)/ tram(英国、オーストラリア)
・ロープウェイ:Aerial Tramway(米国)/ Cable car(英国)
・バス:bus
・路線バス:a bus on a regular route、fixed route bus
・タクシー:taxi
・飛行機:airplane
・船:ship、boat、ferry、vessel
・運賃:fare
・切符:ticket
・片道切符:a one‐way ticket(米国)/ a single ticket(英国)
・往復切符:a round‐trip ticket(米国)/ a return ticket(英国)
・乗り場:a platform(電車)、 a bus stop(バス)、a taxi stand(タクシー)
・乗り換える:transfer、change trains
・停車駅:stops
・路線図:route map
・時刻表:timetable
・始発:first train、the first departure of the day
・最終便:last flight、last bus、last train
・欠航:cancellation of a flight/sea voyage
電車、地下鉄などを利用する
路線図(route map)で目的の駅を見つけて、行き方と料金を確認して切符を購入しましょう。以下では、切符を購入する際に役立つ表現を紹介します。
【目的地の確認をするとき】
(路線図はどこですか?)
(電車の路線図をもらえますか?)
(〇〇駅までどれくらいかかりますか?)
【切符・プリペイドカード購入するとき】
(公共交通機関のプリペイドカードはありますか?)
※駅員さんに直接尋ねる場合は、このフレーズもOK。
(公共交通機関のプリペイドカードはありますか?)
(どこで切符が買えますか?)
(〇〇駅まで切符はいくらですか?)
【行き方(ルート)確認するとき】
乗り換えなどがある場合は、必ずルート確認をしておきましょう。
例)
【改札口の確認をするとき】
目的の駅に到着したら、改札や出口を確認しましょう。間違えないように注意が必要です。
例)
(改札口はどこですか?)
【ビルなどの建物の中で出口を確認するとき】
例)
(出口はどこですか?)
(外への出口はどこですか?)
バスを利用する
【行き先・運賃の確認するとき】
(このバスは〇〇に行きますか?)
(〇〇行きのバスにはどこで乗れますか?)
(〇〇への片道切符はいくらですか?)
タクシーを利用する
海外で走行中のタクシーを呼び止めるには、慣れていない人にはちょっとハードルが高いかも知れません。海外でタクシーが必要になったらホテルのフロントなどで呼んでもらいましょう。
【タクシーを呼ぶとき】
Can you please call me a taxi?
(タクシーを呼んでくれますか?)
(タクシーをお願いします。)
※アメリカ国内でのホテルやレストランのドアマンなどのスタッフには、最低限のこのフレーズだけでも伝わります。
【乗車するとき】
大きい荷物などがある場合はトランクを利用しましょう。
(トランクを開けてもらえますか?)
(荷物をトランクに入れてもらえますか?)
【行き先を告げる】
英語に自信がない場合は、地図や紙に書いた住所を見せると行き先が伝わりやすいです。
(〇〇までお願いできますか?)
(〇〇に行っていただけますか?)
(この住所(場所)までお願いします。)
【降車するとき】
降りる時にはマナーとして「Thank you. (ありがとう)」も忘れずに。目的地に到着したり、目的地を変更したりするときには、以下のフレーズを使いましょう。
(〇〇で降ろしてもらえますか?)
(ここで降ろしてもらえますか?)
(ここで降ります。)
【支払いするとき】
運賃だけでなく、チップの習慣がある国では、支払いと同時にチップを渡します。アメリカの相場は、料金の15~20%です。「Keep the change. (お釣りは取っておいてください)」といえば、お釣りをチップの代わりとすることもできます。
(いくらですか?)
(クレジットカードは使えますか?)
(クレジットカードは使えますか?)
【所要時間を確認するとき】
公共交通機関やタクシーを利用する前に、出発時間や所要時間を確認しておきましょう。
(ここに到着するまでにどれくらいかかりますか?)
(ここから〇〇までどのくらいかかりますか?)
(ここから〇〇までどのくらいかかりますか?)
まとめ
いかがでしたでしょうか?サンフランシスコ旅行での観光に役立つ、サンフランシスコの魅力やケーブルカーの特徴、乗り方、料金、路線、チケットの購入方法などをご紹介しました。
サンフランシスコは、ケーブルカーのほかにも美味しいレストランやカフェ、美術館、博物館など、様々な魅力的なスポットがあるサンフランシスコ。多様な魅力を持つ街のため、一度訪れると必ずまた行きたくなる場所です。サンフランシスコに訪れたら、ぜひケーブルカーに乗って、サンフランシスコの散策を満喫してくださいね。