国際電話というと、国内での電話のかけ方と少し手順が異なるので、はじめての方は戸惑うかもしれません。
しかし基本が分かればとても簡単なので安心してください。
今回は、国際電話のかけ方についてくわしく解説していきます。
国際電話の基本情報や注意点もお伝えしていますので、合わせてご覧ください。
国際電話のことを知っておくと、いざという時に役立ちますよ。
国際電話ってどういうシステムなの?
国際電話の通話方法
国際電話は、海底ケーブルや通信衛星などの通信網を利用して国外の相手と通話ができるシステムです。
まずは、主な国際電話の通話方法をご紹介します。
・国際ダイヤル電話
一般的な方法がこの国際ダイヤル通話です。
国際電話識別番号(国際プレフィックス番号)や国番号を入力して、相手に直接電話がつながる国際電話のかけ方です。
・国際オペレータ通話
オペレーターが国際電話をつないでくれる通話方法です。
日本ではKDDIがサービスを行っていて、局番なしの「0051」にかけると、オペレーターにつながり国際電話をサポートしてくれます。
オペレーターが間に入る分、料金は割高です。
【KDDIの国際オペレーター通話の料金】
・最初の3分:2,160円
・3分経過後、追加1分毎に:460円
国際電話は固定電話からだけでなく、スマホ・携帯電話からもかけることができます。
主に使われている方法は以下の通りです。
・日本で契約している携帯電話
・現地(海外)で契約している携帯電話
・固定電話
・IP電話(インターネット回線を用いた電話)
・国際コーリングカード
海外に長期滞在している方なら現地で契約をした携帯電話やSIM、短期留学や旅行ならば日本で契約している携帯電話をそのまま利用する方が多いでしょう。
国際電話の料金
一般的に、国際電話の通話料金は国内通話料よりも割高です。
国際電話の料金は電話会社ごとに違います。
また通話料金が加算するタイミングも、30秒ごとや1分ごとなど電話会社によって異なってくるので、自分が利用する電話会社の料金を確認しておくことが必要です。
コレクトコールとは一体なに?
コレクトコールとは?
「コレクトコール」という言葉を聞いたことはありますか。
日本国内で電話をかける時は、電話の発信者が通話料金を支払いますよね。
コレクトコールは、電話を受けた側が通話料金を支払うサービスです。
相手が通話を受諾すれば、電話が相手先につながる流れになっています。
海外滞在中にクレジットカードを紛失・盗難したといった緊急時や、所持金が少ないけれど国際電話をしたい時などにコレクトコールは便利な方法です。
オペレーターを通して相手へ国際電話をつなげてもらうため、一般の国際通話と比べると通話料や手数料がかかり、料金は割高になります。
【KDDIジャパンダイレクトのコレクトコール通話料金】
・最初の3分:2,160円
・3分経過後、追加1分毎に:460円
いざという時に便利なコレクトコールですが、残念ながら日本から海外へのコレクトコールのサービスはすでに終了しています。
そのため日本から海外へコレクトコールを利用して国際電話をすることはできません。
海外から日本へのコレクトコールのかけ方
海外からのコレクトコールのかけ方は主に2つの方法があります。
・現地のコレクトコール番号にかけてオペレーターに取り次いでもらう
・KDDIジャパンダイレクトのアクセス番号にかけてオペレーターに取り次いでもらう
KDDIジャパンダイレクト 参考URL
https://www.kddi.com/phone/international/with-operator/
オペレーター(電話交換手)を呼び出すための現地コレクトコール番号は、国によって異なります。
例えばアメリカ(ハワイを含む)は「0」、イギリスは「155」、台湾やタイは「100」などです。
オペレーターの呼び出し番号は、電話機やホテルによって異なる場合もありますので、ホテル客室の電話器などに記載されている番号を確認してみてください。
実は私も、海外旅行先でクレジットカードに問題が発生した際に、コレクトコールでカード会社に電話をしたことがあります。
コレクトコールという国際電話の方法があるということを知っているだけでも安心ですよね。
国によって変わる国際電話のかけ方
この章では、国際電話のかけ方を具体的にご説明していきます。
どの国から電話をかけるかによって、入力する番号が変わるのがポイントです!
国際電話のかけ方
あなたはカナダのバンクーバーに留学中で、日本の家族へ国際電話をかけようとしている、と設定します。
家族は東京都に住んでいて、03から始まる電話番号です。
下記の手順で番号を入力していきます。
① 011(または+)ー
② 81(国番号)ー
③ 相手の市外局番ー
④ 相手の電話番号(または携帯番号)
ダイヤルする番号は「011-81(または+81)-3-1234-5678」となります。
①の「011または+」は「国際プレフィックス番号」といい、かけている電話が国際電話であることを示します。
国際プレフィックス番号は、国が属している地域によって違います。日本なら「010」、アメリカやカナダは「011」、イギリスやフランスなどは「00」など。
上記の例では、カナダから電話をかける設定のため「011」となります。
国際プレフィックス番号は「+」で代用することもでき、携帯電話の場合は「0」を長押しすると「+」が表示されることが多いです。
ホテルや一部の固定電話から国際電話をかけるには、「+」ではなく国際プレフィックス番号を入力しなければいけないケースもあります。
②の「81」は国番号です。その国が属する地域によって、国番号は異なります。
例えば日本なら「81」、アメリカやカナダは「1」、イギリスなら「44」など。国番号は、世界共通で同じ番号が使われています。
③の「3」は相手の市外局番です。相手の電話番号が0から始まる場合は、最初の「0」を省いて入力します。
東京03の場合、先頭の0をとって「3」となります。携帯電話番号にかける場合は、「090」→「90」、「080」→「80」と入力します。
④は、市外局番以降の相手の電話番号を入力します。
国際電話のかけ方の流れが分かったところで、次は一例として、イギリスと日本間で国際電話をする場合を見ていきたいと思います。
イギリスから日本へ電話かける場合
イギリスの国際プレフィックス番号:00
日本の国番号:81
イギリスから日本へ電話をかけたい場合は、次の番号を入力します。
00 (国際プレフィックス番号) + 81 (日本の国番号) + xx (0を除いた市外局番) + xxxx + xxxx (相手の電話番号)
例:00-81-3-1234-5678
または+81-3-1234-5678
日本からイギリスへ電話かける場合
日本の国際プレフィックス番号:010
イギリスの国番号:44
【固定電話の場合】
日本から固定電話で国際電話をかける場合は、契約している電話会社ごとの「国際電話識別番号」を最初に入力する必要があります。
電話会社の国際電話識別番号+ 010 (国際プレフィックス番号)+ 44 (イギリスの国番号) – 最初の0を除いた市外局番 – xxxx – xxxx (相手の電話番号)
電話会社の国際電話識別番号の例
KDDI:001
NTTコミュニケーションズ:0033
例:001-010-44-20-1234-5678
(KDDIで契約している固定電話の場合)
【携帯電話の場合】
010 (国際プレフィックス番号)+ 44 (イギリスの国番号) – 最初の0を除いた市外局番 – xxxx – xxxx (相手の電話番号)
例:010-44-20-1234-5678
または+44-20-1234-5678
国際電話初心者におすすめ 便利な国際コーリングカード
オペレーターなどにつながることなく、気軽に国際電話をかけることができるのがプリペイド式の国際コーリングカードです。
現地のコンビニなどで購入することができます。
カードの値段は、$5、$10、$20などがあり、通話できる時間によって金額が違います。
そのため、自分が必要な時間分のコーリングカードを選んで買うことができます。
通話できる上限がはじめから決まっているため、ついおしゃべりしすぎて電話代がとんでもないことに!なんてことも防げますよ。
国際コーリングカードの使い方はとても簡単です。
①コーリングカード裏面の銀色の部分をコインで削ると、PINナンバーが出てくる
②カードに書いてある電話番号にかける
③アナウンスに従って使用言語を選択
④PINナンバーを入力
⑤カードの残り時間がアナウンスされる
⑥相手先の番号を入力する
(カナダから日本にかけたい場合の例:011-81-3-XXXX-XXXX)
コーリングカードは、現地で契約した携帯電話、ホームステイ先の固定電話、公衆電話などさまざまな電話から利用ができます。
私は留学中、何かあった時のお守りがわりにお財布にコーリングカードをいつも入れていました。
国際電話をかける時の注意点
国際電話の通話料の確認
国際電話の通話料金は、一般的に割高です。
例えば、ドコモで契約をしている人が、アメリカ本土でiPhone16を利用する場合。
アメリカから日本への通話料は1分あたり140円でした。
(2025年1月時点の情報)数分の通話でも通話料が高額になってしまうので、通話時間には注意が必要です。
国際電話をかける前には、自分が契約している電話会社の公式サイトで国際電話の通話料金を調べておくことをおすすめします。
海外滞在中の着信料
海外滞在中、日本で契約しているスマホにかかってきた電話を受けると「着信料」が発生します。
電話をかける側には「通話料」がかかり、電話を受ける側には「着信料」がかかるという仕組みです。
例えば、ドコモの契約でiPhone16を利用している人がアメリカ本土で電話を受けた場合、着信料は1分あたり175円です。(2025年1月時点の情報)
着信料金も通話料と同じく、通信会社のプランや滞在先によって異なるため、事前に調べておくと安心できるでしょう。
たとえあなたが着信を受けた側でも、長時間話すと料金がかかっていくため、会話は最低限に済ませられるといいですね。
日本国内で海外からの着信を受ける場合は、着信料金が発生することはありません
通話相手の現地時間に注意
通話する相手の現地時間を考えずに電話をしてしまうと、相手に迷惑をかけてしまうこともあります。
特にビジネス相手の場合は注意が必要です。
現地時間を簡単に調べられるサイトもありますので、確認してから電話をかけるようにしましょう。
現地時間を調べられる参考サイト:https://keisan.casio.jp/exec/system/1240186937
無料で国際電話をする方法はあるのか?
やはり通話料金が高い国際電話。無料で国際電話をする方法はないのか、気になりますよね。
結論からいうと、完全に無料というわけではありませんが、Wi-Fi環境下であれば通話料がかからずに電話ができる方法があります。
それが、Skype、WhatsApp、Zoom、LINEなどといった通話アプリの利用です。
これらの通話アプリは、Wi-Fiに接続されていれば通話料がかからずに無料で音声通話やビデオ通話を行うことができます。
ただし、相手も同じアプリを利用している必要があります。
通話アプリを利用すれば、通話料金を気にしないで済むので、家族や友達と長く話したい場合にいいですね。
私も留学中はSkypeで家族と近況を伝え合ったりしていました。
ビデオ通話もできるため、顔が見れて親も安心だったようです。
ここからは、おすすめの通話アプリをいくつかご紹介したいと思います。
Skype
長年の実績と信頼感のあるSkype。
相手がSkypeをインストールしていれば、音声通話やビデオ通話が無料でできます。
また、有料ではありますが、アプリから固定電話へ国際電話ができる月額プランもあります。
急に保険会社に電話をすることになった場合など、電話相手がSkypeアプリをインストールしていなくても国際電話をすることができます。
100分の通話が可能な月額料金プランは570円でした。(2025年1月時点の情報)
LINE
日本の皆さんに1番なじみ深いのがLINEでしょう。
日本ではお馴染みですが、海外ではあまり知られていません。
Wi-Fiが利用できる環境で、相手もLINEアプリを使っていれば、無料で電話することができます。
ただし中国やロシアなど一部の国ではLINEアプリの使用が制限されている場合もあるので注意が必要です。
世界で圧倒的にユーザーが多いアプリが「WhatsApp」です。
2024年時点、世界中で180カ国20億人以上のユーザーがいるそうです。
他の通話アプリと同じく、相手も同じアプリを使用していてWi-Fi環境下という条件がそろっていれば、無料で電話ができます。
楽天モバイル利用者ならRakuten Linkアプリがお得
Rakuten Linkアプリは楽天モバイル専用の通話アプリです。
楽天モバイル契約者なら誰でも無料で使うことができます。
日本から海外の電話番号へ電話をかける場合
海外指定65の国と地域への通話がかけ放題になる「国際電話かけ放題」というオプションサービスがあります。
月額980円(不課税)で国際通話かけ放題となります。
日本から対象の海外地域への通話は、「Rakuten Linkアプリ」を利用した場合・OS標準の電話アプリを利用した場合のいずれも国際通話かけ放題の対象となります。
海外から日本の電話番号へ電話をかける場合
対象国と地域からであれば、「国際電話かけ放題」への加入有無に関わらず「Rakuten Linkアプリ」を使って電話をすれば通話料は無料になります。
自分が行く地域が対象内かどうかは事前にチェックしておきましょう。
まとめ
国際電話は、普段電話をかける方法と手順が違うので緊張しますよね。
しかし、一度やってみれば意外と簡単なものです。
友人や家族とたくさん話をしたい場合は、SkypeやLINEなどWi-Fi環境下で通話アプリを使えば、無料で国際電話をすることもできます。
ご自身の利用状況に合わせて、最適な方法を選んでみてください。