- フィリピンの通貨「ペソ」とは?
- フィリピンペソの最新レートと計算方法
- フィリピンペソ1万円はどれくらいの価値?具体的な例を紹介
- フィリピンペソの紙幣・硬貨の種類と特徴
- フィリピンで通貨を両替する際のおすすめ方法
- 日本でフィリピンペソに両替する際の注意点
- フィリピンでお金を使う際の計算方法とチップ文化
- フィリピン旅行で知っておきたいお金の持ち歩き方
フィリピン留学や旅行を検討している方にとって、現地で必要なものの準備は欠かせないですよね。その必要なものの筆頭は現地通貨「フィリピンペソ」でしょう。フィリピンに到着してからのお買い物など生活する上で必須となります。本記事ではフィリピンペソと日本円の換算方法や両替について詳しく紹介します。
フィリピンの通貨「ペソ」とは?
フィリピン共和国で流通している公式通貨が、「フィリピンペソ」です。国際的な通貨記号である、国際通貨コードでは「PHP」と表します。補助通貨のセンタボ(Centavo)とペソ(Peso)によって構成されています。
ペソはフィリピンの他に、メキシコ、アルゼンチン、コロンビア、キューバといった国々でも用いられている通貨名です。フィリピン国内のものは「フィリピンペソ」です。
フィリピンペソの最新レートと計算方法
フィリピンペソと日本円の最新レートは以下のようになっています(2024年11月6日現在)。
・1フィリピンペソ=2.50円
・1円=0.4フィリピンペソ
例えば、「50フィリピンペソ」は2.50円に50をかけて求められる「125円」です。逆に、「100円」のものは「40フィリピンペソ」となります。
両替をする場所によってレートが違うことがあります。為替レートと両替レートは必ずしも一致していません。また、両替手数料を請求される場合もあることを覚えておきましょう。
フィリピンペソ1万円はどれくらいの価値?具体的な例を紹介
10,000フィリピンペソは、25,000円にあたる金額です。現地ではどれくらいの価値を意味するのでしょうか。具体例を挙げながら説明します。以下の表をまずは参照してみてください。
大衆向け屋台・食堂(1食) |
45フィリピンペソ(112円) |
ローカルなカフェのコーヒー(1杯) |
100フィリピンペソ(250円) |
ローカルなバーのビール(1杯) |
50フィリピンペソ(125円) |
水(500ml) |
20~25フィリピンペソ(50~62円) |
野菜 |
28フィリピンペソ~(70円~) |
肉(kgあたり) |
100フィリピンペソ~(250円~) |
魚(kgあたり) |
100フィリピンペソ~(250円~) |
果物(kgあたり) |
80フィリピンペソ~(200円~) |
タクシー(初乗り) |
40フィリピンペソ(100円) |
映画 |
150フィリピンペソ(375円) |
マッサージ(1時間) |
500フィリピンペソ(1,250円) |
ゲストハウス(1泊) |
300フィリピンペソ(750円) |
中流ホテル(1泊) |
900フィリピンペソ(2,250円) |
例えば、食事は大衆向けの屋台でのみ食べるようにして、連日ゲストハウスに泊まったとします。水は1日で2L飲むとしましょう。そうすると1日にかかる費用は、最大で535フィリピンペソです。
この最低限の出費を維持できるのであれば、10,000フィリピンペソで約18日フィリピンに滞在できます。あまり現実的ではない例かもしれませんが、安く済ませたい場合はこれだけ節約できる可能性があります。
今度は逆に日本円基準でも検証してみましょう。10,000円でいくらかを考えてみますと、4,000フィリピンペソになります。大衆向け食堂で約88回食事ができる計算です。
約1ヶ月分の食費に値しますね。1日の食費・生活費・宿泊費などの費用に何日間滞在するかの日数をかけて、そこに予備のお金を加えて用意しておけば安心できそうです。
フィリピンペソの紙幣・硬貨の種類と特徴
フィリピンペソは紙幣と硬貨両方の形で流通しています。
紙幣は、
・20フィリピンペソ(オレンジ色)
・50フィリピンペソ(赤色)
・100フィリピンペソ(青紫色)
・200フィリピンペソ(緑色)
・500フィリピンペソ(黄色)
・1,000フィリピンペソ(青色)
硬貨は、
・センタボ(100センタボ=1ペソ)
・1フィリピンペソ
・5フィリピンペソ
・10フィリピンペソ
・20フィリピンペソ
上記の紙幣・硬貨が用いられています。
センタボは額が小さすぎるため用いられることは少なく、お釣りとしてももらえないことが多いです。
フィリピンペソは2015年に旧紙幣から現在の新紙幣へと移行しています。偽造通貨や衛生面対策のために新紙幣が登場しました。現在、旧紙幣は使用できません。新紙幣は、紙幣右上の発行番号の数字が右上がりに形が大きくなっていく表記がなされています。一方の旧紙幣の発行番号は同じ大きさです。両替時に旧紙幣が手渡されることはほぼないとは思いますが、万が一渡されそうになった際は新紙幣に変更してもらいましょう。
紙幣に関して注意してほしいことは、高額な500や1,000だと現地の方に忌避されがちだということです。使ったとしてもお釣りが出せないと言われてしまうことがあります。高級な場所以外では使えないと思っておいた方がいいかもしれません。両替してもらう際は細かくなったとしてもなるべく200以下の紙幣にしてもらいましょう。小額紙幣を常備しておくと便利です。
フィリピンで通貨を両替する際のおすすめ方法
フィリピンで両替ができる場所はいくつかありますが、大きく空港と街中に分けて説明します。
空港
マニラ空港やセブ空港といった、主要な空港で両替が可能です。24時間営業なので便利ですが、セキュリティやマナーが十分に行き届いているかというと難しいところがあります。列に割り込みをする人がいたり、折角自分の番が回ってきたとしてもスタッフの態度もよくなかったりする場合があるためです。あまり海外旅行に慣れていない人は特に尻込みしてしまうかもしれません。
街中
街中での両替は、空港での両替と比べるとレートがいいです。ただし、外国人観光客への詐欺が横行しているため注意しなければいけません。実際よりも多い日本円を請求されたり、偽金を渡されたりとその手口は狡猾です。そんな手口に引っかからないよう、安心して両替できる場所を5ヶ所ご紹介します。
銀行
レートは低めですが、セキュリティの面で安心することができます。店舗が混雑している場合もあるためその点は考慮しておきましょう。
大型モール
大体の大きなモールでは「Foreign Exchange」という言葉が両替所の目印になっています。もしも場所が分からなければ、警備員に「Exchange money」と聞けば場所を教えてもらえるでしょう。モールの入り口付近、スーパー付近、地下階にあることが多いです。
モール内なのでセキュリティ対策も行き届いていて安心できます。また、両替のレート表示も明確です。店舗によって手数料は様々ですが、基本的には安いです。
Palawan Pawnshop
市街地に位置するお店です。一見名前からは判断しにくいですが、両替が可能です。現地の人も利用する、国内で高いシェアを持つお店になります。
ホテル受付
ある程度のグレードのホテル限定にはなりますが、両替を引き受けてくれます。ホテル内なのでセキュリティの心配もありません。手数料は空港よりは安い場合が多いです。
ATM
街中に点在しているATMでの両替も、比較的よいレートが適用されています。手数料も安い傾向にあります。ただし、ATM周辺の治安には十分注意しましょう。ATM利用者を狙った犯罪が起きているためです。
日本でフィリピンペソに両替する際の注意点
日本国内にいる間に準備を済ませておけると心に余裕が持てますね。時間にゆとりのある方が日本内で対応できるよう、両替可能な場所・手段を3つご紹介します。
空港
利便性が高く、セキュリティもしっかりしているので安心できるはずです。ただし、レートがあまりよくありません。両替する際は、必要なお金のうち最低限の額にとどめておきましょう。
街の両替所
選択肢のひとつではあるものの、残念ながらレートが悪いことが多いです。また、街の両替所以外に銀行に行くという手段もありますが、窓口でのフィリピンペソ取扱が非常に少ないため選択肢からはほぼ外していいでしょう。
外貨宅配サービス
外貨を注文してくれるサービスです。マネーバンク、銀行、専門業者が行っています。レートがよく、送料以外の手数料がかからないのも特徴です。
フィリピンでお金を使う際の計算方法とチップ文化
フィリピンでお金を支払う際は、価格に2.5をかければ日本円換算が可能です。例えば、ある商品の値段が100フィリピンペソであれば、そこに2.5をかけます。250という数字が出てきますので、それが日本円に換算した場合の値段ということになります。
海外に行く際は、計算方法以外にもチップ文化の有無についても気になるところですよね。フィリピンの場合は、欧米諸国ほど当たり前ではないとは言え、実際にはチップを渡すことが多いです。以下に具体例をお伝えします。
・空港やホテルなどでのポーターの荷物運搬時:荷物1個につき10~20フィリピンペソ
・タクシー利用時:料金の10%(最低でも10~20フィリピンペソは払いたい)
・レストラン:請求額の10%(伝票にサービス料が含まれていた際はチップ不要)
・ツアーガイド:請求額の10~20%
・マッサージセラピスト:請求額の10~20%
フィリピン旅行で知っておきたいお金の持ち歩き方
フィリピンでは、窃盗、スリ、置き引きといった軽犯罪が頻繁に起こります。このことからも、フィリピンの治安状況が日本とはまったく異なることを理解していただけるでしょう。日本にいるときと同じ感覚にならないよう注意しましょう。「フィリピンの治安がよくないのは分かったけれど、具体的にどんな対策を取ったらいいの?」という方向けにアドバイスをお伝えします。
【大金を持ち歩かない】
基本中の基本ですが、気をつけたいことです。お金は少額に分けて持ち歩き、全額を一ヶ所にまとめないのがいいでしょう。
【両替所で一度に多額の両替をしない】
上記の「大金を持ち歩かない」にも通じますが、一度にたくさんのお金を両替するのは控えましょう。
【高級そうな服装をしない】
お金をたくさん持っていそうな、高そうに見える服はあまり着ない方がいいでしょう。TPOにもよりますが、ラフな格好がおすすめです。
【日本語を不用意に話さない】
日本人はお金持ちだというイメージを持たれがちです。日本語が大きく書かれたものを身につけたり、公の場で必要以上な大声で日本語を話したりしないようにしましょう。
【裸の財布を手にして出歩かない】
盗んでくださいと言って歩いているようなものです。ひったくりにあう可能性を自ら高めるのは控えましょう。また、人前で財布をむやみに取り出すのも避けた方がいいです。
【バッグが開いたままの状態にしない】
中身が覗き見できるような状態で、特に財布が見えると危険です。スリにあわないように気をつけましょう。
【貴重品用の収用グッズを利用する】
隠しポーチやシークレットベルトがあれば、服の内側に装着して盗難リスクを下げられます。
【高額紙幣を人前で出さない】
特に高額紙幣は、公の場では迂闊に出さない方がいいです。現金を取り出すときは周囲に注意して、目立たないよう行動しましょう。
フィリピンペソの概要から、両替の仕方、現地でのお金にまつわる話をご紹介しました。治安の面で心配になった方も中にはいるかもしれませんが、安全面に気を配っていれば問題に至ることは少ないです。この記事での情報を参考に、旅行や滞在を安全で心地よいものにしてください。しっかりとした計画と注意深い行動を通じて、フィリピンで自分だけの体験を積み重ねていきましょう。