「On behalf of」の使い方について、理解しづらい方も多いかもしれませんね。「~の代わりに」や「~を代表して」といった日本語訳は知っていても、実際にどのように使うのか、どのようなニュアンスがあるのか、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。実は、「on behalf of」は、状況や文脈によって様々な意味合いを持つ、奥深い表現なんです。
この記事では、そんな「on behalf of」の多様な意味と使い方を具体的な例文を交えながら、わかりやすく解説していきます。さらに、英語学習に役立つ類似表現もご紹介しますので、ぜひ「on behalf of」をマスターし、英語表現の幅を広げてください。
On behalf ofの意味と使い方
まずは、「on behalf of」の意味と使い方について説明します。「On behalf of」は、ビジネスシーンやフォーマルな場面で自分ではなく、他の誰かやあるグループの代わりに何かをするときに使うフレーズです。
例えば、会議でチームの代表として意見を述べたり、組織全体を代表してイベントに参加したりするときに「on behalf of」を使います。
~の代理として
~を代表して
それぞれのニュアンスや使い方を一覧にまとめました。
意味 | ニュアンス | 使い方 |
~のかわりに | 代理、代行 | 別の人が本来行うべきことを、自分が代わりに実行する場合 |
~の代理として | 代表、委任 | ある組織や集団を代表して行動する場合 |
~を代表して | 代表、代行 | ある人やグループの意見や気持ちを代弁する場合 |
意味は文脈によって異なってくるため、正確な意味を理解するにはその文の文脈を読み取る必要があります。それでは、具体的な使い方の例文を挙げながら、ひとつずつ解説します。
「~の代わりに」のOn behalf of
まず、「on behalf of」を「〜の代わりに」と使うときの例文です。ある人が別の人の代わりに何かを行う場合に用いられます。
私は上司に代わって会議に出席します。
彼女は息子の代わりに謝罪の手紙を送りました。
病気の友人の代わりに、図書館から教科書を借りてきます。
「On behalf of」の後にくるのは実際に行動する人(代理者)です。つまり、話し手自身ではなく、別の誰かが行動の主体となります。
「~の代理として」のOn behalf of
次に、「on behalf of」を「〜の代理」の意味で使うときの例文です。「〜の代わりに」という意味と似ていますが、法的な文書やフォーマルな書類など、より正式な場面では「〜の代理として」の意味になります。
弁護士は被告人の代理として話しました。
大使は彼の国の代表として大統領に贈り物を贈呈しました。
お母様の代理として、この契約書に署名していただけますか。
この場合も、「on behalf of」の後は代理を務める人(または組織)の名前です。話し手は単にメッセージを伝えるだけでなく、代理として正式な手続きを行うことを示します。
「~を代表して」のOn behalf of
最後は、「on behalf of」を「〜を代表して」の意味で使うときの例文です。これは、ある集団や組織全体を代表して何かを行う場合に用いられます。
弊社を代表して、皆様のご協力に感謝申し上げます。
チームを代表して、遅延をお詫び申し上げます。
実行委員会を代表して、皆様をイベントへご招待します。
この場合、「On behalf of」の後は代表する集団や組織の名前です。話し手は個人の意見ではなく、集団全体の意見や気持ちを代弁しています。
On behalf ofの類似表現
「On behalf of」と同じような意味を表す表現は他にもいくつかあります。合わせて覚えておくと表現力の幅が広がりますね。今回は、以下の3つの表現についてそれぞれのニュアンスや使い方を解説します。
表現 | ニュアンス | 使い方 |
Instead of | 代わりにすること | ある物事・行為を別の物事・行為に置き換える場合 |
In place of | 物理的な置き換え | レシピや説明書など、特定のモノの代わりに別のモノと置き換える必要がある場合 |
In lieu of | 代わりにすること(フォーマル) | 法的な文書や契約書など、正式な場面で、何かを別のものと交換する場合 |
それでは詳しく見ていきましょう。
Instead of
「On behalf of」と「instead of」はどちらも「〜の代わりに」という意味ですが、入れ変える対象によって使い方が異なります。「On behalf of」の後には人や組織が入り、ある人が別の人の代理として行動することを表します。
一方、「instead of」は主に物の交換や選択肢の変更などに使われ、あるものが別のものに置き換わることを表すのです。
紅茶の代わりにコーヒーをいただきます。
古い車を修理する代わりに新車を購入しました。
ただし、「instead of」を口語で使うときには、次のように人の入れ換えで使用することもあります。
私があなたの代わりに行きましょう。
一般的に、「on behalf of」はビジネスメールやスピーチなどよりフォーマルな場面で使われ、「instead of」は日常会話やカジュアルな場合によく使われます。
In place of
「In place of」は物事や人物の直接的な置き換えを示し、一般的には物理的な代替を意味します。何かが直接的に他のものに代わる、「〜の代わりに置く」というニュアンスで使います。
砂糖の代わりに、蜂蜜が使えます。
現金の代わりに、クレジットカードが使えます。
上記の「in place of」は、「instead of」に置き換えることも可能です。両方とも何かを他のものに置き換えることを示しますが、「in place of」はよりフォーマルな文脈でよく使われます。
したがって、フォーマルな文書や特定の文脈で、何かを完全に別のものに置き換える意味を強調したい場合には「in place of」を使うことが適しています。
In lieu of
「In lieu of」は、「instead of」「in place of」と同様に「〜の代わりに」という意味を持ちますが、より法的または公式な場面で使われます。特に、支払いに関する文脈でよく見られます。
返金ではなくギフト券をお渡しいたします。
請求書に代えて、お支払いをお願いいたします。
「In lieu of」は、「instead of」や「in place of」よりもさらにフォーマルな表現です。契約書や法的文書など、非常に正式な場面で用いられます。
例題で確認してみよう!
以下の文の空欄に、「on behalf of」「instead of」「In lieu of」のいずれか適切なものを入れてみましょう。I will send an email to the client ______ my manager.
I'll have an apple ______ a banana.
He attended the ceremony ______ the CEO.
______ a formal dinner, we will have a casual get-together.
The company offered stock options ______ a higher salary increase.
on behalf of (私は上司に代わってクライアントにメールを送ります)
instead of (バナナの代わりにリンゴを食べます)
on behalf of (彼はCEOの代わりにセレモニーに出席しました)
Instead of (正式な夕食会の代わりに、カジュアルな集まりをします。)
in lieu of(会社は、給料の増加よりも株式オプションを提供しました)
まとめ
この記事では、「on behalf of」の基本的な意味から、具体的な使い方ついて詳しく紹介しました。「On behalf of」は以下の意味を持つ便利な表現です。
~の代理として
~を代表して
ビジネスシーンやフォーマルな場面で頻繁に使われます。また、類似表現として次の3つもご紹介しました。
In place of
In lieu of
これらの表現を使い分けることで、さまざまな文脈で正確に意思を伝えられるようになります。「On behalf of」を正しく理解し使いこなすことで、あなたの英語表現の幅は大きく広がるでしょう。特に、メールや手紙など、より丁寧な表現を求められる場面で役立ちます。この記事を参考に、「on behalf of」をマスターし、より自信を持って英語でコミュニケーションを取ってみてください。

◇経歴
日本の大手英会話スクール講師
オーストラリアで現地ツアーガイド
マレーシアの日本人学校で英会話講師
マレーシアの現地企業にて正社員勤務
◇留学経験
イギリス 1年 Wimbledon collegeなど
オーストラリア(ワーキングホリデー中) 1か月 Bond University
◇海外渡航経験、渡航先での経験内容
留学→アメリカ、イギリス、オーストラリア
旅行→イギリス、ヨーロッパの各国、アメリカ、オーストラリア、東南アジア各国など
仕事→オーストラリア、マレーシア
◇自己紹介
Webライターの大井にいなと申します。
独身時代に留学を経験し、国際結婚を機に多民族国家のマレーシアに住んでいます。
私の子供は生まれたときから複数の言語で育ち、オーストラリアの大学に留学して就職しました。
大人になってから英語を学び始めた自分との違いを実感しています。
自身の経験から、早期の言語習得の重要性や大人になってからの英語学習で必要なことなどを、できるだけわかりやすくお伝えしたいと考えています。どうぞよろしくお願いします。

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.