「鬼は外、福は内!」
日本の昔話や伝統行事でよく登場する「鬼」。英語でなんて言うのか知っていますか?
今回は、「鬼」の英語表現を複数紹介します。「鬼」を用いた日本のことわざの英語表現もまとめました。 ぜひ英会話学習にお役立てください!
鬼 について
「鬼」は、日本の童話や伝承に登場する日本独自の妖怪です。
日本の昔話では、鬼はしばしば悪者や試練の象徴として登場し、主人公が鬼退治を通して成長する過程が描かれます。また、鬼は日本の仏教に深く根ざしている一面も。
仏教において鬼は、欲望や邪念を象徴する存在として描かれ、修行者はこれらの欲求と戦いながら精進していきます。
鬼は日本の伝統行事やお祭りにもよく登場しますね。たとえば、春の始まりを祝う「節分」。節分では豆をまくことで鬼が遠ざかり、良い運気を呼び込むと信じられています。
鬼 英語表現
日本独自の妖怪である「鬼」は英語でどう表現するのでしょうか。
英語ではおもに以下4つの単語で表現できます。
・devil
・tagger
・ogre
日本語では鬼といえば全員が同じような妖怪を想像しますが、英語ではいくつかの種類にわかれているため、複数の単語を使いわける必要があります。 それぞれ例文とともに紹介します。
demon
「Demon」(デーモン)は「悪霊」「悪魔」を意味する名詞です。辞書には次のように紹介されています。
名詞:悪霊
引用:demonの意味・使い方・読み方
「Demon」は邪悪な霊や悪魔のような存在を指す言葉です。神話やファンタジーなどの文脈では、悪意を持つ生物として描かれることが一般的です。「Demon」は、宗教色もある単語で、キリスト教では信仰に反する悪魔や邪悪な霊的な存在を意味します。
ちなみに、「鬼滅の刃」は、「Demon Slayer(鬼を殺す人)」と英訳されています。また、節分の掛け声である「鬼は外」の「鬼」も「demon」が使われることが一般的です。
日本の妖怪だということを強調したい場合は、「Japanese demon」と表現してもよいでしょう。
英語例文は以下を参考にしてください。
鬼は外、福は内
桃太郎は鬼を退治する旅に出ました。
司祭は悪魔にとり憑かれた人から悪魔祓いを行いました。
devil
「Devil」(デヴィル)は「魔王」「悪魔」を意味する単語です。辞書には次のように書かれています。
・《the Devil》《宗教》魔王、悪魔◆キリスト教のSatan、イスラム教のiblisなどに相当する。
・悪鬼、鬼、悪魔、悪霊
引用:devilの意味・使い方・読み方
「devil」は悪意を持つ存在を指す名詞です。
また、日常会話では、とても難しく厄介な事柄を表現したいときにも使われます。たとえば、「The exam was a devil.」で「あの試験は難しかった。」と和訳できます。
また、「the Devil」はキリスト教において、神に逆らう堕落した悪魔を意味します。悪い行為や邪悪な力を象徴する言葉です。
英語例文は以下を参考にしてください。
いたずらっ子!
我が家の新しい子犬は小悪魔です。彼がまた私の靴下を隠したなんて信じられない!
tagger
「Tagger」(タガァ)は「鬼ごっこの鬼」を指す単語です。辞書には次のように書かれています。
〔鬼ごっこの〕鬼
引用:https://eow.alc.co.jp/search?q=tagger
鬼ごっこは英語で「tag」(タグ)なので、その鬼は「tagger」となります。
英語例文は以下の通りです。
鬼ごっこしよう!わたしが鬼になるね。
わたし、鬼になっても構わないよ。みんなを追いかける楽しいし!
今日の鬼ごっこの鬼はアンだよ。
ogre
「Ogre」(オウガァ)は、伝説や民話に登場する怪物を指す単語です。辞書には次のように書かれています。
〔民話などに登場する〕人食い鬼
引用:ogreの意味・使い方・読み方
一般的にはファンタジーや童話の文脈で使われる言葉で、狂暴で巨大な怪物や化け物として描かれます。例えば、映画「シュレック」は主人公であるシュレック自体が「ogre」です。「ジャックの豆の木」に出てくる人喰い巨人も「ogre」ですね。
「Ogre」を使った英語例文は以下を参考にしてください。
勇敢な騎士は魔法の森でオウガァと対峙しました。
シュレックは愛らしいオウガァです。
【鬼】を用いた日本の慣用表現を英語で
続いて、「鬼」を用いた日本の慣用表現を英語で7つ紹介します。 気に入った表現があれば、ぜひ日常会話で使ってみてくださいね!
心を鬼にする
「心を鬼にする」とは、感情を押し殺して冷静で無慈悲になる状態を意味します。
感情に左右されずに合理的な判断を下したいときや、強い態度を強調したいときに心を鬼しします。また、感情を抑えて強くなり、厳しい状況に対応しようという意志を示す際にも使われる表現です。
「心を鬼にする」は英語で「harden one's heart」や「steel oneself」と表現できます。
「Harden one's heart」の直訳は「心を固める」です。感情をなくし、冷静で無感情な態度を取る際に使われる表現です。
「Steel oneself」は「自分を鉄網にする」です。感情を抑制し、自分を強く維持するような態度を示すフレーズです。
英語例文は以下の通りです。
私は心を鬼にして、その関係から離れなければなりませんでした。
難しい決断を下すには心を鬼にしなければならないことはわかるでしょう。
恐怖に立ち向かう前に、心を鬼にする必要がありました。
渡る世間に鬼はいない
「渡る世間に鬼はいない」は、困ったときには誰かが助けてくれるという意味の日本のことわざです。困っている人を励ます際によく利用される表現です。
「渡る世間に鬼はいない」は英語で「Don’t distrust everyone」や「All people aren’t evil」などと表現できます。
「Don’t distrust everyone」を直訳すると「みんなを疑わないで」です。
「All people aren’t evil」は「すべての人が悪者ではない」となります。
英語例文は以下の通りです。
出会う人全員を疑わないで。=渡る世間に鬼はいない
鬼嫁
「鬼嫁」は厳格な妻や、気難しく支配的な妻の性格を表すための俗語です。
「鬼嫁」は英語で「dominant wife 」や「bossy wife」などと表現できます。
「Dominant wife 」は「支配的な妻」と和訳し、
「bossy wife」は「偉そうな妻」を意味します。
英語例文は以下の通りです。
サラはほとんどの決定を引き受ける鬼嫁です。
彼女は鬼嫁と評判です。
来年の事を言えば鬼が笑う
「来年の事を言えば鬼が笑う」は、未来のことはわからないという意味のことわざです。
「来年の事を言えば鬼が笑う」は英語で、「It is pointless to talk about the future.」と表現できます。直訳すると「将来のことについて話すことは無意味だ」となります。
英語にも似たようなことわざがありますよ。
例えば、
「Don't count your chickens before they hatch.」は「卵がかえる前にひなを数えるな」と直訳されます。この表現は「何かが確定的に成功する前には、その成功を確認せずに期待や計画を立てるな」という意味を持っています。
他にも、「Man proposes, God disposes.」というフレーズも有名です。これは、「計画するのは人、成敗をつけるのは神」という意味です。
鬼に金棒
「鬼に金棒」は「鬼が金棒を持っていては手に負えない」という意味で、無敵な状態を表現することわざです。
「鬼に金棒」は英語で「adding fuel to the fire」や「the strength of Samson 」などを使って表現できます。
「Adding fuel to the fire」は直訳すると「火に燃料を加える」です。火に燃料を加えれば炎が大きくなる様子を比喩し、問題に対して余計な口出しをして悪化させることを意味します。
「The strength of Samson 」は、「サムソンの力」という意味で、聖書に登場するサムソンの強さを意味するフレーズです。この表現は、強い精神や力強い存在を指すときに使われることがあります。
鬼の目にも涙
「鬼の目にも涙」は、どんなに厳格で冷酷な人でも、涙を流すこともあるという意味のことわざです。
「鬼の目にも涙」は英語で、「tears from the hardest heart」や「even demons cry」などと表現できるでしょう。
「Tears from the hardest heart」は「強固な心からの涙」と和訳します。
「Even demons cry」は「鬼でさえ泣く」です。
鬼は外福は内
節分の掛け声である「鬼は外、福は内」は英語で「Demons out! Fortune in!」と表現できます。
英語で「鬼」を表現する単語は複数ありますが、節分の鬼に対しては「demon」が使われることが一般的です。
外国人に説明する際は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
鬼 英語 まとめ
この記事では、「鬼」を意味する英語や、鬼を用いたことわざの英語表現を紹介しました。ぜひ日常会話で活用してみてくださいね。
会話の中でこれらの表現を練習したくなったら、ぜひオンライン英会話「ネイティブキャンプ」のレッスンで使ってみてください。
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◇経歴
・アメリカLAにてアパレル勤務
・英会話スクールに10年ほど勤務
◇留学経験
アメリカのLAのコミュニティカレッジに入学・卒業。
OPT VISAを取得し、LAのアパレル会社に1年間勤務。
次なる目標は、娘との親子留学。
◇海外渡航経験
留学:アメリカのLAに4年間留学
海外旅行:ドイツ・フランス・スイス・メキシコ・イタリア・グアムなど
◇自己紹介
英語関連の記事を中心に執筆するWebライター。中学生で日本を出ることを決意し、高校卒業後に渡米。アメリカではさまざまな国の学生と、濃い海外生活を送る。現在は関東の田舎でのんびり生活。今後の目標は、娘との親子留学と夫婦でのクルーズ旅行。
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.