天気を使った英語のイディオム・慣用句10選(例文付き)

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日本には四季があり、それぞれの季節ごとに天気の特徴があって魅力的ですよね。そのためか、日本語には天気にまつわることわざや慣用句が多くあります。

今でこそ天気予報というものがあり、科学的根拠に基づいて先の天気が予想されますが、昔は科学的根拠とは別に自分たちの経験から天気を予想しようとしていたようです。その経験を伝えるためにできたものがことわざなので、昔の人も今と同じように天気を予想しようとしていたことがわかります。

たとえば、「夕焼けは晴れ、朝焼けは雨」ということわざがあります。今となっては一部科学的に根拠のある事象だとわかるのですが、昔の人は経験的に「夕焼けが起きたら次の日は晴れる、朝焼けが起きたらその日は雨が降る」と感じていたのでしょう。

そんな昔の人が天気とどう付き合ってきたのかがわかる天気を使った表現ですが、海外ではどのようなものがあるのかについても調べてみました。

英語特有のイディオムや慣用句が会話の中で自然に使えたら、なんだかネイティブっぽくてかっこいいですよね。イディオムや慣用句の日常会話での使い方や例文もご紹介するのでぜひ参考にしてください。

晴れに関連するイディオム

晴れといえばどんなイメージがありますか?日本だと秋の爽やかな秋晴れや夏のカラッとした晴れた暑い日を思い浮かべる方が多いと思います。

それに伴い、「夏の入道雲は晴れ」という言葉があり、夏の晴れた日をイメージしやすくするため小説などでは入道雲という言葉が使われることもあります。そんな晴れに関するイディオムをご紹介します。

「Every cloud has a silver lining」の意味と使い方

「Every cloud has a silver lining」を直訳すると、「どの雲にも銀の裏地がある」となります。こちらはどんよりとした曇りの日が多いイギリスのことわざです。

私たちの視点からすればどんよりとした曇りの日であっても、雲の裏側は太陽に照らされて銀色に輝いている。つまり、悪いことの反対には必ず良いことがあるという意味のことわざです。

Don’t worry, every cloud has a silver lining.
心配しないで。悪いことの次にはいいことがあるよ。

「To be on cloud nine」の意味と使い方

「To be on cloud nine」を直訳すると、「9番目の雲の上にいる」という意味になります。「雲の上にいる」という状況を想像してみてください。

日本語でもどこか夢心地で浮かれた気分を「雲の上にいるような気持ち」と表現できますよね。9番目の雲の上にいるというのは「とても嬉しい」「有頂天」な気分・状態のことを表現します。

なぜ9番目の雲なのかは諸説ありますが、気象用語で最も高い部分に発生する積乱雲を指すことと関係しているとも言われています。

I was on cloud nine when I passed the exam.
私は試験に合格し、とても嬉しい気持ちだった。

雨に関連するイディオム

雨でイメージするのは梅雨ですね。どんよりした日をイメージする方もいれば、梅雨の時期に咲く紫陽花の上に落ちた雨の雫のような美しいものをイメージする方もいると思います。

使われる背景によって様々な印象を持つ雨は、英語圏ではどのように使われているのでしょうか。そんな雨に関連するイディオムをご紹介します。

「It's raining cats and dogs」の意味と使い方

「It's raining cats and dogs」を直訳すると、「猫と犬の雨が降っている」となります。本当にそのままを意味するわけはありませんよね。

猫と犬の組み合わせを想像したとき、何を思い浮かべますか?なんとなく喧嘩をしてたり、激しかったりする様子が想像できますよね。猫と犬が一緒にいるように激しく雨が降っている様子、土砂降りのことを言う表現です。

その他にも「神話において猫は雨、犬は風の力を持っていたから」という由来からきているという説もあります。

Look out the window! It’s raining cats and dogs!
窓の外を見て!土砂降りの雨だよ!

「To save for a rainy day」の意味と使い方

「To save for a rainy day」を直訳すると、「雨の日のために備えておく」という意味になります。

この表現は雨の日限定で使われるわけではなく、「万が一のために備える」というような意味で広く使われます。

Remember to save money for a rainy day.
万が一の時にお金を貯めておくことを忘れずに。

「To take a rain check」の意味と使い方

「To take a rain check」を直訳すると、「雨の確認をする」という意味になります。雨の確認をすると言っても、窓から見て雨が降っているかどうかを確認する、ということではありません。

「またの機会にする」「延期する」という意味で使われます。「Rain check」というのは、スポーツの試合などが雨で延期になったときにチケット購入者が受け取る雨天順延券のことをさします。そこから延期すると言った意味で幅広く使われるようになりました。

Can I take a rain check?
またの機会にさせてもらってもいいかな?

風に関連するイディオム

日本は台風の通り道になっている位置にあるため、比較的台風の多い国です。9月から10月にかけては旅行をする際にも台風が心配になりますよね。

それだけ強い風が身近な存在です。そのためか「風上におけない」「風の吹き回し」「風を切る」など、風に関連するイディオムは多く、日常でもよく耳にします。そこで風に関連するイディオムをご紹介します。

「To shoot the breeze」の意味と使い方

「To shoot the breeze」は直訳すると「そよ風を撃つ」という意味になります。これは、「無駄話をする」「ぺちゃくちゃお喋りをする」というような意味で、日本語では「油を売る」と表現されるような言葉です。

昔カウボーイが暇つぶしのためそよ風に向けて銃を撃ったことが由来だとされています。

I have no time to shoot the breeze.
私には無駄話をしている時間はない。

「To throw caution to the wind」の意味と使い方

「To throw caution to the wind」を直訳すると、「風の中に注意を投げ捨てる」という意味になります。これは「後先考えずに行動する」ことを表現しています。

注意を意味するcautionは考えること、それを風の中に投げ捨てて大胆に行動するというイディオムです。

Do not throw caution to the wind when traveling abroad.
海外旅行中は後先考えない行動は取らないこと。

「bag of wind」の意味と使い方

「Bag of wind」は直訳すると「風の袋」という意味になります。これは「おしゃべりな人」という意味です。

おしゃべりな人の中でも中身のないことを喋り続ける人というようなネガティブな意味を持った表現です。風は袋の中に入ればただの空気ですし、その風が入った袋は中身の入っていないただの袋ですよね。

He is a bag of wind.
彼は中身のないことをべらべらと喋る奴だ。

雪に関連するイディオム

日本は南北に長い国なので、冬には雪が降り積もる地方もあります。今でこそ暖房があったり家の造りを工夫することができたり雪と共存して生活することができていますが、昔はそれが困難でした。

苦労をして勉学に励むことを意味する「蛍雪の功」「蛍の光窓の雪」は誰でも聞いたことのある表現です。世界的にも勤勉で真面目な人が多いと言われる日本でよく使われそうな言葉ですね。

他にも物事が正反対なことを表す「雪と墨」などもあります。そんな雪に関連するイディオムをご紹介します。

「To be snowed under」の意味と使い方

「To be snowed under」は直訳すると「雪に埋もれる」という意味になります。これは、「仕事に追われる、忙殺される」ことを表します。

雪に埋もれると身動きが取れなくなりますよね。物理的に動けなくなるわけではないですが、仕事などが忙しすぎても拘束されて身動きが取れないような状況になります。そのような時に使う表現です。

I'm sorry I couldn't reply, I had been snowed under with work.
返信できなくてごめん、仕事がものすごく忙しかったんだ

「A snowball effect」の意味と使い方

「A snowball effect」は直訳すると「雪玉効果」という意味になります。比較的直訳でも意味が通りやすいですが、これは「雪だるま式に」という意味です。

雪玉が転がるとき、最初は小さくても周りの雪がくっついてだんだんと大きな雪玉になりスピードも増していく、そんな様子から来ています。これが転じて雪玉に関してだけでなく物事の大きさや重要性がどんどん増していくことを意味します。

If you be kind to others, the kindness will create a snowball effect.
人に優しくすれば、その優しさは雪だるま式に返ってくる。

天気イディオムを使った実践的な会話例

ここまで、天気を使った英語のイディオム・慣用句を10個紹介しました。ただ、その表現方法を知るだけでは実際の日常英会話に使うことは難しいですよね。

英単語をひたすら覚えて、実際に使おうとすると言葉が出てこない...という状況は英語初心者が陥りがちです。

例文は先ほどご紹介しましたが、ここからは今ご紹介した天気のイディオム・慣用句を使った二人以上で行う会話の例を挙げていきます。

A: How about going to have dinner tonight?
B: I’m sorry, can I take a rain check? I’m being snowed under with work.
A: That’s too bad. Did anything go wrong?
B: My preparation for tomorrow’s presentation is not finished yet. Like a snowball effect, my other work is piling up.
A: I should let you go now then. You have no time to shoot the breeze with me. But don’t worry, every cloud has a silver lining.
B: Thank you. Oh look, it’s raining cats and dogs! Nothing is going well today.
A: I hope tomorrow will be a great day for you. Good luck on your presentation!

A: 今夜一緒にディナーはどう?
B: ごめん、別の機会でもいいかな?仕事がすごく忙しいんだ。
A: それは大変ね。何か問題でもあったの?
B: 明日のプレゼン準備が終わってないんだ。それ以外の仕事も雪だるま式に増えていくし。
A: そしたらこうやって私と無駄話してる場合じゃないね、私はもう行くね。悪いことのあとにはいい日があるから心配しないで。
B: ありがとう。見て、外は土砂降りだ!今日は何もうまくいかない。
A: 明日はいい日になるといいね。プレゼン頑張って!

まとめ

天気に関連する英語のイディオムや慣用句を10個ご紹介しました。知識として持っているだけでもネイティブの会話に出てきたときにきちんと理解することができます。

知っているだけでなく会話の中にさりげなく取り入れることができれば、よりネイティブに近い会話を自分自身がすることができ、日常生活でもビジネスの場でも一目置かれることでしょう。

ここでご紹介した10個のフレーズ以外にも天気に関するイディオムはたくさんあるので、興味を持った方はぜひ調べてみてくださいね。英語学習がより一層楽しくなりますよ!

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