「むしろ」は英語でどう表現する?ratherを使った表現を中心に解説します!

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「図書館で勉強するより、むしろカフェのほうが集中できる」というように、日本語の会話の中で「むしろ」という表現を何気なく使う機会は多いと思います。

日本語で「むしろ」という言葉を使う場合、表現したいニュアンスは大きく2種類に分けられると思います。

一つ目は、「(〇〇だが)むしろ●●だ」と、逆説を伴う表現をしたい場面です。二つ目は、「〇〇より、むしろ●●がいい」と2つ以上の選択肢を比較しつつ自分の意見を示す場面です。

さて、このような「(〇〇だが)むしろ●●だ」、「〇〇より、むしろ●●がいい」という表現を英会話の中で使いたいとしたら、どのような単語を使うべきかご存知ですか?

今回の記事では、英語で「むしろ」と言いたい場合に、どのように表現すれば相手にそのニュアンスが伝わるのか、例文を交えながら詳しく解説していきます。

日本語の「むしろ」は副詞に属しますが、副詞には「修飾」、つまり他の言葉を詳しく説明するという役割があります。このような副詞を英語でも使いこなせるようになれば、あなたの英語表現の幅を一層広げたり、細かいニュアンスまで伝えられるようになったりと、レベルの高い英語表現を実現できるようになるはずです。それでは早速「むしろ」の英語での表現方法を見てみましょう!

「むしろ」を表す副詞“rather”

英語で「むしろ」と言いたいときには、副詞の”rather(発音:rˈæðɚ)”を使うことができます。

副詞のratherには、使い方として①譲歩②比較③程度という主に3つの役割があります。これだけ聞いても少々分かりにくいと思いますので、以下で詳しく解説します。

① 譲歩「〇〇だが、むしろ●●だ」

「〇〇だが、むしろ●●だ」という、逆説を伴う表現が英語における「譲歩」と呼ばれる表現です。

日本語で「譲歩する」と聞くと、相手の意見を聞いて歩み寄るイメージを持ちますが、英語での譲歩はある事実を(一部)認めつつ、自分の意見を強調して言う表現となります。

譲歩の文に使えるフレーズは、他にalthough、even though、even if等が挙げられます。文例を見ると理解しやすいかと思いますので、早速文例を見てみましょう。

Rather, I am the one who was supported by them.

むしろ、彼らに助けられていたのは私のほうです。

The important thing is not the size of a company but rather the company culture.

大切なのは企業の規模ではなく、むしろ社風なのです。

A: Don’t you think his point is terrible?

B: In fact, I rather agree with Mr. Takaoka.

A: 彼の指摘は酷いと思いませんか?

B: 私はむしろ、高岡さんの意見に賛成です。

これらの文例について、単語ratherが入らなくても文意として成り立つのでは?と思った方もいらっしゃるかもしれません。

日本語の「むしろ」もそのような場合がありますが、副詞ratherがなくても会話が成り立ちますので、そういう意味では確かにratherはなくてもよいように感じます。

しかし実際には、相手は何か強調したい理由があって副詞”rather”をわざわざ付け加えているのです。

② 比較「〇〇より、むしろ●●が(いい)」

日常会話や英会話レッスン等では、自分の好き嫌いについて話す機会がよくありますよね。

好き嫌いを表す英会話表現としては、like, dislike, love, hate等様々な動詞を使うことができるのを既にご存知かもしれません。

「〇〇より、むしろ●●がいい」と2つ以上の選択肢の中でどちらがより好きかを表現する場合は、“〇〇 rather than ●●”または“rather 〇〇 than ●●”の表現を使うことができます。

同じように、2つ以上の物事を比較する表現として“more A than B”という表現もあります。ratherを使った表現との違いは、ratherが入る比較の文章の場合、二つ以上の選択肢から「どちらかと言えば~むしろ〇〇」というような、比較した上で片方の選択肢を否定しつつ、何等かの「選択」がなされるニュアンスが表現されます。

I'd prefer to do it myself rather than you doing it.

あなたがやるよりも、むしろ自分でやったほうがいいです。

This game console is rather expensive than I expected.

このゲーム機は思っていたより割高でした。

Accidents happen due to human errors rather than technical faults.

アクシデントは、技術的な欠陥というよりも、むしろヒューマンエラーによって起こるものです。

”●● rather than 〇〇”に希望を表す助動詞”would”を加えると、“would ●●rather than 〇〇”、「●●するよりもむしろ〇〇したい」という、自分の希望を表す表現となります。

I would rather travel domestically than travel to France.

フランスに行くより国内旅行がしたい。

I would rather work all day long than do nothing.

何もしないよりは、一日中働いていたほうがいい。

③ “rather”のそのほかの用法:程度

副詞“rather”には①譲歩②比較③程度の3つの用法があると説明しました。

「むしろ」という意味で使える、比較、譲歩の使い方はここまで説明したとおりですが、もう一つの「程度」を表す副詞としての”rather”の用法を説明します。

程度を表す副詞には、他にも例えば”very(とても)”や“incredibly(信じられないほど)”などがあります。

程度を表す”rather”は、日本語で「かなり」や「結構」、「やや」などと翻訳され、広い守備範囲を持つ副詞です。ややこしくて覚えるのが難しいという方は、ratherには「(通常良くない意味で)予想を上回る」という意味があると覚えておいてください。

同じく「かなり」という意味を表す副詞”fairly”と比較し、その違いを確認してみましょう。以下の2種類の例文は、書籍のレビューサイトで良く見かけそうな文章ですが、どちらが「導入部分の長さ」を肯定的に捉えたレビューと言えるでしょうか?

A: This book has a rather long introduction.

B: This book is split up into a fairly long introduction.

A: この本は導入部分がかなり長い。

B: この本はかなり長い部分を導入に割いている。

正解は例Bの”fairly”を使った一文です。”fairly”には、適度に十分な範囲という意味があります。Bでは、比較的長い導入部分を肯定的に捉えているのに対し、“rather”を使った例Aでは、「導入部分が長すぎる」という風に捉えているニュアンスが出ています。

一方で、ratherの後に”good”や”nice”などの良い意味を表す名詞や形容詞が続くことがあります。その場合は、「予想を上回って」「予想に反して」良いという意味を表します。

The product was rather useful and used by many.

(予想を上回る)便利な製品で、多くの人に使ってもらえた。

The food in the restaurant was rather good.

レストランの料理は(予想を上回り)美味しかった。

「むしろ~」を表現するrather以外の表現

ここまで、「むしろ~」の意味を表す副詞”rather”の使い方を中心に説明しました。

ここからは、rather以外で日本語の「むしろ」のような意味を表現できる、英単語や英語表現を4つ紹介します。

More than(〇〇というより●●だ)

“A is more 〇〇 than●●”と言う場合、「Aは●●よりもむしろ〇〇」であることを意味します。

上記で説明した“Rather than”と同じような用法ですが、“rather than”のほうが断定性が強い表現、“more than”のほうが断定性が弱い表現とされています。

A: She is more like a friend than a teacher.

B: She is rather like a friend than a teacher.

A: 彼女は先生というより友達のような存在です。

B: 彼女は先生というより、むしろ友達のような存在です。

こちらの例では、例Aよりも”rather”を使った例Bのほうが、話者にとって「先生」ではなく「友達」であると強調する意味合いが強くなります。

Instead(それよりむしろ)

“instead”は、「それよりむしろ」「そのかわりに」という意味を表す副詞です。

例えば「私は〇〇よりも、●●が良いと思います」、「むしろ私は〇〇だと思います」などの文章に使われる「〇〇よりも」、「むしろ」を表現できるのが”instead”です。

以下の文例のように文頭または文末に置かれることが多く、代替案を提示する場合によく用いられます。

This emotion is not something we need to run from. We need to acknowledge it instead.

この感情は、避けるべきものではありません。むしろ、その感情を認める必要があるのです。

My goal isn’t to get you to take vitamins. Instead, I want to suggest that if you want to eat healthier, learn how to cook.

私の目的は、皆さんにビタミン剤を飲んでもらうことではありません。それよりむしろ、より健康的な食事を摂りたいなら、料理の仕方を学ぶことを提案したいのです。

Actually(予想に反して)

“rather”には「予想に反した事実を伝える」というニュアンスがあると説明しました。

副詞”actually”も、同様に、ある事柄が自分の予想と違っていたり自分の予想とはギャップがあったりすることを表現する時に使うことができる単語です。

”Actually”という単語には様々な用法がありますが、用法の一つとして「想定に反した事実を伝える」という役割があります。“Actually”は、英語の日常会話で頻出の表現ですのでぜひ覚えて活用してみてください。

The showcase was really a huge success. Actually, I didn't believe it when I saw it.

展示会は本当に成功でしたね。むしろ、見たときは信じられませんでした。

My parents actually supported me in the idea of leaving my hometown.

むしろ、地元を離れることを両親は応援してくれていたんです。

On the contrary(それどころか、むしろ)

”on the contrary”は、「それどころか~」「むしろ~」という意味を表す英熟語です。“contrary”という単語自体は、「反対」または「反対の」という意味を表します。

”A+on the contrary+B”という形を取り、Aの内容とは反対の意見Bを強調して述べる場合や、Aの内容は誤りで、“on the contrary”の後に言うBが正しい、と表現したい場合に使うことができます。

The helmet that should originally function safely, on the contrary, becomes a cause of major injury.

本来は安全に機能するはずのヘルメットですが、むしろ大怪我の原因になってしまっています。

This pen is ergonomically designed, but on the contrary, it feels a bit hard to hold.

人間工学に基づいてデザインされたペンですが、むしろ少し持ちにくい感じがします。

まとめ

今回の記事では、日本語の「むしろ」の意味を英会話で表す際に用いられる、副詞の”rather”の使い方を中心に説明しました。

使い方を覚えれば、英語初心者の方でも、話の内容に合わせて細やかなニュアンスを伝えられるようになる便利な英単語です。

複数の意味が含まれるために、そのニュアンスを掴むまでは厄介に思われる”rather”ですが、今回の記事で紹介した例文を参考に、是非英会話の実践で積極的に使って英語力アップを目指してくださいね!

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