wish,hope,wantの違いは?それぞれの意味と使い分け

wish,hope,wantの違いは?それぞれの意味と使い分け

自分が望んでいることを英語で表現したい場合、

「wish」

「hope」

「want」

といった単語が使えます。

しかし、これら3つの単語の意味やニュアンスの違いが曖昧で、使い分け方がよくわからないという方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、「wish「hope」「want」のそれぞれの意味と使い分けを解説していきたいと思います。例文も交えて説明していくので、ぜひ最後まで読んでくださいね!

同じような意味をもつ3つの単語……違いはある?

「wish」「hope」「want」はいずれも、「~を願う、望む」という意味の言葉です。

英語を勉強されている方の中には、「このときはwishよりもhopeを使う気がする・・・」と何となく感覚的に使っている方も多いのではないでしょうか?

しかし、これ3つの単語はニュアンスや意味、後に続く文章にも違いがあります。

そのため、ここではまずそれぞれの意味や使い方を紹介します。さらに理解を深めていただくために、続けて例文をいくつか書いていますので、ぜひシチュエーションをイメージしながら読み進めてみてください。

wishの意味と使い方

「wish」は、ほぼ無理だとわかっているからこそ「こうなったらいいのに」と強く願うという意味があり、ほとんど起こりえないこと、ほぼ不可能なことを願うときに使います。

wishの後の文章は仮定法が使われるという特徴があります。

仮定法では後の文が前に来る動詞より時制が1つ前になるので、現在のことを表すときは I wish(現在形)の後に「I were(be動詞の過去形)」「 I would/could(will/canの過去形)+(動詞)」になります。

I wish I were 〜

I wish I would 〜

こうだったらいいのにな

I wish I could 〜

こうできたらよかったのに

ちなみに、「I wish I could 」は、「本当は~できればよかったんだけどできない」のように、誘いや何か頼まれたときに断るときにも使えます。「I wish I could, but~」とbutの後にできない理由を述べて断りを入れるとより丁寧になります。

なお、通常は主語「I」に対する過去形のbe動詞は「was」ですが、仮定法では「were」になるので注意が必要です。

また、過去を表すときは I wished(過去形)の後に「I would/could have+(動詞の過去完了)」で過去完了の形になります。

I wished I would have 〜

こうしていたらよかったのにな

I wish I could have 〜

こうできていたらよかったのに

wishは仮定法以外でも”wish to”という形でも使われます。これはビジネスシーンで使われ、「~させていただきたいのですが」という丁寧な言い方になります。

I wish to talk to the president of your company.

あなたの会社の社長さんとお話させていただきたいのですが。

I wish to visit your parents during the 4 day holiday.

4連休の間にあなたの両親のところへ伺いたいのですが。

または、「I wish (人)+(名詞)」で「(人)が~であることを願う」という抽象的な願いのときにも使われます。

I wish you a happy new year.

よいお年を。

(例文)

I wish I were a little taller.

もう少し背が高かったらよかったのに。

I wish I were a cop and could catch the criminal.

私が警察官になって、犯人を捕まえられたらなあ。

I wish you were here.

あなたがここにいてくれたらな。

I wish this was just a dream.

これがただの夢だったらよかったのに。

I wish I could, but I have a plan today.

(パーティーに誘われて)本当は行きたいんだけど、今日は予定があるんだ。

I wish to hold a meeting next Monday.

来週の月曜日にミーティングを開催させていただきたいのですが。

I wish you all the best.

あなたの幸運を祈っています。

I wish I could get a better salary.

もう少し給料が高かったらなあ。

I wish to visit your company tomorrow and introduce our services.

私どものサービス紹介も兼ねて明日御社にお伺いできればと思っています。

仮定法過去の考え方

現実とはなっていないものを、「〜だったとして」と仮定するのが仮定法過去。しかし、過去形は過去のことに対して使うものなので、なかなかしっくりこない方もいるのではないでしょうか?

実は、仮定法過去は日本語とさほど変わりません。「だったとしたら」という日本語での言い回しをさらに細かく見ると、「だった」という過去形が入っています。つまり、私たち日本人も日本語を話すときに仮定法過去を使っているのです。

そう考えると、英語でも過去形にするというルールはしっくりきますよね。

hopeの意味と使い方

「hope」は「こうなったらいいね」とポジティブな叶えやすいことを願う、期待するという意味があり、前に紹介した「wish」がほとんど不可能なことに使うのに対し、hopeは可能性があることに使います。

また、wishは後の文で仮定法を使うのに対し、hopeは主に現在形を使い、現在形では現在のことも未来のことも表すことができます。

さらに、「will」を使って未来形を使うこともできます。「I hope you will(動詞)」を使うと、「~してくれるとうれしいです、~してくれませんか?」のように、「 I hope you(動詞)」 よりも丁寧な言葉遣い、お願いするニュアンスを出すことができます。

そして、相手に遠回しな言い方で「~しないでほしい」とやんわりと伝えたいときには「 I hope you won’t」を使います。

(例文)

I hope you like the present I sent to you.

君に送ったプレゼントを気に入ってもらえたらうれしいな。

I hope it’s sunny tomorrow because I’m going to the beach with my friends.

友達とビーチに行くから明日晴れるといいな。

I hope you pass the test next time.

次はテストに受かるといいですね。

I hope you will come to the party tonight.

今夜パーティーに来てもらえるとうれしいです。

I hope you will return the book as soon as you can.

(本を貸したとき)早めに返してもらえると助かります。

I hope you won’t speak that loud.

大きい声を出さないでもらえますか?

I hope your business in the US goes well.

君のアメリカでの仕事が上手くいくよう期待しているよ。

I hope you won't go in that room.

その部屋には入らないでもらえますか?

wantの意味と使い方

「want」は、「足りないから~したい、~が欲しい」という単純な願いという意味があり、すぐに叶うことを表すときに使います。

「want to(動詞)」の形で使い、前に紹介した「wish」や「hope」と違い、後ろに主語・述語のある文が続くことはありません

また「want (人)to」だと、「(人)に~してほしい」という意味になります。

(例文)

I want something cold to drink because I sweated a lot.

汗をたくさんかいたので、冷たい飲み物が欲しいです。

I want a new computer because my computer is broken.

パソコンが壊れたので新しいものが欲しいです。

I want to try to climb Mt.Fuji.

富士山登頂に挑戦したいです。

I want to snorkel in Hawaii next year.

来年ハワイでシュノーケリングがしたいです。

I want you to get some ingredients for tonight’s dinner.

あなたに今夜の夕食の材料を買ってきてほしいです。

I want my daughter to study abroad for college.

娘に海外の大学に進学してほしいです。

I want a bicycle for commuting.

通勤に使う自転車が欲しいです。

I want to go to the grocery because the milk ran out.

牛乳が切れてしまったのでスーパーに買いに行きたい。

wish,hope,wantの違いを理解して、正しい文を使おう

「~を願う、望む」を意味する「wish」「hope」「want」のそれぞれの意味と使い方の違いについてお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか?

「wish」は、ほぼ不可能なことを願うときに「こうなったらいいのに」と強く願うという意味があり、後の文章は仮定法を使います。

「hope」は、可能性がある叶えやすいことを願う、期待するという意味があり、後の文章は主に現在形、丁寧な言い方のときに未来形を使います。

「want」は、すぐに叶うことを「足りないから~したい、~が欲しい」という単純な願いという意味があり、後ろに主語と述語は来ないという違いがあります。

同じような意味を持つ言葉ですが、意味や使い方をしっかり理解し、会話をするときや文章を書くときに正しく使い分けられるようにしていきましょう。

もし頭ではわかっててもなかなか会話で使い分けるのが難しいと感じたら、ぜひネイティブキャンプのレッスンも利用してみてください。講師とのマンツーマンレッスンで練習しながら、しっかり身につけることができますよ!