ThingとStuffの違いとは?その使い分け方法をご紹介!

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「もの」や「こと」を表す英単語に
「thing」という単語があります。

会話の中でもよく出てくる単語ですし、使い方がわかれば便利でもあるので、英会話中によく使うという人もいるのはないでしょうか。

しかし、英語学習を進めるにつれ、
「stuff」というとてもよく似た単語に出くわすこともあるでしょう。

どちらもなんとなく使っている人もいるかもしれませんが、実はこの2つの意味の似た単語には、明確な違いもあるんです。

そこで今回は、「thing」「stuff」の違いや使い分け方法を解説していきます。

どちらも日常会話でよく出てくる英語表現なので、この記事を参考にして上手に使い分けられるようになりましょう!

ThingとStuffの基本的な意味と使い方

まずは「thing」と「stuff」の基本的な意味や使い方からおさらいしていきましょう。
明確な違いのあるこの2つの単語ですが、基本的な意味や使い方はほぼ同じです。
まずは、2つの共通点から解説します。

ThingとStuffの意味

「thing」と「stuff」はどちらも名詞の一種で、前述のとおり「もの」「こと」という意味があります。

日本語に訳す場合も、そのどちらかに当てはまることが多いです。

また、使える範囲は物質だけに限らず、行動に対しても使えますし、文脈によっては人に対して使えることもあります。

例文でみてみましょう。

I have a lot of things to do.
I have a lot of stuff to do.

これはどちらも「たくさんやる”こと”がある。」という意味です。

ちなみにこの2つの文章の間には、大きなニュアンスの違いはありません。

ThingとStuffを使うときとは?

この2つの単語は、特に下記のようなシチュエーションで使われます。

・その物が何個あるかわからない
・数えるには多すぎるとき
・数量や量が不確定だったり特定できない場合
・対象物を明確にせず、ぼかしたい場合
・対象物の名前がわからない場合


文章にするとピンとこないかもしれませんね。

たとえば、上記で使った例文

「I have a lot of things to do./ I have a lot of stuff to do.」

を例にとると、この文章では、たくさんやることがあるものの、それが何個あるかは言及されていません。

また、話者も何個あるかを把握していない場合が多いですし、「やること」の内容も色々なので限定していません。

「これ!」というのが言えないため、「thing」や「stuff」を使って表現するんですね。

ThingとStuffの違いとは?

ここからが本題です。

ここまでご説明したとおり、「thing」と「stuff」はとてもよく似た単語であるにも関わらず、その使い方には明確な違いがあります。

その違いが影響しない場合に、上記で使った例文

「I have a lot of things to do./ I have a lot of stuff to do.」

のように、どちらを使っても大丈夫なこともあります。

では2つの大きな違いについて、それぞれご説明していきます。

可算名詞か不可算名詞か

可算名詞と不可算名詞についてよく知っている人は、上記で使った例文を見て何か気づいたかもしれませんね。

「thing」は「things」と複数形になっているのに、「stuff」は複数形にはなっていないのです。

これは「thing」が可算名詞で、「stuff」が不可算名詞だからです。

これがこの2つの大きな違いであり、ニュアンスや使い方の違いが生まれる部分でしょう。

「thing」は「two things」のようにはっきりと数えられるものにも使えますし、1つのものにも使えます。

例えばこんな感じですね。

I have two more things to do.
(あと2つやらないといけないことがある。)

Can you pass me that thing over there?
(あそこにある、あれを取ってくれない?)


この2つの例文では「stuff」を使うことはできません。

では、不可算名詞である「stuff」がどのような時に使われるかというと、割と幅広く使えます。

例えば上記の「two more things」のように数量を特定してしまっているときは、「stuff」は使えません。

まずは例文を見てみましょう。

Have you got your stuff yet?
(もう君のもの(荷物など)は持った?)

What’s that stuff you are eating?
(君が食べてるそれはなに?)


この2つの文章は「thing」を使っても問題ありません。

Have you got your things, yet?
What’s the thing you are eating?

でも、間違いではないのです。


多くの場合、「stuff」は「thing/things」で置き換えることができます。

そのため、「stuff」の使い方がよくわからなければ、「thing/things」を使った方が間違える可能性が少ないのです。

また、「stuff」は不可算名詞なので可算名詞専用の「many」という単語は使えません。

使う場面の違い

日常会話の範囲では「thing」と「stuff」はどちらを使っても構わない状況が多いです。

しかし、「stuff」は「thing」に比べるとカジュアルな印象があるため、フォーマルシーンではあまり耳にしません。
(※stuffには「もの・こと」以外の意味もあるため、その他の意味ではフォーマルシーンでも用いられます。)

そのためなのか「stuff」はちょっといい加減な言い方をするときや、スラングとしてよく使われます。

例えば、文末につけることで「・・・など」のような使い方ができます。

I like ramen and stuff.
(ラーメンとかが好きだよ。)

この「and stuff」は、「and so on」のような形でよく使われます。

また以下のような言い回しもよく使われる表現です。

She is really cute stuff.
(彼女はマジでかわいこちゃんだね。)

Hawaiian pancake is hot stuff right now.
(ハワイのパンケーキが、今流行ってるね。)hot stuff=流行りのもの・セクシーな人

I eat vegemeat and stuff like that cos I’m a vegetarian.
(私はベジタリアンだから、ベジミートなんかを食べるよ。)

どんな言い回しであっても、「stuff」を使うとカジュアルな雰囲気が出ますね。

ニュアンスの広さの違い

この違いを言葉で説明するのはとても難しいのですが、「thing」は狭い範囲「stuff」は広い範囲に使うようなニュアンスの違いがあります。

ここで一番最初に使った例文を見てみましょう。

I have a lot of things to do.

I have a lot of stuff to do.

これはどちらも「たくさんやることがある」という意味ですが、厳密に言えば「things」よりも「stuff」を使った文章の方が、より様々な種類の異なる行動が含まれているようなイメージです。

「things」の方が、やや狭い範囲について言及するようなニュアンスがあるんですね。

単数形としても使えることもあり、「stuff」よりもやや「もの」や「こと」が特定されているようなニュアンスなのです。

なので、上記で挙げている2つの例文は、どちらも日本語にすると「たくさんやることがある」となりますが、ネイティブスピーカーがこれを言い分ける時、その2つの状況には少し異なる部分があるかもしれません。

微妙な違いですし、最初はよくわからなかもしれませんが、ネイティブスピーカーやオンライン英会話の講師が「thing」や「stuff」を使っているところに意識を向けていると、理解できるようになるでしょう。

使われている「thing」や「stuff」が何を指しているのかを考えながら、観察してみてくださいね。

まとめ

今回は「thing」「stuff」の違いや使い分けについて解説しましたが、クリアになったでしょうか。

似た部分や微妙なニュアンスの差もあるため、ますますわからなくなった人もいるかもしれませんね。

そういう場合は「thing」を使いつつ、ネイティブスピーカーやオンライン英会話講師がいつ「stuff」を使っているのかに注意を向けていれば、いずれは理解できるようになるはずです。