中国語文法攻略法大公開!!中国語講師が教える中国語習得術

中国語の文法、中国語文法の攻略法、ネイティブキャンプ

日本語にはどれくらいの文法があると思いますか?

普段から普通に使っている日本語ですが、それをシステム化して考えるといろいろな法則があることが分かります。

おそらく学校で日本語動詞の活用形等を勉強したことがあるかもしれません。

その他に「も、が、を、に、で」という助詞についても習ったことがあることでしょう

日本語の文法を軽く触れるだけでもたくさんの文法事項があります。

では外国語、特に中国語はどうでしょうか?

学習者にとって文法は学ばないといけないものなのでしょうか?

もし学ばないといけないならどのように学べばいいのでしょうか?

中国語の日常会話に文法はいらない?

まず日常会話を学びたいという学習者の立場から考えてみましょう。

外国語を使って外国人と会話したいという願いを持っている学習者はたくさんいます。

では中国語で日常会話するためには文法は必要なのでしょうか?

日本語と特に違う点は、単語の並び方に法則があるということです。

日本語は最後に動詞があれば、文章は割と自由に作れるものです。 場所+で+動詞
時間+に+動詞
人+と+動詞。

という語順も、時間を先に置いたり、人を先に置いたりできます。

でも中国語は英語と似ているところがあって、語順にある程度のルールが存在します。

英語でよく見るSVO、SVCなどの文型を聞いたことがあるでしょうか?

中国語も「主語+動詞+目的語」のような語順があるのです。

もしこれを無視すると、日本語で言えば、例えば 「行った、5時に、公園へ。」

というように奇妙な文になってしまいます。

日本語初心者であることはすぐに分かります。

文の中に人が何人も登場している場合だと、誰が誰にどうしたのかはっきりと伝わらないでしょう。

ですから日常会話は新聞などと比べてとても短いとはいえ、基礎文法を知らないとクリアに意味が伝わる言葉にならないのです。

ではいつから基礎文法を勉強したらいいのでしょうか?

文法を学ぶ中国語学習者のレベルってどれくらい?

外国語を勉強している様子を思い浮かべてみてください。

どんなことをしていますか?

単語を必死に覚えているでしょうか、または中国語のラジオや映画を丹念に見ているでしょうか、日常会話をするためには話す、聞く作業が不可欠です。

聞く練習はラジオや映画を聞いたり見たりすることで勉強できるかもしれませんが、単語を暗記するだけでは話すのは難しいでしょう。

単語を知っていても単語を並べる方法を身に着けないと文章になりません。

この文のルールを身につけることできちんとしたアウトプットができます。

ですから、発音、単語を学んでいるときでも文法は少しづつ学んでいくべきです。

そうすることで効率よく勉強することができます

構文のルールについて

先ほどでも少し触れましたが、中国語の構文にはルールがあります。

まず動詞や形容詞の置く位置に決まりがあります。

例外はありますが、主にこのようなルールがあります

主語+動詞(または形容詞)+目的語(形容詞の後は目的語を置かない)

または形容詞、となっているところに注目してください。動詞と形容詞は一緒に置くことができません。

日本語のように動詞を最後に置くというルールではないのです。

このルールを考えるだけでも単語をどのように置くのかある程度理解できます。

また日本語と違って動詞の活用形がありません。

買わない
買います
買えば
買った
というように動詞を変化させる必要がないのです。

それで構文ルールを覚えるときは、できるだけ分かりやすく、意味の中心を捉えた勉強法をすることで効率よく学ぶことができます。

これからどのように意味の中心を捉えて学べるか考えていきます。

基礎文法の学習方法

前の方で示した主語から始まる文型一つを学ぶだけでは基礎文法を身に着けたことにはなりません。

この構文を基としてに中国語は6つの文型があることを知っておかないといけません。

さらにその文型を学んだ後はそれぞれの品詞、つまり形容詞、動詞、目的語などの品詞の種類を理解する必要があります。

このように、基礎の基礎と言える枠組みの文法が外国語には存在します。

その枠組を理解し、それを基に細部を見ていく学習方法で文法を学んでいくと効率がいいのです。

一度に細部を学ぼうとすると品詞の使われ方を十分に捉えることができず、その理解で文章を作ろうとしても間違ってしまうことが多くなります。

ここでは品詞の中身をそこまで深く説明しませんが、動詞と形容詞を扱ったそれぞれの文型を見てみましょう

動詞の基本文型

ざっくりとしか説明しませんが、このような文型があります

「主語+動詞+目的語1+目的語2」

この文型は二重目的語文と言われていて、目的語1は、人について述べられることが多く、目的語2は物について述べられます。

つまり主語が目的語1に対して目的語2を与えるという概念がこの文型には存在します。

もう一つ紹介したい文型は、

「主語+動詞1(+目的語)+動詞2(+目的語)」

この文型は連動文と呼ばれています。

連動という漢字から分かるように動作の連なり、つまり動作の順番を述べます。

例文

我问你几个问题(我:私主語,问:質問する動詞,你:あなた目的語1,几个问题:いくつかの問題目的語2)

私はいくつかの質問があなたにある

これは裏を返せば、いくつかの質問をあなたに与える、という意味になります。

というのも、質問するには、質問を与えるという意味合いがあって、この与えるという概念がこの二重目的語文の中心の考えなのです。

ですから、質問する、を意味する動詞のように、与えるという意味の動詞に限定されますから、この文型を使うときの与えると意味合いを持つ動詞に限られます。

例文

我买瓶啤酒喝(我:私主語,买:買う動詞1,瓶啤酒:ビール一本目的語,喝:飲む動詞2)

私はビールを買って飲む

この文の中に動詞が2つあるのが分かるでしょうか?

一つは買うを意味する動詞、もう一つは飲むを意味する動詞です。

時間の順番で書かれていることに注意してください。

まずビールを買って、それから飲むという動作の順番です。

このように連動分は動作の順番に従って動詞を置きます。

連動文の特徴は2つの動作の主語が共通という点です。

ビールを買う人と、飲む人はここでは、私を意味する主語で共通なのです。

気をつけたい点として、目的語は省略される場合があります。

最後にある飲むを意味する動詞の後はビールのはずですが、すでに述べられているので省略されています。

場合によっては動詞で文が終わることもあるのです。

形容詞の基本文型

例文

你的包很大(你的包:あなたのカバン主語,很:とても状語,大:大きい形容詞)

あなたのカバンは大きい

この語順は「主語+状語+形容詞」の順番です。

形容詞は状態を表しますからカバンが大きいという状態を指します。

ポイントは状語です。

この部分で形容詞の程度を表したり、否定形を作ることができます。

もし、このカバンは大きくない、という文章であれば、状語には不を置きます。

これによってカバンが大きくないという意味になります。

ポイントは形容詞の後ろには目的語が置かれません。

ですから、もし形容詞の後ろになにかの単語があるなら、それが何なのか見極めることが必要です。

ここではそこまで詳しく取り上げませんが、形容詞と動詞の違いをきちんと区別できるようにしましょう。


ここで少し余談!

ここまで中国語文法のお話をしてきましたが、まだ中国語勉強を始めて間もないという方は、下記記事も合わせて読みましょう!

nativecamp.net

文法学習のおすすめの学習書や教材

文法学習と聞くとなんか堅苦しい気持ちになりますが、決してそうではありません。

文法は人の会話の中に存在しており、日常会話から文法を分析したり、初級の教科書から文法をきちんと理解していくほうがかえって効率がいいのです。

そうした文法は使える文法なのですが、何が使えて、何を早めに学習すべきなのかあまりわからないかもしれません。

ではどんな学習書や教材がいいのでしょうか。

・できるだけ初級向けの教科書を見てみる

初級は会話で使える言葉を集めていますから、ある意味洗練されているのです。

・アプリを使う。

アプリの中には語順を並べるクイズ形式のソフトがあります。

そうしたソフトを使うことで文法の基礎語順を理解することができます。

でも忘れてならないのは例文です。

基礎文法を当てはめた例文をできるだけ覚えるようにしましょう。

あるサイトはその例文をダウンロードできるように工夫されているものもあります。

こうした例文をダウンロードして音声についていくように朗読するなら、スピーキングやヒアリング力も高めることができます。

こうした勉強は机に向かってする以外でも行なえます。

例えば、通勤途中の電車の中、ダウンロードした音声をMP3プレーヤーに保存して、それを聞きながら勉強することも出来ます。

または家事などを行うときも聞きながら口ずさむこともできるかもしれません。

一旦基礎文法を理解したらそれを使った例文をすらすら言えるように練習してみましょう。

表現力を高める文章

ここまでで中国語の基本文型を学習する方法を学びました。

でも忘れてはいけないのは、文法を正しく使えるからネイテイブと同じような話し方ができるというわけではないのです。

文法を駆使できても発音がおかしかったらあまり聞き取ってもらえないかもしれません。

特に文法ですが、文法を正しく使えてもその中の単語の選び方がネイティブと違うこともあります。

ネイテイブが好む単語と違う単語を選ぶのも不自然に聞こえる原因なのです。

またネイテイブ独特の構文の選び方もあるかもしれません。

こうしたことを考えると個人学習には限界がある場合があります。

それでどうしても行いたいのはネイテイブチェックです。

これは作文をチェックしてもらうという方法や、朗読した言葉をチェックしてもらうという方法もあるでしょう。

どちらにしても基礎文法を学び終えた後は、ぜひそれを使ってどんどん自分で作文を作ってみてください。

そこで終わらせずにネイテイブに頼ってたくさん直してもらいましょう。この段階を経ることで自然な中国語を使えるようになれます。


ここでまた少し余談!

「中国語力をまだまだ上げていきたい!」という方、下記記事も必見です!

nativecamp.net


まとめ

中国語の文法は英語ほど細かくありません。

それでも会話や作文には必要な知識です。

まずは基礎文法といえる基本文型を覚えるようにしましょう。

それを基に積み上げるようにして文法知識を増やしていくことで、効率的に学習できます。