留学について考える場合、留学先の国や期間、費用などの事さえ決まってしまえば、その他の事についてはあまり重要視していない人も多いのではないでしょうか?
特に留学エージェントなどを利用した場合は、ほとんどの人が留学先では学生寮に滞在する事になると思いますので、その他の選択肢についてあまり考えていないのが現状だと思います。
今回は、そんな留学の滞在先選びで失敗しないためのアドバイスをご紹介します!
留学先の滞在場所は寮だけではない!
学生さんの場合は学生寮が最も快適な滞在場所になり得るかもしれませんが、社会人が語学留学する場合などは、学生寮を敬遠する人も少なからずいらっしゃるでしょう。
滞在先としては学生寮だけではなく、ホームステイや場合によっては一人暮らしを体験してみるという事も不可能ではありません。
それでは学生寮、ホームステイ、一人暮らしなどに対して、それぞれのメリット/デメリットについて見ていきたいと思います。
滞在先が学生寮の場合
留学エージェントを通して留学する場合は、そのほとんどのケースが滞在先として学生寮が設定されているようです。
ただ学生寮といっても値段によって1人部屋から4人程度の相部屋まで様々です。
1人部屋の場合はそれほど気を使う必要はないかもしれませんが、一人部屋であったとしてもバスルームやキッチンなどは共有スペースの場合も多いので、共同生活をする上での節度ある生活態度は必要です。
国によっては、バスルームが男女共用といったところもあるようです。
滞在先が学生寮の場合のメリット
学生寮の場合は、いろんな国の人達が語学の習得という共通の目的のために集まってきていますので、そのような人たちと積極的に交流を持つことで、習得目的の言語だけでなく他国の言語とも触れ合う事も出来ます。
留学が終わった後も海外の友人としての付き合いを継続でき、仕事上で役に立つ場面が出てくる可能性さえあり得るでしょう。
また、学校での授業以外でも同じ学生寮に住む人同士で一緒に復習したりなど、お互いを高めあったり励ましあったり出来るという事もメリットの一つだと思います。
更に、常に周りに誰かがいる事で、ホームシックにかかりにくいというメリットも考えられます。
滞在先が物価の安い国の場合では、洗濯や掃除などの無料サービスが提供されているところもあるようです。
また学生寮の場合は、一般に学校に近い場所に位置していることがほとんどですので、通学のストレスがないというのもメリットの一つと言えるでしょう。
滞在先が学生寮の場合のデメリット
寮生活は、たくさんの人と一緒にいる事が好きな人にとっては最高の場所であるかもしれませんが、逆に集団生活が苦手な人にとっては苦痛でしかありません。
特に潔癖症の人にとっては、共用スペースや共用で使用しなければならない物がある場合は最悪です。
なので、集団生活が苦手な人や潔癖症の人などは、寮での滞在は避けた方が無難かもしれません。
また集団生活が苦手でなかったとしても、共用スペースや共用品に対しては使用時間等の制限が出てくることもありますので、自由な生活環境を望むのであれば、寮は避けた方が良いかもしれませんね。
ホームステイをする場合
留学先の国の文化や現地の人達の生活を直接体験してみたいという人は、ホームステイがおすすめです。
但し、いくらホームステイ先の家族が留学生の受け入れに慣れているといっても、留学生の語学力が0に近かった場合は、意思の疎通が図れず誤解が生じたりお互いに気まずい思いをする可能性が高いので、せめて意思の疎通が図れる程度の語学力がある場合のみ検討すべきかと考えます。
ホームステイをする場合のメリット
ホームステイは、文字通り留学先の国/地域で実際に生活している家庭に入って、家族の一員として生活するわけですので、やはり最大のメリットとしては、その土地の生活習慣や考え方、文化などに直接触れることが出来るという事ではないでしょうか?
仮にわずか一週間程度の観光旅行であったとしても、ホテルに滞在するのと現地の家庭に泊めてもらうのとでは全く異なります。
私も以前急な海外出張でどうしてもホテルの予約が取れなかった時に、現地オフィスの同僚のお宅に泊めてもらった事があったのですが、彼の家族と共に過ごした数日間は今でもいろいろな良い影響を残してくれています。
また、ホームステイの場合はホストファミリーが現地での生活をサポートしてくれますので、生まれて初めての生活環境であっても生活する面での不安がほとんどないという事も大きなメリットの一つと言えるでしょう。
更に、ホームステイ先で生活している間は、朝起きてから寝るまでの間(学校での時間を除いて)嫌でも習得目的の言語を話さなければならないわけですから、日常会話の習得にはもってこいの環境と言えますね。
ホームステイをする場合のデメリット
滞在先の国や地域でも異なると思いますが、基本的には学生寮の相部屋と比較すると費用が高くなることが一番のデメリットだと思われます。
また学校以外の時間は出来るだけプライベートな時間を確保したいと考えている人の場合は、それぞれの家庭でのルールに従う必要がありますので、その点では暮らしにくいというデメリットはあるかもしれませんね。
一人暮らしをする場合
一人暮らしといった場合は、寮やホームステイなどで個室を提供してもらうものとは全く異なり、ワンルームであってもアパートなどを借りて滞在するわけですから、特に欧米の都市部で借りた場合はかなりの高額な家賃が必要になってきます。
しかし、旅行会社やエージェントに任せるのではなく、本当に自分の気に入った所を選んで滞在したいというのであれば、世界最大級の宿泊予約サイトである Booking.com や Airbnb などを利用して自力で宿泊先を探すという手もあります。
留学の際の滞在費用としては、一人暮らしを行った場合が一番高額になる可能性大です!
一人暮らしをする際のメリット
一人暮らしの最大のメリットは100%のプライベート空間を確保できるという事でしょう。
語学学校などで授業を受ける時以外は、完全にプライベートを守りたい。という人にとっては快適な生活空間と言えると思います。
一人暮らしをする際のデメリット
一人暮らしをする場合の最大のデメリットは何といっても滞在費用が高額になってしまうという点です。
また、特に旅行会社やエージェント等を通さず個人で契約した場合、滞在先でトラブルが発生した場合も全て自分自身で解決する必要が出てきますので、それに対応出来るだけの語学力も必要となってきます。
語学留学が目的であれば、その語学の習得が最大の目的であるはずですので、それ以外の事に時間や神経を使わずに済むよう、特に英語初級者の場合は一人暮らしは避けた方が無難です。
ホームステイに興味がある方はこちらのブログも要チェック!
留学中の寮生活を快適に過ごすための知恵
留学を行う際、通常はコンドミニアムと呼ばれるところで寮生活を送る人がほとんどだと思いますので、寮生活を快適に過ごすためのポイントやちょっとした知恵などについてご紹介しておきたいと思います。
1人部屋の場合はあまり問題になる事はないと思いますが、複数人が同じ部屋で共同生活をする場合は、ルームメイトと仲良くなって楽しく過ごせたり、お互いが学習相手となる事でモチベーションアップにつながるといったメリットもあります。
しかし、プライバシーが保てなかったり、相手と気が合わなかったりした場合は、逆にストレスになってしまう場合もあり得ます。
特別な理由がない限り部屋を変えてほしいといった希望も言いずらいと思いますので、滞在期間中はそれなりにやり過ごす必要があります。
あまり気が合わなそうなルームメイトであったとしても、留学している目的は同じはずですので、相手の国の事や言葉を教えてもらうというのも仲良くなる一つの方法ではないでしょうか?
逆に日本の事も積極的に教えてあげましょう。
日本に興味を持っている外国人は結構多いので、日本人しか知らないような事を教えてあげると、予想以上に興味を持たれていろんなことを聞いてくるかもしれませんよ。
留学エージェントを上手に活用しよう
留学のための資金や休みなどの準備が出来て、いざ留学しようとした場合、
・どの国のどの学校に留学すべきか?
・宿泊先はどうするか?
・必要なビザや手続きなどはどうすれば良いのか?
などなど自分一人で全てをやろうと思っても、よほど留学に対して詳しい知識を持っていなければ一人だけでやれるはずもありません。
一般的には旅行会社や留学エージェントと呼ばれる手続き代行業者を通して留学準備を行う人がほとんどだと思いますが、中には旅券の手配と留学先の学校への手続きのみ行って後は知らんぷり!といった信じられないような悪質な業者もあると聞いています。
留学エージェントなどを選ぶ際は、実際に留学経験のある先輩や友人がいれば、その人たちに尋ねるのが一番確実でしょう。
もしそのような人がいない場合は、「留学エージェント」としてググれば山のように出てきます。
良さそうなところから資料を取り寄せ内容を確認し、更に可能であれば直接そのオフィスへ出向く事をおすすめします。
自分が納得できるだけの情報を提供してくれるか?これまでの実績はどの程度か?などをじっくり確認した上で納得できる業者を選ぶようにしましょう。
最近では、地方であっても留学に関する説明会やセミナーなどがたくさん開かれているようですので、そのようなところへ行って同じ留学目的の人と交流を持ちながら情報交換などをするのも良い方法だと思います。
いくら短期間の留学であってもそれなりの費用がかかるので、騙されてしまうことがないよう何事も慎重に検討してくださいね。
短期の留学でも意味のある留学にするには?!こちらのブログを参考に、意味のある留学をしましょう!
2ヵ国留学でスムーズな欧米留学を!
「どうせ留学するならアメリカやイギリスなどのネイティブが住んでいる国へ行きたい!」と考えている人も多いと思いますが、一般的に欧米の語学学校では10人~15人程度のグループレッスンがメインとなっているようです。
日常英会話程度は全く心配ないという人であれば問題ありませんが、多くの日本人留学生は英会話初級程度の人がほとんどです。
そのような人たちがいきなりグループレッスンによる授業を受けたとしても、日本人の気質も邪魔してなかなか自分から発言することも難しいと思われます。
授業の内容自体が理解出来なかったとしても、いちいち質問するなんてことは、周りに遠慮して、まず出来ないのではないでしょうか?
そこでおススメなのが、「フィリピン+欧米の国」といった2か国語留学です!
「一つの国でさえ留学費用が高いのに2ヵ国なんて無理!」と言われてしまいそうですが、そんなことないんです。
例えばイギリスへ留学してイギリスの文化や現地に住む人たちとの交流が最大の留学目的だったとします。
いきなりイギリスへ行ってはみたものの肝心のグループレッスンには全くついていけず、英語を習得するどころか生活自体も不安の連続だったとしたらどうでしょう?
5年も10年もイギリスに住んでという話であれば別ですが、特に語学留学の場合であれば3ヶ月~半年程度、長くてもせいぜい1年以内の期間だと思います。
特に英語初級者の人が3ヶ月程度の留学を行う場合、グループレッスンに慣れてきたころには日本へ帰国しなければならないという事になってしまう恐れさえあります。
そのような事を回避するためにも、まずはフィリピンへ留学してある程度英会話に自信をつけた上で、欧米へ行くようにした方が欧米での留学もスムーズにこなせるという訳です。
フィリピン留学であれば、マンツーマンレッスンが当たり前ですので、自分のペースで徹底的に英会話力を鍛え上げることが可能です。
また留学費用の面から考えてみても、仮にイギリスへ6か月留学した場合と、フィリピン留学2ヶ月+イギリス留学4ヶ月の合計6か月で比較した場合は、後者の2ヵ国留学のほうがかなり安く済むことになります。
更に、留学期間6か月終了時の英会話力習得レベルを比較した場合はどうでしょうか?
イギリスへ向かった時点ですでにある程度の英会話力を習得出来ていたとすれば、結果は明らかだと思います。
今一度留学の真の目的を考えた上で、自分に合った最適な留学方法を考えてみてはいかがでしょうか?
留学中の寮(滞在場所)に関するまとめ
今回は、留学する際の滞在場所としてどんな所があるのか?
また、それぞれのメリット・デメリット、及び寮生活を快適に過ごすためのヒントなどについてご紹介しました。
最後に今回のまとめとして重要なポイントを以下に列記しておきたいと思います。
・留学中の滞在先については、学生寮だけでなく自分が希望する生活環境を考えた上で、ホームステイやシェアハウスなど他の選択肢についても検討する。
・他国からの留学生との交流を通じて、習得目的の言語だけでなく、その他の国の言語や文化などにも積極的に接してみよう。(せっかくの国際交流の場を無駄にしない)
・寮生活を楽しく過ごすために、少々気の合わないルームメイトなどがいたとしても積極的に交流を持つようにし、相手の国の事を聞いてみるなどして仲良く過ごす努力も必要!
・特に英語が初級者レベルの人は留学先での一人暮らしは極力避ける!
今回の記事が留学を控えている方、又は留学を検討している方にとって、少しでも参考になれば幸いです。
国立高専卒業後、産業機器メーカー在職中にベルギー工場及びフランス工場立ち上げのため、約4年間のヨーロッパ滞在経験があります。2007年に脱サラし、現在はブロガーやウェブライターとして生計を立てています。海外顧客との打ち合わせが必要なため、趣味と実益を兼ねて断続的にオンライン英会話を利用しています。時間がある時は、リスニングスキル向上のために海外ドラマを観るように心がけています。